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初代『聖剣伝説』はほぼ全曲演奏を宣言。「弾くだけで涙が出るほどの揺さぶりを」伊藤賢治×村田姉妹が語る35周年コンサートに懸ける思いと見どころ

文:電撃オンライン

公開日時:

 来たる2026年7月12日、大手町三井ホールにて『聖剣伝説』シリーズの35周年を記念した伊藤賢治氏のコンサート「KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-」が開催される。

 これを機に、伊藤賢治氏にインタビューが叶った。第二部の前編では、伊藤賢治氏と『聖剣伝説』の関わりや、キャリアのスタート、当時の楽曲制作などについて、存分に語っていただいた。

「KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-」伊藤賢治インタビュー

 後編では、本公演に懸ける思いや、還暦以降に考えている秘密のプロジェクトまで、別の角度から面白いお話を伺うことができたので、その模様をお届けしよう。

『聖剣伝説』ならでの魅力は“削ぎ落したなかに残るメロディライン”

――コンサートのセットリストについてはまだ調整中のところもあるかと思いますが、やはりゲームボーイの初代『聖剣伝説』の人気曲は期待しても良さそうでしょうか?

伊藤
というか、ほぼ全曲やります。前回の白寿ホールでのライブもそうですけど、最近は組曲でやっているんですね。「Rising Sun」から始まって、最後のエンディング「伝説よ永遠に」で終わるような流れで……今回はロングバージョンみたいな感じでやってみようかなと思っています。

 これまでの組曲に入っていなかったフィールド曲なども組み込んでいくので、本当に初代『聖剣伝説』の最初から最後まで追体験できるようなものになるんじゃないかな。


――伊藤さんはその後も色々な『聖剣伝説』シリーズの音楽に参加されていますが、初代以外の楽曲制作において、あるいは複数人で制作するコラボレーションの時など「音楽面での聖剣伝説らしさ」について意識されていることはありますか? 例えば「この楽器を使ってほしい」といった監修であるとか。

伊藤
うーん、大事なのは「削ぎ落としたなかに残るメロディライン」ですかね。心に来るもの、鷲掴みにされるもの。それが究極のイメージで、自分もそこを目指してやっているんですけど……『サガ』とはまたちょっと違うんですよね、その心の鷲掴み方が。

 『聖剣伝説』はなんだろう……ちょっと弾くだけでも涙が流れるくらい揺さぶりをかけられるようなイメージが初代の頃からあったので、そこの意識はずっと外さないつもりですね。

▲画像は『聖剣伝説』。

――確かに「Rising Sun」などもその1つだと思いますが、フィールド音楽なども、感情面での揺さぶられ方が違う気がします。楽曲のテンポというよりは、メロディのコアな部分が大きいですか?

伊藤
やっぱりメロディにこだわりたいなと思うんですよね。だから、メロディに対する楽器は何でもいいかもしれません。極端な話、鼻歌でもいい……というくらいですね。

春歌
イトケンさん……あっ、伊藤さんの音楽は……。

伊藤
イトケンでいいよ(笑)。

春歌
はい(笑)。イトケンさんのサウンドって、どんな暗めのところでも、ほんのりと温かみみたいなものを感じることが多くて。そういうところも魅力だと感じているので、自分が演奏する際もしっかりとそんなメロディラインを楽器で鳴らしていきたいと思っています。
▲画像は『聖剣伝説』。
――『聖剣伝説』シリーズの楽曲に関連して、印象に残っているタイトルや楽曲はありますか?

伊藤
『聖剣伝説DS チルドレン オブ マナ』は岩田匡治さんや相原隆行さんとコラボレーション的に音楽を担当したのが楽しくて、印象に残っていますね。

コンサートに懸ける思いと「gentle Echo」という言葉について

――今回のコンサートは『聖剣伝説』のみに絞っていますが、この企画に至った経緯やきっかけは何だったのでしょうか。

伊藤
僕と『聖剣伝説』とお互いの周年が重なっていたということが一番大きいですね。



――今回のコンサートのタイトルに「gentle Echo」という名前を付けた思いやテーマについてはいかがですか?

伊藤
「gentle Echo」は、そもそも僕の個人レーベルの名前なんですね。なので、いわば「自分が見てきた聖剣伝説」「自分が感じたそのシリーズ」という意味合いを込めました。僕自身が歩んできた『聖剣伝説』の歴史が詰まったコンサートになってくれれば幸いです。

――今回は、菊田さんや下村さんの楽曲も含めて演奏されるとのことですが、ご自身以外の曲を演奏したり、アレンジしたり、楽曲を選んだりする際のディレクションはどうなさっていますか?

伊藤
選曲は菊田さんや下村さん自身に任せたんですよ。そしたら「これは外せないよね」という定番曲をしっかりと持ち込んできましたね。自分は「もっと冒険してもいいんじゃないか?」と思ったんですけど「いや、ここを外したらファンが怒るでしょ!」みたいな(笑)。

 事前にセットリストの公開はしない予定ですが、多くのファンの方にとって納得がいく、期待通りの楽曲が多いはずです。


「KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-」伊藤賢治インタビュー

ファン必聴! コンサートでしか聞けないマル秘トークも飛び出しそう!?

――伊藤さんのコンサートはトークパートも毎回楽しいのですが、今回もたっぷり用意されているのでしょうか?

伊藤
ある程度の尺は取っているんですけど、絶対それより伸びるだろうなという確信があります(笑)。

――いつもの伊藤さんのコンサートは、トークパートも見どころの1つですからね。もしかしたら、なかなか記事に書けないような裏話も……(笑)。

伊藤
今回のコンサートはチケット販売サイトに応援コメントを書くことができるんでけど、そこに「村田姉妹頑張れ!」とか「見に行くぞ~!」といった応援コメントがあったので、たくさんの野菜いファンがいてくださるんだなと嬉しくなりました。

「KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-」伊藤賢治インタビュー

――今回はスペシャルトークのゲストとして、当時一緒に制作をされていたスクウェアのプログラマーで、村田姉妹のお父様である村田琢さんもステージに立たれるとのことですが、どんなお話をしようかなど決めていますか?

伊藤
いくつかはあるんですけど、思い出話だけでもうすぐ時間が経っちゃうと思うので、いかに時間内に収められるかが肝になってくるかなと(笑)。琢さんのお茶目なところを引き出したいですね。

――今回の演奏メンバーの強みや見どころについてはいかがでしょうか? 新しいメンバーも加わってワクワクする、というお話もありましたが。

伊藤
バンドメンバーはもう凄腕の連中ばっかりなんで期待してください。僕の曲以上に早いテンポの菊田さんの難曲も、皆が弾きこなしてくれると思うので、そういう意味では安心しています。村田姉妹も必死に追いついてくれるでしょう。

還暦からは匿名での音楽投稿も狙っている!? 伊藤賢治の秘密プロジェクト


――楽しみにさせていただきます。伊藤さんの今後の音楽活動において、挑戦してみたいことや、これからのビジョンがもしありましたら教えてください。

伊藤
まず、去年(2025年)の秋からピアノソロのコンサートを始めたんですよ。今回はそれぞれゲストも呼ばせて頂いたんですけれども、「自分1人でどこまでできるのかな」という挑戦も含めてやっています。


 もうひとつは、今年58歳になるんですが、還暦になったら自分の名前を完全に消して無名の状態で音楽を作って、それを世界に発信しようかなという企みはありますね。

――なるほど、完全に名前を隠してやるんですね。

伊藤
変に自分の名前を使うと、やっぱり色々わかられちゃうんで。「どうせイトケンだからこういう音楽でしょ?」みたいな(笑)。そういう先入観を完全に消して、全然違う音楽を作ってみるのも楽しいかなと思っています。

「KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-」伊藤賢治インタビュー

村田姉妹が注目する"意外”な音楽


――そうしたノンレーベル的に出す試みは、音楽として特に面白いものなのかもしれません。ちなみに、村田姉妹のおふたりは普段どんな音楽を聴いたり、注目したりしていますか?

彩歌
自分で演奏しているのはクラシックがメインですが、今はTHE ALFEEが本当に好きで! ライブにも通っています。

伊藤
へえー! よくチケット取れますね!

彩歌
もう必死ですよ! 春のツアーも関東圏は全部応募して、やっと横浜に行けることになって。春と秋のツアーで1個か2個取れれば、みたいな感じでやっています。

「KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-」伊藤賢治インタビュー

――春歌さんはいかがですか?

春歌
私は歌はあんまり聴かなくて、アニメのサントラが好きです。『FAIRY TAIL』が好きでよく聴いたり……作曲家だと『FAIRY TAL』『転生したら剣でした』の高梨康治さんが好きで、特にアップテンポな曲が気に入ってます。「聴いたら気合が入る曲」をよく聴きます。

――伊藤さんの楽曲もかなり気合が入るアップテンポなものが多いですから、お二人の演奏も楽しみです。

「KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-」伊藤賢治インタビュー
春歌
「Rising Sun」のようなしっとりした曲も、伊藤さんの音楽にはどこかクライマックスのところでも、ほんのりと温かみみたいなものを感じることが多くて、そういうところもバイオリンやピアノでどう鳴らせるか、楽しみです。

コンサートと楽しみにしているファンへのメッセージ


――それでは最後に、ファンの皆さんへ見どころや一言メッセージをお願いいたします。

春歌
大事な節目のコンサートに出演させていただけることを、とても光栄に思っております。伊藤さん、菊田さん、下村さんの曲もそうですし、そのシリーズを皆さんが愛した曲を、私たち新人含め皆様で演奏させていただきますので、青春時代を共に過ごされたゲームへの愛を、皆さんと共有させていただけたらいいなと思っております。ありがとうございます。

彩歌
今回はバンド構成のコンサートということで、今年の大宮や白寿ホールのコンサートとはまた違ったサウンドになってくると思います。規模としても500人ぐらいのところで、すごく迫力があるというか、没入感があるステージになるんじゃないかなと思っています。

 気合いを入れて演奏させていただくので、ぜひ一緒に楽しみに来ていただけたら嬉しいです。

伊藤
35周年ということで、自分、菊田さん、下村さんが関わってきた歴史を、またここでちょっと垣間見られたり、トークコーナーでも、当時一緒に制作をされていた村田琢さんも含めて、ここでしか出ない話がきっとあると思うので、必聴のライブになると思います。

 35周年にふさわしいものになると思いますので、楽しみにしていただけたらと思います。

「KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-」伊藤賢治インタビュー

『聖剣伝説』らしさの核心である削ぎ落としたメロディラインを軸に、初代のほぼ全曲やシリーズの名曲たちが、凄腕のバンドと村田姉妹の新しい風によって色鮮やかに蘇る。 ファン必聴のステージとなりそうだ。

KENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"-7月12日(日)大手町三井ホールにて開催!

 先日、作曲家生活35周年ライブを行った作曲家・伊藤賢治氏。

 代表作品でもある、ゲーム『聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜』(株式会社スクウェア・エニックス)も発売35周年記念ということにちなみ、『聖剣伝説』シリーズ楽曲”のみ”を演奏するKENJI ITO CONCERT -gentle echo meets "聖剣伝説"の実施が決定しました!

 伊藤賢治氏の楽曲のほか、菊田裕樹氏、下村陽子氏の楽曲も演奏予定です。ぜひお越しください。

日時:2026年7月12日(日)16:00開場/17:00開演
会場:大手町三井ホール(東京都千代田区大手町1-2-1 Otemachi One 3F)

チケット
■S席:¥10,000 (税抜)前方エリア 座席指定
■A席:¥8,500 (税抜)後方エリア 座席指定
※別途1ドリンク代\600が必要

 teketにて5月18日(月)18:00より、チケット販売開始!
teketはこちら※チケット完売につき、現在は販売終了しています。
■出演者
伊藤 賢治(Key.)
森 空青(Gt.)
池尻 晴乃介(Ba.)
岡島 俊治(Dr.)
土屋 玲子(Vn.)
池田 公洋(Mp.)
村田 彩歌(Key.)
村田 春歌(Vn.)

■MC
村田 優歌

■SPトークゲスト
菊田 裕樹
村田 琢

●主催:gentle echo
●制作:Flow Life MEGANE
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