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水墨画風の世界で高みを目指す『点睛(TENSEI)』CS版発売レビュー:腰をすえてやるならPS5/Xbox。Switch/iOSはお手軽さがゲームとの相性◎

文:電撃オンライン

公開日時:

 ニューロン・エイジの社内インディー開発チームProject Pegasusが手掛ける『点睛(TENSEI)』。PC(Steam)で3月25日にリリースされ、Nintendo Switch/PS5/Xbox/iOS版が8月1日に発売されています。

 そんな本作のNintendo Switch/PS5/iOS版をプレイしたレビューを操作感とともに紹介します。

[IMAGE]※本記事はニューロン・エイジの提供でお送りします。

水墨画風の世界はなんでこんなに落ち着くのだろう


 カラフルなものより白黒のものが落ち着く。そういった方もいるのではないでしょうか。『点睛』の舞台は墨の濃淡で描き分けられた水墨画風の世界となっています。

 水墨画は墨で描かれた絵のことで、ぼかすことで濃淡や明暗をかき分けています。描かれている山や木はゆっくりと時間が流れているような風景ですね。

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 そんな本作は明確なクリアがなく、ただひたすらにジャンプを繰り返して空へ登っていくことが目的のアクションゲーム。アクションゲームと言えども複雑な操作は必要なく、ジャンプと急降下するドロップの2種類のみと非常にシンプルです。

 ジャンプは現実の我々が行うようなものではなく、低重力下でするようなもの。ふわっとした浮遊感があり、アクションまでもゆったり時間が流れているようです。

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 空へは岩で作られた足場を使って登っていきますが、ジャンプ中は鳥やウサギ、カエルといった生き物に姿を変えます。ジャンプといいながらも飛んでいる鳥にも姿を変えるのは、ジャンプが跳躍と飛行の間くらいの浮遊感があるので個人的にはしっくりきます。

 ただしジャンプは連続で3回までと回数が決まっているので、適当にジャンプしているとほかの足場に飛び移れなくなってしまいます。

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▲ジャンプ中はランダムで姿を変えます。
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▲最大までジャンプすると姿が元に戻り、目の部分が×になるので、視覚的にジャンプできないのがわかるようになっています。
 本作はリラックスしてプレイできる作品なので、すぐに失敗してしまっては逆にストレスが溜まってしまいます。そこで助かるのが、壁に本体をくっつける仕様です。

 プレイヤーが操作するのは黒い目玉のような球体。この球体が垂直になっている壁にくっつけることができるようになっています。

 ジャンプだけではどうしても飛び移れないところもある中で、足場に乗り移れなくても壁に届いてさえすればくっついて、そこからさらに足場に移動もできます。

 足場と足場の距離は広めなこともあるなかで、ストレスなく進めるようなシステムはありがたいですね。

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 また、赤くなっている足場は触れるとミスになってしまいますが、ドロップで急降下すると触れても大丈夫になるだけではなく、その足場を乗り移れるようにします。さらにこのとき、ゲージが溜まっていき最大まで溜まると竜に変化して一定時間の間、無限にジャンプできるようになるのでドロップをうまく使うと効率よく空高く登っていけます。

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▲宙に浮いている輪っかに触れてもゲージが溜まります。
 基本的にはこのような感じで上空に登っていくのですが、シンプルなゲーム性ゆえに飽きてしまいそうにもなりますが、一定の高さまで登るごとに風景が四季のように桜のピンクや若葉の緑に色づいたり、昼夜、天候が変わるので世界を見ても楽しめます。

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 色づいても水墨画風の世界感を壊さないように淡い感じなので、むしろ良さを引き立てています。水墨画だと白と黒しか色がないので、こういった色が付くからこそ水墨画風なのかもしれませんね。

 水墨画風の風景を楽しみながらのんびりと楽しめる『点睛』。無心になってプレイして気付いたらいつの間にかすごく時間が経っていた……ということもしばしば。アクション要素のある∞プチプチのような感じでしょうか。

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▲一定時間操作しないとか歌詞に姿を変えるお遊び的な要素も。
 登った高さに応じてスコアも表示されますが、誰かと競うというよりあくまでプレイ記録のようなものです。“ZENモード”と呼ばれるモードでは、スコアや竜に変化するためのゲージなど画面上に何も表示されなくなるので、より無心になってプレイできますよ。

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▲プレイ状況に応じて実績が用意されています。

風景を楽しみながらどこでもプレイしたいならSwitch版


 Nintendo Switch版の特徴はどこでもプレイできること。持ち歩いてプレイしたり、テレビなどにつないで大画面でプレイして楽しめます。

 風景を十分に楽しみながら、ちょっとした時間にプレイすることが可能。短時間の気分転換にどこでも持ち歩いてプレイできたり、腰を据えてじっくりとプレイできたりと、バランスよく本作を十二分に楽しみたいという方にはNintendo Switch版がおすすめです。

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画質は最高。じっくりとプレイしたいならPS5版がおすすめ


 Nintendo Switch、PS5、iOS版の中でもっとも画質が高いのがPS5(Xbox)版です。本作のポイントは水墨画風の風景と、あまり考えずに無心でプレイできるアクション部分。

 実際にプレイしていても大画面で表示されたときに細部まできれいで高さごとに変わっていく風景が、PS5版ではより楽しめました。

 また、個人的な感想になりますが、シンプルな操作性ゆえにコントローラーを見なくても操作ができるのでNintendo Switch版やiOS版のようにコントローラーや仮想パッドが視界に入らないのは没入しやすいです。

 Switch版もテレビに繋げばコントローラーを気にせずプレイできますが、PS5は画質がより上がっているので、風景を最大限に楽しみたいプレイヤーにおすすめできますね。

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iOS版はサクッと気軽にプレイできる


 Nintendo Switch版、PS5版と違ってコントローラーがなく、操作は画面上に表示される仮想パッドで行います。その関係で風景上に仮想パッドが表示されることもあり、風景は少し見にくくなっていました。

 ただ、ゲーム性を重視するならiOS版がおすすめ。Nintendo Switch版と似ていますが、iOS版もスマホなのでどこでもプレイできるように特化しています。Nintendo Switchに比べても携帯性が高いので、プレイしやすさでいえばダントツ。

 風景が見にくいという点もゲーム性の観点でいえば、風景に惑わされずに操作している球体に集中しやすいということにもなります。操作性はコントローラーに比べると最初こそ慣れが必要ですが、シンプルなのですぐに慣れて楽しめました。

 いつでもどこでもサクッとプレイしたい方にはiOS版がおすすめですね。

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 それぞれ特徴のあるCS版。腰をすえてやるならやはり画質が高く、コントローラでプレイできるPS5とXbox版になります

 SwitchとiOS版は、持ち運べるお手軽さはもちろん、手元でゲームができるので、没入感がさらにアップしているようにも感じられました。

 『点睛』でしか体験できない無心で楽しむ禅アクション。350円というお手軽価格で販売されていますので、CS版発売のこの機会にプレイされてみてはいかがでしょうか?

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