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PS3全盛期になぜかPS『DX人生ゲーム』に夢中だった件。友人と腹を抱えて笑ったカオスなイベントの思い出【メモリの無駄づかい】

文:保坂柊

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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、1996年3月22日にタカラ(現:タカラトミー)からPS(プレイステーション)で発売された『DX人生ゲーム』について紹介します。
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友人と腹筋崩壊。小学生が考えたような珍イベントの数々


 私がこのゲームに友人とハマっていたのは、すでに世間ではPS3やニンテンドーDSが全盛期を迎えていた学生時代。高精細なグラフィックのゲームが登場している中、なぜひと昔のボードゲームに熱中していたのか……その答えは、本作に満ち溢れるいい意味での”突き抜けたバカバカしさ”にありました。

 その象徴が、突如発生するUFO襲来イベント! ただし、やってくるのはお尻の形をしたUFO”ツーケー星人”。プレイヤーは”かんちょう”を飛ばしてUFOを撃墜するという、字面だけ見ると意味不明なミニゲームに挑戦させられます。

 ほかにも、理不尽な初見殺しイベントの数々が我々を笑わせてくれました。

 崖っぷちで行われるチキンレースでは、ほぼ連打じゃないと間に合わないスピードで、気が付くとあっけなく谷底へ転落。前述のツーケー星人撃墜も、高速で飛来してきたかと思えば、撃ち落とす寸前でピタッと止まるフェイントをかましてくる始末。”そのタイミングじゃ無理だろ”と互いをあおりあい、理不尽な展開に爆笑しながらコントローラーを握りしめていました。

 今思えば、まるで開発陣が居酒屋で酔った勢いのまま企画を通してしまったかのような、最高のイベントでした。

人生が激変! 忘れられないお気に入りマス&イベント


 本作の数あるマスの中でも、特に一喜一憂させられたのが全員強制参加の”タイムトンネルマス”です。

 ここに止まると、プレイヤーは古代の恐竜時代や戦国時代など、さまざまな時代へタイムスリップ! 4つの選択肢の結果次第でステータスや所持金が天国から地獄まで激変するため、常に歓声と悲鳴が飛び交っていました。このマスで恐竜をペットにしたり、伝説の剣を手に入れた友人が、そのままゴールして優勝したこともありましたね。

 また、個人的に忘れられないのが”ドラマ監督イベント”です。プレイヤーが監督となり、登場人物、セリフやBGM、効果音を選んでドラマを完成させるのですが、その選択肢がまた絶妙にシュール。喧嘩のシーンで叩く音に牛の鳴き声を選ぶなど、その愉快な組み合わせの連続に友人たちと”絶対こっちのほうが面白い”と、ワザと変なドラマを作っては、そのカオスな出来栄えに笑い転げていました。しかも出来栄えがおかしいものほど、ステータスがアップすることが多いという……。

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 当時、最新のゲームに比べればグラフィックやシステムはシンプルすぎるかもしれません。しかし『DX人生ゲーム』には、友人と顔を突き合わせて本気で笑い、本気で悔しがられる、唯一無二の魅力が詰まっていました。

 もし今、誰かと一緒に心の底から笑えるゲームを探しているなら、この“古き良き名作”を探してみてはいかがでしょうか? きっとあなたの脳のメモリにも、忘れられない楽しい記憶を刻んでくれるはずです。

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