TVアニメ【推しの子】の第13話“伝言ゲーム”の感想をお届けします。
胃が痛くなるような展開が続く……【推しの子】
原作が赤坂アカさん、作画が横槍メンゴさんの人気コミック【推しの子】のアニメ版。第2期は原作コミック第5巻の“2.5次元舞台編”が描かれることになります。
さて、前回の第12話の感想で、原作でカットされていた部分があるのが残念と書きましたが、今回の第13話でしっかり描写してくれましたね。前回の第12話は2.5次元舞台“東京ブレイド”がどういったものなのかを丁寧に描いていましたが、今回の第13話は過去を振り返る形で原作コミック第41話の“顔合わせ”で描かれたエピソードが丁寧に描写されました。前回の記事で言及したメルトについてもしっかり描写されていましたね。
🌟TOKYO MX ABEMA放送開始🌟
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TVアニメ【#推しの子】
TOKYO MX・ABEMAにて
第十三話『伝言ゲーム』
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アニメの13話はそんなコミックの第41話を改めて描きつつ、続く第42話も丁寧に描かれました。今回の“伝言ゲーム”は原作者と脚本家の関係性という繊細な題材を扱った展開ですが、しっかり作られていて安心しました。また、題材自体はシリアスですが、今回はキャラクターがコミカルな表情を見せるシーンも多く、楽しく見れる回でもありました。
“今日は甘口で”の作者である頼子は、既存キャラクターと新キャラクター・アビ子の橋渡しになるようなキャラクターですが、アニメ版では伊藤静さんが演じているのでより魅力的です。“今日は甘口で”で微妙な芝居をされたメルトに対して露骨に距離を取る頼子の姿が、よりおもしろくなりましたね。頼子に関して今後の展開で見せ場があると思うので、伊藤静さんがどのように演じてくれるのか楽しみ。
また、今回はなんといっても、2.5次元舞台の原作者であるアビ子ですね。12話ではオドオドした雰囲気を漂わせていた彼女ですが、今回の13話で作品に対して妥協しないプロフェッショナルであることが明かされました。執念で作品を作っている姿は原作でも鬼気迫るものがありましたが、アニメ版の佐倉綾音さんの芝居もよかったです。譲らないものは譲らない頑固さや、人とのコミュニケーションを苦手としているが故に殻に籠って制作に没頭してしまう不器用さが伝わってきました。
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ストーリーに関しては、前回の12話のラストでアビ子が劇の内容に激怒してぜんぶ直して欲しいと伝える衝撃について、なぜこのようなことが起こるのかが解説されるエピソード。いくつもの担当者を跨ぐことで本人の意図がしっかり伝わらなくなることが描かれました。これはエンタメ業界に限らず発生する人為的トラブルだと思いますし、共感しながら観たかたも多いのではないでしょうか。
🌟テレビ愛知ほか全6局放送開始🌟
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TVアニメ【#推しの子】
テレビ愛知・tbc東北放送・群馬テレビ
奈良テレビ放送・びわ湖放送にて
第十三話『伝言ゲーム』
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キーとなるのは脚本家のGOA。アニメ版では小野大輔さんが演じていますが、彼自身は演劇を愛しており、熱心に仕事をしています。原作も読み込んで“東京ブレイド”の舞台化に臨んでいますが、さまざまな忖度を通して伝わった修正依頼によってアビ子の考えとは乖離した脚本を作ることに。アビ子によって否定されるGOAのシーンは彼の顔がアップになる演出になっており、彼の絶望がよりダイレクトに伝わってきました。
🌟三重テレビほか順次放送開始🌟
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TVアニメ【#推しの子】
第十三話『伝言ゲーム』
三重テレビ・瀬戸内海放送にて放送開始。
🌟24:40:テレビ愛媛
🌟24:50:熊本朝日放送
🌟24:58:テレビユー福島
🌟24:59:FBC福井放送
も順次放送がスタート!#推しの子 をつけて是非感想をご投稿下さい。 pic.twitter.com/hK0HTUGVGu
激怒したアビ子はGOAに対してクリエイターとしての存在を否定するような、言ってはいけないことを口走りそうになるものの、頼子によって止められることになります。昨今、脚本家の地位が低いことはさまざまなところで問題視されていますが、アビ子がその言葉を発していたら、もしかしたらGOAは心が折れていたかもしれません。ここも頼子の対応が素晴らしかったですね。
続くシーンでプロデューサーの雷田澄彰がGOAに謝罪をすることになりますが、原作では稽古場だったものが休憩所に変更されています。雷田に関しては、事なかれ主義ということではなく、仕事には情熱を持っており、自分の立場を理解しながらしっかり作品を成功させようと考えています。膨大な利益も生むであろうビッグコンテンツに関わる複雑な人間関係が分かるシーンでした。
頼子の“今日は甘口で”の失敗したドラマ化の出来事を踏まえつつ、どうすれば制作者も観客も幸せになれる作品を作れるのかを描く“2.5次元舞台編”。次回はさまざまなキャラクターの感情が爆発し、衝突する展開になるでしょうし、どのように映像化されるのか今から楽しみです!
カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。