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『東京リベンジャーズ UNLIMITED(アンリベ)』露木愛里さんインタビュー。キャラデザや衣装デザイン、カードイラストの制作など、アニメと異なるゲームならではのこだわりを聞きました

文:長雨

公開日時:

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 グッドスマイルカンパニーが企画・配信、f4samuraiが開発・運営を行う、TVアニメ『東京リベンジャーズ 』完全新作スマ-トフォンゲーム『東京リベンジャーズUNLIMITED(アンリベ)』がいよいよ2月26日に配信されます。

[IMAGE]※本記事はグッドスマイルカンパニーの提供でお送りします。
 本作は、アニメ制作・ライデンフィルム、劇伴音楽・堤博明氏、TVアニメシリーズの脚本にも携わる高木聖子氏ら、アニメ『東京リベンジャーズ』制作陣が集結して制作するスマートフォンアプリ。原作者である和久井健先生監修の長編シナリオなど、原作ストーリー&100話以上のオリジナルストーリーで、『東京リベンジャーズ』の世界を楽しむことができます。

 この記事では、本作でキャラクターデザイン・総作画監督を務める露木愛里氏のインタビューをお届け! 主人公・花垣武道への想いや、和久井先生をリスペクトし、進化し続けている作画へのこだわりなどをうかがいました。

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▲露木氏のお席。『東京リベンジャーズ』への愛が、ひしひしと伝わってきます。

大事にしているのは、原作の魅力を最大限に活かすこと【アンリベ】


――最初にアニメ『東京リベンジャーズ』や『アンリベ』において、どのようなお仕事を担当されているかを教えてください。

 アニメ本編では「聖夜決戦編」から総作画監督、「三天戦争編」からは共同でキャラクターデザインと総作画監督を各話ごとに担当させていただいています。

 『アンリベ』ではオリジナルキャラクターのデザイン、メインキャラクターの新規デザインのほか、カードイラストもいくつか担当しています。

――読者の皆さんのなかには、アニメーターのお仕事に興味を持っている方も多いと思われます。まずクリエイターインタビューとして、いくつか質問させてください。いつから絵に興味を持ったり、描かれたりしていましたか?

 子どもの頃からアニメが大好きで、当時は下手だったんですが、たくさん練習して好きなキャラクターの絵を描いていました。

 またアニメ以外の絵を描くのも好きで、それを見た母が褒めてくれるので、もっと描くという感じでしたね。漫画のようなものを描いて友だちとお互いに見せあって、「これはこうした方がいいよ」なんてアドバイスし合ったりもしていました。

――とても微笑ましいエピソードですね。学生時代にも絵に関するような活動をされていたのでしょうか? 特に印象に残っていることがあったら、教えてください。

 強く思い出に残っているのは、中学生の頃に友だちとアニメやゲームなど、好きなものを熱く語ったことです。そのキャラクターを模写したり、なりきって遊んだりしていました。その後の学生生活でも、とにかく好きな絵を夢中で描いていました。

――部活動などにも参加していたんですか?

 文芸部に入っていて、小説でも絵でも、好きな創作ができる場所なので私も好きな作品の絵を描いていました。部活というよりも今でいう“推し活”よりですね。

――趣味で絵を楽しまれていたところから、どのようにアニメ業界を意識されたのでしょう。

 アニメ業界で働きたいと思ったのは、高校時代にアニメ『アルスラーン戦記』(原作:田中芳樹/漫画:荒川弘)を見て、そこで感じた興奮や感動を、自分が作り手となって誰かに伝える仕事をしたいと思ったからです。そこから、アニメーターを志望するようになりました。

――ライデンフィルムに入社されたのも、『アルスラーン戦記』を制作していたからですか?

 はい。どうしても描きたくて入社したのですが、その時には終了してしまっていて(笑)。タイミングが悪かったですが、どこかで縁が繋がるといいなと思っています。

――目標とされたライデンフィルムに、実際に入社されてみていかがでしたか?

 最初は動画からスタートして、当時は作業量も多く、とても大変でした。その後に原画を担当するようになり、指導してくださる師匠に出会えました。「こうした方が見栄えがいいよ」など技術的な意見を聞くことによりたくさん発見があり、その方の指導のおかげで今の自分がいると言っていいほどです。

――作画やキャラクターデザインをされる際に、ご自身が掲げているルールやポリシーがありましたら教えてください。

 アニメやゲームの作画をやらせていただく時、原作の魅力を最大限に活かすことが一番大事なことだと思っています。『東京リベンジャーズ』では和久井先生が作り出した世界の空気を壊さず、ブラッシュアップしてファンの皆様にお届けできるように常に心掛けています。

 同じくらい大切にしているのが、納期を守ること。アニメも、ゲームも、たくさんの方が関わっています。私はクオリティが時間と直結すると日頃から感じているので、後の工程に携わる方の負担にならないように、時間を使うようにしています。期限内でいかにこだわれるかも意識していますね。

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▲ライデンフィルムの制作現場。たくさんのクリエイターさんによって、アニメは生み出されています。

『東京リベンジャーズ』の魅力は主人公・花垣武道【アンリベ】


――先ほど和久井先生のお話が出ましたが、原作漫画『東京リベンジャーズ』のどのような部分に魅力を感じられましたか?

 魅力は、主人公の花垣武道だと思っています。何度も逆境に立ち向かって、その度にボロボロになり挫けそうになっても、仲間や愛する人のために諦めない姿勢がすごいと感じています。

 彼は最初から強かったわけではないのに、、目標のために負けない、諦めない、何度でも立ち上がる姿は見ていて応援したくなりますし、気持ちが負けそうになった時も「武道が頑張っていたから、頑張ろう」と自分と重ね合わせて勇気をもらえるのも魅力的です。アニメでも武道の姿勢を崩すことなく、「頑張れ!」と皆様が応援したくなるようなシーンを作れるように意識しています。

 私自身作品の大ファンでもあるので、武道だけでなく、原作キャラクターの魅力を損なうことなく、ファンの皆様にお届けしたいと常に思っています。

――先ほどの質問と被ってしまう部分もあるかもしれませんが、『東京リベンジャーズ』、『アンリベ』の作画やキャラクターデザインで意識されていることを教えてください。

 キャラクターデザインの面では、『東京リベンジャーズ』だけでなく和久井先生の近年の作品も意識するようにしています。連載当時の良さももちろん大事で、現時点の和久井先生の描き方で表現しないと、原作者の意図とは異なるものになってしまうので……原作連載時と比較したときに和久井先生の描き方で変化があった部分をちゃんと表現したいと思っています。

 和久井先生が届けたい『東京リベンジャーズ』を再現しなければいけないので、「和久井先生が描いたらこうなるだろう」ということを常に意識して描くようにしています。

――原作漫画を読む時に作画の細やかな変化など、クリエイターならではの視点が入るのが流石ですね。ほかにどんな気づきがありましたか?

 作画ではキャラクターの表情が崩れないようにするのはもちろんのこと、まつ毛など繊細な部分のディテールも大事にしています。和久井先生が漫画のコメントで「バサバサのまつ毛を描くのがが好き」と書いていたのを見たので、三途春千夜や黒川イザナなど繊細なまつ毛の持ち主は、1つ1つていねいに描くように注意しています。

1枚のイラストで見せられるぶん、アニメより盛っています【アンリベ】


――続いては、『アンリベ』のお話をより詳しく聞いていきたいと思います。これまで、ゲーム関連のお仕事に携わったことはありますか?

 今回が初めてです。もともとアクション系をよくプレイするほど、ゲームは好きです。ゲームのお仕事で、しかも好きな作品に携われるということで、お話をいただいたときはとても嬉しかったです。

――アニメとゲームでは、描く際に違いはあるのでしょうか。

 アニメは動かすものなので、髪の毛の量など盛りすぎると、作画が崩れる原因になる可能性があります。後の方の作業を考えて、「ここは減らした方がいいかな」とバランスを見て引き算をする必要がありますが、イラストの場合は描き込みの制約がないので、アニメよりも髪の毛や影などを盛っています。

――そういう部分に注目してみるのも、楽しそうですね。最初に公開されたキービジュアルも、とても印象的でした。見どころ、こだわりを教えてください。

 構図やキャラクターの選定など大まかなイメージは発注時に指定をいただいたので、私は表情と雰囲気にこだわりました。「エモ(エモーショナル)さを表現してほしい」というオーダーがあったので、どうすれば出せるかなと……武道とドラケン(龍宮寺堅)の無邪気な感じと、それを優しく見守るマイキー(佐野万次郎)を、何度も修正しながらこだわって描きました。とても、楽しかったです。

 テーマは、「あの頃はよかった」です。『アンリベ』全体として「最初からもう1回やる」というテーマがあるので、このあとにいろいろなことが起こることなんて知らない、平和と失われた青春を表現できるようにキャラクターたちを描きました。

 「マイキーの表情はこうかな」とか、「夕日のキラキラっぽいのがあった方が思い出として美しく見えるかな」など、夕日の光を受けてキラキラしている線は時間を過度に要してしまうので、東京リベンジャーズ本編アニメではあまりしない表現ですが、イラストなので描きこみました。背景は、担当の方がステキなものを描いてくださいました。

――ご自身がデザインされたキャラクターや、衣装がゲームに登場します。ゲームをご覧になって、どう思われましたか?

 自分が考えたキャラが、自分の好きな作品の世界に登場するなんて思ったこともなかったので、今でも現実なのかなと思っています。『東京リベンジャーズ』の世界にいても、違和感のない人物になるように考えて描いてはいるのですが……。

――オリジナルキャラクターをデザインする時に、意識されたことを教えてください。

 服装などのイメージは事前にお聞きしていたので、そのなかでビジュアルを練っていきました。『東京リベンジャーズ』は目や眉などパーツの描き方に系統があるので、自分のなかで顔パーツ表を思い描いてからデザインに入りました。「この人物なら、柴大寿系の目かな」など、パーツを組み合わせて実際に描き、それを何度も描き直して、最終的なデザインにまとまりました。

 アクセサリーについても、『東京リベンジャーズ』らしさを意識しています。

――印象に残っているキャラクターや、衣装はありますか?

 新キャラに、筋肉質のムキムキタイプがいます。タンクトップという指定があったので、自分のようなユーザーから共感を得られるのではと思い、筋肉質な体格が映えるような衣装にしました。そのまま採用されて、ちょっと嬉しかったです。

 武道の衣装にロングシャツカーディガンがあるのですが、パリッとし過ぎない柔らかな素材感を意識して表現しました。それを着彩の方が上手に仕上げてくださって、完成したものを見てすごいと思いました。

 ほかに印象に残っているのは、マイキーのホストスタイル。細身が似合うと思ったので、黒のぴったりとしたタイトな半袖にしています。よりゴージャスに見えるように、スーツには花柄っぽいデザインを入れました。

――新しい衣装が見られるのは、ゲームならではの楽しみですね。

 はい。原作にないものが多いので、いかにキャラに似合うものにするか悩みました。自分で描く時もそうですし、監修して意見を伝える時も、ファッション誌などを参考にして作業したのは(服装が決まっている)アニメ制作ではない経験でした。

――そのほか、ゲームならではと思われた経験はありますか?

 画面の関係で、カードが横長に表示されるため、キャラの顔を大きく描くには制約がありました。例えば長身の半間修二は上からのアングルにして、画面を広く使うように両手を広げてもらうなど、工夫しています。

――和久井健先生監修の長編シナリオと、それに関わる新キャラも登場するとのこと。お話いただける範囲で、物語や登場人物の感想を教えてください。

 原作で見てきた世界と、まったく違うわけではありませんが、異なるもう1つの世界線が描かれています。『東京リベンジャーズ』を、新視点から見ていけるのは、ステキな体験だなと思っています。自分の描いたオリジナルキャラが、ファンの方にどう受け取ってもらえるのか少し不安なところもありますが……。

 個人的には「このキャラはこんな風になるんだ」、「武道はこんな風に皆と会うんだ」など、いろいろな発見があって面白かったです。活躍する皆を見ていただきたいですし、1ファンとしてとても楽しみです。

――『アンリベ』の主題歌『地獄恋文(インフェルノラブレター)』の歌唱を担当するtuki.さんのキービジュアルを担当されています。描く際に意識したポイントを教えてください。

 溝中の制服を着せるというオーダーはいただいていました。自分が『東京リベンジャーズ』の世界にいるtuki.さんを表現するとしたらと考え、自分のなかで一番しっくりくる形を描いていきました。

 tuki.さんの既存のイメージを見るとちょっとクールな女の子という印象を受けたので、柴柚葉や和久井先生の描くクール系な女の子を参考に描いています。

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――最後に、『アンリベ』のリリースを楽しみにしているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

 『アンリベ』ならではのアナザーストーリーで、武道が今回どうやって頑張っていくのか。おなじみメンバーの活躍と新ビジュアル、新キャラクターの登場など、いろいろな点にご期待ください。

――ありがとうございました!

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