5月24日より公開されている劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』を鑑賞してきました。ゲーム版もガッツリプレイしているイチトレーナーの視点から、その感想を語らせていただきます。
【注意】キービジュアルより先のテキストでは劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』の物語に関する記述が多々あります。本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。
【注意】キービジュアルより先のテキストでは劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』の物語に関する記述が多々あります。本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。
誰に感情移入しても“重たい”シナリオ。それゆえにラストのカタルシスには爽やかな涙が【ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉】
ジャングルポケットを中心に、アグネスタキオン、マンハッタンカフェ、ダンツフレーム、テイエムオペラオー、フジキセキら、複数人のウマ娘にスポットが当たるこの劇場版。最初に語っておきたいのは、このシナリオは僕にとって“めちゃくちゃ重たかった”ということ。これ、ご覧になった皆さんはどう感じたか気になっています。
振り返ってみると、アニメ版第1期~3期、そして『ROAD TO THE TOP』など、これまでのアニメ版『ウマ娘』も物語描写は劇的でドラマチックであり、登場するウマ娘たちの感情の浮き沈みがしっかりと描かれていました。しかしこの劇場版は、個人的に過去イチで激重な内容だと感じているわけです。これは決してネガティブな意味ではありません。各キャラの心情がたっぷりと濃厚に、時にはあえて曖昧に濁したりもしつつ描かれていく青春群像劇は見どころ満載で、むしろ「よくぞここまでのドラマを描いてくれた!」と拍手を贈りたいレベル。観ていて本当に目が離せませんでしたからね。
物語を引っ張るのは“最強のウマ娘”を目指すジャングルポケットであることは前述のとおり。事前にキャラクターPVなどを観ていた限り、彼女は天真爛漫で、強敵たちと競い合って走るのが大好きな性格なのだろうと予想していました。CMなどでもそういう描かれ方をされていたと思うんですよね。
ぶっちゃけその認識自体は間違いではなかったわけですが、そんなポッケがとある出来事をきっかけに、大きなトラウマを背負うことまでは完全に予想外でして。なるほど、こんな解釈になったのね……と。
劇中でポッケの感情を大きく揺さぶる存在はおもに2人。1人目は、同期であり最大のライバルとなるアグネスタキオンです。傲岸不遜で自らの心のなかにある飽くなき探求心に抗わないタキオンは、ポッケに大きすぎる影響を与えるキーマン。
特筆しておきたいのは、タキオンはタキオンでめちゃくちゃ重たい命題を抱えているってところです。“プランA”とその代替案である“プランB”、2つの狭間で揺れ動くタキオンの姿が描かれていく……こう書いておけば、ゲーム版を遊んでいるトレーナーさんには未見でも伝わるものがあるかもしれません。
この劇場版の世界線では、はたしてどちらのプランが選ばれるのか。そしてそのプランを選んだタキオンはどのような感情でその推移を追いかけていくのか? こっちはこっちでやっぱり重たかったですよ。自分のなかでハッキリと決断をくだしておきながら、ポッケたちとの交流でその決意に揺らぎが生まれるところとか、かなりグッときました。
少なくとも、僕はこの映画を観てタキオンのことが大好きになりましたね。正確には前からかなりのお気に入りだったのですが(因子研究レポートイベントは神だし!)、この映画を観てもっと好きになってしまったということです。我ながらチョロいもんですよ(汗)。そんなタキオンの葛藤にもしっかり結末が用意されていて、思わずニッコリ。ロマンがあって素晴らしい!
劇中でポッケの感情を大きく揺さぶる存在はおもに2人。1人目は、同期であり最大のライバルとなるアグネスタキオンです。傲岸不遜で自らの心のなかにある飽くなき探求心に抗わないタキオンは、ポッケに大きすぎる影響を与えるキーマン。
特筆しておきたいのは、タキオンはタキオンでめちゃくちゃ重たい命題を抱えているってところです。“プランA”とその代替案である“プランB”、2つの狭間で揺れ動くタキオンの姿が描かれていく……こう書いておけば、ゲーム版を遊んでいるトレーナーさんには未見でも伝わるものがあるかもしれません。
この劇場版の世界線では、はたしてどちらのプランが選ばれるのか。そしてそのプランを選んだタキオンはどのような感情でその推移を追いかけていくのか? こっちはこっちでやっぱり重たかったですよ。自分のなかでハッキリと決断をくだしておきながら、ポッケたちとの交流でその決意に揺らぎが生まれるところとか、かなりグッときました。
少なくとも、僕はこの映画を観てタキオンのことが大好きになりましたね。正確には前からかなりのお気に入りだったのですが(因子研究レポートイベントは神だし!)、この映画を観てもっと好きになってしまったということです。我ながらチョロいもんですよ(汗)。そんなタキオンの葛藤にもしっかり結末が用意されていて、思わずニッコリ。ロマンがあって素晴らしい!
お話を戻して。ポッケの感情を大きく揺さぶるもう1人の存在が、彼女が尊敬してやまないフジキセキです。ゲーム版を遊んでいて、ポッケがやたらとフジキセキに懐いているのがとても印象的だったのですが、そこにはこんな因果関係があったのか……と納得の間柄でした。
どこまで書いていいか悩みますが。ポッケがトレセン学園に入学した時点で、フジキセキはトゥインクルシリーズの一線からは身を引いていましてね。先輩という立場からポッケのことを支え、見守る。そんな役どころになっています。心にトラウマを背負い込んだポッケが、己のなかにある強い衝動を思い出すきっかけをくれたのは、間違いなくフジ先輩だったと思います。
僕が感動したのは、フジ先輩が一方的にポッケを支える構図になっていなかったところ。フジ先輩もまた大きな後悔を抱えており、今にも消えそうになっていた心の火を、他ならぬポッケの走りによって再び燃え上がらせることになるんですよ。そんなフジ先輩だからこそ、ポッケのためにできることがある……この関係値こそが至高!
とある朝、河川敷のコースで描かれるポッケとフジ先輩の一幕は、本作屈指の名シーンだと断言します。そこまではどんどん張り詰めていくばかりだった感情の糸が、ここでの2人のやり取りをきっかけにふっとほどけ、ラストに向かって加速していくことになる。そんなターニングポイントでもありました。泣けた……。
どこまで書いていいか悩みますが。ポッケがトレセン学園に入学した時点で、フジキセキはトゥインクルシリーズの一線からは身を引いていましてね。先輩という立場からポッケのことを支え、見守る。そんな役どころになっています。心にトラウマを背負い込んだポッケが、己のなかにある強い衝動を思い出すきっかけをくれたのは、間違いなくフジ先輩だったと思います。
僕が感動したのは、フジ先輩が一方的にポッケを支える構図になっていなかったところ。フジ先輩もまた大きな後悔を抱えており、今にも消えそうになっていた心の火を、他ならぬポッケの走りによって再び燃え上がらせることになるんですよ。そんなフジ先輩だからこそ、ポッケのためにできることがある……この関係値こそが至高!
とある朝、河川敷のコースで描かれるポッケとフジ先輩の一幕は、本作屈指の名シーンだと断言します。そこまではどんどん張り詰めていくばかりだった感情の糸が、ここでの2人のやり取りをきっかけにふっとほどけ、ラストに向かって加速していくことになる。そんなターニングポイントでもありました。泣けた……。
思うにポッケ、タキオン、フジ先輩、そして他のウマ娘たちも含めて。みんながみんな心の内に“走りたい”、そして“勝ちたい”という衝動を秘めています。そしてその衝動は、最終的には“自分自身に勝ちたい”って方向に向かう所がものすごく素敵なんですよね。
レースで戦うライバルたちはもちろん競い合う強敵ではありますが、共に高め合う仲間でもあるわけで。真に向き合うべき相手は常に自分自身。コレ、じつは現実世界に生きる僕たちの人生と共通している気もします。ウマ娘たちにとっては走ることが生きるということ。常に己を鼓舞し、高みを目指そうとする彼女たちの姿に感動してしまうのは、僕らが生きているからこその共感なんじゃないかなあ……って。まあ、哲学的なことを書くつもりは毛頭ないですけど(笑)。
ここまで散々書いたとおり、確かに重たい物語ではあります。重たいというか、重厚。だからこそラストのカタルシスが眩しいんですよ。ポッケたちに感情移入していればいるほど心の解放感もすさまじく、観ていて活力がもらえます。ベタな表現で我ながらアレですが「まだまだ前を向いて進まなければ!」と、思わず走り出したくなる……そんな心の衝動を楽しめる物語でした。
超ハイクオリティの映像に感動。レースシーンの迫力はケタ違い【ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉】
今回の物語において、ウマ娘たちがしのぎを削るレースはあくまで結果でしかなく、そこに至るまでの過程こそが重視されていたように思います。しかし、だからといってレース描写に力が入っていないかといわれれば、答えは圧倒的に“否”ですね。
劇場版ということもあり、クオリティはこれまでのアニメ版よりさらに上の次元に到達していたように思えます。ここらへんは割ける予算やスケジュールも段違いでしょうから、それがいいとか悪いって話ではなくて。ただもう、シンプルにその出来栄えに感動してしまったということです。ここらへん、特報映像などを見るだけでその片鱗は味わえるかと。
劇場版ということもあり、クオリティはこれまでのアニメ版よりさらに上の次元に到達していたように思えます。ここらへんは割ける予算やスケジュールも段違いでしょうから、それがいいとか悪いって話ではなくて。ただもう、シンプルにその出来栄えに感動してしまったということです。ここらへん、特報映像などを見るだけでその片鱗は味わえるかと。
とくに、劇場版のクライマックスとなるジャパンカップの描写はすさまじいのひと言。ラスト付近でのポッケのスパートシーンは圧巻で、観ているだけで熱くなれました。作画やエフェクト、絵コンテからしてめちゃくちゃこだわりが感じられて、そこにつぎ込まれたカロリーを思うと頭が下がる思いです。
レースシーンの素晴らしいクオリティがあったからこそ、ラストがあれだけの名シーンに仕上がった感はあります。笑顔にあふれたウイニングライブも最高でしたし、こればかりはいくらテキストにしたところで絶対に伝わらないものなので。ぜひ、ご自身の目で確かめてもらえればと思います。
レースシーンの素晴らしいクオリティがあったからこそ、ラストがあれだけの名シーンに仕上がった感はあります。笑顔にあふれたウイニングライブも最高でしたし、こればかりはいくらテキストにしたところで絶対に伝わらないものなので。ぜひ、ご自身の目で確かめてもらえればと思います。
トレーナーさんなら複数回の鑑賞を推奨したい。その理由とは……【ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉】
こんな見出しを書くと、なんだか忖度っぽい気もしつつ(苦笑)。実際のところ何度か劇場で観直すことで、初回では気づかなかった新たな発見があるのは間違いありませんので、自分としては強く推奨したいところです。キャラクターへの理解度や愛着が深まり、解像度が上がるのはもちろん、この映画においては“さまざまなウマ娘たちが多彩なシチュエーションで見切れている”ことも、複数回鑑賞を推したい理由のひとつとなります。
見切れ職人とでもいうか、“辻写り”が得意なアストンマーチャンもビックリなレベルで、本当に色々なシーンでたくさんのウマ娘たちが登場するんですよね。ファンサービスとしてすこぶる嬉しい。その一方で、もしかすると物語に集中しづらくなってしまう側面もあるような……。だって、1人のトレーナーとして気になりませんか? そりゃあ自分の推しがどこかに登場していないかどうか、ついつい探してしまうってものでしょう(笑)。
見切れ職人とでもいうか、“辻写り”が得意なアストンマーチャンもビックリなレベルで、本当に色々なシーンでたくさんのウマ娘たちが登場するんですよね。ファンサービスとしてすこぶる嬉しい。その一方で、もしかすると物語に集中しづらくなってしまう側面もあるような……。だって、1人のトレーナーとして気になりませんか? そりゃあ自分の推しがどこかに登場していないかどうか、ついつい探してしまうってものでしょう(笑)。
実際、僕は最推しであるところのナリタタイシンの姿を探して、初見時はついつい気がおろそかになってしまう瞬間もありました。「おっと、アイネスフウジンが屋台でバイトしてるぞ」とか「ビワハヤヒデがナリタブライアンと会話してるじゃん」とか、つい目が吸い寄せられてしまいます。まあ、タイシンは最初のナレーションパートくらいでしか見つけられていないのですが……。
個人的に、まず初回は物語を追いかけることに出来るだけ集中し、2回目以降の鑑賞で推しの姿を探していくスタイルがオススメかなって思います。その逆でもいいかもしれませんけどね。
複数回鑑賞のモチベーションをアップさせてくれる、入場者特典が充実しているのも嬉しいところ。下記は公式Xの第3週目特典に関するポストですが、豪華な特典が毎週土曜日に更新されていきます。僕はまだ2回鑑賞できていませんし、まだまだ週末ごとに通うことになりそう。ここでしっかり実績を残せれば第2、第3の劇場版に繋がることにもなるでしょうし、イチトレーナーとしてしっかり支えていきたいところです。
【入場者プレゼント情報 第3弾!】
— 劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』 (@uma_musu_movie) May 28, 2024
劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』
入場者プレゼント情報が続々と解禁!
🥕第3弾 <6月8日(土)〜6月21日(金)>
描き下ろしクリアスタンド(全5種ランダム)※数量限定配布
ゲームアイテムと交換できるシリアルコード付き!
この機会をお見逃しなく👀… pic.twitter.com/6ooOCOqhFe
まもなくゲーム版のほうで新育成シナリオ“収穫ッ!満腹ッ!大豊食祭”も実装されますし、チャンピオンズミーティングCLASSIC(日本ダービー)も近づいていますからね。タイシンの育成にも熱が入るってものですし、ますます盛り上がる『ウマ娘』界隈にワクワクが止まりません。劇場版は6月8日からMX4D、4DXでの上映もスタートしますし、記事を読んで興味を抱いてくれた方はぜひ劇場にも足を運んでもらえればと思います。それでは、今回はこのへんで!