アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズに登場する人気キャラクター、シャア・アズナブル。
『ガンダム』シリーズのアニメをまったく見たことがない人でも、どこかで一度はシャアの台詞は聞いたことがあるであろう超有名キャラクターですが、今回はそんなシャアをテーマにしたLINEスタンプを紹介。
さらに注目のスタンプを3つを、元になったシーンの解説に加えて、日常生活で使う際の使用例もあわせてご紹介します。
『ガンダム』シリーズのアニメをまったく見たことがない人でも、どこかで一度はシャアの台詞は聞いたことがあるであろう超有名キャラクターですが、今回はそんなシャアをテーマにしたLINEスタンプを紹介。
さらに注目のスタンプを3つを、元になったシーンの解説に加えて、日常生活で使う際の使用例もあわせてご紹介します。
『機動戦士ガンダム シャア専用スタンプ』ラインナップ
『機動戦士ガンダム』から『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』まで、いろんな時代のシャアから台詞が選りすぐられているので、これでもかというくらい贅沢に名台詞が使われているのが特徴。
シャアが頭を抱えながら震えていたり、ズゴックのバッテリーが切れかかっているなど台詞のないスタンプもユニークなものが多く、カッコいいものからちょっと情けない姿まで、いろんなシャアの側面を堪能できます。
『機動戦士ガンダム シャア専用スタンプ』
価格:250円(税込)
「冗談ではない!」【機動戦士ガンダム】
『機動戦士ガンダム』(以下、1st)第29話“ジャブローに散る”にて、アムロの乗るガンダムと交戦中、連邦軍のウッディ・マルデン大尉の搭乗するファンファンの特攻まがいの攻撃を察知し、突っ込んでくるファンファンを撃破したシャアが口にした台詞が元ネタです。
ここで「ふざけるな!」とかではなく、「冗談ではない!」という言葉をチョイスする富野由悠季監督のセンスがとにかくすごくて、武装も装甲も貧弱なファンファンでMS同士の戦闘に割って入るウッディの無謀さ、そんな自暴自棄な戦い方で自分がやられるかもしれない可能性とか、かなり複合的な感情を含んでの言葉なんじゃないかと推測できます(事実、シャアのズゴックはファンファンの攻撃でメインカメラを損傷し撤退を余儀なくされています)。
富野監督の独特な台詞回しは、時折“富野節”と呼ばれたりもしますが、その“富野節”っぷりが詰まった一言でもあります。
なお、この時のシャアは赤い専用カラーのズゴックに搭乗しており、ジャブローを防衛していたジムをクローで一突きにするシーンも有名。宇宙世紀ではないので、完全に別の世界の機体なのですが、映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』でズゴックが大活躍したことも記憶に新しく、今もっとも熱いMSと言えるかもしれません。
日常で使う場面としては、「待ち合わせに遅れそう」とか「頼まれてたもの忘れた」とか、ちょっとネガティブな報告に対して、「怒るほどのことではないけど残念」くらいの温度感でリアクションしたい時とかにちょうどいいのではないかなと。
「了解」や「わかった」くらいだと味気ないですし、少し不機嫌になった感も出かねないので、スタンプを使うことで極力空気を悪くしない返しができると思います。
「これが若さか…」【機動戦士Zガンダム】
こちらは『1st』ではなく、その続編である『機動戦士Zガンダム』の時代、クワトロ・バジーナという偽名を名乗って活動している時の台詞です。
クワトロの正体がシャア・アズナブルであることを問い詰めるカミーユ・ビダンに対し、シャアは「今の私はクワトロ・バジーナ大尉だ。それ以上でもそれ以下でもない」と煙にまく返答をするんですが、これにカミーユが激昂。クワトロ(シャア)は壁までふっとばされながら、上記の台詞を呟くという流れになっています。
『1st』の時のシャアって、アムロの前に立ちはだかる厄介なライバルという位置づけなので、基本的には余裕があってカッコいいんですが、カミーユ・ビダンと並ぶもう一人の主人公的な位置づけの『Zガンダム』では、ちょっと情けない姿を見せることがしばしばあり、これもその中の一つです。
クワトロは、殴られたのが想像以上痛かったのか、それとも期待していたカミーユに失望されたのがショックだったのか、一瞬涙らしきものも流しています(スタンプにもしっかり書かれていますが)。
基本的にはいきなり殴り掛かるカミーユ側に問題があるんですが、よくも悪くも迷いを抱えたまま戦っている『Zガンダム』時代のシャアの人間臭さみたいなのが最大限に描かれたシーンでもありました。
日常での使い所としては、年下の後輩に殴られた時……はさすがにないと思うので、年下とのジェネレーションギャップを感じた瞬間のリアクションとかどうでしょう。
自分も結構歳を重ねてきて、10くらい離れた後輩とかと話したりすると、つい最近だと思っていたものを相手が知らなかったり、改めて歳を取ったことを自覚させられてダメージを受けることが結構あるんですよね……("VHS”の存在を知らなかったり)。
かといって知らないことをバカにしたいわけでもないので、そういう時にこのスタンプを使うといい感じに自分がダメージを受けたことをちょっと面白く表現できるんじゃないかなと。
元ネタを知らなくても、文字と泣いている様子で意図はほぼ伝わると思うので、筆者のようなおじさん層にはいろいろ使い勝手のいいスタンプなんじゃないかと思います。
「まだだ まだ、終わらんよ」【機動戦士Zガンダム】
こちらの台詞が登場したのも『Zガンダム』のクワトロ・バジーナ時代。第50話“宇宙(そら)を駆ける”での、コロニーレーザー“グリプス2”をめぐる戦いで、パプティマス・シロッコの乗るジ・O、ハマーン・カーンの乗るキュベレイを同時に相手取り、防戦一方の中クワトロが発したのがこの台詞でした。
言ってしまえば、クワトロのなりの“強がり”とも言える台詞なんですが、ハマーンとシロッコといえば、共に『Zガンダム』における最強クラスのエースパイロットで、乗っているジ・Oとキュベレイも、どちらもこの時代の最強格のMSでもあります。
対するクワトロの百式は、ロールアウトからは既に結構な期間が経過しており、ジ・Oやキュベレイと比較すると見劣りすると言わざるを得ないスペックで、『ガンダム』シリーズを通してもこれ以上はないんじゃないかというくらい絶望的な状況です。
並のパイロットなら間違いなく数秒ともたずに撃破されるであろう中、この台詞を吐きながら一度は二機を振り切って時間を稼ぐことができたのはクワトロの腕があってこそ。しかもこの後カミーユと合流し、ハマーンと1vs1にまで持ち込んだ後は、めちゃくちゃ泥臭い戦い方で実質の相打ちにまで持ち込んでいます。台詞の通り、まだ戦いは終わっていなかったというわけです。
日常での使い所としても、"まだ諦めない”という自分の意思を伝えるのにピッタリ。スポーツ観戦で応援してるチームが不利になった時とか、スタンプを貼ることで自分を鼓舞したり、「もうダメ、終わったわ」みたいに心が折れそうになっている相手を励ましたい時とかにも使えると思います。
本来の意味とは変わりますが、用事が伸びて待ち合わせに遅れそうになり、いつ終わるか聞かれた時、「まだしばらく掛かりそう」と伝える時に使っても面白いかもしれません。
その他にも、「坊やだからさ」や「見せてもらおうか」など名台詞が満載のシャア専用スタンプ。あまり『ガンダム』を知らない人にも通じそうなものも多いので、この手のアニメ系スタンプの中でもかなり使い勝手は良い方なんじゃないかと思います。
米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース。