みなさんこんにちは。いやー、サボりましたね。実に1カ月もサボりました。書き溜めてはいたんだけど、記事化するのが面倒で……。あと1月後半からのタイトルラッシュヤバない? コラムはサボってたけど、ゲームはトロコンしまくり。優先順位の付けられる(?)社会人オッシーがコラム38回目をお送りします。
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このコラムでは、狂ったようにプレイしている日々のゲーム体験や、ゲーム以外の趣味である映画鑑賞などで摂取したエンタメコンテンツを、短文レビュー形式でお送りしています。当然が如くネタバレ注意。
沼ゲーオブ沼ゲーで時間が蒸発
タイトル:『コウヤタクハイビン』
プレイ状況:PS5版 トロフィーコンプリート済み
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1月末に家庭用に移植発売された『コウヤタクハイビン』。世紀末な世界観で荷物を運ぶトラック野郎シミュレーターRPG。映画だと『ポストマン』みたいな感じの世界観。まあこっちはほぼトラック移動だけど。
これがとにかく沼ゲーなのよ。よくRPGとかでさ、交易システムあったりするじゃん? 拠点Aで地産品を安く買って、遠方の拠点Bで高く売って利ざやを稼ぐみたいな。それを延々とやる感じ。
RPGだとルーラ的なやつでファストトラベルしちゃうから、なんちゃって交易なんだけど、本作は違う。ガチの命がけサバイバル交易。
まず主人公はトラックドライバー。自前のトラックは持っているものの、最初はエンジンも弱々、積載量も少なくてあまり交易品も積めない。さらに、主人公が生きるための食料やら真水やら、トラックの生命であるガソリンやらも積まなければならない。
そして極めつけは、この世紀末世界の通貨である“スクラップ”も相当な重量があること。荷物を高額転売して一安心ではなくて、その稼いだ分がずっしりとまた荷物として加算されるわけ。
積載量オーバーでもなんとか走ることはできるけど、速度が著しく低減されるので、荒野では命取りになるのだ。時間がかかるとそれだけお腹も空くし喉も乾く、汚染された地域なら汚染度も上がるし、『マッドマックス』よろしくバンディットも襲ってきたりする。
じゃあストレスフルなゲームかというと、実はそんなこともない。確かに最初期は勝手がわからず、ひーひー言いながら荷物を運んで、場合によっては赤字をぶっこいて涙目になることもある。でもそれを繰り返していくと、なんとなく稼ぐルートが見えてきて、徐々に楽しくなってくるのだ。
序盤は初期街の周辺しか回れないんだけど、そこでも、例えば“原油の街”ならガソリンが安くて、“小麦の街”なら小麦が安い、みたいに価格差が分かりやすくなっている。そこの周辺をぐるぐる周回するだけでも、そこそこ稼げるようになっているんだよね。
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そこでしばらく稼いでいくと、トラックをアップグレードできるようになってくる。積載量をアップしたり、エンジンを改良して馬力を上げられるようなるのだ。そうすると、より遠くに行けるようになり、また稼げるようになる⋯⋯というゲームサイクルが秀逸。
さらに、交易以外にも配達人としての仕事があって、酒場で個人的に荷物の配送を依頼されたりもする。「◯◯という街にこの荷物を届けてほしい」というやつ。これが結構稼げるので割の良い仕事なのだが、いかんせん時間制限があるのよ。なので、この時間制限を考慮しながら旅程に組み込む必要が出てきて、悩ましいけどめちゃ楽しい。
「拠点Aで依頼荷物を下ろして野菜を仕入れてから拠点Bに行けば一気に稼げるな!」みたいな感じ。でも拠点Aに行ったら正反対の拠点C宛の荷物依頼があって、拠点C寄ってから拠点Bに行こうみたいにルート変更するんだけど、立ち寄った拠点Cで拠点A宛の依頼があって⋯⋯戻るんかい! ってなる。でも楽しい。
「拠点D行って依頼達成したら寝よう⋯⋯」とか思うんだけど、拠点Dに行ったらまた次の依頼が入って⋯⋯「あと一拠点、一拠点」が止まらず延々とプレイしちゃうのホント沼ゲー。
トラックの横っ腹を眺めるだけの簡単なお仕事
いやさ、画面的には『Keep Driving』みたいな感じで、プレイ中は基本的にトラックの横っ腹を見ているだけ。あとはマップを眺めてルート考えている時間がほぼすべて。なんだけど、とにかく楽しいんだよね。
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メインクエストも一応あるし、派閥間の争いでどっちにつくか、みたいな世紀末あるあるの『FALLOUT』要素もバッチリ。フィールドボスもいたり、ダンジョンとかもある。なんだけど⋯⋯基本的には画面映えはほぼ無し。イベントもフレーバーテキストくらいで、あとはプレイヤーが物語を勝手に紡いでくれ系のストーリー。
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なので、劇的な展開があって盛り上がるとかではない。ではないんだけど⋯⋯めちゃんこ楽しい。これ、気付いたんだけど、この楽しさって“カイロソフト”のゲームの楽しさなんだよね。
[HEAD]世紀末カイロソフト[HEAD]
カイロソフトって知ってる? 『ゲーム発展国』とか『ドラえもんのどら焼きやさん物語』とか、経営SLGをとにかく出しまくっているゲームメーカー。ここのタイトルって基本的なシステムは大体同じで、“◯◯やさん”の部分を変えて味付けだけ変更したゲーム群なのよ。
初期の商品でお金を稼いで、より高価な商品を開発したり、店舗を改築して広くする。そうするとお客も増えて客単価も増えて、より儲かって店舗を拡大して⋯⋯みたいな。これも特にドラマチックなイベントがあったりはしないんだけど、「この商品開発したら寝よう」からの「日次最高売上間違いなしやな⋯⋯それを確認したら寝るか」からの「お、もうすぐ店舗拡大するお金貯まるやんけ。拡大したら寝よう⋯⋯」で寝れないやつ。
こういう、心がざわつくことは特にないけど、とにかくやめられない感じが『コウヤタクハイビン』そっくり。いや逆か。カイロソフトの楽しさを受け継ぎしもの、それがコウヤタクハイビン。
[HEAD]あの子の元カレの元カノの元カレの元カレ(ゾンビ)[HEAD]
色々な拠点を回っていくと、酒場で仲間をスカウトできる。お金はかかるけど、やはり世紀末で一人旅は危険だし、疲れたときに運転を変わってもらえるのは大きいよね。それ以外にも、イベントで加入する仲間とかもいる。捕らえられていた囚人を解放したら仲間になったりね。
最初はトラックも小さいし、食料や飲料水も心もとないので、そんなに大所帯にはならない。ゲームが進んで、余裕が出てくると、6人とかそのくらいのパーティーメンバーが道連れになってくれる。
それはさぞ賑やかだし、助け合って効率も良かろうと思うんだけど⋯⋯人間同士、何も起きないはずがなく。
このゲームの仲間はそれぞれ所属や性格がバラバラで、さらにかなり細かく好き嫌いのパラメーターが設定されている。結果、ほんのちょっとした行動で好感度やモチベーションが乱高下するのだ。
一例を上げると、どこかの拠点に入るだけで、「この場所はなんか嫌だ」とか言い出して機嫌が悪くなったりする。しらんがな。それだけならまだしも、荒野をトラックで走っている最中に、急に「◯◯の場所を思い出して気分が悪くなった」とか言い出す。しらんがな2。いいから黙ってネテロ会長。
そんなメンタルヤバヤバメンバーなので、パーティ内人間関係もそりゃこじれる。やっぱりトラックで長旅をして、寝食をともにしていると情も湧くのか、メンバー内で恋愛感情が生まれたりするんだよね。それで機嫌が良くなっていい面もある。キャンプした時にチョメチョメしてストレスゲージが下がったりね(でも独り身はそれを横目にしてストレスが上がるリアル仕様w)。
最悪なのは、ある日突然、カップルが別れてギスギスしだすんだよね。関係性が最悪まで落ち込んで、顔を見るのも嫌だ、みたいになるわけ。それを狭いトラック内でやるもんだから、雰囲気悪いのなんのって。外でやれ。
挙げ句、トラック内の別のメンバーとくっついたりする。各キャラには性的指向も設定されていて、恋愛対象も男・女・バイセクシュアルと様々に設定されている。なので、トラック内で元カノの元カレの⋯⋯みたいになってくるわけ。これが恋愛世紀末か。
さらに、近未来世紀末なので、キャラにはロボットとか、放射能汚染されて突然変異したミュータントとかもいる。果てには、ゾンビ化するやつまで出てくる。ノーマルな(?)人間でも、ホームレスとか囚人とかヤクザとかそんなんばっかし。そんな魑魅魍魎お化け屋敷と化したトラック内で繰り広げられる恋愛リアリティショー。
「あの子と一緒にいるのは嫌」とか「お腹空いたからご飯くれ」とか、「運転恐怖症だから運転したくない」とか、『ときメモ』もびっくりの好感度調整恋愛SLGの様相を呈してくる。この“手のかかる同乗者”たちを、何度荒野に放り出したくなったことか。
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[HEAD]総評:めちゃ楽しいけどインディーらしい煩雑さもある[HEAD]
ということで、派手さはないけど地味に楽しい沼ゲーとしてはかなり高評価。実際、トロコンしてもなんだかんだダラダラ荷物運んだりしている。
ただ、元々がPC版ということもあり、UI周りがかなり見づらいし分かりにくい。また、その後のカタルシスに繋がるとはいえ、ゲーム的にストレスの溜まる場面も結構あった。拠点を襲ってくるゾンビに、たまにかなり強いやつがいて、防衛部隊をフル装備で置いていたのに全滅しちゃうとか。
とはいえ、それらを差し引いてもかなり面白いゲームだった。超ボリュームの大型DLCもあるので、今度はそっちもプレイしてみようと思う。
超おすすめではあるが、沼ゲーなので、ぜひ時間に余裕がある時にプレイしてみて欲しい。