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『超探偵事件簿 レインコード プラス』レビュー。PS5でグラフィック強化&ロード時間が短縮され魅力的な世界観により没頭できる

文:カワチ

公開日時:

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 スパイク・チュンソフトより、7月18日発売予定のPS5/Xbox Series X|S/Steam用ダークファンタジー推理アクション『超探偵事件簿 レインコード プラス』の先行レビューをお届け。Switch版をクリア済みのファン視点で本作の魅力を紹介していきます。

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『ダンガンロンパ』制作陣による本格推理アドベンチャーがより遊びやすくなって登場!【超探偵事件簿 レインコード プラス】


 本作は『ダンガンロンパ』シリーズの制作陣によるダークファンタジー推理アクション。雨の降り続けるカナイ区を舞台に主人公の探偵見習い・ユーマ=ココヘッドが、相棒の死に神ちゃんとともに未解決事件の謎に迫っていく内容になっています。

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 死に神ちゃんは普段は人魂のような姿で、謎が具現化した“謎迷宮”に挑むときは美少女の姿になりますが、どちらもコロコロと表情を変えるのでとてもカワイイです。人間とは価値観の異なる死神であるため予想外の発言をすることもあって、プレイヤーを飽きさせません。

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 また、カナイ区には探偵特殊能力を持つ“超探偵”たちが集められており、“過去視”や“変装”といった能力で、ユーマを手助けしてくれることになります。死に神ちゃんも超探偵のメンバーも個性的な人物ばかり揃っていて、ゲームを進めていくのが楽しいです。『ダンガンロンパ』もいいキャラクターばかりでしたが、『超探偵事件簿 レインコード』もひと癖もふた癖もあるキャラクターが揃っています。

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 本作でいちばん衝撃なのはプロローグ。ユーマがカナイ区に向かう途中の列車で起きた事件が描かれますが、本当に攻めまくった内容になっています。Switch版をプレイしたときは「よくぞここまでやってくれた!」と心のなかで制作陣を称えましたが、これから最初から本作をプレイする人が正直うらやましいです。あの衝撃を体験できるなんて……!

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 もちろんプロローグが終わったあとの各章もどれも盛り上がる内容。凄惨な連続殺人が題材だったり、女子高を舞台にした複雑な人間関係の殺人だったりとシチュエーションもそれぞれ異なるので新鮮に楽しめます。謎解き部分はミステリー作家の北山猛邦さんも関わっており本格的! 各章のタイトルは名作推理小説のオマージュになっているため、ミステリーファンならニヤリと出来るはずです。

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 今回の追加要素にはゲーム内BGMやムービーを鑑賞できる“ギャラリーモード”も収録されており、手軽に思い入れのあるシーンを観直したりお気に入りのBGMを聴き直したりできるので思い出を振り返るのに便利です。とくにBGMは連続再生できるのでゲームをプレイしていないときでも、自分の部屋で流しておくサントラとしても使用できるようになっています。

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 さらに今回の『超探偵事件簿 レインコード プラス』にはDLCで配信されていたサブストーリー5種をすべて収録。ユーマ以外の探偵たちにスポットを当てたストーリーが楽しめます。

 それぞれ短編のストーリーのなかでキャラクターを魅力的に描いており、こちらの謎解きも本格的。サブストーリーに登場する新キャラクターも、本作の世界観にしっかり合っていながらも本編のストーリーには登場しなかったタイプのキャラクターばかりで作品の魅力を広げています。

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 サブストーリーは探偵たちが自分たちの探偵特殊能力を使って事件を解決していきますが、展開もひねりが効いていて「そう来たか!」と驚かされます。ぜひプレイしてみてください。とくにヤコウ編は本編をクリアしたあと、絶対にプレイして欲しいストーリー。

 Nintendo Switch版のとき、本編のみプレイしていたユーザーさんも多かったと思いますが、このストーリーを観ることで本作は完結すると思っているので、ぜひ……。

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 本作『超探偵事件簿 レインコード プラス』をプレイして驚いたのはカナイ区のグラフィック。4K解像度に対応することは事前の情報で知っていましたが、実際にプレイすると雨が地面に落ちて水溜まりを作っている様子など、精細になったグラフィックに感動します。カナイ区の持つダークな雰囲気がよりダイレクトに伝わり、没入感が大きく増しました。

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 カナイ区の探索は相棒である死に神ちゃんが絶えずしゃべっているため、その賑やかな言葉を聴く楽しみがありましたが、今回はリアルに作られているカナイ区を隅々まで探索していく楽しさも増えました。Nintendo Switch版でもダークな雰囲気は味わえましたが、ぜひ建物のディティールや小物にも注目してみて欲しいですね。

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 また、没入感が増したのは謎を具現化した空間である“謎迷宮”も同じ。背景が美しくなっているのはもちろん、ロード時間が短縮されており集中が途切れることはありません。

 Nintendo Switch版もアップデートでロード時間が短くなり、普通にプレイするには問題なくなりましたが、本作はその早さに感動するレベル。とくに待ち時間を感じた“推理デスマッチ”もすぐにスタートするので、集中力が途切れることはありませんでした。

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 もともと『ダンガンロンパ』の制作陣が作り出した新たな世界観に引き込まれる作品でしたが、ビジュアル面や演出の強化によって、より没入できる作りになりました。物語のスケールが大きくなり、全体の謎が明かされていく後半は、より感動できるようになっています。

 はじめてプレイする人はもちろん、Nintendo Switch版をいちどクリアした人もぜひ遊んでみて欲しいです!

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カワチRPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。

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