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『The Ashen OZ』プレイレポート。「見つかる前に倒す」ハイスピードアクションの圧倒的爽快感。ヤバそうなボスからダークファンタジーの片鱗を感じる【BitSummit PUNCH】

文:米澤崇史

公開日時:

 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。2026年5月22日より京都市勧業館“みやこめっせ”にて開催のインディーゲームイベント“BitSummit PUNCH”にて、グラビティゲームアライズが出展した『The Ashen OZ』の試遊レポートをお届けします。


 なお、電撃オンラインでは尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

触ってすぐ分かるアクションの気持ちよさ。“チェインスピア”で敵を奇襲しまくれる【The Ashen OZ】


 『The Ashen OZ』は、Ashbone Gamesが開発中の、童話『オズの魔法使い』を独自の解釈で再構築したダークファンタジー・ローグライトアクションゲーム。

 『オズの魔法使い』をベースとした、メルヘンながらダークな雰囲気の漂う世界観と、ローグライトと、ハイスピードな2Dスクロールアクションが融合したバトルシステムが特徴となります。


 今回の試遊でとくに感じられたのが、アクション面の手触りの良さです。

 自分もそれなりにアクションゲームを遊んできたので、ちょっとでもレスポンスが遅かったり、攻撃をキャンセルできなかったり、モーションやSE、ヒットストップがしっくりこなかったり、「なんか気持ちよくないなぁ」と感じることって結構あるんですよね。

 しかし本作に関しては少しプレイしただけでも「あ、これは気持ちいい」とすぐ感じられたくらい、アクション面の完成度が高いです。とにかくキャラクターがキビキビと動作してくれます。


 アクション自体は、通常攻撃の他には回避やキャンセルを伴うダッシュ、ジャンプ、パリィといった近年のアクションゲームとしてはおなじみの要素が完備されており、特徴的だったのが、主人公(ドロシー)がもつ鎖(チェイン)を用いたアクションです。

 このチェインを敵に打ち込んで、一気に距離を詰めながら攻撃する“チェインスピア”というアクションがなかなか強力なのですが、いつでも発動できるわけではありません。「ドロシーが視認されていない」もしくは「敵の弱点が露出している」場合に、敵にターゲットマーカーが表示され、チェインスピアよる奇襲攻撃で大ダメージを与えられます。


 こう聞くと、アクションゲームにあるステルスキル的なものをイメージされる人が多いかと思うのですが、本作は敵の視界が結構狭めに設定されているようで、正面にいても距離があれば発動できたりするのが面白いところ。

 よくあるステルスキルって、歩いてきた敵が一度後ろを振り向いて、視界の外に出たのを確認してこっそり忍び寄る……みたいな工程が挟まり、どちらかというとゲームテンポを遅くする方向性の要素になっていることが多いんですよね。

 しかし本作のチェインスピアは、正面から突っ込みつつ、敵の視認範囲に入る前や、ジャンプで視界の外に出ることで、足を止めることなく次々と敵に奇襲を決めていく……みたいな使い方ができます。わざわざ隙を伺うのではなく、認識されるよりも先に倒してしまうマッチョな戦い方ができるわけです。


 また“スマッシュ”という敵をふっとばすタイプの攻撃アクションも通常攻撃とは別に用意されていて、チェインスピアで追撃してトドメを刺す、といったスタイリッシュなアクションもできます。


 とはいえどちらもリスクはあるので、慣れてない内は敵が反対側を向いたりしたタイミングで使う、従来のステルスキルっぽい使い方をしがちになるんですが、ゲームに慣れてくるにつれ、超スピーディに敵を殲滅しながら進める、やりこみ要素的な楽しみにもなりそうだと感じられました。

 ものすごいことをやっているのが目に見えて分かるタイプのゲームなので、むちゃくちゃ上手いプレイヤーの配信を見たりするのも見応えがありそうです。

ボス戦はしっかりと歯ごたえあり。死んでも残る育成要素も【The Ashen OZ】


 2Dスクロールアクションとローグ要素が融合しているのも特徴です。

 ステージを進めていくと、“ダイス”を獲得でき、ランダムで選ばれた3つのボーナス効果から1つを選択して、ドロシーを強化していくことになります。


 バフやデバフだけではなく、敵を自動で攻撃してくれる“亡霊”が、通常攻撃や回避に連動して出現するようになったり、ボーナスを獲得する前と後で目に見えてゲームプレイが変わったと感じるレベルで強力なものが多いです。各項目にはレベルも存在し、出現する亡霊の数もどんどん増えていくので、画面的にもどんどん派手になっていき、しっかりと変化を実感できるのが楽しいです。


 ボス戦にはこれらのボーナスを得た状態で挑むことになるので、どのようなビルドを行ってきたのかという事前準備も重要になりそうだと感じました。

 ダイスによる強化はそのプレイ限りですが、永続的な育成要素も存在。拠点にあたるようなエリアで敵を倒した時や、フィールドで拾えるコインを使って、ドロシーのアクションを解放したり強化できます。

▲今回プレイしたデモ版では、道中で死んでもそれまでに得たコインは残っていたのでだいぶ優しく感じました(製品版ではどうなるのかは不明)。

 最後にボス戦に挑むこともできたので挑戦してみたのですが、しっかりと難しさを感じられるバランスです。

 道中に関してはとにかくアクションが快適なのもあって、「俺TUEEEE」を若干感じられるくらい爽快に進んでいくんですが、ボス戦はしっかりと相手の攻撃パターンなどを理解する必要があり、メリハリの効いたバランスになっていると感じました。


 今回戦ったボスは、「モーションは遅いけど攻撃範囲がムチャクチャ広い」タイプの敵で、最初はボコボコにされて「どうやって倒すんだこいつ?」と途方に暮れていたのですが、しばらく戦って攻撃の特性が理解できるようになっていくと、次第に互角に戦えるようになり、最終的に撃破することもできました。


 ダッシュだけで敵の攻撃を凌ぎきるのはほぼ不可能なんですが、あるギミックの使い方がわかるとグッと楽に倒せるようにも作られていて、難しいアクションをできるまでやらせるのではなく、プレイヤーが“気づく”ことで一気に難易度が変わるように調整されていました。

 アクションゲームは好きだけど、プレイ自体はそこまで得意ではない……という自分みたいなタイプにとってはありがたかったです。

 また、見た目のインパクトもすごい。デフォルメされているのもあってキャラクターは可愛らしさがあるんですが、結構えげつない描写がされています。

 今回の試遊ではストーリー面についてはあまり分からなかったのですが、軽く遊んだだけでもところどころからダークなファンタジーの片鱗が感じられました。シリアスな童話っぽい世界観が好きな人にはたまらない雰囲気なのではないかと。


 とくにアクション面は、少し触っただけでも分かるレベルのクオリティで作られているので、アクションゲーム好きには今後注目していただきたいタイトルです。


“BitSummit PUNCH”概要
イベント名:BitSummit PUNCH(ビットサミットパンチ)
日時:2026年5月22日(金)~24日(日)10:00~17:00
※22日はビジネスデイ、23日、24日は一般公開日
会場:京都市勧業館みやこめっせ 3F 第3展示場/1F 第2展示場
主催:BitSummit 実行委員会/一般社団法人日本インディペンデント・ゲーム協会/京都府

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担当者プロフィール

  • 米澤崇史

    米澤崇史

    ロボットアニメを愛するライター。 フリーランスの専業ライターとして10年以上活動。複数のアニメ・ゲーム系のWebメディアでコラムやインタビュー記事を担当し、書籍では主に攻略本・ムック本のライティングに多数関わる。ゲーム会社在籍時は企画・プランナーとしてゲーム開発にも参加。 幼少期からゲームに触れ、主にRPG・SRPG・アドベンチャーゲームを中心にプレイし、とくに好きなのは『テイルズ オブ』シリーズや『Fate』シリーズ。ガンダム系のゲームも好み、『スーパーロボット大戦』や『ジージェネレーション』シリーズはほぼ全作プレイ済の大のファンで、人生のベストゲームは『スーパーロボット大戦α』と『ジージェネレーションF』。

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