電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。2026年5月22日より京都市勧業館“みやこめっせ”にて開催のインディーゲームイベント“BitSummit PUNCH”にて、グラビティゲームアライズが出展した『ガルバテイン:冒険者ギルド事務所』の試遊レポートをお届けします。

なお、電撃オンラインでは尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
悪意なく間違った報告をしてくる冒険者たち。どこか愛着が湧いてくる【ガルバテイン:冒険者ギルド事務所】
BLANBEEが開発中のPC向けシミュレーションゲーム『ガルバテイン:冒険者ギルド事務所』。
本作の特徴は、なんといっても主人公がギルドの受付係であること。
冒険者ギルドを主題にしたゲームは他にもありますが、中でも本作は、「冒険者たちから寄せられるクエスト報告の真偽を判定する」という、かなりピンポイントな要素に焦点を当てたタイトルとなっています。

具体的にプレイヤーが行うのは、主に以下の3つの点が正しいかどうかの確認です。
- 冒険者が討伐の証拠として提出している戦利品
- 冒険家ライセンスの有効期限
- クエストの達成期限
まず前提として、本作では冒険者に魔物の討伐依頼を出す依頼主が、正確な魔物の情報を把握していません。そのため依頼書には魔物の名称ではなく、依頼主が遭遇した時に見た外見や行動の特徴などが記載されていて、冒険者はそれを手がかりに討伐を行っています。
一方、ギルド側には魔物の行動やドロップ品など、充実した魔物のデータベースが存在しており、依頼文と照らし合わせることで、依頼者がどの魔物のことを指しているのかを推測できるようになっています。

しかし冒険者側は、そこまで細かい確認を行っていないようで、本来の討伐対象とは異なる魔物を討伐しているケースがしばしば起こります。
そこで冒険者が提出する戦利品をチェックしたり、クエスト中の思い出話を聞き出したりして、「冒険者が本当に正しい対象を討伐できているのか」という判断を下すのが、主人公(プレイヤー)の役割です。
この確認が大半ですが、中には自分のライセンスの更新を忘れてしまったり、達成期限が過ぎたクエストを報告してくる冒険者もいて、それらの場合も報酬の支払いを拒否しなければいけません。ちょっとかわいそうではありますが……。

これはとくに事前のイメージと違っていた部分なのですが、報告にやってくる冒険者たちは、ランダムで作られたようなモブではなく、それぞれに名前や性格、ドラマが設定されたネームドキャラクターとして作られています。
皆主人公と仲が良く、善人でもあるので、「嘘の報告をして騙そう」という意図はないことがほとんど。そのため、ストーリー上「こいつは信用できそう」というキャラクターでも、平然と間違った報告をしてくるんですね。
そこで間違いを指摘すると「あんなに苦労したのに…」とショックを受けて帰っていくので、嘘の報告をされそうになった怒りよりも、ダメな子たちの面倒を見ているような気分になり、冒険者たちにどんどん愛着が湧いていくのが面白いです。

個人的なお気に入りは、ちょっと気弱な女の子の冒険者・フェリックスでして、“ウンディーヌをトイレの中に入れて汚物の処理をさせようとして痛い目にあった研究者の尻拭い”や、“巨大なカエルの魔物を倒したら体内の卵が割れて粘液まみれになる”など、とにかく不憫な目にあっているのが印象的でした。可哀想なエピソードを聞かされた上で、報酬の支払いをしない時はだいぶ心が痛みますが……。


普段のRPGでは、我々はいろんな冒険をギルドに報告する立場なわけですが、他の人が体験した冒険の話を聞くこと自体が、思っていた以上に楽しいことなんだなという、新しい発見もさせてくれました。
章の終わりにはNPCに料理を振る舞うパートも【ガルバテイン:冒険者ギルド事務所】
本作は章ごとにストーリーが進む構成になっているのですが、各章のラストには、主人公がその章のメインキャラクターに対して料理を振る舞うシチュエーションも発生。こちらもなかなか力が入ったシステムになっています。
メインの食材となるのは、その章の中で冒険者たちが証拠として持ってきたクエストの戦利品。この食材を使って、たくさんあるレシピの中から、NPCの希望に沿った料理を提供するのが目的となります。

主材料となる戦利品の他に、副材料として香辛料のような食材も用意されていて、副材料には「肉の臭みを取る」「肉を柔らかくする」「酸味が強い」など、料理に使った際の効果が記載されており、適切な副材料を選ぶことで、レシピ通りの料理を作ることができます。
しっかりとレシピや副材料のテキストに目を通す必要があり、文章を読み込んで適切な判断を下すという意味では、クエスト達成報告の真偽の判断にも通じる部分があります。


また、各章の頭で大きな事件が起こり、解決のための情報収集を頼まれることも。
その際は、冒険者からクエストの報告を受けながら、同時に事件に関する噂も集めることになり、最終的に集まった噂の中から全容を推測して正しいと思われる噂を選ぶという、推理ゲームのような要素も存在しており、各章のストーリー性を高める役割も果たしています。

プレイして感じたのが、章立てで進行していくのもあり、ストーリーとキャラクターがかなりしっかりとしているということ。
とくに冒険者たちは本当にいいキャラをしていて、プレイを進めるほど「こいつは今度は何をやって来たんだろう」と報告を読んだり話を聞き出すのが純粋に楽しみになっていました。料理を振る舞うパートも、冒険者の背景をより掘り下げるような内容として機能しています。
淡々と繰り返しプレイするシミュレーションを求める方にとっては少しイメージが違うかもしれませんが、普段アドベンチャーゲームをメインに遊んでいるような層にも刺さるのではないかと思います。

現在は体験版も配信されているので、興味を持たれた方はぜひともプレイしてみてください。
“BitSummit PUNCH”概要
イベント名:BitSummit PUNCH(ビットサミットパンチ)
日時:2026年5月22日(金)~24日(日)10:00~17:00
※22日はビジネスデイ、23日、24日は一般公開日
会場:京都市勧業館みやこめっせ 3F 第3展示場/1F 第2展示場
主催:BitSummit 実行委員会/一般社団法人日本インディペンデント・ゲーム協会/京都府
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