電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、工画堂スタジオより5月20日に発売予定の正統派戦術級ターン制ストラテジー『One-inch Tactics(ワンインチタクティクス)』の開発チームへのメールインタビューをお届けします。
『One-inch Tactics(ワンインチタクティクス)』は、“シンプル「だけど」奥が深い”をコンセプトにボードゲームで遊ぶように、相手(敵)の先を読み、戦略を練る面白さを追及した正統派ストラテジーゲームです。
本記事では、開発チームの方々に注目点やゲームタイトルにこめた想いなど、さまざまな質問にアツく語っていただきました。
また、15年以上ぶりにストラテジーゲームに挑む理由も話しており、工画堂スタジオの気迫が垣間見えたインタビューとなっているのでぜひチェックしてみてください。
『One-inch Tactics』開発チームへのメールインタビュー! 15年以上ぶりのストラテジーゲームを作るその思いとは
――『One-inch Tactics(ワンインチタクティクス)』の注目点を教えてください。
手前味噌ではありますが、“工画堂から久しぶりのターン制ストラテジー”という点が皆様に注目されるところかと考えています。
できるだけ多くの人に手に取っていただきやすいように企画開発を行ったのでぜひ一度、遊んでいただけると嬉しいです。
――開発をするうえで、特に気を付けている点などを教えてください。
特に気を付けているのは、複雑になり過ぎないように、“分かりやすさ”を維持し続けることです。
プレイヤーがゲームを理解して楽しめるように、ゲーム中にいつでも参照できるヘルプシステムを充実させています。
ミッションの難易度も、プレイヤーが徐々に慣れていけるよう、段階的に上げていく設計としました。
攻略を進めることで、ゲームの要素が少しずつ増え、より複雑なミッションが遊べるようになっていきます。
――開発で苦労していたところを教えてください。
皆様がイメージされる“開発”からは少し外れる内容かもしれませんが、ゲームルールを考え、決めていくにあたって「工画堂SLG過去作の資料を発掘する」のが非常に大変でした。
『One-inch Tactics』は新作タイトルではありますが、これまでの工画堂作品にあった魅力を受け継ぎつつ面白さを最大限に引き出せるようなルールを策定するために、今一度、過去作を整理・分析する必要があったため、大変ではありましたが資料の発掘は必要不可欠な作業だったと思います。
また、ミッションのバリエーション確保もかなりの時間を要したところです。
プレイヤーが飽きることなく最後まで楽しめるよう、多様なミッションを用意しています。
レベルデザインやミッション中の展開を工夫することで、プレイヤーがつねに新鮮な気持ちでゲームをプレイできるように設計しました。
皆様がイメージされる“開発”からは少し外れる内容かもしれませんが、ゲームルールを考え、決めていくにあたって「工画堂SLG過去作の資料を発掘する」のが非常に大変でした。
『One-inch Tactics』は新作タイトルではありますが、これまでの工画堂作品にあった魅力を受け継ぎつつ面白さを最大限に引き出せるようなルールを策定するために、今一度、過去作を整理・分析する必要があったため、大変ではありましたが資料の発掘は必要不可欠な作業だったと思います。
また、ミッションのバリエーション確保もかなりの時間を要したところです。
プレイヤーが飽きることなく最後まで楽しめるよう、多様なミッションを用意しています。
レベルデザインやミッション中の展開を工夫することで、プレイヤーがつねに新鮮な気持ちでゲームをプレイできるように設計しました。
――ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。
タイトルから“見た目のデザイン”と“ゲームのデザイン”が両方わかるようにと考えました。
“One-inch(ワンインチ)”の単語は、ユニットの大きさが1インチサイズである事をイメージし、ゲームがボードゲームのような見た目であることを表しました。
タイトルから“見た目のデザイン”と“ゲームのデザイン”が両方わかるようにと考えました。
“One-inch(ワンインチ)”の単語は、ユニットの大きさが1インチサイズである事をイメージし、ゲームがボードゲームのような見た目であることを表しました。
ボードゲームのような小さな世界だからこそ、プレイヤーはゲーム全体を俯瞰し、戦略を立てやすくなります。
ゲームのルールを理解しやすく、あまり慣れていないプレイヤーでもすぐにプレイ出来るように、という想いをこめました。
――工画堂スタジオとして“挑戦”となるタイトルとのことですが、どのような部分をもって“挑戦”と考えているのでしょうか。
一番の“挑戦”は、やはり“15年以上ぶりのストラテジーゲーム”であるという点です。
時代によって出してきたゲームジャンルが異なるので、果たしてクラスタの中でどれぐらい工画堂は存在を認知されているのだろうか……という気持ちも多少抱きながら、工画堂の戦術SLGを遊んだ経験の有無に関わらず、楽しんでもらえるよう開発しました。
また、それ故に、まずは手に取って遊んでみていただきたいという思いから
・プラットフォームをSteamに絞る等、コンパクトな企画にした点
・2,500円(税込)という価格設定
といった部分も、“今まで通り”の工画堂からは外れた試みとなります。
――キャンペーン、シングルミッションといったゲームモードがありますが、本作にはストーリーなどの物語性はありますでしょうか?
アドベンチャーゲームのような物語性ではありませんが、一種のシナリオはあります。
キャンペーンモードでは、ある島で起きた紛争内に身を置き“攻め込まれた戦線を押し戻しつつ、奪われた要塞を取り戻しに行く”といった流れを、軍を構成するひとつの部隊という立場で遊んでいきます。
また、シングルミッションでは、同じ紛争で発生した1つの戦闘、1つの作戦を独立した物として遊ぶ事ができます。
――パイロットの特性を活かした部隊編成をするとのことですが、特性にはどういったものがありますでしょうか?
隊員ごとのスキルレベルやパラメータにより、対地攻撃が得意、白兵戦が得意、索敵が得意、等など……効率よく行えたり効果が高かったりします。あるいは、不得意だったりもします。
――個人的な質問で恐縮ですが、創業100年以上の歴史を持つ工画堂スタジオだけに多くの代表作が存在します。2000年以降は『リトル・ウィッチ パルフェ』『エンジェリック・コンサート』『蒼い海のトリスティア』といった女の子が活躍するゲームも印象的ですが、古くからのPCゲーマーとしては『シュバルツシルト』や『パワードール』といった“シミュレーションゲームの老舗である工画堂スタジオ”という印象も強いです。ターン制シミュレーションとなる『One-inch Tactics』にもそういった匂い・雰囲気を感じますが、そういったスタッフが関連していたり、開発チームのイズムを継ぐような部分はあったりするのでしょうか。
冒頭でもお話させていただいた通り、会社として長らくこの手のジャンルは出せていなかったのですが、スタッフの中にもシミュレーションゲームや“かつての工画堂”に思い入れがある者がおり、さまざまな状況、タイミングが重なって、本作の開発に至りました。
名前を挙げていただいた過去のSLG作品を作ってきたスタッフは時間経過とともにほぼ離れていってしまっていますが、そんな私たちが今作れるゲームはどんなものなのか、という挑戦であり、それを皆様からどう評価されるのか、とても興味があります。
ジャンルをことさら強く意識し過ぎることなく、シンプルに純粋に楽しいゲームを、とも考えています。そこからイズムのようなものを感じとっていただけたら、私たちも嬉しいです。
――最後にユーザーに一言お願いします。
工画堂の昔のゲームを知ってる人も知らない人も、シミュレーションゲームの持つ変わらない面白さに触れてもらえると嬉しいです。