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インティ・クリエイツの新作カードバトルRPG『カルドアンシェル』とはどんな作品? 硬派な2Dアクション好きのライターがすみずみまでチェック

文:sexy隊長

公開日時:

 インティ・クリエイツが贈る、10月24日に発売予定のPS5/PS4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/Steam向けタイトル『カルドアンシェル(Card-en-Ciel)』。本作は300種以上のカードと50の歌を駆使して戦う、デッキ構築型のローグライトカードバトルRPGです。

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 硬派なアクションゲームに定評があるインティ・クリエイツからまさかのカードゲーム!? と、発表時から気になっていたインティ・クリエイツ好きの筆者。そこで、いったいどんな作品なのかを、本記事では基本システムから徹底紹介していきます!

電脳世界で起きた不思議な事件。解決すべく立ち上がったのは……ゲーミングチェア探偵!

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 主人公は、ネット上のあらゆる事件を解決するゲーミングチェア探偵“ネオン”です。ゲーム会社のスタッフである“アンシェ”から「開発中のフルダイブゲームに、意思を持った他のゲームのキャラクターが現れる」といった依頼を受けて、電脳世界で起きた不思議な事件を追うことに……。

 その中で電脳世界でダンジョンと化した様々なゲーム世界を冒険し、時にほかのゲーム作品の主人公やヒロインと戦闘。彼らを仲間にして、世界の謎を解き明かしていく……というのが本作の物語になります。

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物語の中心人物はこの2人!

ネオン(声:大野智敬)

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「キミがメールの依頼人か?オレはネオン、ナナシキネオンだ」

 フルダイブ型VRゲームが大流行する現代において、ネットにまつわる事件を解決するゲーミングチェア探偵であり、敏腕ハッカー。

 依頼人であるアンシェと共に、フルダイブ型VRゲーム『RUST TACTICS』に無関係の他のゲームのキャラクターが、意思を持って現れるようになった事件をきっかけに、現実と、様々なゲーム世界を渡り歩いて冒険することになる。

アンシェ(声:野口瑠璃子)

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「MOD現象、わたしとあなたのチカラで食い止めましょう!」

 ネオンに事件の解決を依頼した、フルダイブ型VRゲーム『RUST TACTICS』の開発会社、ヘリオス・インタラクト社のスタッフ。

 倒した敵のデータを解析してカードを生み出すなどネオンのダンジョン探索をサポートする。

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4つの特徴的なシステム。爽快カードバトルはやみつきになること間違いナシ

 基本的な流れとしては、ダンジョンを探索して、敵とバトルをこなしていきます。そのバトルに勝利すると新しく仲間になるカードが入手でき、デッキが強化されていく……という、オーソドックスで分かりやすいタイプです! ボスとして立ちはだかるゲーム作品の主人公やヒロインと戦っていく、というのが良いですね。
 
 そこで、もっと詳しいシステムを4つのポイントに分けて紹介していきます!

電脳世界(ダンジョン)を探索する戦略性満載のローグライト・カードバトル!

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 本作ではダンジョンを歩き回り、探索や攻略を進めていきます。道中の敵をすべて無視して最後に待ち受けるボスに直行したり、敵と何度も戦い、強いカード(仲間)を大量にゲットしたり、宝箱やアイテムを入手してから、ボスに挑むといったプレイスタイルも可能なので、かなり自由度が高いです!

 コツコツ強化して確実な道を進むのもよし、無茶をしてギリギリのプレイを楽しむのもよし。このあたりはプレイヤーによって違いが出てきそうです。

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 通常のダンジョンでは入る度にデッキの内容は初期化されますが、遊ぶ度に異なるカードと戦術が楽しめるので、ローグライトのような要素があるのも特徴のひとつと言えます。

 ただ、初期化される、といってもご心配なく。もちろん集めたカードは無くならず、すべて持ち帰ることができます。持ち帰ったカードは次回以降に持ち込み、ここぞというときの切り札として使用できます。
 
 それまでに集めたすべてのカードを連れて挑むダンジョン(総力戦、と表現すると分かりやすいかもしれません)もあるので、集めれば集めただけ強くなっていくわけですね。コレクション要素でもあり、強化要素でもあるのが面白いところです。

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 また、ダンジョンクリア後にリザルトで評価が出ますが、こちらはバトルではなく、ダンジョンでかかったターン数で評価が変わってきます!

 なので、ダンジョンでは、何を取捨選択するかが重要となります。最初は高評価を取れないかもしれませんが、どうしたら取れるのか……と試行錯誤するのも楽しそうです。

リンクエチュードシステムで他作品同士のやり取りが!?

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 本作には、『カルドアンシェル』の世界で発売されているゲームのキャラクターたちが、カードとして300種以上登場します! 架空のゲームが存在しているのですが、どれもキャラや設定が作られていてすごい。『精霊機フレイリート』のように実際に遊べるゲームとして登場しないかと期待してしまいます(笑)。

 彼らが描かれたカードはすべてボイス付きで、入手時や使用時はもちろん、バトル中も喋ってくれます。手札にいるキャラクターが応援してくれたり、褒めてくれたり、ほかのキャラクターの発言にリアクションを返したり、ときにはケンカを始めたりと、まるで生きているかのように会話が繋がっていく“リンクエチュードシステム”が搭載されているのが本作の魅力のひとつ。
 
 しかも『カルドアンシェル』内の架空のゲーム作品だけでなく、『ガンヴォルト』などのインティ・クリエイツのゲームキャラも多数登場します。まさにお祭りのようなゲーム。作品の垣根を超えた会話が楽しめるので、インティ・クリエイツファンにとって堪らないシステムになっています!

歌の力によってディーヴァのサポートが得られる!

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 バトル中、条件を満たすことで特殊なカードであるディーヴァのライブが開始されます。歌と曲でバトルを盛り上げてくれるのはもちろん、ディーヴァ毎に固有の強力な効果でプレイヤーをサポートしてくれます。み、見たことのあるシステムだ! と思ったのは筆者だけではないハズ。

 そんなディーヴァの歌ですが、主題歌・挿入歌・エンディングテーマなど、ジャンルも年代も幅広いなんと50曲もの歌が登場! これを一通り聞いているだけで時間が溶けてしまうような……。(※褒めています)

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 複数のディーヴァによって一度のバトル中に複数のライブを同時発生させることもできるので、効果を組み合わせて強力なコンボを発生させることも重要になっています! 戦略を練る楽しさがここにもありますね。

ストーリーにはインティ・クリエイツファン必見の部分も

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 ネオンがゆく先には多くのダンジョンが待ち受けており、それぞれ仲間にできるカードやディーヴァが異なっています。そのため、新しいダンジョンに向かう前に「さっき手に入れたカードで新しい組み合わせを試してみようかな?」「この効果を次で使ってみよう」と、ついついデッキを開いて長時間考えることも。

 各ダンジョンにはそのダンジョンのボスとなる主人公&ヒロインがいるだけでなく、彼らが登場するゲーム作品にまつわるストーリーが展開。一部のダンジョンはインティ・クリエイツファンなら思わずニヤリとしてしまう展開も……? ここはぜひ、実際に遊んで見てもらいたいです!

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 一度クリアしたダンジョンは高難易度が開放。ただ敵が強くなるだけではなく、ダンジョン毎に異なる特殊なルールが追加されるなど、手ごわさが増した敵と戦うことができます。

 また、ほかのプレイヤーとのリアルタイムでのオンライン対戦や、毎日内容が変わるデイリーダンジョンで世界中のプレイヤーとオンラインランキングでスコアを競い合うことができるモードもあり、コンテンツが充実。ゲームをやり込むタイプの方もすみずみまで楽しめます。

カードバトルの基本を紹介

コストを消費して行う攻撃

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 要となるカードバトルですが、コストを消費して、カードに書かれた効果で攻撃していきます。攻撃はダメージを与える効果はもちろん、敵の攻撃力を下げたり(ブレイク)、ネオンを強化するなど様々な効果があるので、これらをどう活かしていくかが鍵となります。

 1ターンに使えるコストには上限があるので、どのカードを使用して戦うのかといった戦略の組み立てが大事です!

攻撃は最大の防御? ブレイクの効果

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 ブレイク効果を持つカードで敵を攻撃すると、敵の攻撃力を減少させます。0まで下げると被ダメージが0になるので、敵の攻撃が避けられない! と思った場合は、ブレイク効果で被ダメージを軽減するのも一つの手です。

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 ブレイクは攻撃力だけではなく、敵の“バランス”といったパラメーターも同時に減少させることができます。

 バランスが0になった敵は“ブレイクダウン”し、1ターンの間行動不能に。ブレイクダウン中の敵は被ダメージが2倍になり、プレイヤーのコストが1回復するなど、1ターンで盤面をひっくり返せる可能性があります。最重要と言っても過言ではない要素です!

ディーヴァライブで発生する必殺技

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 先述したディーヴァのライブを発生させると、固有の強力な効果でプレイヤーをサポートしてもらえます。加えて、ディーヴァのライブを発生させる度に必殺技も使用可能に。

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 それぞれのカードに通常の何倍もの効果を発揮する必殺技が存在しているのですが、ダメージなどの数値が上昇するのもあれば、特殊な効果が追加される場合もありバリエーション豊か。必殺技でガラッと強くなるカードもあったので、かなり奥深いシステムになっています。

移動はカードを消費する

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 バトルでは自陣3×3、敵陣3×3といった盤面で戦うのですが、キャラクターを動かすにもカードが必要となります。なので攻撃にすべてのカードを使用してしまうと、敵の攻撃が避けられなくて大ダメージ! ということもあるので要注意です。

 カードごとにどの方向に移動できるのかが決まっているので、それも考えておく必要があります。

ターン制……と思いきや?

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 本作はターン制と言えるバトル形式であるため、自身のターンを終了させると敵が攻撃を行います。ただ、敵に“タイムカウント”が表示されることがあり、その場合、プレイヤーがカードを使用する度に敵のカウントが1減少します。

 明らかに何かが起こりそうなカウントですが、これが0になるとどうなるかというと……プレイヤーのターン中であっても、敵は即座に攻撃などの行動を行ってきます! ほどよい緊張感がありますね。攻撃だけではなく移動でもカウントが減少していくので、無駄のない手順で戦略を立てて対処したいところです。

バトル後に手に入る新しいカードは引き直しも可能

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 バトルに勝利すると新しいカードを仲間にすることができます。回数に制限はありますが、リロール(引き直し)も可能です。

 高評価を得るには少ないターンでのクリアが必要となる本作では、強力なカードを引けるかも攻略の鍵のひとつ。運が絡む部分ではありますが、願いながらリロールしましょう!

カードゲーム初心者でも楽しめる、悩みを減らしたデッキとバトルシステム!

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 2Dアクションをよく遊ぶ筆者にとって、カードゲームで悩ましい部分といえば、“基本的なシステム把握”と“デッキ構築”の2つという印象でした。ハマると沼のごとく沈むものだと知りつつも、結構頭を使いそうで、自分にできるかな……と感じていました。が、『カルドアンシェル』はそのイメージを吹き飛ばしてくれました。

 基本的なシステムについては、今回の記事で説明したように少し複雑に感じられると思いますが、実際にプレイしてみるとすんなり理解できると思います! カードの効果自体は比較的シンプルなものが多く、カードバトルにあまり触れたことがない人でも分かりやすくプレイできるようになっています。

 そうなると一番難しいと思われがちなのが、デッキ構築の部分でしょうか。カードの特徴を把握し、理解しないとデッキ構築が難しいということもありますが、本作は「ダンジョン探索をする度にデッキが初期状態に戻る」というシステムになっています! そうです、毎回即興でデッキを作っていく必要があるので、デッキ構築で(ある意味)悩む必要がありません!

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 しかも、バトル中はターンエンド時に手札がすべてリセット。そのため「このカードを取っておくべきか……それとも今使ってしまった方がいいのか……手持ちカードを把握し、次ターンで引くカードの兼ね合いを考えて……」といったカードの取捨選択で悩む必要があまりありません。

 このターンで使えるカードは全て使ってしまえ! 次のターンのことは次のターンになってから考えればよし! といった、カードゲーム初心者でも悩みが少なく楽しめるシステムになっています。遊びやすいのです。
 
 逆にカードゲーム好きな方は、この制約の中で、ディーヴァとの組み合わせやカードに秘められたグリッチなどを活用して、キャッチにもある“ぶっ壊れコンボ”をいかに決めるか?といったプレイが楽しめるので、インティ・クリエイツらしい初心者から玄人まで楽しめる作品になっています。

 詳しいプレイ映像などは、「電撃ゲームライブ #131 電撃インディー3周年SP」にて実機プレイをおこなっているのでそちらをご覧ください! 発売が待ち遠しいタイトルがまた1つ増えました。

●動画:「電撃ゲームライブ #131 電撃インディー3周年SP」

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