日本ファルコムの大人気作品『イース』シリーズや『軌跡』シリーズでは、数十年に及ぶ歴史の中でさまざまな名曲が生み出されてきました。
そんな楽曲を楽しめる“Falcom jdk BAND LIVE 2025 NEW YEAR”が1月13日に開催。その模様をレポートします。
出演者
そんな楽曲を楽しめる“Falcom jdk BAND LIVE 2025 NEW YEAR”が1月13日に開催。その模様をレポートします。
出演者
- Falcom jdk BAND
- 佐坂めぐみ(Vocal)
- よしださくら(Guitar)
- PBM(Guitar)
- ADD(Sax)
- 谷崎航大(Violin)
- gakia2(Keyboard)
- NAOKIX(Bass)
- 山崎善紀(Drum)
索引
ファルコムのゲームを彩る名曲で2025年が始まる【Falcom jdk BAND LIVE 2025 NEW YEAR】
会場の新宿ReNYには多くのお客さんが詰めかけました。この新宿ReNYは5年前にもFalcom jdk BAND LIVEが開催予定でしたが、残念ながら中止となってしまった因縁の地。ある意味で5年ぶりのリベンジとなる。そんな背景もあってか、多くのオーディエンスも開演のときをいまかいまかと待っているようで、早く始まってほしいという雰囲気で満たされているように感じました。
そんななか、ライブは『英雄伝説 閃の軌跡IV -THE END OF SAGA-』の主題歌『明日への軌跡』から始まりました。『閃の軌跡』シリーズの締めくくりとなったイントロが流れた瞬間から大きな盛り上がりを見せます。
さらに『英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-』から『シロイセカイ』、『そして、宇宙へ』と続きます。
ボーカル楽曲からインスト楽曲へとスムーズに切り替わっていくのは、ゲームミュージックが中心のファルコムライブならではですね。ライブ序盤にはヴァイオリンの弦が切れてしまうというハプニングもありましたが、リカバリーの合間は軽妙なMCでつながれ、これがこれで生ライブらしい楽しい時間となりました。
ここまで『軌跡』シリーズの楽曲が続きましたが、ここで『イース・オリジン』の『GENESIS BEYOND THE BEGINNING』を演奏。
さらに『Inevitable Struggle』(『英雄伝説 零の軌跡』)、『ストッパー』(『ドラゴンスレイヤー英雄伝説II』)を披露したところで、シリーズの原点にして、今年リメイクが発売予定の『英雄伝説 空の軌跡FC』パートへ。
続く『Sophisticated Fight』で戦闘時の緊張感を表現したかと思えば、戦闘後の穏やかな時間を表現するように『陽だまりにて和む猫』と物語性を演出します。
さらに夕焼けのような色のライトでステージが照らされるなか、ボーカル楽曲に戻って『琥珀の愛』を披露。佐坂さんの澄み渡る歌声に観客も思わず聞き入っていました。
東名阪ツアーや海外公演、5年ぶりの東京公演など2024年を振り返ったMCを挟み、後半戦では『英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-』の『女神の唄』を初披露。白いペンライトを振っている方も多く、終盤には物語を思い出すように「ららら~」と、全員がいっしょに歌っている姿も見られました。
ここまでバラード中心の楽曲が続きましたが、Falcom jdk BANDのメンバー8人が全員そろったところで、アップテンポな楽曲でスパートをかけ始めます。
『銀の意志 金の翼』(『英雄伝説 空の軌跡』)を皮切りにベースの音色ががんがん前にでている『Seize the Day』(『東亰ザナドゥ』)ではヘドバンしている観客も。
佐坂さんから「イース行くぞ!」という声が上がったあと、『TO BE FREE』(『イースX -NORDICS-』)、『CLOACA MAXIMA』(『イースⅨ -Monstrum NOX-』)。
そしてふたたび『イースⅩ -NORDICS-』に戻り、『瞳の中の少年剣士』が初披露されました。
観客の盛り上がりもさることながら、メンバーも自分の演奏がない場面ではステージ上を縦横無尽に移動したり、体を揺らして踊るなど出演者自身が楽しんで演奏しているのが伝わってきます。
『イース -フェルガナの誓い-』の『バレスタイン城』ではよしださんとPBMさんが前に出て高めあうようにギターをかき鳴らします。
作中の後半で訪れるバレスタイン城のBGMが演奏されたことで、このライブという物語も最終盤と言わんばかりの雰囲気に。観客もそれを感じ取ってか、一曲一曲演奏が終わるごとに大きな歓声が上がります。
そして『イースII』の『TO MAKE THE END OF BATTLE』でイースパートを締め、『NO END NO WORLD』(『英雄伝説 創の軌跡』)の演奏を始めます。
後半はほとんどノンストップで演奏し、メンバーはできるだけぎりぎりまで観客のもとに近づき、最後の最後まで楽しませることを忘れません。会場一体になって貴重な時間を全力で楽しもうとしていました。
「jdk」と呼ぶ観客の声に応えて登場したメンバーがアンコールで披露したのは『CRIMSON SiN』(『英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-』)。かならず盛り上がる定番の楽曲『GO FIGHT』(スタートレーダー)とつなげれば、本編の熱狂そのままにタイミングばっちりのコールで観客も応えます。
『軌跡』シリーズや『イース』シリーズなど異なる雰囲気のタイトルを彩った千差万別の楽曲の数々。ボーカル楽曲もあれば、戦闘テーマなどのハイスピードな楽曲もあるがゆえの幅広い楽曲で、聞く者を楽しませるライブの最後に選ばれたのは『英雄伝説 黎の軌跡』のオープニング『名もなき悪夢の果て』でした。
ライブ自体はこれで終わるものの、オープニングテーマという始まりを感じさせる選曲で新年の幕開けにふさわしいライブを締めくくりました。
Falcom jdk BAND LIVE 2025 NEW YEAR公演概要
- 公演名:Falcom jdk BAND LIVE 2025 NEW YEAR
- 開催日:1月13日(月)
- 会場:新宿ReNY
セットリスト
※★はライブ初演奏曲
- 明日への軌跡(英雄伝説 閃の軌跡Ⅳ -THE END OF SAGA-)
- シロイセカイ(英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-)
- そして、宇宙へ(英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-)
- GENESIS BEYOND THE BEGINNING(イース・オリジン)
- Inevitable Struggle(英雄伝説 零の軌跡)
- ストッパー(ドラゴンスレイヤー英雄伝説II)
- Sophisticated Fight(英雄伝説 空の軌跡)
- 陽だまりにて和む猫(英雄伝説 空の軌跡)
- 琥珀の愛(英雄伝説 空の軌跡)
- ★女神の唄(英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-)
- 銀の意志 金の翼(英雄伝説 空の軌跡)
- Seize the Day(東亰ザナドゥ)
- TO BE FREE(イースⅩ -NORDICS-)
- CLOACA MAXIMA(イースIX -Monstrum NOX-)
- ★瞳の中の少年剣士(イースX -NORDICS-)
- バレスタイン城(イース -フェルガナの誓い-)
- TO MAKE THE END OF BATTLE(イースII)
- NO END NO WORLD(英雄伝説 創の軌跡)
- <アンコール>
- CRIMSON SiN(英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-)
- GO FIGHT(スタートレーダー)
- 名もなき悪夢の果て(英雄伝説 黎の軌跡)