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“ROG Ally X”ポータブルゲーミングPC感想レビュー。処理性能やバッテリー持ち、おすすめポイントや旧型モデルとの比較も

文:Ak

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 ASUS JAPANから7月24日より販売開始予定となっている、ポータブルゲーム機“ROG Ally”シリーズの最新モデル“ROG Ally X”の先行レビューをお届けします。

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 “ROG Ally X”は、ポータブルゲーム機“ROG Ally”のアドバンスモデル。1TB (PCI Express 4.0 ×4接続)の大容量SSDストレージや24GB(LPDDR5X-7500)の高速かつ大容量メモリを搭載し、バッテリー容量も2倍にアップグレードされています。この記事では本機の基本的な使用感や、どんな人におすすめかを紹介。さらに旧モデルにあたる“ROG Ally”との比較も実施していきます。

内容物紹介:本体のほかにACアダプターやスタンド×2などが同梱【ROG Ally X先行レビュー】

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 まずは内容物の紹介からしていきます。

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 とはいっても、内容物は実にシンプル。“ROG Ally X”本体、ACアダプター(Type-C)、スタンド×2、マニュアルなどが封入されています。

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 スタンドは簡易な作りで、上記写真のように“ROG Ally X”本体を立てて使うことが可能。各種インターフェースが上部に付いているので、スタンドに立てながら充電も可能です。

 軽い材質ですがスタンドの強度は十分で、2個あるのでしっかり動かないように固定できます。とはいえ流石に細かい角度調整などはしにくいので、必要なら別途タブレットスタンドなどを用意するといいかもしれません。

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 インターフェースは下記の通り。

■インターフェース
・USB4 (Type-C/Power Delivery対応)×1
・USB3.2 (Type-C/Gen2/Power Delivery対応)×1
・microSDカードリーダー×1
・マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック×1

 Type-C端子を2個搭載しており、PD充電にも対応。microSDカードリーダーもあるので、各種データの移動も快適です。ただしType-A端子はありません。

 また電源ボタンは指紋認証にも対応しているので、登録しておくと起動が快適です。

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 背面には左右に第三のLRボタン(M1、M2ボタン)が配置。こちらはゲーマー向けコントローラーの背面ボタンと同様にキー配置が可能で、ゲームによって設定を変更できます。デフォルトでは、背面ボタン+別ボタンでスクリーンショットの撮影などが可能です。

使用感紹介:専用機能でゲーム機感覚で使用可能! 長時間使用での熱やバッテリー持ちは?【ROG Ally X先行レビュー】


 “ROG Ally X” はゲームプレイを前提としたポータブルゲーム機ではありますが、基本的な機能はWindows PCと同様。そのため、Windowsユーザーの場合はとくに違和感なくすぐに使用できるかと思います。

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 当然、SteamやXBoxアプリ(Game Pass)、Epic Games、GOGなどのPCでプレイできるプラットフォームすべてからゲームをダウンロードできます。ふだんゲーミングPCを使用している人であれば、すぐにでもサブのゲーム機としても活用可能です。

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 さらに便利なのがメニューボタンの下にあるボタンを押すことで起動する“Armoury Crate”。

 こちらはゲーム機のように本機を使える機能で、ボタンを押すことで専用の画面が表示されます。

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 ちょうど家庭用ゲーム機のホーム画面のような感覚ですね。SteamやXBoxアプリなどのそれぞれのプラットフォームで遊ぶゲームをひとまとめにして表示できるので、さまざまなプラットフォームで遊ぶ人には便利な機能。

 ただしSteamのみを遊ぶというような場合はそこまで利点はないので、その場合は通常の各プラットフォームのアプリと好みで使い分けるといいでしょう。

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 基本的にはコントローラー操作orタッチパネル操作を前提とした操作感。グリップ部分の滑り止めがしっかりしており、ホールド感は非常に良好です。とくにタッチパネルで操作できる点は優秀で、一部ボードゲームやカードゲームなどは通常のゲーミングPCよりも操作しやすいくらいでした。

 気になる排熱やバッテリー持ちに関しては、長時間の使用でもほぼ熱は気にならないレベル。わずかにディスプレイ部分が温かいかな? くらいで、グリップ部分は全く熱を感じません。

 またバッテリーは、『Fallout4』や『SEKIRO』などの3Dアクションゲームを最高画質でプレイしましたが、およそ3時間半ほど持ちました。長時間のプレイでもカクつきや処理落ちなどはほぼ感じず。一部大量の敵が出現する場面などでカクついたことはありましたが、それ以外は3Dアクションゲームでも問題なくプレイ可能です。

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 ちなみにトリガーの感度やデッドゾーン、LRボタンのデッドゾーンなど細かい操作設定の変更も可能。設定項目としては、一般的なゲーマー向けコントローラー並みで、ゲームごとに設定しておけるのが便利です。

旧型との比較まとめ:バッテリー大増量で持ち運びが実用的に!【ROG Ally X先行レビュー】


 今回のレビューでは、旧モデルにあたる“ROG Ally”もお借りすることができました。“ROG Ally X”との性能や使い勝手の比較をしていきます。

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 まずはサイズ比較から。横幅はほぼ変わりませんが、やや厚みは“ROG Ally X”のほうがあります。また重量も70g重いです。

■重量
ROG Ally X:約678g
ROG Ally:608g

 座って使うぶんには問題ないですが、仰向けになって長時間プレイすると人によっては疲れるかもしれません。とはいえ、ポータブルゲーミングPCとしては比較的軽め。個人的には、横向きに寝っ転がって肘に軽く重心を置いてプレイするのが快適でした。

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 そのほか、ハード面で目立つ変化は背面ボタンが小さくなったことですね。旧型ではややボタンが大きく、押しやすいものの誤動作しがちでしたが、新型ではボタンが小さくなったので誤動作しにくくなりました。旧型では握ったときに背面ボタンを間違って押してしまうこともあったので、個人的にうれしい改善点です。

 処理性能も大きく上がっており、旧型では激しい動きの3DアクションゲームやFPSなどは最高画質設定ではカクつくこともありましたが、新型では最高画質でも問題なし! 冷却性能も高くなっており、旧型では気になっていたディスプレイ部分の熱も気にならなくなっています。またSSD容量も標準で1TBあるので十分です。

 最大の改善点はやはりバッテリー容量の改善! プレイするゲームにもよりますが、3Dの一般的なゲームを主にプレイした場合、旧型は約1時間半しか持たなかったのに対し、新型ではなんと約3時間半も持ちました。旧型では外出時はACアダプターが半ば必須でしたが、新型のバッテリー容量であれば持ち運んでのプレイも実用範囲ですね。

どんな人におすすめ?:ゲーミングPC入門としてもピッタリなコスパ重視のポータブルゲーム機【ROG Ally X先行レビュー】


 あらゆるプラットフォームに対応していて、ゲーミングPCと同じ感覚で活用できる“ROG Ally X”。携帯性という最大の利点を持ちながら、ゲーム以外に動画鑑賞やサイト閲覧にも使いやすいです。

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 旧モデルの弱点であったバッテリー容量の少なさなども大幅に改善しています。拡張性という意味では通常のゲーミングPCのほうが優れた面もありますが、何より自宅では寝っ転がってリラックスしながらプレイ、外出時も快適にPCゲームをプレイできるのが本機の魅力です。

 約14万円という価格を考慮するとかなりコストパフォーマンスに優れた印象なので、ゲーミングPCの入門用としてもおすすめですね。気になるPCゲームがあるという人は、ぜひ購入を検討してみましょう!

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