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デッキ構築型ローグライク『ゼロディビジョン』レビュー。周回&育成要素てんこ盛りの大ボリューム。ボス戦も多彩なギミックや演出で飽きさせない

文:Ak

公開日時:

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 PC(Steam)で好評配信中のサイバーパンク風の究極戦略デッキビルダーゲーム『ゼロディビジョン(ZERO DIVISION)』のレビュー記事をお届けします。

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ゲームの基本:プレイのたびにデッキを組んで変化のあるゲーム展開を楽しめる【ゼロディビジョンレビュー】


 本作のジャンルは、ローグライトデッキ構築型カードゲーム。プレイのたびに一部を除いた育成状況がリセットされるので、挑戦のたびに新鮮なゲーム体験ができるのが特徴です。

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 とはいえゲーム内通貨を支払うことでカードを半永久的に入手できるなど、同ジャンルのローグライト系ゲームと比べると引き継げる育成要素は多く、プレイを重ねるごとに着実に戦力を強化していけます。

 序盤こそ敵は強めに感じますが、育成でかなりプレイヤー側の戦力が高くなるため、全体的な敷居は低めな印象です。

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 マップを進み、ノード(マスのようなもの)を踏むとバトルやアイテム入手などのイベントが発生。イベントにはランダム性もありますが、ノードの種類でおおまかにどんなイベントが発生するかは分かります。

 道中にはクオラムブローカー(ショップ)もあり、体勢を整えることが可能。各エリアでは任意のタイミングで“脱出”を選ぶことで次のステージに進めますが、基本的にはボスを倒して報酬を入手するのが目標となります。ただし行動には行動ポイント“サプライ”を消費するので、あるていど行動選択の必要はあります。

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 バトルでは、パーティメンバー×3個分のデッキを組んで、ランダムに配布されるカードを駆使して戦っていきます。各キャラクターはAP分だけカードを使用可能で、通常攻撃+カードを使って敵をすべて倒せば勝利!

 カードゲームとしてはスタンダードなルールになっており、各カードのシナジーなども分かりやすいです。APの制限があるので基本的にそこまで無茶な動きはできませんが、育成状況しだいで一気に押し切るような動きも可能。カードの組み合わせしだいで1ターンキルもできます。

 ちなみに、バトルで敗北した時点でその周回の挑戦は終了。勝てないと思ったり、その周回の育成がうまくいかなかったりした場合は、任意で降参することも可能です。

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 サイバーパンク的な世界観と物語も本作の特徴。そこまでストーリーの比重は大きくなく、あくまで一部ボスとの戦闘などで会話シーンが挟まるていどなのでテンポがいいです。

 ニーモシンセ、グリームなど、ゲーム内用語に横文字が多いので最初は戸惑うかもしれませんが、要素自体はそこまで複雑ではないので直感的に理解できるかと思います。翻訳も概ね良好。

デッキ構築:複数のデッキタイプが存在し多彩な戦術を組むことが可能【ゼロディビジョンレビュー】


 本作で選択可能なキャラクターにはおおまかに3種類のクラスに分かれます。周回ごとに3名のキャラクターを選択可能で、選べるキャラクターは高難度マップをクリアすると増えていきます。ちなみに、同クラスのキャラクターも選択可能で編成の自由度は高めです。

■各クラスの特徴
ガーディアン:防御や敵の攻撃を引き付けることに特化したクラス。いわゆるタンク
アサルト:火力に優れるクラス。いわゆるアタッカー
スペシャリスト:分身の生成などの特殊な動きが可能なクラス

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 キャラクターごとに初期デッキや固有カード、能力値やパッシブスキルなどが異なります。キャラクター選択によって戦略がガラリと変わるので、周回プレイが楽しい!

 序盤はガーディアンおよびスペシャリストでひたすらアサルトを強化しつつ、再動(再行動が可能な効果)を付与して火力で押し切る動きが有用でした。そのほか、スペシャリストの分身で特殊なユニットを増やしてから、全体に強化効果を付与して攻めるなど、とにかく多彩な戦術が存在します。

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 ゲーム中で入手できるカードは汎用カードになっており、どのクラスでも装備可能。そのため、カードの引きしだいでどのクラスでもアタッカーになれます。カードはバトル勝利などでランダム入手可能で、引けたカードによって戦術を組んでいくのが楽しいです。

 多くのカードは周回ごとに消失しますが、ニーモシンセ(通貨)を使えば次回以降のプレイに持ち越せます。ただし貴重なものほど必要なニーモシンセが増えるので、あるていど厳選する必要があります。

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 またカード自体にも複数のカテゴリが存在。各カテゴリの主な特徴は下記の通りです。

■カードカテゴリごとの特徴
ギア:弾薬を得たり直接ダメージを与える
戦術:バフやデバフ、ドローなど多彩な特殊効果が存在
ショット:遠距離攻撃
ストライク:近接攻撃

 同カテゴリのカード同士でシナジーを得られる場合が多いので、可能な限りキャラクターごとに同カテゴリのカードを集中させるのがオススメ。ゲームを進めてカードが充実してくると自分なりの戦術を安定して確立できるようになってきます。

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 オーグメントと呼ばれる、いわゆる装備品の要素も。装備するだけでパーティ全体の攻撃を上昇させたり、敵を撃破するごとにAPがたまるなど、強力な効果が多いです。

 オーグメントは引継ぎ不可なので、周回ごとに入手できたものによってカードと同様に戦術が決まってきます。うまくシナジーのあるオーグメントを入手できると一気にバトルが有利になるのが気持ちいい!

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 キャラクターの能力そのものを強化することも可能となっており、固有カードの性能やアビリティを強化可能。

 こちらも周回での引継ぎは不可能ですが、任意で強化できるぶん自由度は高め。主戦力となるカードを持つキャラクターを強化していくといいでしょう。

周回&収集要素:ギミックの多いバトルで飽きが来ない! ボリューム感もすごく値段以上の満足感【ゼロディビジョンレビュー】


 本作のバトルでは、攻撃すると分裂&爆発する敵や、倒す順番によって復活する敵など、さまざまなギミックが存在。

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 とくにボス戦は複数のウェーブが存在し、ギミックも多彩で非常に歯応えがあります。とはいえ理不尽さは感じず、しっかり敵の特徴を把握すれば倒せるバランスになっているので、攻略法を考える楽しさが味わえます。

 フィールド上にボスの身体の一部が出現するなど、ボス戦では特殊な演出もあり、視覚的にも楽しいです。

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 ゲーム開始時にモード選択も可能。デッキサイズの最低枚数や重複カードの制限などを変更できるので、一味違うデッキ構築が楽しめるようになります。

 ステージをクリアするごとに高難度マップに挑むこともできるようになっていき、合計11段階の難易度が存在。それぞれのクリア報酬には新しいキャラクターなども含まれるので新鮮な気持ちでプレイできます。

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 1500円以下という値段ながら、かなりのボリュームと手堅いゲーム性で、とにかく満足度がすごい!

 全体的な敷居の低さのおかげでデッキ構築ゲームの入門編としてもオススメなので、戦略性の高いゲームを求めている人はぜひ遊んでみてください。

商品情報


タイトル:『ゼロディビジョン』
機種:Steam
販売価格:1,499円(税込み)
※リリース記念セールで現在1,349円(税込み)7月26日に終了
言語:日本語完全対応済、英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)

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