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『聖剣伝説 VISIONS of MANA』感想レビュー。自由度の高い育成要素と直感的なバトルが楽しい。二転三転するストーリー展開も必見【ヴィジョンズ オブ マナ】

文:Ak

公開日時:

 8月29日発売予定のPS5/PS4/Xbox Series X|S/PC用アクションRPG『聖剣伝説 VISIONS of MANA』の先行レビューを掲載します。

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 ストーリーのネタバレはありませんが、中盤以降に解放される要素についても一部触れているのでご了承ください。

アクション:直感的に気持ちよくスピーディーに戦えるバトルシステム【聖剣伝説 ビジョンズ オブ マナ レビュー】


 本作の基本アクションはスタミナ消費などもなく、□+△ボタンの組み合わせで簡単に連続攻撃が可能。直感的に動かすだけで気持ちよく戦えます。

 操作キャラにもよりますが、過去シリーズと比べてもバトルはスピーディー。攻撃方法自体は豊富ですが操作は比較的新シンプルなので、アクションゲーム初心者であっても問題なく楽しめます。

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 メインのダメージソースとなるのは特技で、特技も魔法もMPを消費。やや攻撃に間があるものの、基本的に接近せずに攻撃できる魔法がとくに優秀な印象です。

 筆者が魔法キャラであるパルミナをメインに使っていたからというのもありますが、NPCに壁になってもらって魔法を放つという戦略が有効でした。

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 さらにMP消費なし、クールタイムを待つだけで使用できる各種精霊器が強い! とくに水の精霊器“ウンディーネボトル”と火の精霊器“サラマンダーキャンドル”は攻撃力が高く、ザコ戦であればこの二つを使うだけで終わることも。

 ストーリーを進めると解放される“精霊解放”でより強力な攻撃が可能になるので、MP消費なしでもそこそこ戦えるのが快適です。

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 SPを消費すると“必殺技”も使用可能。こちらは基本的にただ使うだけで(おそらく)敵全体に攻撃が命中するので、ボス戦などでは溜まったら即使用しても大丈夫! SPも比較的ひんぱんにマックス(100)になるので、気軽に使えます。

 使用時の演出も豪華で思わずお気に入りのキャラで使いたくなりますが、SPはパーティで共有なので、敵に有効な属性を持つクラスのキャラで使うのがよさそうですね。

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 ちなみに、SPもMPもフィールド上に設置されている壺を破壊すると回復できます。壺の設置数は多めなので、魔法も必殺技も(とくにザコ戦では)積極的に使っても大丈夫なバランス。

 とりあえず精霊器をぶっ放して、倒せなかった相手は特技で追撃。SPがたまったら“必殺技”というのが基本的なバトルの流れになりそう。全体的にバトルはそこまで温存することを考えなくても戦えるようになっているので、敵を直感的に蹴散らせるのが楽しいですね。

キャラクター:キャラやクラスごとに異なるバトルスタイルが楽しめる【聖剣伝説 ビジョンズ オブ マナ レビュー】


 本作で操作可能なキャラクターは5人。キャラクターによってもバトルスタイルは変わりますが、とくに装備した精霊器によるクラスの変化の影響が大きいです。

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 クラスによって見た目も変わるので、好みで選ぶのももちろんアリ。ちなみに最初に各クラスに変えるときは演出が入ります。

 精霊器は1種類につき、パーティに一人ずつしか装備できないので、どの精霊器をどのキャラクターに装備させるかが迷いどころ。序盤はとくに精霊器の数が少ないので、有用な精霊器はよく操作するキャラクターに装備させるのが推奨。

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 なんとなくですが、それぞれのキャラクターが仲間になるのと近いタイミングで入手できる精霊器が相性がいい印象。とくにパルミナは水の精霊器を装備するとクラス“グランデヴィナ”となり、バトル終了後に消費したMPの半分が回復するので、快適で強い!

 筆者は当然のこと(?)ながら、見た目に釣られてパルミナを操作キャラにしていましたが、結局性能的にもかなり有用だった印象ですね。

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 もう一人強かったのは、物語中盤に仲間になるジュリです。強いというよりは、回復キャラなので超便利!

 本作では序盤のあるタイミングから中盤にかけて、回復手段が回復アイテム以外に乏しいです。ジュリをパーティに採用すると、HP回復だけでなく復活もさせてくれるので頼りになる! とくに復活のためのアイテムは貴重なので、温存できるのがありがたかったですね。

 筆者の場合は、5人の仲間がそろった中盤以降は、魔法アタッカーであるパルミナをメインの操作キャラに、壁役としてヴァル、回復役としてジュリを採用するパーティにしていました。

育成&収集要素:アビリティの付け替えで自由にキャラクターをカスタマイズ可能【聖剣伝説 ビジョンズ オブ マナ レビュー】


 クラスチェンジ以外にも、本作ではアビリティのセットによるキャラクターのカスタマイズが可能。

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 アビリティはキャラクター固有のものもありますが、“アビリティシード”を装備することで自由に変更できます。装備のように付け替えできるので、アビリティの自由度は高めですね。

 “アビリティシード”は、モンスター撃破時に入手できる魂石とお店で交換可能です。魂石はボス以外のモンスターからも入手できるので、一種の収集要素になっています。

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 広大なセミオープンフィールドではモンスターを撃破しての魂石集め、サイドクエスト、宝箱集めなど多彩な収集要素を楽しめます。とはいえ、難易度ノーマルの場合は探索が強制ではなく、探索はそこそこに目的地に急いで向かっても問題ないバランスです。

 乗り物であるピックルに乗って高速移動もできますが、ファストトラベルが可能なのでそこまで利用する機会は多くなかった印象。キャラクターの移動速度も速いので、細かい探索では徒歩が便利です。ちなみに中盤以降では海を移動する手段も! また謎解きはそこまで難しくはないので、パズル要素が苦手でも大丈夫。

 寄り道も楽しめるものの、クラシックなRPGのようにストーリー優先で進めることもできるので、従来のRPGファンにも安心ですね。

ストーリー:二転三転あるストーリーは進めるほどドラマチックに!【聖剣伝説 ビジョンズ オブ マナ レビュー】


 本作のストーリーはまさに王道。“マナの御子”を守る役目を持つ“魂の守り人”であるヴァル。彼と御子たちが“マナの樹”を目指して旅するというのが序盤のストーリーの流れ。

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 この世界では“マナの樹”に御子の魂を捧げることでマナの循環を保っています。そのため御子を選出し、魂の捧げることが名誉という価値観が存在。

 作中でそうなっているとはいえ、ユーザー目線でいうとヒロインや仲間たちを生贄に捧げに行くという感じになるので、正直序盤のうちは旅の目的に感情移入しにくい作りになっています。

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 序盤はそう感じていましたが、進めていくうちにその展開は二転三転。世界の摂理に疑問を持ちつつ進んでいく主人公たちと、驚きの展開の連続が実にドラマチックです。

 さらにタイトルにもある“聖剣”がストーリーに絡んでくると、本格的にストーリーが動き出します。王道ファンタジーとして過去シリーズと共通する要素を盛り込みつつも、新鮮なストーリー展開が味わえますね。

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 アニメと写実表現のいいとこどりをしたようなグラフィックも特徴的。とくにフィールドが美しく、じっくりと遠景をながめたくなります。

 キャラクターはもちろん、精霊やモンスターなどのキャラクターデザインも、従来の『聖剣伝説』らしさを継承しつつも現代風になっていてどれも魅力的です。

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 革新性こそ薄いものの、RPGとしての王道要素を盛り込んだなつかしく安心感のあるゲーム体験が楽しめる『聖剣伝説 VISIONS of MANA』。

 アクション要素はそこまで激しくないので、過去に『聖剣伝説』を遊んだことがあるけれど最近のアクションゲームは難しい…というファンにも安心な作りになっています。アクションRPGとして遊びやすく、万人向けの魅力にあふれた作品なので、王道ファンタジーの世界観に親しみがある人はぜひプレイしてみてください!

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