三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PlayStationで発売されたRPG『ヴァルキリープロファイル』について語らせていただきます。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PlayStationで発売されたRPG『ヴァルキリープロファイル』について語らせていただきます。
ボタンを押してコンボを繋ぐ、簡単操作でド派手な必殺技が楽しめる戦闘
『ヴァルキリープロファイル』は、北欧神話をベースにしたストーリーで、アース神族の主神オーディンの命により目覚めた戦乙女レナス・ヴァルキュリアが、来るべき神々の戦い“ラグナロク”に備えて人間界で死者の魂を選別し、戦士として育成するアクションRPGです。以前のコラムではゲーム性やストーリーについて語らせていただきましたが、今回は戦闘のお話。
本作は4人のキャラに対応する〇×□△ボタンを押して攻撃し、コンボを繋いで決め技ゲージを溜めて大技を発動する簡単操作なのですが、キャラによって攻撃の回数も挙動もさまざま。同じ武器のキャラ1人入れ替えただけで、吹き飛ばし攻撃が間に入って他キャラが空振り、コンボが繋がらない…なんてこともよくありました。
人物特性が“ひかえめ”なリセリアは呪文を唱え終わってから一拍おいて魔法が放たれますが、焦らされるのは嫌いなメルティーナは呪文を唱えると同時に魔法が敵に向かっていきます。個性の強いキャラに合わせてボタンを押すタイミングを吟味するのが、スカウトして現場に送り出す設定にハマっていい感じ。
そしてコンボに参加したキャラが決め技を発動できるのですが……ここでのセリフがどれも中二心をくすぐるものばかりなのですっ!!
人生で一度は奥義を叫んで放ってみたい!
物理攻撃キャラの決め技は、少数のキャラを除いて基本的に「決め台詞+奥義+技名」で構成されたセリフを叫んで発動します。
「その身に刻め! 神技! ニーベルンヴァレスティ!」
「てめぇの顔も見飽きたぜ! 奥義! ファイナリティブラスト!」
「この一撃で全てを断つ! 奥義! ジャストストリーム!」
など、思わず一緒に叫びたくなるかっこよさ。1人に1つの奥義……自分も編み出したい。そこで日常にも奥義を取り入れたくなり考えてみました。
「根絶せよ! 奥義! モールドエラディケイト! 姿を見せた事を後悔するがいい」
上記はカビが発生したお風呂掃除の時に使えます。きちんと換気をして、ご近所迷惑にならないような声で叫んでみようと思います。
大魔法の詠唱がハートに直撃
魔法キャラは奥義の代わりに、セットしている攻撃魔法ごとに大魔法が設定されています。こちらは特定の強力な武器を装備した状態で決め技ボタンを押すと詠唱が始まり、とてつもない威力の全体攻撃が発動します。
初期装備の杖では発動しなかったので、初めて大魔法を唱え始めた時は驚きました。忘れもしない、ジェラード姫でバーンストームからの大魔法でした。その詠唱がこちら。
「我焦がれ、誘(いざな)うは焦熱への儀式、其に捧げるは炎帝の抱擁 イフリートキャレス!」
かかかか…かっこええぇぇぇ! 焦がれ・焦熱と熱々なワードからの炎帝の抱擁。めっちゃ炎で焼き尽くす感じがするぅぅ! 我、好きポイントが多すぎて、胸を焦がして解説だけでこのコラムを言の葉で埋め尽くしてしまう!
我、汝、其の3点セットは呪文詠唱の基本中の基本。こんなにときめく大魔法が、ほかにもたくさんあるわけです。全部を語りたいところですが、お気に入りをあと2本ほどご紹介。
「我招く、無音の衝裂に慈悲はなく、汝に普く厄を逃れる術もなし メテオスウォーム!」
上の句(?)の“なく”と下の句(?)の“なし”で被せて来ているところが好きです。普く(あまねく)もたまらん。
「汝、その諷意なる封印の中で安息を得るだろう 永遠に儚く セレスティアルスター!」
最終的にこれしか聞かなくなるぐらい、最強の大魔法。ダメージもヒット数もほかの大魔法と比べ物になりません。当時は“諷意(ふうい)”の意味がわからず使っていましたが、調べると“遠まわしに示された意味、ほのめかした”などとのこと。気付かないうちにお前は封印されちゃうよん、と解釈しました。永遠をそれぞれ“えいえん”と“とわ”と発音するキャラがいるのも印象的。
そして戦闘の大魔法ではないのですが、筆者が一番お気に入りの作中の詠唱はこちら。
作中1回しか聞けない、レザード・ヴァレスによる悪魔召喚の詠唱です。最高に自信たっぷりの上から目線なのと、痴れた者と知るべしの語感に痺れます。
こちらの詠唱にはさらに前後に言葉が繋がっているのですが、こういった詠唱はだいたい「強い人、助けに来てお願い!」と要請するか「呼び出したこちらのお方、こんな風に凄いんですよ」と解説することが多いですが、レザードのこの召喚は「この私が呼んでるんだ、死にたくなければ今すぐ来い」という感じなのです。なんというエゴイスト。
今遊べるアプリやPS Store版では、巻き戻し機能がついてコンボ練習も捗りますし、レザードの召喚も思う存分聞くことができるので、大変おすすめです! というわけで、最後に筆者の気持ちを大魔法風にお伝えします。
我は乞う、天翔ける戦乙女のその姿 普く者に届かんことを! 『ヴァルキリー・プロファイル』!