11月7日(木)にソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から発売されたPlayStation 5 Pro(PS5 Pro)。その座談会とレビューを掲載します。
※本記事はSIEからの提供でお送りします。
※本記事はSIEから商品の提供を受けたうえでお届けしています。
ついに発売された全世界注目の新型ハード、PS5 Pro。電撃オンラインでは発売日前に座談会を行い、機能や価格などユーザーが気にしているであろうさまざまな面についてトークをしました。
また、記事後半ではSIEから送られた実機をもとにレビューをお届け。ゲーム史上かつてないポテンシャルを秘めたPS5 Proの魅力を掘り下げていきます!
【座談会メンバー】
●おっしー:PS5 Pro予約済み。PS5は3台所持している
●スズタク:TGS2024でPS5 Proを試遊。PS5は持っているがPS5 Pro購入は悩み中
●びえ:PS5 Proは悩み中。PS5は持っている
●まり蔵:PS5 Proは現状スルー予定。PS5は持っていない
おっしー
ついに発売されましたね、PS5 Pro! と言ってもこの座談会自体は発売前にやってるんだけど。
スズタク
PS5が2020年11月12日発売だったので、ざっと4年ですね~。まずは、それぞれのPS5事情みたいなものを確認してみましょうか。初めてPS5を買った時期とか、PS5 Proを買うかどうかとか。
おっしー
私はPS5発売日に2台、そのあと値上げ前にPS5 Slimを買って計3台所持しています。PS5 Proももちろん予約済みで、これで4台目です!
まり蔵
びえ
私はPS5の発売日には買えなくて、年明けの2021年に買いました。当時はすごく品薄で、何度も抽選応募に挑んだ末に買えたんですよ。だから今のPS5に思い入れがあって、PS5 Proへの買い替えは今のところ考えてないです。
スズタク
僕はたしか2022年の11月頃にPS5買いました。仕事絡みでそろそろPS5持っていたほうがいいなと思ったのと、ちょうど『FF16』も遊びたかったので。その頃にはもうPS5は普通にお店に並んでいて、すんなり買えましたね。PS5 Proは価格的に買うのが難しいんですが、今年のTGSで試遊してちょっと心が揺れています(笑)。
まり蔵
私はPS5 ProどころかPS5も持っていません! なぜなら遊びたいゲームがだいたいマルチプラットフォームでPS4にも対応してて、じゃあPS4で十分かなと。あと、メインで遊ぶゲームがテキストアドベンチャーなので、PS5 Proほどのスペックがあっても宝の持ち腐れだな~なんて。そんなわけだから今のところPS5 Proはスルーの予定です。
おっしー
なにげに電撃オンラインではスズタクが唯一のPS5 Pro体験者(※座談会実施時点)なんだよね。ぶっちゃけどうだった?
スズタク
TGSで遊べたのは『FFVII REBIRTH』と『グランツーリスモ7』だったんですけど、やっぱり4K相当の画質と60FPSの合わせ技はすさまじい破壊力でしたよ!! グラフィック超美麗で動きもヌルヌルで、あれは一度味わうと脳にこびりつきます。『FFVII REBIRTH』はもともとキレイですけど、細かい部分を見比べたりしたら、やっぱり進化がすごかったです。
びえ
そう聞かされるとちょっと気になっちゃう……。ちなみに、私はアクションゲーム好きなのでPS5ではFPS優先のパフォーマンスモードで遊んでるんですけど、みなさんはどうです?
おっしー
スズタク
僕はFPS至上主義なのでパフォーマンスモード一択ですね。グラフィックモードにするとパフォーマンスモードに比べてどうしても動きがカクカクになることがあるので、ある意味PS5でゲームをやるときの最大の悩みでした。それがPS5 Proでは解消されるので、個人的にはけっこうこの点だけでも買う価値あるんじゃないかな、なんて。
まり蔵
おっしー
4K画質で遊ぶならそりゃもちろん必須です(笑)。でも、昔に比べて今は4K対応テレビも安くなっていて、3~4万ぐらいでも買えると思いますよ。せっかくPS5 Pro買うなら、4Kテレビも合わせてそろえたいですね。PS5 Proだとレイトレーシングも強化されているんで、個人的にはそっちも楽しみです。
スズタク
レイトレーシングまわりは『グランツーリスモ7』で体験しましたけど、たしかに光の反射がリアルでしたね。ゲームプレイ中はちょっと気づきにくい部分かもしれませんが。
▲TGS2024でのPS5 Pro試遊風景。
まり蔵
技術的にはものすごいことをやってるんだろうけど、一般人には追いつけない領域感はありますね。きっと実際に見たらエモいんでしょうけど。
おっしー
レイトレーシングに関しては、“黒”の表現がいいとだけ推しておきます(笑)。PS5を持っていないまり蔵さんには、ロードの快適さだけは味わってほしいですね。マルチプラットフォームのゲームならなおさら!
まり蔵
そこはたしかに惹かれます。以前、ロードがあまりにも長すぎてプレイを断念したゲームとかあるので……。
びえ
大画面でキレイなゲームをロード爆速で遊べる、というのはPS5の利点ですよね。スマホゲー中心の若い世代にも一度は体験してほしい。あとはデュアルセンス(コントローラー)の触り心地とかも。『アストロボット』とかめちゃくちゃ感動しますよ!
おっしー
PS5 Proに関してはストレージ容量が最初から2TBあるのもデカいですね。PS5は1TBなので単純に容量2倍になってて、2TBもあれば好きなゲーム入れ放題です!
スズタク
最近はデータサイズが膨大なゲームも多いんで、今からPS5を体験するならPS5 Proのほうがいろいろメリットは多い気がしますね。
おっしー
たぶん多くの人が気にしてることのひとつが、PS5 Pro対応タイトルだよね。いわゆる“PS5 Pro Enhanced(※)”ってやつ。
※PS5 Proの機能を活用するための無償のソフトウェアアップデートが提供されているタイトルのこと。対応タイトルには“PS5 Pro Enhanced”の表記がある。
まり蔵
すでに対応タイトルはいろいろ発表されてますよね。ほかのタイトルの対応状況はSIEや各メーカーが告知してるんで、ちょくちょくチェックしておかないと。
おっしー
一応、PSストアのページでPS5 Pro Enhanced対応の有無を確認できますよ。
▲『FFVII REBIRTH』のPSストアページ。“PS5 Pro Enhanced”の表記が確認できます。
びえ
本当だ! 今後のラインナップ追加にも期待したいですね。
まり蔵
あ、私が好きな『龍が如く8外伝 Pirates in Hawai』も対応してる! これはちょっと見逃せないかも……。
スズタク
PS5 Pro Enhanced以外にも、ゲームブースト機能で従来のPS5やPS4のゲームもより滑らかに遊べるみたいですね。これは文言だけ見てもピンとこないので、ぜひ実機で確認せねば。
おっしー
いまだにマルチプラットフォームではなくPS4専用タイトルというのもあるので、PS5でPS4のゲームをプレイするより快適に遊べるならありがたい限りです。
スズタク
どうですか、びえさんとまり蔵さんはPS5 Pro欲しくなってきましたか?
まり蔵
待って待って、一番大事な価格について話し合ってないでしょうが!
スズタク
お値段は119,980円(税込)となっております! まあ、ぶっちゃけ高いか安いかといったら高いですよね(笑)。4Kテレビもセットにしたらだいたい15万円前後はかかるかな。
おっしー
なあに、みんな年末で財布がゆるむから大丈夫ですよ! 一点注意なのは、PS5 Proはデジタル版オンリーでディスクドライブが付いていないことですね。パッケージ派の人は別途ディスクドライブも買う必要があります。あと、地味に縦置きスタンドも同梱されていないのでこちらも注意!!
まり蔵
12万円のハードと聞くと後ずさりしちゃうけど、同じスペックのゲーミングPC買おうとするとこの値段の比じゃないんですよね……。
びえ
PS5のときは買いたくても買えない状況が続いたので、買おうと思えばすんなりゲットできるのはうれしいですけどね。PS5 Proの発売日の状況にもよりますけど。
まり蔵
見方を変えると、PS5デビューするなら今が一番のチャンスとは思います。この先、ハードが値上がることはあっても値下がることは少ないと思いますし。まあ、前向きに検討します!
びえ
私も買い替え予定はなかったけど、対応タイトルの追加しだいでは手を伸ばしそうです。あとは、実際に触ってみてどうかが一番ですかね。
スズタク
起動時の音とかシェア機能まわりとか、掃除のしやすさとか気になるポイントはあれこれあるんで、実機レビューで確かめます!
ここからは、SIEから提供されたPS5 Proを実際に触ってみたレビューをお届け。まずは、外箱や本体の外観から見ていきましょう!
外箱
黒を基調にしたシックでオシャレな外箱。一点注意したいのは、PS4やPS5の外箱と違って天面(フタ部分)に持ち手がないこと。運ぶ際はしっかり両手で抱えて、中の大切な本体を傷つけないようにしたいところ!
箱の中に入っている内容品は以下のとおりです。
【内容品】
●PS5 Pro本体
●デュアルセンス(ワイヤレスコントローラー)
●横置き用フット×2
●HDMIケーブル
●電源コード
●USBケーブル
●マニュアルなどの印刷物
●プリインストールゲーム『ASTRO's PLAYROOM』
▲内容品はPS5とほぼ同じ。印刷物のガイドに従って接続すれば、すぐに遊べます。
本体
一番の外見的特徴は、カバーに黒いスリットが数本入っていることでしょうか。これのおかげで、遠目から見ても「あ、PS5 Proだ!」と判断することができます。また、天面に当たる黒い部分が、中央に向かって凹むような独特の形状をしているのもポイント。これはPS5 Slimから見られた特徴で、PS5と比べると違いがはっきり感じられます。
縦置きしたときに正面から見ると、本体下部の細さに若干ビックリしましたが、背面から見ると上部より下部のほうが大きく、本体をしっかり支えているのがわかりました。PS5 Pro全体がうねりのある流線型デザインをしているので、眺める角度によって印象も変化するのがおもしろいところです。
なお、撮影時はそのまま縦置きしましたが、実際に遊ぶ際は安全面を考えて縦置きスタンド(別売り)を使うことを推奨します。
モデル別比較
編集部にちょうどPS5とPS5 Slimもあったので、PS5 Proと並べてみました。PS5とPS5 Slimはディスクドライブ搭載型なので対等な比較とは言えませんが、サイズ感のイメージはつかみやすいかと!
▲左から順にPS5、PS5 Slim、PS5 Pro。
PS5と比較すると、PS5 Proの高さはほぼ同じで横は少し小さめ。PS5には前面部分にタイプAとタイプCのUSB端子が1つずつありましたが、PS5 Proでは2つともタイプCになっているなど、細かい変更点もあります。
せっかくPS5 Proが到着したということで、『The Last of Us Part I』や『Marvel's Spider-Man 2』、『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』などPS5 Pro Enhanced対応タイトルをいくつか遊んでみました!
いずれのゲームもグラフィック設定にPS5 Pro専用の項目が追加されており、60fpsを維持しながら4K相当の解像度でプレイすることができます。従来のPS5作品では、4K画質のグラフィックモードか60fpsのパフォーマンスモードかどちらかを選ばないといけないことがほとんどだったので、そのジレンマを解消できるのが最高に心地いい!
『Marvel's Spider-Man 2』や『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』には“忠実度優先(Pro)”というグラフィックモードもあり、新たなレイトレーシング機能を味わうことも可能。VRRや120Hz出力を有効にできる人は、さらなるゲーム体験の高みに踏み込めるでしょう。
●『The Last of Us Part I』
個人的には『FFVII REBIRTH』も試してみたかったのですが、残念ながらレビュー時点では対応パッチが配信されていなかったので断念。TGS2024では序盤のグラスランドエリアを試遊でき、キャラクターの滑らかな動きと遠景までくっきり描かれる映像美に心奪われたので、ぜひもう一度味わってみたい……!
もともとPS5でおもしろかったゲームが、PS5 Pro Enhancedで画質やfpsが強化されてより魅力的になるのはうれしいですね。すべてのPS5作品がPS5 Pro Enhancedに対応するわけではないと思いますが、自分の好きなタイトルがPS5 Pro Enhanced対応なら、あらためてPS5 Proでプレイしてみる価値はあると思います。
▲TGS2024にて、PS5 Proで『FFVII REBIRTH』を試遊する様子。できることなら記憶を消してPS5 Proで最初から遊び直したい!
さらに、PS5 Proのゲームブースト機能を試すため、いくつかのPS4タイトルをPS5とPS5 Proでそれぞれプレイ。こちらはそこまで目立った変化は感じられなかったものの、フレームレートとロード時間が若干向上している感触はありました。ゲームによっては、よりはっきりした違いが見られるかもしれません。
PS5 Proの設定には新たに“PS4ゲームの画像品質を向上”という項目があり、これをオンにすると一部のPS4ゲームをより高画質でプレイできます。PS4作品を今から遊ぶ場合でも、PS5 Proは最適なハードと言えるでしょう。
▲PS4作品『New みんなのGOLF』。そのほか何タイトルか触れてみましたが、PS5 Proでプレイすると、キャラクターの動きがより滑らかでロード時間も短かったように感じられました。
▲【設定】→【スクリーンとビデオ】→【映像出力】でPS4ゲームの画像品質向上が可能。
そのほかPS5 Proを起動していて感じた点として、まず起動音や排熱具合はPS5とほぼ変わりなし。背面から行われる排熱はけっこうな熱さなので、本体の置き場所や夏場の使用時には気をつけましょう。
天面部分とカバーの間には従来モデル同様にスキマがあるので、こまめに掃除してホコリがたまらないようにしたいですね。縦置きして遊ぶ場合はとくに!
また、シェア機能でビデオ録画を手動で始める際、1920×1080の解像度以外に3840×2160の解像度でも録画可能になりました。ただし、この設定だとビデオクリップのファイル形式は“効率を優先(WebM)”固定になり、当然ながら動画サイズも2倍以上になります。
▲3840×2160で録画したビデオクリップをゲームプレイ中に観ようとすると、このような注意画面が出ます。プレイ中のゲームは一時中断されるだけで、強制終了されるわけではないのでご安心を!
今回は編集部にて、PS5+一般テレビとPS5 Pro+4Kテレビを並べながらプレイしたので、PS5 Proのパワーをまざまざと見せつけられました。そして思ったのが、やはり魅力的なハードであるということ! 正直、お財布に余裕さえあれば間違いなく発売日に買っていました!!
PS5の時点で十分なスペックだしゲーム自体もおもしろいのですが、それでも4K&60fpsは一度体験すると戻れない悦楽の極致ですね。今後ますますPS5 Pro Enhanced対応タイトルが増えるであろうことも考慮すると、このタイミングで買い替えたりPS5デビューしたりするのは、ゲーマーにとってきっとプラスだと思います。
スズタク:RPGとアクションをこよなく愛するライター。近年、シミュレーションRPGのおもしろさに気づき始める。