『QUESTER | OSAKA』の家庭用ゲーム機版を実現したい！シリーズとしても末永く続けていきたい【電撃インディー#703】

文：電撃オンライン

公開日時：2024年07月08日(月) 12:30

　電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、先日実施された“電撃インディー大賞2024”の受賞記念で、ハックアンドスラッシュに特化したダンジョン探索RPG『QUESTER | OSAKA』の開発者インタビューをお届けします。

　本作は、漫画家・萩原一至さんが構築した退廃未来の世界観をベースとしたダンジョン探索RPGです。

　『QUESTER』の前日譚を描いており、水の都・大阪を舞台にカヌーで水辺を移動する新要素が追加されています。また、新たなクエスターも登場します。

　『QUESTER | OSAKA』はSteamで配信中です。

　本記事では、“電撃インディー大賞2024”で5位、RPG部門で1位を受賞した『QUESTER | OSAKA』の開発を担当した、サウザンドゲームズの代表取締役・桑原敏道さんにお話を伺いました。

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『QUESTER』シリーズを末永く続けて「いつまでクエスター作っているんだ！」と言われるのが夢

──電撃インディー大賞2024で『QUESTER | OSAKA』が5位、RPG部門で1位を獲得した感想を改めて教えてください。

　「まさか！」の受賞です。大賞の5位が嬉しいことはもちろんですが、“RPG部門”というゲームジャンルを特定した中で1位をいただけたということに、感激しています。

　『QUESTER』シリーズは、RPGのゲーム性や面白さを抽出したプロジェクトにしたいと思って進めていたので、そういう意味で今回の受賞は励みになりました。

──『QUESTER | OSAKA』の注目点を教えてください。

　萩原一至さん（本作では原案・キャラクターデザインを担当）に、キービジュアルの“青い髪の少女”をあらためて描きおろして頂きました。ゲーム内では、ナビゲーター役として活躍してくれます！

　また、ゲームデザイン担当・加藤ヒロノリさんが関西出身ということで、大阪ネタがたくさんちりばめてあります。いろいろと発見してほしいですね。

──開発で苦労していたところを教えてください。

　最初は関西圏でのイベント初出展記念として、大阪にマップを差し替えただけのバージョンを作るはずでした。

　ですが、あれも欲しい、これも欲しいと自分たちが好きな機能を追加していくうちに規模が、ちょっと大きくなってしまいました……。

──開発をするうえで、特に気を付けている点などを教えてください。

　前の話と矛盾していますが！　スモールスタートを心がけています。

　まずは小さく、本当に必要な部分だけ作ってみて、テストプレイをして改良をしたり、後からリソースを充実したりする流れです。

　そんな方針ですので、クローズドβテストやアーリーアクセスでのフィードバックが、とても参考になっています。ユーザーの皆さんには、本当に感謝しています。

──ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。

　『QUESTER』というタイトルは、「シンプルで奥深いダンジョン探索RPGを作ろう！」というプロジェクトへの想いを元に萩原一至さんが命名してくれました。

　探索者という意味です。とにかくワクワク・ドキドキしながら探索できるようなコンテンツづくりを心がけました。

──今後、実現したい野望などありますでしょうか？

　『QUESTER | OSAKA』の家庭用ゲーム機版を是非実現したいですね！

　それから、『QUESTER』シリーズはライフワーク的に、末永く続けていきたいと考えています。受賞コメントにも書かせて頂いたのですが、「いつまでクエスター作っているんだ！」と言っていただけるのが夢です。10年後、20年後に新作や移植版が出ていたらカッコイイかなと。

──ゲームの開発に携わることになったきっかけについて教えてください。

　子供の頃からゲームが大好きでした。最近、小学校の卒業アルバムを見直したら「ゲーム部」に入っていたのでビックリです。コリントゲームを自作した記憶がうっすらとあります。

　その後、8ビットパソコン時代（MSXやPC-8001）にゲームやプログラミングに興味を持って、その流れのままにゲーム業界を目指しました。

　高校生の時にはアルバイトでカードゲームやTRPGを作ったり、PCゲームの移植をしていました。

──ここ数年でもっとも感銘を受けた、おすすめのインディーゲームについて教えてください。

　直近ではシューティングゲーム『デビルブレイドリブート』に痺れましたね！

　少し前のタイトルですが、コンバットフライトアクションゲーム『Project Wingman』も大好きです。両方とも作者個人の強い意思・意図を感じていいですね。

──最後にユーザーに一言お願いします。

　ハクスラRPG『QUESTER』および『QUESTER | OSAKA』を応援していただき、本当にありがとうございます。

　今回の経験を元に、よりよいインディーゲームを作っていきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

サウザンドゲームズ　代表取締役　桑原敏道