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【ほぼ週刊電撃スタッフコラム:オッシー】おフランス製オシャンティRPGとBBAの健脚に驚かされるボディ・ホラー映画を満喫!

文:オッシー

公開日時:

 みなさんはじめまして。4月から電撃オンライン編集部に加わりましたオッシーと申します。以前から、インディーゲームの実況配信をやったり、身銭を投じてBCGをプレイしたり、とひっそり活動してましたが、これで大手を振ってゲームの魅力を伝えたり、自分の趣味を広めたりできる! ということでコラムを始めます。

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 このコラムでは、狂ったようにプレイしている日々のゲーム体験や、ゲーム以外の趣味である映画鑑賞などで接種したエンタメコンテンツを、短文レビューを形式でお送りする予定です。趣味の合う方はお付き合いくださいませ。

 なお、週刊といいつつ、不定期連載になります。いきなりですが、今回は既に遠い日の花火となりつつあるGWからの半月分くらいを一気に書き連ねます。まずはゲーム編から!

「なん…だと…!?」からの「なんだと……!」に次ぐ「な……んだと?」で楽しいけど心がざわつく怪作


タイトル:『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』
プレイ状況:Steam版クリア済み エンディングは真相ルート含め半分回収

 『ダンガンロンパ』の小高和剛氏が率いるTookyo Gamesの最新作をプレイ。いやー、小高節がこれでもかという程に詰め込まれていて、100日間あるのに毎週どころか数日に一回くらいの頻度で誰かが裏切ったり、誰かが消えたり、驚くようなことが起こりまくり、常に「なん…だと」状態。さらに謎が謎を呼ぶので、割と中盤で「これ収拾つくんか……?」と不安になるものの、ちゃんと収拾つくのが凄い。伏線も回収しまくりんぐ。真相解明ルートの展開は個人的にはもっと大団円で良かったかなと。ただ余韻が残る感じではあったので、これはこれで。

 ただし、謎が気になる分、途中で挟まる戦闘パートがやや冗長に感じることも。また、収集や好感度育成などじっくりやりたいのに、数日ごとに「なん…だと…?」してしまうのでそれがままならないのがちょっと気になる。まあ結局は周回するので最終的には気にならなくなるけども。

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▲ギャラクティカ・マグナムを繰り出すくらら。全体的にジャンプネタ多し。

『なんとか33』でも通じるからOK。クレールさんとオブスキュールさんが敵で出てくるから最終的には覚えられるよ。意味は知らんけど


タイトル:『Clair Obscur: Expedition 33』
プレイ状況:PS5版 クリア済み

 パリィがすべてのおフランス製RPG。なんか既視感あるなと思ったら、なんと『ロストオデッセイ』にインスパイアされたとのこと。演出が全体的にオシャンティな感じで、東北の田舎から出てきた筆者にはストーリーも含めて芸術センスが足らなすぎて意味不明だったものの、戦闘が楽しかったので満足度は高かった。あとシエルが可愛いので好感度上げていったらまさかの人妻(未亡人だけど)でビビる。おフランス的にはワンナイトメイク・ラブはええんか……? 

 難点は、マップが無いのと、フィールドデザインが独特なので結構迷う。あと後半の敵の連撃&ディレイ攻撃がパリィしきれず、イライラすることもしばしば。クレールとオブスキュール、お前たちのことやで。まあスキルの組み合わせでゴリ押しでもなんとかなるので(パリィ苦手勢の)筆者でもクリアできたのでヨシ!

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▲シエル可愛いけど人妻。そして水着がダサい。これが本場おフランスのモードファッションってこと?

汚いレオンっぽいおっさんが『サイレントヒル』っぽいロケーションを彷徨う『バイオ』っぽいサバイバルホラー


タイトル:『Post Trauma』
プレイ状況:PS5版 クリア済み トロフィーコンプリート済み

 トラウマを抱えたおっさんが取り込まれた異界から脱出できるよう頑張る話。設定もそうだけど、学校とか病院とかロケーションも『サイレントヒル』っぽい。基本的に殴打武器で戦うので、戦闘は『バイオハザード』というよりは『サイレントヒル』っぽいサバイバルホラー。トラウマに囚われた人たちが異界を彷徨ってるのも『サイレントヒル』っぽい。主人公だけ『バイオハザード』のレオンが小汚いおっさんになった感じ。

 三人称と一人称が人物で切り替わるのも演出として結構良かった。あと途中で出てくる王様がいい人過ぎて笑った。黒幕でも良さそうなのに、親切に出口教えてくれるの優しすぎない? しかも自分は罪があるから異界に残るとか言い出す。それ言っちゃうと、まあまあなことやらかした主人公が脱出しようとしてるのちょっと恥ずかしい。

 困ったのは、謎解きが難しすぎる。サバイバルホラーの謎解きなんてクランク見つけて排水するくらいでいいんだよ。緯度とか経度とか言わないで欲しい。さすがに最後の謎はわけがわからなすぎて攻略ネットで見ちゃった。

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▲くたびれたおっさんがバールのようなものを振り回して戦う。銃は貧乏性だから使用できず、ここのボスがやたら強かった。

右に犬を生み出す骸骨が爆アドで強い。二体並べると盤面制圧力が上がってもっと強い。三体並べると……! ア……キエチャッタ……


タイトル:『バスラク王国: 辺境の戦い』
プレイ状況:Steam版 未クリア

 マルバツゲームをリアルタイムにしたローグライクカードゲーム。列が揃うと敵にダメージを与えられるが、敵も同じマスに配置してくるので陣取りゲーム的な様相を呈してくる。インディー配信で息子とプレイしたら、息子がドハマリしてずっとやっていたぐらい中毒性が高いゲーム。

 骸骨のカードは右側に犬を召喚するので単純に一枚で二枚以上の働きをする爆アドカード。ただ調子に乗って三体を縦に並べると……列が揃って消えてしまう。よく考えられたルールで楽しい。

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▲マルバツゲームだと中央が強いけど、このゲームだと激戦区になる。左端列に骸骨が正義。

誕生日プレゼントにカミさんにもらった人生初『ときメモ』。リアリーほんとに? ルー大柴がおるんだが……


タイトル:『ときめきメモリアル~forever with you~ エモーショナル』
プレイ状況:Switch版 クリア済み(片桐さん)

 ワタクシゴトですが、5月8日が誕生日でして、齢42となりました。そんな誕生日に発売された本作に運命を感じて、誕生日プレゼントにカミさんに『ときメモ』を所望。人生初プレイ。

 かの有名なラスボス藤崎詩織の「一緒に帰って友達に噂とかされると恥ずかしいし」を聞きつつ、ルー大柴語を使いこなす片桐彩子にアタック。一途な男が好かれると思って他のおなごには冷たく当たり、片桐さんだけをチヤホヤしていたら、爆弾が爆発しまくりで片桐さんの好感度も爆下がり。なんでや。アンビリーバボーしんじられない。

 どうでもいいけど、片桐さんの私服が「俺より強いやつに会いに行く」とか言い出しそうな感じなんだけど、当時はこれが流行りだったのかしら? でも片桐さん好きなのでエブリシング許せる。

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▲リアリー片桐の私服が格闘家っぽい。ビューティフル素敵ね。

軽快アクションでサクサク楽しい剣戟アクション。パリィ間隔がシビアすぎてロートルにはややきつい


タイトル:『百剣討妖伝綺譚』
プレイ状況:Steam版 クリア済み

 クォータービューのローグライクアクション。触り心地はかなりサクサク。選ぶ剣によってスキルがかなり異なるのと、ローグライクで得られるランダム報酬でビルドが分岐していくので、戦略性も高く楽しい。パリィゲーだけど、バリィしなくても何とかなるっちゃなる。でもいろんなボタンを押しまくるので手が疲れる。

 パリィは敵攻撃時に予兆がでるので、それに合わせてパリィ攻撃をするんだけど、合図が出てからパリィ受付時間が非常に短く、目と反射神経が衰えたオッサンには若干キツイ。溜めパリィ決めた後に必殺技が出せる仕様なので、使わないと後半の敵が削れなくてしんどいのよ。ゲーム自体はかなり楽しいので、オッサン向けにもうちょっとパリィ判定緩めに設定してくれたら嬉しいな。

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▲桜吹雪が追撃するアビリティを取れるとかなり便利。見た目も可愛らしい。

中毒性の高いローグライクタクティカルインベーダーゲーム


タイトル:『StarVaders』
プレイ状況:Steam版 クリア済み

 往年の『インベーダーゲーム』風味で上から迫ってくる敵をカードを使って撃退していくゲーム。最初はよく分からなかったが、プレイしていくうちにコツが掴めてきて、気づいたらドハマリしている系だった。

 移動系(タクティカル)とアタックカードのバランスが良くないと何も出来ないので、その辺りの運も絡んできてリプレイ性がかなり高い。アーティファクト(パッシブ)も取得は運だが、うまく取れると思いがけないコンボが出来て脳汁ドバドバでる。

 最初はボムが起爆しないとダメージ与えられないので使えない認定していたが、ターン終了時に敵の方に移動するアーティファクト取ったら絨毯爆撃できるようになって楽しかった。

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▲ヒートゲージがいわゆるマナで、炎上(デメリット)覚悟で多めに使うことも出来るのがミソ。

 
次はGW映画編! ネタバレありなのでご注意を!

空飛ぶスパゲッティモンスター教もびっくりの論破おじさんVS昔やんちゃガール&むっつりスケベ覚醒娘


タイトル:映画『異端者の家』

 モルモン教を布教して歩く若い女子二人が、とあるおじさんの家を訪れたことから始まるサスペンス映画。往年のロマコメ名優ヒュー・グラントが柔和なイケオジを演じていたかと思ったら、実は……という展開で、かなり面白い。

 おじさんが知識量とホームグラウンドバフによって小娘を圧倒していくのが論理バトルっぽくて楽しい。宗教論からモノポリーまで、やっぱり物知りおじさんは強い。小娘が頑張っておじさんを出し抜いたと思ったら、実は掌の上でしたという展開も、ある程度先読みは出来るがやはり盛り上がる。

 ちょっと残念なのは、最終的にフィジカルバトル(というか暴力)になってしまったので、最後まで口だけで小娘を追い詰めて欲しかった。でもそのおかげで弱気娘が覚醒したのでそれはそれで良かった。ブルーベリーパイ食べたい。

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▲獲物(小娘二人)を前に品定めおじさん。

ジャック・ブラックとジェイソン・モモアが暑苦しすぎるが、なんやかんやで歌えばハッピーエンド!


タイトル:映画『マインクラフト』

 GW映画の大本命を『マイクラ』大好き息子と鑑賞。息子たっての希望で3D版。いつも3Dメガネを失くすので、今回も新規購入。なんの罠だ。

 お話自体は、あんまり『マイクラ』要素は無かったけど、単純に子供向けのポップコーンムービーとして楽しめた。ジャック・ブラックとジェイソン・モモアのぽっちゃり&ムキムキおっさんがわちゃわちゃしてるだけで結構楽しい。あとお姉ちゃん(エマ・マイヤーズ)が可愛い。最後はデューイ先生とアクアマンがバンド組んで歌って終わる。特に意味はないけど、楽しそうだからOKの精神、キライじゃない。

 『マイクラ』詳しくないけどスティーブとアレックスくらいは知っているので、エンドロール後のあの演出は良かった。

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▲アクアマンも地上に出れば私服がダサい。

老いてな健脚すぎるターボBBAと、それをも蹴り飛ばすDIY女子(※同一人物です)の自己顕示欲バトル


タイトル:映画『サブスタンス』

 映画『いつまでも美しく』系のボディ・ホラーだと思ったら、予想の斜め上だった。いわゆる『笑ゥせぇるすまん』的な、いまだと『銭天堂』的な“欲望を満たすアイテムを与えられた人物の凋落・破滅”系の話ではある。ではあるが、主演のデミ・ムーアと、その若い分身であるマーガレット・クアリーのキャラが強すぎて、なんかどういう感情で観てよいのか分からなくなる作品だった。

 デミ・ムーアは『ゴースト/ニューヨークの幻』のときは儚い感じだったのに、老いさらばえてなお過去の名声が忘れられず、若さや美しさに執着するBBAに成り果ててしまった。でも、学生時代の同級生にときめいたりする乙女心もあり、複雑な心境をよく演じてたとは思う。でも精気を吸われてボロボロになったはずなのに、全力疾走したり重い額縁運んだりするのはどうなのか。むしろ元気になっとるやん。ずっとジョジョ3部のエンヤ婆が頭に浮かんでいた。

 マーガレット・クアリーはかなりの美貌で、スタイルもグンバツ(死語)。まさに水を弾く玉の肌を持つ肢体を惜しげもなく披露する役どころで、正直あれを見るために劇場に足を運んだ価値はあった。でも性格はアレなところが多く、こっちはジョジョ3部のマライアを彷彿とさせた。いきなり壁を叩き始め、空洞があるとみるやDIYを始める行動力の化身でもある。ラストバトルでいきなり蹴りに目覚めた。なんで?

 色々とツッコミどころの多い映画で、最後の方はヤケクソな感じもあった。もっとキレイに短く終わらせることもできたが、(観客がうんざりするぐらい)最後の最後まで描き切るのもまた“執着”なのかもしれない。

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▲DIY・やりた過ぎて・壁壊す。

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