三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PS2で発売された3D格闘ゲーム『バーチャファイター4』について語らせていただきます。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PS2で発売された3D格闘ゲーム『バーチャファイター4』について語らせていただきます。
ゲーセンで大人気だった『バーチャ4』の移植版【バーチャファイター4の思い出】
いまではすっかり『鉄拳』シリーズに追い抜かれてしまいましたが、かつて“3D格闘ゲーム”といえば『バーチャファイター』シリーズでした。
そんな人気タイトルのなかでも、社会現象にまでなった『バーチャ2』の次に人気を博したのが『バーチャ4』。当時はゲームセンターが最先端だったため、本作は移植版となりますが、かなりの本数が売れていた記憶があります。
私がゲームメディアでライターをやるきっかけになった思い出深い作品でもあり、話題は尽きないのですが、今回は私のメインキャラであるベネッサの強さをピックアップしてみます。
防御に優れたディフェンシブスタイルで最強を目指したが……【バーチャファイター4の思い出】
『バーチャ4』から登場した新キャラであるベネッサは、防御面に優れた“ディフェンシブスタイル”と攻撃面に優れた“ムエタイスタイル”という、2つのスタイルを切り替えつつ闘うキャラでした。
私はこのキャラで最強プレイヤーを目指していたのですが、これまでの『バーチャ』シリーズでは、“屈伸(ファジーガード)”などの防御手段を極めることが非常に重要。
そのため、本作からの新要素“さばき技”を多数持ち、相手の攻撃をさばきながら反撃に転じられるディフェンシブスタイルのほうが間違いなく強いと信じ、そちらを主体にやり込んでいったのです。
下段技を除くほとんどの技をさばけるパーリングコンビネーション、すべての下段技をさばけるディフェンシブエルボー。この2つの技を使い分ければどんな相手にでも勝てるだろうと……。
しかし、結果からいえば間違っていました。確かにこれらの技の対応力は高いのですが、ヒットしたときに与えられるダメージが低かったのです。そのため、相手がハイリスク&ハイリターンな技をメインに2択を仕掛けてきた場合、読み負けたときのダメージが非常に高く、収支としてはマイナスになってしまうことが多かったのです。
例えるなら、ボールポゼッションでは大きく上回りながら、決定力不足で点が取れないサッカーのような……。
攻撃面に優れたムエタイスタイルが、防御面でも最強の技を持っていた話【バーチャファイター4の思い出】
ここで、攻略を後回しにしていたムエタイスタイルを見てみましょう。
そもそも『バーチャ』シリーズなのに“しゃがみパンチ(↓P)”がないという点で「こりゃダメだろ」という判断をしていたのですが、しゃがみPの代わりに出るディフェンシブエルボー(ディフェンシブスタイルのものと同じ技)が非常に強く、思いのほか困ることがなかったのです。
そして極めつけは、ディフェンシブスタイルでも使えるイントルードフック&インターセプトボディブローという、相手の攻撃を避けながら攻撃する防御的な技の存在です。
『バーチャ4』から導入された新システムである“避け”は、相手が直線的な技を出してきたあとに入力することで、一定時間は完全無敵になるという仕様。そして、これらの技には“避け”属性がついているので、相手の攻撃を待ってから入力すれば、無敵で避けながら反撃できてしまうのです。
しかも、この技が確定でヒットすると、腹崩れ状態からのコンボを決めることが可能。ディフェンシブにもまったく同じ技があるのですが、攻撃面に優れたムエタイスタイルのほうがコンボダメージが高いため、実質的にはムエタイスタイルの同技のほうが性能が上だったのです。一説によると、避けたときの無敵の持続時間もムエタイスタイルのほうが長かったとか……。
「もしも無敵技がコンボ始動技だったら?」という夢のような話が実現【バーチャファイター4の思い出】
というわけで、条件付きながら無敵技かつコンボ始動技をノーゲージで使えるという、某“クソキャラ列伝”にも出演できそうな破格の性能を持つキャラクターが誕生しました。
それからは、ムエタイスタイルの攻撃性能を活かしてガンガン攻める→困ったらイントルードフック(orインターセプトボディブロー)というシンプルかつ強力な戦術で、一般的には最強キャラといわれていたアキラやラウのトッププレイヤーをサクサクと撃破。昇格難易度が非常に高いことで有名だった“鬼神”にもサクッと昇格するなど、バーチャ人生の春を謳歌していました。
しかし残念ながら、このあとすぐに『バーチャファイター4エボリューション(VF4EVO)』がリリースされたため、私の強さは失われました。何しろ、次回作ではムエタイスタイルが削除され、“オフェンシブスタイル”というまったく異なるスタイルに変更されてしまったものですから……。
なお、削除の理由については、ムエタイを使うブラッドという新キャラが登場したのが大きな理由と思われますが、技自体もガラリと変わっており、むしろ弱めのキャラとして再構成されていました。真のムエタイの強さに気づいてしまった開発チームが、ひっそりとムエタイスタイルを封印したに違いありませんね(※筆者の妄想です)。
栗田親方:ゲーセン黎明期からゲームにハマり、ハイスコアラー⇒格闘ゲーマーと転身しつつゲーム人生を楽しんでいます。生涯現役。