G-MODEアーカイブス+で現在配信中の『ゼノサーガ パイドパイパー』と『ナムコクロニクル』の試遊レビューをお届けします。
※本記事はジー・モードの提供でお送りします。 フィーチャーフォン時代の名作を現行ハードに蘇らせる復刻プロジェクト、G-MODEアーカイブス。お宝タイトルの数々で多くのファンを小躍りさせてきた本プロジェクトに、ついにバンダイナムコエンターテインメント作品が参戦します。
現在発表されている作品は、4月30日に配信開始となった第1弾『ゼノサーガ パイドパイパー』と、本日5月28日に配信されたばかりの第2弾『ナムコクロニクル』の2タイトル。
どちらもフィーチャーフォンでしか遊べなかったため、長らく“幻のゲーム”として復刻が待ち望まれていた作品です。本稿では、両タイトルをプレイさせていただいた感想をたっぷりお届けします!
現在発表されている作品は、4月30日に配信開始となった第1弾『ゼノサーガ パイドパイパー』と、本日5月28日に配信されたばかりの第2弾『ナムコクロニクル』の2タイトル。
どちらもフィーチャーフォンでしか遊べなかったため、長らく“幻のゲーム”として復刻が待ち望まれていた作品です。本稿では、両タイトルをプレイさせていただいた感想をたっぷりお届けします!
『ゼノサーガ パイドパイパー』レビュー
ジギーがジギーになる100年前
まず紹介するのは『ゼノサーガ パイドパイパー』。Nintendo SwitchとSteamで4月30日より配信されている作品です。

原作は、2004年に“ボーダフォンライブ!”向けにリリースされ、その後iモード版も配信されたフィーチャーフォン専用のオリジナルRPG。家庭用ゲーム機で展開された『ゼノサーガ』シリーズの正史を補完する重要な外伝作品でありながら、フィーチャーフォンの終焉とともに遊べなくなってしまった、まさに伝説のタイトルです。
本作の主人公は、シリーズの他作品で登場したサイボーグの“ジギー”。ただし、舞台は『ゼノサーガ エピソードI・II』の100年前。ジギーがまだ生身の人間で、“ジャン=ザウアー”という名の連邦警察捜査官として任務に就いていた時代の物語が描かれます。

ジギーがどんな経緯でサイボーグになったのか。彼の人間時代に何があったのか。シリーズファンならずっと気になっていたであろう設定の核心に、本作は真正面から斬り込んでいきます。
焦りが招いた、ほろ苦い経験
物語の幕開けは、連邦警察特殊作戦司令部のジャン=ザウアー隊長のもとに舞い込んだ、ある誘拐事件の捜査依頼から。
星団連邦と移民船団による大規模な会談“巡礼会議”を控えたタイミングで、親善大使と外交官が何者かに連れ去られてしまったのです。このまま事件が解決しなければ、両陣営の関係に亀裂が入るのは目に見えています。
星団連邦と移民船団による大規模な会談“巡礼会議”を控えたタイミングで、親善大使と外交官が何者かに連れ去られてしまったのです。このまま事件が解決しなければ、両陣営の関係に亀裂が入るのは目に見えています。

誘拐された人々は、どうやら仮想空間内のあるポイントに拘束されている模様。ところが、隊長であるジャンの指示を待たずに新米捜査官のメリス、合成人間のラクティス、そして戦闘支援ロボットのバグスが隊員を連れ、先行して動いてしまうのです。

メリスは23歳。ジャンが現在の彼女と同じ年齢のときに隊長になったという事実が、彼女の中で焦りとなってくすぶっているようです。気持ちはわかるけれど、ちょっと若さが出てしまいましたね……。
功を焦った結果、若いメリスの言うことに従わなかった隊員が独断で敵に挑み、命を落とすという痛ましい結果を招いてしまいます。

このときのメリスの心情描写が、本当に重い。隊長の指示を仰がなかった後悔、人命を失った責任、新米としての未熟さ。そのすべてが彼女の肩にのしかかります。そんな彼女の背中を、ラクティスが厳しくも温かい言葉で押してくれるのです。

ラクティスは合成人間という設定なのに、メリスにかける言葉のひとつひとつが、メリスだけではなくプレイヤーの心にも響くんですよね。命令で動いていると本人は言いますが、仲間を思いやる心は十分感じます。
中身、人間なのでは?
そんな彼ら以上に“人間味”を放っているのが、戦闘支援ロボットのバグス。

ここまで来てしまったからにはミッションを完遂しないと隊長にめちゃくちゃ叱られる、でも成功すれば叱られ度合いがちょっとは軽くなるかも……なんてことを真剣に考えてビビっているんです。しゃべり方も考え方も、登場メンバーの中でいちばん人間っぽい。中の人、絶対いますよね?

ジャンと合流したシーンでも、冷静に「あとで説明する」と告げる隊長を前に「ハ、ハイーッ!」と背筋を伸ばすバグスがもう可愛くて仕方ありません。シリアスな展開の合間に挟まるバグスの存在が、物語全体のバランスを絶妙に取ってくれています。

ジャンと合流して4人パーティがそろったあと、物語はさらに不穏な方向へ。大使たちがいるはずのポイントに到着したものの、そこには誰の姿もありません。
しかも、外部から仮想空間への大規模な干渉が発生します。ジャンたちは空間に固着され、ログアウトも叶わない状態に追い込まれてしまうのです。

仲間を救おうとオペレーターのエーリッヒが無防備な状態でダイブしてくるのですが……ここから先の展開は、ぜひご自身の目で見届けてください。バグスの取り乱しっぷりに、彼らが日頃どれほど強い絆で結ばれていたのかが垣間見えて、筆者はかなり喰らっちゃいました。
ためるか撃つか、悩ましいAP
戦闘は、フィールド移動中に突然始まるランダムエンカウント方式。バトルが始まると画面右下のGTW(グループターンウインドウ)にキャラクターアイコンが順番に並び、その順序で行動していきます。

行動のキモになるのが“AP”の管理です。各キャラクターはターンごとにAPが4補充され、通常攻撃は1回につき2消費、ガードも2、アイテム使用は3を使います。そしてもっとも強力な必殺技は、通常攻撃を2回放ったあとに追加でAPを2使うため、合計で6必要になるのです。

つまり、APを使い切らずに次のターンまで温存し、満を持して必殺技を炸裂させる……といった駆け引きが攻略の肝になるわけですね。序盤から敵のHPがなかなかタフなので、無理に攻め込まずガードを織り交ぜながら必殺技をきっちり当てていくのが筆者のおすすめです。

もうひとつおもしろいのが、必殺技の発動条件。通常攻撃には1と2の2種類があり、その組み合わせによって発動する必殺技が変わります。たとえば上記画像のバグスの場合、通常攻撃1→通常攻撃1→必殺技というルートが設定されているので、途中で通常攻撃2を挟んでしまうとAPが足りていても必殺技が出せません。

キャラクターごとに発動パターンが異なるため、戦闘前に各キャラの組み合わせを把握しておくのがとても大切。シンプルなコマンド入力なのに、頭を使う奥深さがあります。
人間としての最後の日々
政治的駆け引き、若手捜査官の苦悩、人命の重み。本作のストーリーは、決して軽くはありません。けれど、バグスやオペレーターたちの明るい掛け合いが、物語全体に絶妙なバランスをもたらしてくれます。
この先、ジャンの運命を大きく左右する人物との出会いが待っています。サイボーグになる前のジャン=ザウアーが見せる、もっとも人間らしい瞬間を、シリーズファンならぜひ目に焼き付けてほしいです。
この先、ジャンの運命を大きく左右する人物との出会いが待っています。サイボーグになる前のジャン=ザウアーが見せる、もっとも人間らしい瞬間を、シリーズファンならぜひ目に焼き付けてほしいです。

フィーチャーフォン時代に遊べなかった方、当時プレイしたけれどもう一度味わいたい方、そして『ゼノサーガ』シリーズが大好きな方。すべての方におすすめできる、20年越しの復刻にふさわしい1本です。
『ナムコクロニクル』レビュー
ナムコキャラたちのお祭り騒ぎ!
次に紹介するのは『ナムコクロニクル』。本日5月28日に配信が開始されたばかりのタイトルです!

本作は、往年のナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)作品のヒーローやヒロインが一堂に会するシミュレーションRPG。
『ドルアーガの塔』のギル、『ワンダーモモ』のモモ、『マッピー』のマッピー、『ワギャンランド』のワギャン……名前を挙げ始めたらきりがないほどの豪華なオールスター作品です。
ゲーム好きにとって、好きなキャラクターと実際に会ってともに冒険するというのは、永遠の夢のひとつ。本作は、その夢にがっつり応えてくれる作品なんです。
気付いたらゲームの中にいた!
主人公は、ゲーム大好きな小学生の一之瀬玲馬くん。携帯ゲームを遊んでいたところ、突然画面が眩しく光り、気付けば本人がゲームの中に引きずり込まれてしまいます。これ、子どものころに一度は妄想したシチュエーションですよね……。

巻き込まれる形でゲーム世界に入ってしまったのが、玲馬くんの幼なじみである二宮牡丹ちゃん。彼女は玲馬くんとは正反対で、ゲームをまったく知らない女の子。この対照的なふたりが、物語の主軸を担います。

玲馬くんを召喚したのは、遊びを司る女神・エルズ。ゲーム次元というこの世界は、プレイヤーたちの“クレジット”、つまりゲームへの愛によって育まれているのだそうです。筆者も皆さんも、この世界に貢献しているはずです。

ところが、ブラックワルキューレと名乗る謎の騎士がゲーム次元に出現し、クレジットを悪用してかつて倒されたはずの悪役たちを次々と復活させてしまいます。
エルズは最後の力を振り絞って玲馬くん(と、ついでに牡丹ちゃん)を呼び寄せたため、ブラックワルキューレを倒さない限りふたりは元の世界に戻れない、という状況に。


玲馬くんの強いクレジットの力でイメージすると、なんと『ワルキューレの冒険』のワルキューレやサンドラ、コアクマンが目の前に現れます。サンドラとコアクマンの本名がクリノとサビーヌであることを知っているあたり、もう玲馬くんは真のゲーマー認定ですよね。
知らないって、最強の武器かも
ゲーム世界に足を踏み入れたものの、玲馬くんはやはりちょっとうろたえ気味。そんな彼に代わって、戦いの指示役を買って出るのが、なんとゲームを一切知らないはずの牡丹ちゃんなんです。

ゲームを知らないからこそ、変な思い込みやセオリーに縛られず、状況を冷静に見極められるのかもしれません。指示を出す彼女の落ち着きっぷりは、ゲーマーである玲馬くんよりずっと頼もしく見えます。

もしかすると……ゲーム次元という世界では、ゲームを知らないという属性こそが希少で価値のある特性なのかも……。牡丹ちゃんは物語の鍵を握る重要なキャラクターなのではないか、と筆者は予想しています。

さて、モンスターとの戦いを切り抜けてなんとか進んだふたりは、コアクマンと連れ立ってバビリム王国へ。そこで玲馬くんが新たにクレジットの力を発揮。『ドルアーガの塔』のギルガメス、通称ギルが召喚されて仲間に加わってくれます。

この先もマッピーやワギャンといったお馴染みのキャラが続々と登場するのですが、その出会い方も含めてぜひプレイで確かめてください。ナムコ作品をいくつか遊んだことがある方なら、登場の度ににやりとさせられるはずです。
読み合い必至のマスバトル
戦闘システムは、マス目状のフィールドで展開されるシミュレーションRPG形式。ユニットごとに移動範囲と攻撃範囲が決まっており、フェイズ制で味方と敵が交互に行動していきます。

行動前に味方や敵の強さ、移動範囲、攻撃範囲をしっかり確認できるのが親切な仕様。「ここまで動いて、この敵に攻撃すれば届くけど、相手のターンで反撃を耐えきれるか?」「次の敵フェイズで敵はどこまで来るか?」と先を読みながらユニットを動かす、思考型の楽しさが詰まっています。

ターンが経過したり、攻撃を当てたり受けたりするとSPが蓄積。このSPは、敵の攻撃への反撃や必殺技の発動に必要なリソースになります。とくに必殺技は大ダメージを叩き出せるので、ピンチを切り抜けるためにいつ撃つかの判断が勝敗を左右します。

フィールド上にはキラキラ輝くマスがあって、そこに止まるとHPが回復。傷ついたユニットの避難場所として活用したり、タンク役を居座らせて壁にしたりと、戦術の幅が広がります。回復ポイントで籠城しながら遠距離攻撃で削り、近接が得意な仲間でとどめを刺す……なんて連係も気持ちいい。

難易度は決して甘くなく、勝利条件と敗北条件をしっかり把握していないと、敵を全滅させようと欲張った結果ジリ貧になることも。戦闘開始前にマップ全体を見渡して、目的を見失わないことが攻略の鉄則です。
ゲームの世界は繋がっている!
本作の最大の魅力は、なんといってもあのキャラとあのキャラが同じ画面に並んでいる……という、ナムコファンには堪らない光景。それぞれの原作世界では決して交わらなかったヒーローたちが、肩を並べて同じ目的に向かって戦う高揚感は格別です。

ストーリーも、玲馬くんと牡丹ちゃん、そして仲間たちの目的が明確に提示されているので、プレイヤーも自然と感情移入できるはずです。
気弱だけれどゲーム愛だけは誰にも負けない玲馬くん、ゲーム未経験ながら戦闘システムを誰よりも理解しているしっかり者の牡丹ちゃん。ふたりがこの先どんなふうに成長していくのかも、見届けたいポイントです。

ナムコのレトロタイトルに触れてきた方も、これから出会う方も。すべてのゲーム好きが楽しめるオールスター作品になっています。
いつまでも色あせない名作と出会おう
以上、G-MODEアーカイブス+ バンダイナムコエンターテインメントの2タイトルをご紹介しました。


『ゼノサーガ パイドパイパー』は、シリーズを補完する重要な物語と緊張感のある戦闘で、ファン待望の1本に仕上がっています。
『ナムコクロニクル』は、ナムコキャラクターたちの夢の共演を体験できる、ゲーム愛が詰まったワチャワチャ感強めタイトル。
どちらもフィーチャーフォンの終焉とともに失われかけていた名作です。よくぞ……この世界に戻ってきてくれました! シリーズファンも、初めて触れる方も、ぜひこの機会に手に取ってみてくださいね。