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【VTuberインタビュー】星桃花さんは、オリジナル曲『毒恋慕』をリリースしている脱力アイドルVTuber。「あんと(=ありがと)」の気持ちでリスナーと一緒に作る3D空間の魅力に迫る

文:栗田親方

公開日時:

 オリジナル曲『毒恋慕』をリリースしている脱力アイドルVTuber・星桃花さんのインタビューをお届けします。

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 星桃花さんは、主にリスナーと一緒に作る3D空間での雑談を楽しむ脱力アイドルVTuberで、2022年10月11日より活動を行っています。

 インタビューでは、オリジナル曲『【毒恋慕】-DOKURENBO-』の作成秘話や、こだわりのキーワード「あんと」についての想いを語っていただきました。ぜひ、最後までご覧ください。

星 桃花ほしとうかです。脱力アイドルVTuberとして毎週日曜&木曜日に活動中。VR配信やお歌、おしゃべりで脱力カオスな世界を提供中です。ニコニコ生放送の機能であるニコ生ゲームのプロデュースもしています。

オリジナル曲【毒恋慕】-DOKURENBO-

ニコニコ生放送をメインにバーチャル空間でアイドル活動!

――最初に自己紹介をお願いします。

脱力アイドルVTuberとして活動している星桃花です。普段はニコニコ生放送をメインに配信をしていて、VR機器を使ったバーチャルキャスト(※)配信などもしています。

先日10月11日に“VTuber 2周年記念日”を迎えたので、今は活動3年目になります。

※バーチャルキャストは、コミュニケーションと配信に最適化されたソーシャルVRサービス。

――ニコ生がメインで、最近になってYouTubeもやり始めたのでしょうか?

そうですね。最近までニコニコ生放送がサイバー攻撃で使えなかったので、その間は一時期使っていたYouTubeの方で配信をしていたんです。

ニコニコのサービスが復旧してからは、またニコニコに戻って、ニコ生のアーカイブをYouTubeの動画としてアップしているところです。

――主な活動内容としては、ほかのVTuberさんがよくやっているゲーム配信ではなくて、歌を歌ったり、雑談したり、旅行の動画を出したりですよね? まさに“バーチャルアイドル”という感じで。

基本的に雑談がメインになってるんですけど、歌枠もしたりとか。あとバーチャルの世界をみんなにもっと知ってもらって、楽しさを伝えたいなっていうので、バーチャルキャストのVR配信をしてます。

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――すごいVR空間みたいなのが広がっていて、今までにない感じのビジュアルでちょっと驚きました。こういう空間を作るのは結構たいへんじゃないですか?

そうですね。ちょっとメタい話になるんですけど、VRゴーグルをかぶってコントローラーを両手に持って、それで配信しながらするっていうのがあるので、どうしても全身運動になるんですよ(笑)。

なので、体力的にキツいときはあるんですけど、そのぶんアドレナリンの放出がとんでもない量になっているのかなって思うくらい、興奮状態に入ってなかなか醒めないですね(笑)。もちろん、来てくれる皆さんが楽しいコメントをしてくれるから、そんな状態になってるんですけど。

――意外にも、体力勝負なんですね(笑)。では配信内容のお話を聞く前に、いくつか質問をさせてもらいます。まずは好きなことを教えてください。

ぼんやりした回答になっちゃうんですけど、笑うことがすごく好きで、「笑う門には福来る」っていうのをすごく信じているというか、絶対にそうだよなって思っています。

なので、まず「私が配信で楽しまなかったら、みんなが絶対楽しめない」っていうのが一番にあるので、配信をやるまでにしっかり休んで、食べるものをちゃんと食べて体調を整えるようにしています。

そして実際の配信でも、自分が「楽しい!」って思うときが、やっぱりみんなにも楽しんでもらえてるなっていうのを感じます。その“楽しさの共鳴”をしあえてるのが私の配信かなと思ってるので、好きなことは“楽しむ”と“笑う”ですね。

――めちゃくちゃいいお答えをいただけました! そんな桃花さんだからこぞ、あんなに楽しそうな配信になるんですね。では逆に嫌いなものとか苦手なものはありますか?

辛い物が苦手で、全然食べれないです! バーモントカレーの甘口しか食べれないんですよ。甘口オンリーです。

【全身3D】活動1周年記念あんと配信【バーチャルキャスト】

星桃花の名付け親でもあるリスナーさんとの絆

――これまで活動していて、特に印象に残ったことはありますか?

まず“星桃花”っていう名前は、リスナーさんと一緒に考えたんです。配信初日は“名前募集ちう”っていう名前でノーネームな状態で配信を始めて、名前の候補をいくつか出してもらって、その候補の名前をバラバラにしてくっつけたのが星桃花っていう名前なんです。

元々は、“星”が最後にきている“桃花星”という案をいただいたんですけど、すごくいいなあってピーンときて、それで星桃花にしたので、一番最初のリスナーさんからのプレゼントは“名前”だなって。なので、とても名前を大事にしています。

また、あとで詳しくお話できればと思いますが、オリジナル曲の『毒恋慕』のなかにも、星と桃と花っていう3つの文字を入れて作詞をしました。

――苦労したことやたいへんだったことなどありましたか?

苦労とはちょっと違うんですけど、“活動を続ける”ってことがすごいんだなって思いますね。定期配信をすることでリスナーさんの視聴習慣がついてくると聞いたので、休むことに対して不安なときもあるんですけど、先輩のVTuberの方たちや、配信されてる方たちは、それを続けているので、すごく尊敬してます。

なので、どうしても体調が悪いときはあるんですけど、それでも30分だけでも頑張ろうとか……。もちろん休むときもあるんですけど、なるべくちょっとでもみんなと繋がれる時間を作れるようにっていうところを意識してますね。

――定期的に「この日にやる」みたいなのは決まっているんですか?

そんなに多い回数じゃないんですけど、日曜日と木曜日はやるって決めてます。

☆CC受肉希望星桃花☆みんなが作ってくれたアバターに受肉する企画☆
――それでは自分のコンテンツについて、注目してもらいたいポイントはありますか?

VR機器を使うバーチャルキャストの世界の中には、みんながLIVE配信で打ったコメントが立体としてVR空間に降ってくるという演出があるんです。

私の配信を見てもらうと分かるんですけど、そこでみんなとの一体感だったり、その……“カオス”が生まれるのがポイントですね。

――アーカイブで、奥の背景の上に文字がポロポロ落ちてきて、いろんなところに乗っかって……ってのを拝見しましたが、新鮮でおもしろかったです。

ありがとうございます! なので、私だけが作ってるんじゃなくて、みんなが一緒に作ってくれてるVR空間なんです。恥ずかしがらないでコメントに参加してもらって、一緒に楽しんでくれたらうれしいなと思ってます。

――そういうこともあってか、リスナーさんとのやり取りをすごく大切にしている感じが見てとれました。やっぱり「一緒に作り上げたい!」っていう気持ちからなんですね。

そうですね。VRっていう空間の中で基本的に私1人だけでやってるので、みんながコメントで“文字”っていう別の媒体として入ってきてくれないと、星桃花の配信が成り立たないんですよ。みんなにすごく助けてもらってます。

たまにやる“脱力旅のすすめ”みたいな、お話の内容が決まっている配信をするときは、みんなのカオスなコメントを拾いすぎると、なかなか本題が進まない感じになっちゃうんですけど(笑)。

★脱力旅のすすめ★加計呂麻島編★
――そういった活動をしていくなかで、特に大切にしていることはなんでしょうか?

一番は感謝の気持ちですね。そして、星桃花のモットーとして「星桃花の“最推し”は星桃花」っていうのがあります。自分が自分の最推しじゃないと、みんなにも推してもらえないと思っているので、誰よりも星桃花を応援するのは星桃花だって思ってやってます。

それを見てどう感じるのかは、やっぱりみんなそれぞれの気持ちなので……自信満々でやってるわけじゃないんですけど、いつも私がみんなに言うのは「応援してください」ではなくて、「応援してもらえるように頑張ります」なんです。

「応援してください」だと一方的じゃないですか。でも「応援してもらえるように頑張ります」は、私の普段の活動を見て、応援してくれるかどうかはみんなで考えて決めてもらえたらうれしいっていう気持ちがあるので、常に心の中にはそういう気持ちで……初心の気持ちでやってます。

――素敵な考え方ですね! こだわりが見られるコメントをありがとうございました。

楽器ができない星桃花さんがオリジナル曲を作詞・作曲できた理由

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――では、いよいよ注目のオリジナル曲『【毒恋慕】-DOKURENBO-』について聞いていければと思います。まずは、この曲を作ろうと思ったきっかけを教えてください。

私、音楽というか、楽器がまったくできないんですよ(笑)。なんですけど、作詞・作曲が星桃花なのは、ある日“降ってきた”んですね。「白雪姫に恋した毒リンゴ」というワードが朝起きたら降ってきて、なんておもしろい言葉を思いついたんだろうって思いました。友だちでバンドをやってる子がいたんですけど、その子が「どんな人でも作詞作曲はできるから、桃花ちゃんでもできると思うよ」と言ってくれたんです。

最初は「楽器ができないのにそんなことできるのかな?」と思ってたら、"アカペラ作曲"というものがあることを知りました。飛び起きて、アカペラで「白雪姫に恋した毒リンゴ~♪」というフレーズを録って、その日のうちに4時間くらいで大元の部分は作りましたね。

歌詞はまだ80%ぐらいだったんですけど、「これはできるかもしれない」っていうので、“歌ってみた”のレコーディングでお世話になっているサウンドクリエイターの方に相談して、「こういう感じの曲を作りたいんですけど、ご協力いただけますか?」という感じで進めていきました。

――すごいですね! 夢を見たとかではなく、ほんとにパッと出てきた感じなんですか?

朝起きた途端になんかパッと降ってきて、夢を見ていた記憶はないんですけど、そのフレーズだけ出てきたんですよね。毒リンゴが白雪姫に恋してるなんて、これは絶対おもしろいから何か形にしたいなと思いました。

――実際に聞かせていただいたら、カッコよくも切なさが感じられる素敵な曲で驚きました。巷で「今この歌が流行ってるよ!」って言われても納得するぐらいの仕上がりで、本格的に音楽をやっている方かなと勝手に思ってました。

なんにもできないです(笑)。最初はメロディーは出てこなくて、センテンスというか、文字だけ先だけ出てきたので、歌いながらずっと作っていったみたいな曲です。アカペラで、こんな感じかな、こんな感じかなみたいな感じで。

でたらめな鼻歌の延長線上みないなものなので、なんて言うんですかね……どれだけ恥を、恥ずかしい気持ちをとっぱらってアカペラでやっていくかっているところだと思います。

――白雪姫に関しては、そもそも好きだったりとか、小さいころの思い出とかあったりするんですか?

実は特になかったんですよ……。物語としては当然知っていたんですが、どの童話も等しく同じくらいのテンションで知っていた感じだったので、この『毒恋慕』を作るにあたって、白雪姫の物語をちゃんと知らなきゃいけないなって思って、2冊くらい別々の本を買って、こっちはこう書いてある、こっちはこう書いてあるとか見て。そしてウィキペディアも読んでっていう風に進めていきました。

――私もこのインタビュー前にあらためて調べてみたんですけど、結構怖い話なんですよね。

そうなんですよ。作詞もちょっと苦労したのが、本当の童話だったら、王子様とか小人とかが出てくるんですけど、もう白雪姫と毒リンゴにだけフォーカスを当てたかったので、ほかのそういう代名詞的なものをあまり入れたくなくて。最初の歌詞だと“王子”とか出てたんですけど、そこをどう言い換えるかでとても悩みました。

――この曲に関して、ほかに何か伝えたいことはありますか?

最初のほうにも言ったんですけど、星桃花の名前にある“星”と“桃”と“花”が歌詞に入ってるのがこだわりポイントですね。これは一番最初のときには思い浮かばなくて、何日か経ってから「星と桃と花は入れ込められるんじゃないか?」って思って、そこから熟語とか派生語とかをいろいろ考えました。

ちなみに星と桃は大丈夫だったんですけど、花が難しかったですね。最終的に“花散らすように”ってなったんですけど、全体的に切ない歌詞なので、“花”っていう単語がなかなか結びつかないところもあって、“花散らす”が出てくるまでそうとう苦労しました。

常に「あんと」の気持ちで活動し、いつかはリアルの大舞台へ!

――桃花さんを象徴する“あんと”という言葉についてもお聞きしたいと思います。配信を見ているとめちゃくちゃ出てきますが、どうしてこの言葉を大切にしているのでしょうか?

これはですね、決して“ビジネスあんと”みたいなのではなくて(笑)、小さいときに「ありがとう」を上手に言えなかったんですよ。それで子どもの言葉で「あんと」って言ってて、それをずっと引きずって今にいたるっていうところなんです。

なので、星桃花になったから使い始めたわけではなくて、もともと私のなかで使っていた言葉のなかに「あんと」があって、それをVTuberとしての活動のなかでみんなと一緒に使える言葉になったらないかなって思って。

最初はちょっと勇気が必要だったんですけど、「あんと」を使い始めて、リスナーのみんなも今は「あんと」「あんと」って使ってくれるので、とても楽しい言葉になってます。

――いいですね。リスナーさんとの結びつきがすごく強いなと感じました。

あんとです!

――“あんと”ありがとうございます! 実際に言われると、うれしいですね(笑)。

【全身3D】イベント1位おつあんとの会【バーチャルキャスト】

リアルの大きな舞台に立つという夢をあきらめずに活動中!

――今後の夢や目標について教えてもらえるでしょうか?

リアルのステージに立てるようなイベントに出たいなと思っていて、そこが一番の目標です。活動初期から掲げている目標で、なかなか難しいところではあるんですけど、やはり何ていうのかな、舞台に立っていろんな人に見てもらえるようになったらすごくうれしいなっていうのがあるので、そのためにずっとやってますね。

これはずっとリスナーさんにも発信はしていて、ほかの人が聴いたら「星桃花のレベルで……」って思われるかもしれないんですけど、有言実行というか、言霊というか、言い続けることによって自分があきらめない気持ちになったりとか、みんなが具体的に応援しやすい気持ちになれるんじゃないかな思って、ずっと言い続けてます。

なので、もっともっとたくさんのリスナーさんができたときに、実現できたらうれしいなって思ってます。個人勢のVTuberがそうやってARだとかで大きな舞台に立つのは難しいんですけど、いつか実現できたらとてもうれしいなって思ってます。

――ありがとうございます。では最後に、ファンの方へのメッセージをお願いします。

いつも星桃花を応援してくれて、あんとね!……というのがまず大きなメッセージです。

あと、いつもみんなが「星桃花ちゃんは優しい」って言ってくれるんだけど、それはやっぱりみんなが優しくしてくれるから、桃花も優しい気持ちになれるんです。“優しさの循環”の配信をこれからも続けていきたいと思うので、応援してもらえるように頑張ります!

――先ほど“大切にしていること”でお聞きしたセリフがここで出てくるとは……素晴らしいですね。

あんとです!

2024年内にオリジナル3Dモデルをお披露目決定!

――もし宣伝などあれば、お願いします。

現在オリジナル3Dモデルを作成中で、2024年内にお披露目できるので楽しみにしていてください!

それとは別にオリジナル3Dアイテムを作成中なので、そちらも年内にお披露目と販売ができる予定になっています。

現在発売中の星桃花グッズは
pixiv BOOTH: 桃花に特化 という私のお店で売っていますので、よかったら見にきてもらえるとうれしいです。

――『毒恋慕』のアクリルキーホルダーやメガネ拭きとかもあるんですね。

そうなんです。『毒恋慕』はリスナーのみんなの応援のおかげで、ニコニコ動画アワード2023「バーチャル部門2位」という、とてもありがたい順位をいただきました。

『毒恋慕』のジャケットをプリントしたグッズ等も販売していますが、音楽ストリーミングサービスより『毒恋慕』を聴くことができるので、一度聞いてもらえるとうれしいです!

――本当に素敵な曲なので、ぜひたくさんの人に聞いてもらいたいですよね。本日は“あんと”でした!

星桃花さん関連サイト

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