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『アストロボット』先行レビュー&インタビュー。アストロの動きがかわいすぎ&DualSenseのよさを生かしたやりごたえある良アクションに!

文:ことめぐ

公開日時:

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントより9月6日(金)にPS5『アストロボット』が発売予定です。


 PS5を持っている方なら一度は目にしたことがあるであろうキャラクター“アストロ”。そんなアストロの新しい冒険が今秋、始まります。

 本記事では、アストロが大好きなライター“ことめぐ”が、発売に先駆けて今作を試遊させていただいたのでレポートをお届けします。また、記事の最後には今作の開発を務めるTeam ASOBIスタジオ代表、ドゥセ・ニコラ氏のミニインタビューも掲載。併せてお楽しみください。

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▲今作の開発を務めるTeam ASOBI スタジオ代表のドゥゼ・ニコラ氏。

アストロの一挙一動が可愛くて、何度でも困難に挑みたくなる。DualSenseの良さを存分に活かした前作より更にやりごたえのあるアクションゲームに。


 筆者はPS5にプリインストールされている『ASTRO's PLAYROOM』で、初めてアストロの世界に触れました。(※VR版が出ていることは後々知りました)

 近所のゲーム店で運良くPS5が当たり、家に帰りすぐに開封。DualSense ワイヤレスコントローラーの性能を早く体感したかった筆者は、すぐに『ASTRO's PLAYROOM』を遊びました。コントローラーから伝わってくる振動が、まるでゲームの世界と繋がってるかのような感覚で、驚きを隠せなかったことを今でも覚えています。

 そんな筆者のPS5の思い出が詰まった『アストロボット』の新作が、先日放送された「State of Play」(※PlayStationの新作情報を届ける公式放送)で発表されてびっくり!

▲こちらがその際に流れた映像。

 正直なところ、なぜこのタイミングにアストロの新作が!? と嬉しい気持ちと疑問が同時に浮かんできました。でも、やっぱり普通に嬉しい。またアストロに出会えるんだ、と胸の鼓動が高まりました。しかも9月に発売って、すぐじゃん!!

 そう興奮している最中、なんと先行試遊の機会をいただきました。これはもう運命だろうと思い即OKをし、SIEさんへプレイをしに行きました。

 今回は3つくらいのステージと、それがクリアできたらハードのステージ等も遊べるとのこと。早速コントローラーに触りゲームをスタートすると、まずはあまりにも綺麗なグラフィックに鳥肌。タイトル画面からも分かるグラフィックの美しさ。

 本作は「PS5の母船が襲われて、アストロと仲間のボットたちが銀河中に散り散りに。頼れるデュアルスピーダーに乗って、驚きと発見でいっぱいの50以上の惑星を股にかけた大冒険へ出かけよう。アストロの新しい能力をたっぷり使いながら、PlayStationを代表するヒーローたちを救い出そう!」というストーリー。(※公式サイトより引用)

 過去最大のアストロの冒険が楽しめ、6つの銀河を巡り、80ステージを楽しむことができるとのこと。確か『PLAYROOM』が4つのワールドだったので結構増えてます(笑)。

 ステージに入る時はアストロがコントローラーに乗ってズザザーーーーッと着陸!

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▲飛んでいる間、コントローラーに角度をつけると連動して動いてくれます。着地時の振動が気持ちいい!

 まずはSKYGARDEN(スカイガーデン)というステージを遊んでみました。ここはTHE初めてのステージ! という感じで、コロコロしたフォルムの可愛い敵がいて、雰囲気も明るく、難易度も比較的優しめ。ボタン操作はほぼ『PLAYROOM』と同じなので、前作をプレイしたことがある人はサクサクと進められるかと思います。

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▲前作にもいた敵達が早速登場。これはテンションが上がる!

 各ステージの途中には“ボット”という、見た目がアストロに似た仲間がいます。キュイ〜! みたいな可愛い声が聞こえてくるので、どこにいるかはすぐ分かるハズ。見つけたら助けてあげてください。

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▲……縛られてる姿が可愛くて、このままに放置したくもなっちゃうんですよね……(私だけ?)ちゃんと助けて〜! って手を伸ばしてるのもカワイイ。
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▲ウォータースライダーからジャンプして水中にダイブ! あまりにも水の描写が美しく、本当に水中にいるかの様な気分に。

 この後はCONSTRUCTION DERBY(コンストラクションダービー)という工場のようなステージへ。

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 途中、犬のロボットがアストロにぴったりと背中に付いてきて、アストロが能力を発揮します。

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▲いや、もうウインクするアストロ可愛すぎる……。融合するとかではなく、背中にちょこんと乗っているというのがサイコー!

 この犬と一緒の時は、ダッシュや空中ダッシュができるようになります。スピードを出しすぎて落ちるというのを何度かやってしまいましたが、このステージもそこまで難しくはないかなという印象でした。

 このステージで感激したことが2点あります。それは、鳩が飛んでいくとフンをベチャッと落としていったり、床に落ちている色とりどりのインクが混ざり合うと、実際に混ぜた時のような色に変化したところ。

 今回は時間制限があった為、隅々まで探索ができなかったのですが、アソビゴコロが所々にあってイイんです。全くゲームプレイと関係ないのですが、少し時間を忘れて遊んでしまいました。大好きなんですよね、アソビゴコロ。

 制作者のゲームが好きでたまらない、アソビが好きでたまらないという気持ちがとても伝わってきました。サクサクとゲームを進めるのもちろんいいのですが、ステージに転がっている小さなギミックにもぜひ目を凝らしてプレイみてほしいです!

 そしてタコの姿をしたボスと戦いました。両手がかわいいカエルのお顔になったアストロはパンチが繰り出せるようになり、そのパンチを使ってコイツを倒していきます。

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 主にボスの体にある拳マークを攻撃していくのですが、そこをパンチでボコボコするのが楽しすぎた……。アダプティブトリガーの感触、やっぱり最高すぎる。やっぱり『アストロボット』シリーズは、DualSense ワイヤレスコントローラーの良さを最大限に引き出してくれる世界一のゲームソフトだと確信。

 ちなみにこのボス戦ではハートのライフが3つアストロの背中辺りに表示され、それが全部なくなったらやり直しです。技を避けるのは慣れたら結構簡単。最後の段階が苦戦して何回もやり直しになりましたが、何度かやっていけばクリアできる難易度でした。

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▲今回は戦っていませんが、こんな強そうなボス達がアストロのことをを待ち受けているようです。ニワトリを背負ってるの、可愛すぎるんですが。

 ボスを倒した後には最後にはなんと『ゴッド・オブ・ウォー』のクレイトスとアトレウスと出会えたんです!!

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▲クレイトスもこんなに可愛くなってました。これはフィギュアで欲しいぞ……。

 なんでも本作は30周年を迎えるPlayStationを祝って、PlayStationを代表するおなじみのヒーローたちが150体以上も登場するとのこと。他にも試遊の途中では、『ラチェット&クランク』の主人公・ラチェット、『パラッパラッパー』のパラッパの見た目をしたボットとも会えました。

 名残惜しいですが、ここで試遊は終了。ですが少し時間が余ったので、「ハード」のステージにも挑戦してみました。

 ……うん、難しい。

 スケートリンクのような丸いステージをスイーっとスケートリンクのように滑ると、どんどん割れるようになっており、進むとそのスケートリンクのようなものの上に、トゲトゲの鉄球をぶん回す敵が2連続で待ち受けていました。

 結構アタリ判定が厳しく、少しでも触れたら最初からやり直し。結局クリアならずでした……でも何回もやり続ければなんとかクリアはできそうな手応えでした。……クリアしたかった、くそぅ。

 今回プレイしたのは数ステージでしたが、どんどん進むに連れて難しくなっていく印象でした。

 最初は何度も落ちたりやられたりしてしまうと思いますが、そこはぜひ諦めずにクリアしてほしいなと思います。タイムも体力(※ボス戦ではありますが)もないので、何度でも挑戦できるのも本作の魅力のひとつ。

 筆者はハードモードで苦戦しましたが、グラフィックがあまりにも綺麗で、そしてガラス(氷?)が割れる瞬間のコントローラーに伝わってくる感触が気持ちよくて、何十回でもやり直せました(笑)。

 やっぱりハプティックフィードバック、アダプティブトリガーの感触が気持ちいい!!

 最近2つの機能をフルに使ったソフトを遊んでいなかったせいか、試遊が終わった後はコントローラーの感触がずっと手に残っていて、「うぁああああ! もっと遊びたかったぁあああ!! 今すぐ」と中毒症状が起きそうになったほど(笑)。

 試遊前に担当の方が本作のおすすめポイントとして「みんなが楽しめる」という点を上げていらっしゃいました。
 
 ご家族、ご友人と一緒にプレイして、1ステージをクリアしたら交代、クリアできないところは他の人にやってもらうなど、コミュニケーションをとりながらぜひ楽しんでみてください。もちろんお一人でも。アクションゲームが大好きな方は絶対楽しめると思います!

 可愛いアストロを愛でつつ、PS5の機能をフルに活かしたやりごたえ抜群のステージを、ぜひみなさんにも体験していただきたいです。発売が本当に待ち遠しい〜!

今作は3年前から動き出していたーー。Team ASOBI スタジオ代表のドゥゼ・ニコラ氏インタビュー


 ゲーム体験後、今作の開発を務めるTeam ASOBI スタジオ代表のドゥゼ・ニコラ氏へインタビューを実施。主人公・アストロ、そしてゲームへの愛が溢れた内容となっていますのでぜひご一読ください。

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▲本作の開発を務めるニコラ氏。ニコラ氏から発せられる言葉一つ一つから、ゲームに対する強いリスペクトと熱い想いが伝わってきました。

ーー先日放送された「State of Play」でまさかの『アストロボット』新作発表に驚きました。VR、PS5のプリインストールとリリースをしていますが、このタイミングで新作を出そうとなった経緯を教えて下さい。

 実は『ASTRO’s PLAYROOM』を作った時に続編を作りたいという希望があったんです。これが上手くいったら、人気が出れば、もっとちゃんと時間をとって大きなゲームを作るという予定がありました。もちろん『ASTRO’s PLAYROOM』を大きくするだけではなくて。細かいプランは最初からはなかったんですけれども『ASTRO’s PLAYROOM』の次にPS5でアドベンチャーを作る規模がありました。そして3年ちょっと掛かりました……(苦笑)。

ーー公式サイトで「30周年を迎えるPlayStationを祝って、PlayStationを代表するおなじみのキャラクターたちが150体以上も登場」と紹介されています。そのキャラクター達はストーリー等にも関わってくるのでしょうか?

 プレイアブルキャラクターはアストロだけです。これははっきりと言っておきます。

 PlayStationのキャラクター達の登場は、前回の『ASTRO's PLAYROOM』では背景だけだったんですれど、今回はもう少しインタラクションがあります。ステージをクリアすると、集めたボット達が惑星に行くと思うんですけど、そこでインタラクション、BGMみたいな感じのものがあります。

ーーそれは楽しみですね。

 1つ大事な点がありまして、Team ASOBIはアニメーションをとても大事にしています。今回登場するPlayStationのキャラクター達はゲームプレイにはあまり関わらないのですが、見るだけで楽しい感じにしています。キャラクターのアニメーションは、カートゥンバージョン、等身が変わってもそのキャラクターのゲームのリアクションのアニメーションを盛り込むことはとても大事にしています。
 
 例えば、『ゴッド・オブ・ウォー』のクレイトスだったらゲーム本編だと表情が少し怒っている。なのでカートゥンの様にする時は、怒ったら可愛い感じで怒る。

 元々のゲームの内容プラス、カートゥーンの感じで混ぜて、アニメーションを作りました。なので好きなキャラクターがいれば、そのキャラクターのクラシックなアクションをアストロのスタイルで見ることができます。あなたは何か見たいPlayStationのキャラクターはいますか?

ーーー『どこでもいっしょ』のトロです。

 なるほど。

ーー意味深ですね(笑)。本作の主人公・アストロはとても可愛いキャラクターで、私も大好きです。開発者の視点から見て、本作のアストロの魅力を教えてください。

 一番最初……『ASTRO's PLAYROOM』でロボットを作った時、実は結構シンプルなプリミティブな形をしたアストロのプロトタイプがありました。実は見た目を考えた時、もう時間がなかったので何かSFっぽい可愛いものを作ってみたんです。

 例えば、アストロは口(くち)がない。口があればいろいろアニメーションにマッチさせないといけないのも理由です。色々リファレンスはあったんですけれど。シンプルな形なので、子供も自分で絵を描くことができると思います。だからそれもアストロの1つの魅力な点だと思います。

 特に「目」は、アストロというキャラクターの80%を占めています。実は足とか体とかはそんなに大事じゃないです。

ーー(笑)

 あともう1つ。もう少し人間らしさをアピールする為に、わざとちょっぴり赤ちゃんっぽくしました。だからオムツを履いてるみたいな感じでおしりも少し大きくして。画像とかで見たら、なんか守りたくなる感じにしました。

 シンプルプラス、子供の赤ちゃんっぽく。トータルでこういうデザインなりましたね。アストロの魅力はそこから来ていると思っています。

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