ホラーゲームの開発を行う株式会社FORCESの仁平孝佳氏が体験または聞いたオカルトエピソードをお届けするコラム“怖い話してもいいですか?”。
今回は大学生の頃に友人Aから聞いた話をお届けします。
今回は大学生の頃に友人Aから聞いた話をお届けします。
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仁平孝佳:株式会社FORCESというゲーム会社の社長。三度の飯よりゲームが好きで、子供の頃からゲームキャラクターの絵を描いたりシナリオを書いたりするのが好きでした。世界中の人に遊んでもらえるホラーゲームを作ることが夢です。
肝試しで心霊スポット“△〇峠”に行ったら……
これは20年ほど前、大学生の頃に友人Aから聞いた話です。
僕の地元はかなり田舎なのですが、その日は、友人A、友人B、友人Cの男3人と、友人Aの女友達3人とで夕飯を食べていました。
盛り上がった結果、深夜にドライブに行こう、そのまま肝試ししようということになり、地元ではそこそこ有名な心霊スポット、△◯峠に向かってしまったのです。
その場所は、車を降りてから片道40分は歩く場所にありました。山道を20分ほど歩いたあたりで、月がくっきり出ているのに、妙に辺りが暗く感じました。
やがて雨が降り始めましたが、その雨が黒く見えるんです。
「やっぱり戻ろう」
誰かがそう言いましたが、「ダメ、行かなきゃ」
と女性の1人、D子さんが強くそれを望みました。
おそらくあの時点で取り憑かれていたんだと思います。
かなり急な勾配を乗り越えながら登り切った先に、洞窟だったかトンネルだったかがありました。
そのトンネルを見て異常な怖さを感じた1人が「帰ろう」と言い出しますが、先ほどのD子が言います。
「ダメ、みんなが待ってる。みんな怒ってる。あそこに行かなきゃ」
その言葉に恐怖で冷静ではいられなくなった友人Aが、そのD子を無理やり連れ帰ろうとして腕を掴みました。
すると、何もない宙空から腕が飛び出し、友人Aの腕を掴み、D子から離そうとしてきます。
それに対して友人Aは「うるせえ!!」と叫んで掴んできた腕を振り払い、喚くD子を担ぎ、山を下りました。
この時、空の月がどす黒く光っているのを見ました。
駐車場に戻った6人は、いまだ「みんなが怒ってる!」と喚くD子を抑えつけながら、とにかく一番近い友人Bの家に行くことになりました。
車は2台で、友人Bと友人Cがそれぞれの車を運転し、1台目の後部座席に喚き続けるD子を友人AとE子さんが抑えるようにして乗り、2台目の助手席に残りの女性が乗りました。
友人Bの家に向かう途中、突然雨が降ってきて、一気に土砂降りになりました。
しかもその雨は真っ黒だったんです。D子は依然として喚き続けます。
「みんなが怒ってる!!」
「降ろして、行かなくちゃ!」
暴れるD子を押さえつけながら、たまらなくなったE子さんも「もうやめて!」と叫んでいました。
友人Bの家に着く頃には、D子はすっかり大人しくなり、茫然としていました。
そこで気付きます。車が濡れてないんです。そもそも地面も濡れていない。
しかし疲れ切っていたのもあり、6人は重い足取りで友人Bの家に入ります。
そこで、起きてきた友人Bの母親が「どこに行ってきたの?」と尋ねますが、それに答える気力すらありませんでした。
やっと家の中に入れて安心できると思っていましたが、どうにも落ち着かず、6人は更に離れた友人Aの実家に行くことにしました。
D子も落ち着いているので、移動は楽でした。
友人Aの実家に着き、何となく途中のコンビニで買った塩を四隅に盛り、6人は会話も無く眠りました。
翌朝、6人は神社へ行き、お祓いをしてもらいました。その際神主さんから「毎年この日に、峠の方向を見て謝罪しなさい」と怒られたそうです。
こんな話を聞かされて、それ自体もちろん怖かったのですが、そんな場所が地元にあったという事と、幽霊におびえる友人Aの姿が何よりも怖かったです。
そして、この話はまだ終わりません。
峠の話を聞いて10年ほど経った頃、恐怖体験をした男3人と僕とで会っていた時に、ふとした切っ掛けから友人Bが言いました。
「俺の母親、霊感が強いんだけどあのあとすげー怒られたんだよ」
「お前はどこに行ってきたんだ、お母さん首絞められたんだよって!」
友人Bの母親曰く、6人が来たとき、外にこの世のものではない気配を感じていましたが、出て行った後もそれは消えず、数十体もの気配が庭先に集まっていたのだそうです。
次第に怒り始めた集団は、寝室で寝ている母親のところに乗り込んできて、そのまま首を絞められたというのです。
更に、友人Aも、霊感の強い兄から言われたそうです。
「数年前にお前らが連れてきたあいつら、そろそろなんとかしろよ」
そこからまた更に数年後、その峠は封鎖されました。
【株式会社FORCES】開発中のゲームタイトル
『鋼の戦騎ARMIS』
『鋼の戦騎ARMIS』は、Vampire Survivorsなどで知られるローグライトのゲームジャンルに、日本の往年のロボットアニメを彷彿とさせる重厚なドラマと個性豊かなキャラクターたちの物語を組み合わせた“群像劇(ドラマチック)ローグライトアクション”です。
プレイヤーは、鋼鉄の戦騎“ARMIS”に乗り込み、無数の敵との熾烈な戦いを繰り広げながら、様々なキャラクターの運命と向き合うことになります。
電撃インディー特番で『鋼の戦騎ARMIS』が登場!
5月22日に配信された「電撃ゲームライブ #154 電撃インディー4周年SP第1夜」にて、『鋼の戦騎ARMIS』が紹介されました。
仁平さんも出演して『鋼の戦騎ARMIS』の魅力を紹介しているので、ぜひご覧ください!