KADOKAWAが主催した小説コンテスト“カクヨムコンテスト10”。その現代ファンタジー部門大賞&コミカライズ賞を『超難度ダンジョン『奈落』をただの洞穴と勘違いして特訓していた結果、規格外の化け物が生まれました。~モンスターより人間が怖い陰キャですが配信者としてがんばります!』で受賞し、12月10日に電撃文庫から書籍版が発売される大入圭先生のインタビューをお届けします。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/60186/a4e47cf3c61c47808f9c45b0d1a01fd0d.jpg?x=1280)
『奈落ちゃんはコミュ凶です。 ~超難度ダンジョン『奈落』と知らず特訓した結果、モンスターより人間が怖い最凶探索者になりました~』ってどんな作品?
努力の方向を間違えたら最凶無双の陰キャ少女爆誕!?
「……初探索……初ダンジョン……へ……へへ……」
コミュ力皆無で陰キャすぎるラクナは友だちを作るため、ダンジョン配信で人気者になろうと思いつく。そのためには修行をしてモンスターを倒す力を身につけなければ……。だが、彼女が特訓と称して通い始めた洞穴は、実は『奈落』と呼ばれる難易度特級のダンジョンで!?
そんなことも知らずに5年の月日が経ち、16歳となった彼女は制服姿で初ダンジョンへ! 「無課金装備」、「無謀」と心配されるも、その規格外の強さで早速バズり散らかすことに……!
コミュ力最弱、戦闘は最凶!
コミュ凶な奈落ちゃんの痛快無双バズコメディ!
「……初探索……初ダンジョン……へ……へへ……」
コミュ力皆無で陰キャすぎるラクナは友だちを作るため、ダンジョン配信で人気者になろうと思いつく。そのためには修行をしてモンスターを倒す力を身につけなければ……。だが、彼女が特訓と称して通い始めた洞穴は、実は『奈落』と呼ばれる難易度特級のダンジョンで!?
そんなことも知らずに5年の月日が経ち、16歳となった彼女は制服姿で初ダンジョンへ! 「無課金装備」、「無謀」と心配されるも、その規格外の強さで早速バズり散らかすことに……!
コミュ力最弱、戦闘は最凶!
コミュ凶な奈落ちゃんの痛快無双バズコメディ!
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/60186/af207e0f825122792d94e6c53d5cdfcb3.jpg?x=1280)
カクヨムコンテスト10大賞受賞者インタビュー:大入圭先生【現代ファンタジー部門】
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/60186/a87f13fbe978fafa054e5b2e144efc0ae.jpg?x=1280)
──小説を書き始めた時期、きっかけについてお聞かせください。また、影響を受けた作品、参考になった本があれば教えてください。
小説を書き始めたのはちょうど今から三年前、カクヨムへ登録してからです。もともと小さいころから物語を空想するのは好きで、将来の夢がマンガ家だった時期もあります。ただいざ本気で挑んでみると、自分に絵の才能がないことに気づいたのです。上京までしたのに……。そこで、それなら小説家になろう! とカクヨムに登録したのが始まりでした。
そういう経緯もあり、影響を受けた作品は小説とは別のものが多いです。マンガ・アニメ・映画・ドラマ・漫才・ラジオ……挙げたらキリがありませんが、自分を形作っているものはこの辺にあると思います。
──今回受賞した作品の最大の特徴をお教えください。また、ご自身では選考委員や読者に支持されたのはどんな点だと思いますか?
最大の特徴は、主人公の造形だと思っています。人には怯えて会話すらままならないのに、恐ろしいモンスターには笑顔で突っ込んで行く。いわゆる無自覚最強系主人公なのですが、そんな彼女に庇護欲が生まれる様な、そんな主人公を目指して形成しました。
言動や行動に常識はずれな部分があるので、そこを野放しにしない様ツッコミ役として『視聴者』を配置しています。文章もあえて三人称視点にし、読者が配信を見守っているような作りにしました。物語も主人公が初めて配信を始める場面からスタートさせて、とにかく『読者』=『視聴者』になるよう意識して作っています。支持をいただいた点も、ここかなと感じています。
──作中の登場人物やストーリー展開について、一番気に入っているポイントを教えてください。
一番気に入っている場面は、主人公の本気が知れ渡るシーンです。作中の登場人物や配信視聴者と同時に、読者にも初めて明かされる瞬間なので「ここは盛り上がるぞ!」と気合を入れて書きました。そもそも物語を書き始めた時にこの『本気を出す』という設定はなく、彼女の強さの秘密はタイトル通り『奈落で特訓したから』に留まっていました。そこに伝説の探索者とリンクするもうひとつの理由を思いつき、現在の設定と本気を出すシーンが出来上がったのです。実際、連載中はそこから沢山の方に読まれ始めたのでとても嬉しかったですね。
小説を書き始めたのはちょうど今から三年前、カクヨムへ登録してからです。もともと小さいころから物語を空想するのは好きで、将来の夢がマンガ家だった時期もあります。ただいざ本気で挑んでみると、自分に絵の才能がないことに気づいたのです。上京までしたのに……。そこで、それなら小説家になろう! とカクヨムに登録したのが始まりでした。
そういう経緯もあり、影響を受けた作品は小説とは別のものが多いです。マンガ・アニメ・映画・ドラマ・漫才・ラジオ……挙げたらキリがありませんが、自分を形作っているものはこの辺にあると思います。
──今回受賞した作品の最大の特徴をお教えください。また、ご自身では選考委員や読者に支持されたのはどんな点だと思いますか?
最大の特徴は、主人公の造形だと思っています。人には怯えて会話すらままならないのに、恐ろしいモンスターには笑顔で突っ込んで行く。いわゆる無自覚最強系主人公なのですが、そんな彼女に庇護欲が生まれる様な、そんな主人公を目指して形成しました。
言動や行動に常識はずれな部分があるので、そこを野放しにしない様ツッコミ役として『視聴者』を配置しています。文章もあえて三人称視点にし、読者が配信を見守っているような作りにしました。物語も主人公が初めて配信を始める場面からスタートさせて、とにかく『読者』=『視聴者』になるよう意識して作っています。支持をいただいた点も、ここかなと感じています。
──作中の登場人物やストーリー展開について、一番気に入っているポイントを教えてください。
一番気に入っている場面は、主人公の本気が知れ渡るシーンです。作中の登場人物や配信視聴者と同時に、読者にも初めて明かされる瞬間なので「ここは盛り上がるぞ!」と気合を入れて書きました。そもそも物語を書き始めた時にこの『本気を出す』という設定はなく、彼女の強さの秘密はタイトル通り『奈落で特訓したから』に留まっていました。そこに伝説の探索者とリンクするもうひとつの理由を思いつき、現在の設定と本気を出すシーンが出来上がったのです。実際、連載中はそこから沢山の方に読まれ始めたのでとても嬉しかったですね。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/60186/a508ae044cbdea325b8ac9681a0dc9e20.jpg?x=1280)
創作中に思いついた設定で言うと、『神式雛』というキャラクターも最初はただの脇役でした。主人公がとにかく人間に怯えるという点と主人公最強というコンセプトの物語で『同世代の強いメインキャラ』は不要かなと思っていたんです。ただ、いざ作中に組み込んでみると『探索者になって友達をつくりたい』という主人公の目的と完璧に合致し、物語に欠かせないヒロインとして昇華してくれました。今では一番のお気に入りキャラクターです。
一番と聞かれているのに二つ言いました。申し訳ございません。
──Web上で小説を発表するということは、広く様々な人が自分の作品の読者になる可能性を秘めています。そんな中で、ご自身の作品を誰かに読んでもらうためにどのような工夫や努力を行ったか教えてください。
努力とは言えないかもしれませんが、私は小説をあまり読んでこなかったので、とにかく沢山の小説を拝読いたしました。小説初心者という事もあり、頭に画を思い浮かべやすい『映像化作品』を主に読ませて頂いています。小説の勉強として『同じ物語、同じキャラクターで小説を書く』、イラストで言うところの模写みたいなことを小説一冊分書いたこともあります。そこでプロとして執筆されている方と自分の違いや差、文体や語彙などを学ばせていただきました。
一方でWeb小説にはWeb小説の戦い方があり、そこはカクヨムで公開されている創作論などを拝見して学ばせてもらっています。誰しもが共通して仰っていたのはタイトルとキャッチコピーだったので、そこは本文と同じくらい気合入れて作りました。タイトルには物語が想像できる単語を選び、キャッチコピーにはフックとなる単語とタイトルの補足を入れています。
自分が執筆初心者なので、特に最初の一年間は基礎中の基礎を徹底的に学びました。でもすごく楽しい時間でしたし、やってよかったなと思っています。
──受賞作の書籍化作業で印象に残っていることを教えてください。
なんといってもイラストレーターさんにキャラクターデザインを頂いたことですね。自分の頭の中にあったイメージを具現化して頂き、とても感動しました。冒頭でお話した通り、マンガ家を目指して挫折した経緯もあり、感動もひとしおです。担当して下さったナノなさんの美麗で可愛いイラストが送られてくるたびに「おお……!」と声を漏らしていました。
あとは、書籍化することで責任が分散されたことが印象深いです。カクヨムで執筆している間は完全に孤独な作業なので、どうなろうが自分だけが悪いですし、逆にそれが返ってくるのも自分にだけ。……だったのですが、書籍化に当たっては編集者さんやイラストレーターさんなど多くの方と連携しながら作品を作り上げることになります。自分が締め切りを守れなかったらどれほど多くの方に迷惑をかけるのか、などを考えていつもぷるぷる震えていました(笑)。
──書籍版の見どころや、Web版との違いについて教えてください。
まずは追加されたシーンを見て欲しいです。冒頭から新規の場面がありますし、他にもいろいろと追加されています。特に後半は追加シーンが多くありますので、ぜひご覧くださいませ。
編集者さんからも様々な指摘をいただき、細かい部分もたくさんブラッシュアップしています。Web版を見てくださっている方ならまず表紙のラクナで違和感を覚えているかもしれません。めちゃめちゃ可愛い恰好をしているので笑。そこも理由を添えて変更しているので、お手に取って確認していただけると嬉しいです。
──これからカクヨムコンテストに挑戦しようと思っている方、Web上で創作活動をしたい方へ向けて、作品の執筆や活動についてアドバイスやメッセージがあれば、ぜひお願いします。
執筆する上ではまず『自分が最高に好きな物語』を描いて欲しいなと思っています。一番最初の読者は自分自身ですし、自分が『面白い!』と納得できる作品であれば、きっと誰かの『面白い!』に繋がっていると思うのです。そこに『読者が求めているもの』というエッセンスを加れば、『自分が書いていて楽しい上に沢山の読者に読んでもらえる物語』の完成です。しかもたくさんの読者に読んでもらえれば創作の楽しさは倍増!つまり『執筆の永久機関が完成しちまったなアア~!!』です。ぜひ、そこを目指してコンテストや創作活動へ挑んでみてください。
ただ、執筆活動をやっていると、人によってはすごく辛い時間が訪れたりするかもしれません。私もまだまだ短い活動期間ながら、そういう時間がありました。そこでいつも思い浮かべるのは『どうして創作を始めようと思ったか』という原点の気持ちです。どうしても沈んでしまう時は過去に影響を受けた作品を観返して、『こんな作品を自分の手で作り上げたい』という原点の想いへ立ち返るようにしています。
やっぱり創作や作品への『大好き』が、物語を書き進める原動力だと思っています。何故なら自分の描いた物語の続きを描けるのは、やはり自分しかいませんから。そこに『作品の強み』や『流行り』などを加えて、自分も読者も『大好き』なものを作り上げてください。
私もまだまだ未熟者です。一緒に創作を楽しんでいきましょう!
『カクヨム』とは
「カクヨム」は物語を愛する全ての人たちへ、誰でも自由なスタイルで物語を書ける、読める、お気に入りの物語を他の人に伝えられる、Web小説サイトです。大賞受賞者が書籍化の権利を手にできる「カクヨムWeb小説コンテスト(第10回より「カクヨムコンテスト」と改称)」をはじめとした数々のコンテストの実施や、KADOKAWA内外の人気作品について二次創作の投稿を認めるなど、様々な形での創作活動を支援しています。