1月30日より公開中の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』について、ハサウェイ・ノア役の小野賢章さん、ギギ・アンダルシア役の上田麗奈さんが登壇した“大ヒット御礼 舞台挨拶”がTOHOシネマズ池袋にて行われました。公開から2カ月が経過した今だからこそ語れる秘話も飛び出した、イベントの様子をレポートします。

今だからこそ明かせる『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』大ヒット御礼 舞台挨拶レポート
劇場版『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の公開から2カ月が経過し、興行収入は26億円を記録して前作を突破。観客動員数は155万人以上を記録しました。そんな本作の“大ヒット御礼 舞台挨拶”が、4月5日にTOHOシネマズ池袋のScreenXシアターで行われました。


ステージには、ハサウェイ・ノア役の小野賢章さん、ギギ・アンダルシア役の上田麗奈さんが登壇。上田さんは「今日はいろんなことをお話していいということなので、劇中終盤でギギが着用していた黄色い衣装に合わせて用意していただいた」と語り、この日のための特別な装いで登場しました。
業界内からも熱量の高い感想が続々!
第1章の興行収入を超え、大ヒットとなった本作が多くのファンに見られていることについて、小野さんは「本当にありがたいです。仕事の現場でも多くの方から“ハサウェイ見ました……本当にすごかったです……”と声をかけていただいて」と、周囲の反応を報告。あえて小声で、しかし熱量のこもったトーンで感想を伝えられた様子を再現していました。
上田さんも小野さんのエピソードに共感し、同じく囁くようなトーンで「見ました……」と声をかけられた経験を明かします。「皆さん語り始めると止まらなくなってしまいます。現場と現場の間では、収まり切れない情報量で感想を伝えてくださるんですよね」と、同業者たちの間でも大きな反響を呼んでいることを語りました。
また、小野さんと上田さんが同じ現場にいる際は、周囲から「ハサウェイとギギがいる!」と言われたこともあり、会場も笑いに包まれていました。
MCからの「なぜ皆さん小声でおっしゃるんでしょうね。やはり、熱量を抑えなきゃという思いがあるのでしょうか?」という問いに対し、上田さんは「溢れるものを抑えつつも、でも伝えたいという気持ちを感じます。普段なかなかお話しできない方も話しかけてくださったりしたので、すごく嬉しい期間を過ごさせてもらえたなと思います」と、笑顔で振り返りました。
圧巻の“SCREENX”に、大ヒットの理由を再確認

本作はIMAX、Dolby Cinema、4DX、MX4D、ScreenX、ULTRA 4DXといった、多彩なラージフォーマットで上映されています。
今回の舞台挨拶の会場となった“ScreenX”は、ガンダム作品としては史上初導入となるラージフォーマットです。3面マルチプロジェクション・映画上映システムにより、正面スクリーンに加えて左右の壁面にも映像が投影され、270度の視界すべてで映画を鑑賞でき、圧倒的な没入感を体験できるのが特徴です。
シアター内を見渡した小野さんは、「正面スクリーンの切れ目くらいまで映るものかと思っていましたが、全然違うのですね。どこを見たらいいのかわからなくなっちゃいそうです(笑)」「アトラクションみたいな感覚になるんじゃないかなと思いましたね」と、その上映方式に驚きのコメントを寄せていました。
また、ScreenXのデモの映像を視聴した小野さんは「鳥肌が立つくらいおもしろかったです。前作の成績を超える理由も分かるというか、結果が出てくれるのはすごく嬉しいですね」と手応えを語りました。
トークの最中、小野さんから観客に向けて「ラージフォーマットを全制覇した方はどのくらいいますか?」との問いかけが。すると、会場の多くの方が挙手。続けて本作を何回鑑賞したかという質問が飛ぶと、なんと“20回以上”という熱狂的なファンも!
これには小野さんも「絶対に20回見た方の話を聞いたほうがおもしろいですよ!」とツッコミを入れ、会場は笑いに包まれました。さらに小野さんは「10回以上見ている人は、次はどこから攻撃が来るかを把握しているから、もはや“人力ニュータイプ”になれるんじゃないかなと思います(笑)」と語り、ファンの熱量にも感想を述べました。
小野さんがハサウェイの立場に置き換えた時に共感した部分と嫌悪感を抱いた部分

続いてのトークテーマは、1月の舞台挨拶では語りきれなかった「今だからこそ言えること」。公開から9週間が経過し、多くのファンが結末まで見届けた今、改めて作品の細かな描写について深掘りされました。
小野さんは「昨日、久しぶりに見直して印象に残ったのは、ハサウェイの行動についてマフティーのメンバーが噂話をしているシーン」と回答。「(ギギと)1日一緒にいて、何もないわけないよな?」というポンっと入ってくるセリフやマフティー内での生々しい会話について、「自分が噂の的にされるのは、やっぱり居心地が悪いだろうなと思いました(笑)。本当に噂話って嫌ですね。自分も噂話をされるような話題をあまり作らないほうがいいな(笑)」と冗談を交えて語り、会場を沸かせました。
また、MCからハサウェイとケリアの“気まずいシーン”について振られると、キャラクターデザインを担当したpablo uchidaさんから「ケリアとの気まずいシーン、最高でした!」と直接連絡があったことを明かしました。小野さんはそうした描写についても、「長く生きれば生きるほど、“うわあ、こういう瞬間あったな……”と共感できてしまうシーンでもありましたね」と、ハサウェイを演じたからこその視点で語られました。
ギギの“血肉”を感じさせる変化を語る上田さん

上田さんは、物語終盤でギギが伯爵のもとを去るシーンを振り返り、ギギのすごさと彼女らしさを語りました。「“アデュー”と告げて伯爵のもとを去るシーンで、もし私だったら、経済的な安心感や、生死に関わる安心感をすべて捨ててまで、一人の人に会いに行くという決断は多分できないと思うんです。実際に自分だったら仕事も全部捨てて“この人のためについていこう”とか思えないなと。年齢を重ねるほど守りたいものが増えて、今だからこそ“自分にはより無理だ”と余計に感じてしまいます」と、自身の視点を交えて分析。
続けて、「ギギは、若い時にしかできないことをするというのを、“アデュー”の時に感覚として分かっていたんだと思います。自覚するのはその先のシーンになりますが、あの瞬間に感覚で判断して決断できてしまうのが、ギギのすごいところであり、彼女らしいところだなと。行動した後に気づくというのも、いかにも彼女らしいなと改めて思いました」と、キャラクターへの深い理解を示しました。
また、第1章との変化についても言及。「第1章の時は浮世離れした感覚があったので、もうちょっと周りの人と目線が合ってきた感じもしますね。最後のこの黄色いワンピースを着て再会したシーンとかも、すごく血肉がある感じがして、ギギに。温度感が1章の時と違う感じがして、アフレコから時間が経ってから見たからこそ、ああいう風に感じた部分だったのかなと思います」と振り返りました。
一方、小野さんからは「最後の髪が解けてキスするまでの流れがいいよね!」と感想が飛び出し、上田さんも感心する一幕も。小野さんは「あれが解放された感があるなと思い、そういった意図があるのか監督に聞いたこともありますね」と思い出話も展開。村瀬監督のエピソードでは、皆さんの解釈を読んで良い案があれば「あ、それで」と採用しているという裏話も飛び出しました。
海外で人気の出そうなキャラクター予想……からの話題は“四春(フォーチュン)”と“ウェッジ艦長”に
5月15日(現地時間)に北米での上映も決定した本作。国外で人気が出そうなキャラクターは誰か、というトークテーマに移ります。

小野さんは「ハーラは、ツインテールや印象的な声、喋り方など、かなり日本のアニメ的なキャラクターを感じられます」と分析。「ハーラについては、村瀬監督の中でも“この人にしたい”という明確なビジョンがあったほどイメージが固まっていたようです。あれだけ個性的だと、海外の方にとってもかなり印象的なんじゃないかなと思いますね」と、ハーラの魅力を語りました。

一方、上田さんは「全世界で猫ちゃんは大好きなので、フォーチュンかもしれません。あと、私はフォーチュンとウェッジ艦長とのコンビがすごく好きなんですよね(笑)」とコメント。これには、会場からも共感の拍手が送られました。

話題は、ガンダム公式YouTubeチャンネル“ガンダムチャンネル”で公開中の動画“ネタバレありの座談会”で明かされた衝撃の裏話へ。「絵コンテの段階ではウェッジ艦長が全裸だった」というエピソードが飛び出すと、上田さんは“どのカットでも絶対に(大事な部分が)見えないように配置されている、重要キャラクターですね(笑)”と笑いを誘います。続けて小野さんも「そのためのフォーチュンだったのかもね(笑)」と、理由を推測しました。
絵コンテ段階の設定に、上田さんも思わず「見たいなー(笑)」とこぼすと、小野さんが「初日の舞台挨拶とかでは、絶対に話せないですよね(笑)」と返し、会場は大きな笑いに包まれました。
イラスト対決で小野さんが未公開の絵コンテを再現!?
続いてのコーナーでは、本イベントでも話題に挙がった猫の“フォーチュン”を再現するイラスト対決が行われました。対決を前に、小野さんは「フォーチュンよりも(ウェッジ)艦長が頭に浮かんじゃってる(笑)」とコメントしていたのですが、まさかこれが壮大なフラグになるとは……。
立ちながら描く“画家スタイル”に戸惑う小野さんに対し、ギギのようにそつなくこなしていく上田さん。先に描き終えた上田さんが小野さんの手元をのぞき込み、「あ~、たしかにね~(笑)たしかにね~(笑)小野さんの絵やば~い(笑)」と漏らすと、一体何が飛び出してくるのか、会場は大きな笑いと期待感に包まれました。

一斉にイラストが公開されると、会場からは割れんばかりの拍手と笑い声が。上田さんはフォーチュンの特徴をしっかり捉え、「ヒゲの横のブツブツが可愛いですよね。ちょっと“ぶちゃ可愛い”感じで仕上げてみました」と解説。小野さんも「これ、サイン書いてほしいな」とその出来栄えを絶賛しました。

一方、小野さんが披露したのはフォーチュンとウェッジ艦長のコンビ。しかし、ウェッジ艦長については「サイズ感をミスって顔まで入らなかった」とのことで、なんと大事なところをフォーチュンで隠す、例の“初期設定の絵コンテ”を再現した構図に! 上田さんからは手足や身体の表現に鋭いツッコミが入りましたが、小野さんは「僕の技量ではこれが限界でした(笑)」と返し、会場を沸かせました。

その後、フォーチュンの場面写真がスクリーンに映し出されると、毛の縞模様やブツブツの表現まで概ね一致していた上田さんの観察眼に、改めて感嘆の声が上がります。
最終的に観客の拍手で勝敗を決めることになり、僅差で上田さんが勝利。判定の際、小野さんが自身のイラストを「(この絵)いる?」と尋ねるも、上田さんは「いらないです!(笑)」と即答。「もしもらったら、シュレッダーにかけられるか挑戦してみますね(笑)」という冗談交じりのやり取りに、終始笑いと拍手が鳴り止まない、賑やかな対決となりました。
“贅沢な時間”を共有したファンへ。小野さん・上田さんが語る『ハサウェイ』への思い
舞台挨拶の最後には、登壇した二人からファンに向けて感謝のメッセージが送られました。
上田さんは「本当にたくさんの方に見ていただいて、公開からしばらく経った今日、この舞台に立って皆さんと時間を共有することができて本当に嬉しかったです。細かいところまで皆さん見てくださっていて、一つ一つの感想に熱量を感じますし、気づくポイントがその人の体験してきたことや性格、環境とも繋がっている。すごく重厚で難解な部分もありますが、一人一人の中に正解がある、余白のある作品なんだなというのを、この期間を通じて感じました。今日ここでお話しできて、とても嬉しかったです。ありがとうございました」と、ギギを演じた上田さんだからこその作品への理解に満ちたコメントを残してくれました。
続いて小野さんは「僕も何回も見させていただいて、映像の中にたくさんの情報が散りばめられているなとすごく感じています。自分で考える時間をくれるというか、色々なことを考えさせてもらえますし、見ていただいた方同士で“自分はこう思ったんだけどさ”と語り合えるというのは“これこそエンターテインメント”という、映画作品の醍醐味だと感じました。僕自身も本当に贅沢な時間を過ごさせていただきました。公開から時間が経ちましたが、それでもなお、こうして見に来てくださり、応援してくださる皆さんがいるというのは本当にありがたいことです。まだまだ頑張って、より多くの方に見ていただけるように努めていきたいです」と決意を語り、温かな拍手に包まれながら舞台挨拶を締めくくりました。
映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』作品情報

公開情報
1月30日(金)全国公開
配給:バンダイナムコフィルムワークス/松竹
配給:バンダイナムコフィルムワークス/松竹
ストーリー
U.C.0105、シャアの反乱から12年——。
圧政を強いる地球連邦政府に対し政府閣僚の暗殺という方法で抵抗を開始した「マフティー」。そのリーダーの正体は、一年戦争をアムロ・レイと共に戦ったブライトの息子、ハサウェイ・ノアであった。
不思議な力を示す少女ギギ・アンダルシアにかつてのトラウマを思い出すハサウェイ。彼女の言葉に翻弄されながらもマフティーとしての目的、アデレード会議襲撃の準備を進めるが……。
連邦軍のケネス・スレッグは自ら立案したアデレード会議の支掩作戦とマフティー殲滅の準備する中、刑事警察機構のハンドリー・ヨクサンから密約を持ちかけられる。
そして、ハサウェイ、ケネス、それぞれが目的のために動く一方で、ギギもまた自分の役割のためにホンコンへと旅立つ。
スタッフ
原作:富野由悠季/矢立 肇
監督:村瀬修功
脚本:むとうやすゆき
キャラクターデザイン:pablo uchida/恩田尚之/工原しげき
キャラクターデザイン原案:美樹本晴彦
メカニカルデザイン:カトキハジメ/山根公利/中谷誠一/玄馬宣彦
メカニカルデザイン原案:森木靖泰/藤田一己
美術設定:岡田有章
美術監督:大久保錦一
色彩設計:すずきたかこ/久保木裕一
ディスプレイデザイン:佐山善則
CGディレクター:増尾隆幸
撮影監督:大山佳久
特技監督:上遠野学
編集:今井大介
音響演出:笠松広司
録音演出:木村絵理子
音楽:澤野弘之
エンディング主題歌:「SWEET CHILD O' MINE」GUNS N' ROSES
オープニングテーマ:「Snooze」SZA
挿入歌:「ENDROLL」by 川上洋平[Alexandros]×SennaRin/「CIRCE」SennaRin
企画・制作:サンライズ
製作:バンダイナムコフィルムワークス
配給:バンダイナムコフィルムワークス/松竹
監督:村瀬修功
脚本:むとうやすゆき
キャラクターデザイン:pablo uchida/恩田尚之/工原しげき
キャラクターデザイン原案:美樹本晴彦
メカニカルデザイン:カトキハジメ/山根公利/中谷誠一/玄馬宣彦
メカニカルデザイン原案:森木靖泰/藤田一己
美術設定:岡田有章
美術監督:大久保錦一
色彩設計:すずきたかこ/久保木裕一
ディスプレイデザイン:佐山善則
CGディレクター:増尾隆幸
撮影監督:大山佳久
特技監督:上遠野学
編集:今井大介
音響演出:笠松広司
録音演出:木村絵理子
音楽:澤野弘之
エンディング主題歌:「SWEET CHILD O' MINE」GUNS N' ROSES
オープニングテーマ:「Snooze」SZA
挿入歌:「ENDROLL」by 川上洋平[Alexandros]×SennaRin/「CIRCE」SennaRin
企画・制作:サンライズ
製作:バンダイナムコフィルムワークス
配給:バンダイナムコフィルムワークス/松竹
キャスト
ハサウェイ・ノア:小野賢章
ギギ・アンダルシア:上田麗奈
ケネス・スレッグ:諏訪部順一
レーン・エイム:斉藤壮馬
ガウマン・ノビル:津田健次郎
ケリア・デース:早見沙織
イラム・マサム:武内駿輔 ほか
ギギ・アンダルシア:上田麗奈
ケネス・スレッグ:諏訪部順一
レーン・エイム:斉藤壮馬
ガウマン・ノビル:津田健次郎
ケリア・デース:早見沙織
イラム・マサム:武内駿輔 ほか