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『護縁』神ゲー説。性癖ぶっささりキャラ同士の関係性(絆)を掘り下げるシステムがエモい&コミカルなアニメ演出が沼過ぎて…

文:電撃オンライン

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 NCSOFT CorporationがiOS/Android/PCで配信予定の『護縁(ごえん)』。PCオンラインゲーム『ブレイドアンドソウル』の3年前の世界を舞台にしたMMORPGをベースに開発されたタイトルとなっています。

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 そんな『護縁』のメディア向け体験会が実施され、冒頭部分をプレイできたので、本記事では、世界観やキャラクターについてレビューします。……ネットゲームなのでほかのプレイヤーと遊ぶのが楽しい要素も多く用意されているのですが、声を大にして言いたいのが、「これ、1人でじっくり遊べるストーリー&キャラゲーとしてめちゃくちゃ出来がいいんじゃない?」ということ。数時間のプレイでも感じられた『護縁』の神ゲーっぷりを語らせてください!

『護縁』は壊滅させられた家門を再建する物語。『ブレイドアンドソウル』を知らなくてもOKな明るい冒険物語


 最初におことわりを。『護縁』は『ブレイドアンドソウル』の3年前の世界が舞台ですが、『ブレイドアンドソウル』を知らなくてもまったく問題なく遊べます。『ブレイドアンドソウル』のキャラが一部登場するので作品を知っているとニヤリとできる部分はありますが、完全新作ストーリーとして楽しめるのでご安心を!

 さて、本作の主人公はユッシ・ユキという名の女の子。自身が所属する護縁門と呼ばれる家門が襲撃に遭い、再建するための姿が描かれます。ちなみに護縁門とは“縁を守る”という信条から来ているようです。

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▲中性的な見た目もあって、初めて見たときはユキの性別がわかりませんでした。今回のプレイでは日本語ボイスが未実装だったので、どんな声になるのか気になります!

 襲撃では、多くの仲間が殺されてしまいます。詳細こそ不明ですが、ユキはなんとか生きのびます。これが、回想のような形で描かれて物語が始まりました。

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 『ブレイドアンドソウル』のストーリーは重め。世界観が同じで、導入が壮絶だった『護縁』もストーリーが重いのかとも思いましたが、そんなことはなくギャグなども交えた明るい展開で進みました。あくまでユキの目的は復讐ではなく家門の再建なのも、それが関係しているのかもしれませんね。

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▲家門は、まったく同じ護縁門を再建するのではなく、すこし形を変えてでも以前のような生活を取り戻すという方が近いのかも。ここで、任意の名前(家門名)を付けられます。

 実際にプレイしていても、悲壮感のようなものはあまり感じられません。冒頭にあった護縁門が壊滅した回想こそ悲惨な状況を描いていましたが、ユキの言動からはそれが原因でふさぎ込んだり、落ち込んでいるような言葉が出ないのが理由かもしれないです。

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 再建のためにさまざまな任務をしていくのですが、ずっと明るいストーリーだけではなく、ときにはシリアスな場面も用意されています。ただ、爆弾の爆発に巻き込まれたのに無傷だったり、重要そうな敵がお金といっしょに流れてきたり、いい感じにコミカルです。

 最近はアニメルックな3Dキャラが登場するゲームが増えていますが、『護縁』はそのなかでもアニメ的なコミカル表現のクオリティが高く、見ていてニコニコできました。リアルなドラマ演出もいいんですけど、個人的にはゲームってデフォルメされたアニメ演出が好きなんですよね!

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▲こういった演出も明るいストーリーを作るのに一役買っています。

 ストーリーも明るければ、ユキが拠点にしている場所を中心とした世界もかなり明るいです。太陽の光が降り注ぎ、小川が流れていたりする自然が溢れる場所。時間がゆったりと流れていそうなのどかな風景で、明るいストーリーがマッチしています。

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▲ちなみに再建したい家門はほとんど家屋がない状態。ストーリーの進行によって、さまざまな施設を建てられるようになります。多くの建物を建てられると再建できているという気持ちになれそうです。

 個人的にですが、ストーリーが重めなのはよくても、その展開が続くとしんどくなってしまいます。なので、物語の芯になるユキの過去こそ重いですが、それを感じさせないような明るいストーリーが本作の特徴。

 ですが、その芯に迫ったときも明るい感じで描かれるのか。それとも、その部分はシリアスに描かれるのか。そういった面も含めて気になるところです。

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イケメン・美少女…よりも、むしろイケオジや獣・魔物系の存在感が強い!? 性癖ぶっささりキャラが多すぎる!【護縁】


 主人公のユキを中心として明るいストーリーが展開されますが、そんなストーリーを盛り上げるキャラクターも魅力が溢れています。

 まずは、ユキとともに旅をするホンビとウゲンです。ホンビは、記憶をなくした少女で、そのことが関係しているのかクールな印象を受けるキャラクターです。明るいユキとは正反対ですね。

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▲口数も少なめなホンビ。明るいユキは衣装も明るい色を使っており、ホンビは重厚感のある黒色の衣装でキャラクターのイメージに衣装がしっくりきます。

 余談ですが、クールに見えるホンビが、実はユキを大大大大大好き好き好きっ娘というギャップを持つことを知った時、自分の中での『護縁』の神ゲーポイントが+1されました。ホンビかわいいよ、かわいい。


 ウゲンは、かなり小柄な男の子。こんな見た目ですが18歳なのはびっくり。それもユキとは違う種族なので、彼らにとっては普通なのかもしれません。性格はしっかり者という感じ。

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 ユキ、ホンビ、ウゲンは、3人がそれぞれ個性を持っていながら、1つのパーティとしては相性がよさそう。この3人が旅先でさまざまな人たちと会話しますが、だれがどのような反応をするのか楽しみにしながらストーリーを進められました。

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 キャラクターは、本作オリジナルや『ブレイドアンドソウル』のキャラクターも含めて60以上が登場。多くのゲームはかっこいいハンサムガイズやかわいい美少女が中心で、それはそれで大好きなんですけど……『護縁』はちょっとおかしい(いい意味で)。

 いわゆるイケオジや、カエルや猿、ミノタウルスのような動物・魔物系など、本当に多種多様。なんといいますか、性的な意味を超越して自分の性癖にぶっささりまくり!

 ダイバーシティ(多様性)にもほどがあるだろ……とツッコミたくなるほど、『護縁』はキャラの幅が広すぎます。

 これ、かなり大事なことでして。『護縁』は本当にキャラクターの幅が広くて、かつ1人1人にバックストーリーが用意されているので、1人用のキャラクターゲームとして本当にちまちまじっくり遊べるんですよね。
(なお、キャラが多いと育成が大変になりがちですが、レベルを共有できる特殊な育成システムによってスムーズに遊べます)

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▲え? カエルを操作して戦えるの?(困惑) そして、意外と強くてさらに困惑。
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▲まさかの“悪徳役人”(笑)。かえって新鮮です。

 また、本作が『ブレイドアンドソウル』の過去を描いたものなので、『ブレイドアンドソウル』のキャラクターたちも登場するようです。『ブレイドアンドソウル』を知っていればどのような違いがあるかを楽しめますし、知らなくても1人の魅力あふれるキャラクターとして見ることができます。


キャラ同士の関係性(絆)を掘り下げるシステムがエモい! とにかくキャラ愛が深くて…好き【護縁】


 入手したキャラクターは絆を結ぶことができ、能力強化などの恩恵とは別にそのキャラクターの関係性を掘り下げるストーリーを楽しめます。

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 ここ、神ゲーポイントです。キャラ同士の人物相関図がそのままゲームシステムになっているような仕組みなので、あるキャラが好きになると、そのキャラが関係しているキャラも集めたくなる&好きになっていくという素晴らしき沼構造! これはヤバい!!

 友情、愛情、よくわからない感情(特にコミカル系。笑)などなど、キャラストーリーを楽しむだけで時間が過ぎていく良ゲーです。ざっと見ただけでも、なぜか敵組織のキャラと関係性があるキャラなんかもいたりして……気になりまくり!

 このへん、開発スタッフの思うツボ感もありますが、魅力的なキャラ×魅力的なキャラという関係性がおりなす掛け算的な楽しさがたまりません!


 また、キャラクターによって戦闘時の性能やモーションが異なりますが、それ以外の部分でもモーションが異なります。とくにこだわっていると感じたのは、“感情表現”のモーションです。

 “感情表現”は、名前の通りキャラクターが動いて感情を表現するモーションです。今回プレイした範囲で確認できたのは、手を振って挨拶をするようなモーションと首を振って断るようなモーションの2つ。

 見たときには、このようなシステムがあるのかと思っただけで、操作しているキャラクターでただ試しただけでした。その後に何気なくほかのキャラクターで試してみたら、なんとモーションが違うではないですか。

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 たまたまかと思ってさらにキャラクターを変えて試してみたら、そのキャラクターもモーションが違う。なんと、“感情表現”で使用できるモーションはすべてのキャラクターで個別らしいです。

 ぶっちゃけて言うと、“感情表現”はゲームをプレイする上でなくても問題ない機能です。それなのにそこまでこだわっていると、いろいろなキャラクターを操作して楽しみたくなってしまいますね。それに、写真撮影に特化したモードもあるので、ゆっくりとキャラクターの“感情表現”を見ながら、ベストショットを撮影して楽しめます。

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▲設定すれば、画面上に表示されるものを自由に決められます。写真撮影にこだわる人にとってはうれしい限り。
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▲背景にぼかしなども入れられます。
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▲ちなみにカメラを移動するとキャラクターの目線がカメラを追うようになっています。こだわりがすごい。
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 さらに、キャラクターにはスキンが用意されており、ショップで購入したり、育成を進めていくと入手できます。入手していなくても、スキンを適用したときにどうなるか見ることができ、通常では見られないキャラクターの一面などを知ることができます。

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 ショップでスキンを見てるだけでもテンションがあがりますね。気分で「今日はこのスキンにしよう」と決めて、プレイすれば冒険が楽しくなること間違いなし。

 また、変えられるのはキャラクターの見た目だけではなく、武器やモーションもでした。同じキャラクターでも組み合わせることで、自分好みの見た目でプレイできます。

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 本作はMMORPGがベースになっているので、ほかのプレイヤーが同じ画面にいるという状況が珍しくありません。そうなると、同じキャラクターを操作しているということもあるわけで。見た目を変えられる要素は多ければ多いほどほかのプレイヤーとの差別化ができて、キャラクターに愛着がわきそうです。

 こういう部分も含めて、『護縁』開発スタッフの強いキャラクター愛を感じました!

【まとめ】『護縁』は1人でじっくり遊べるストーリー&キャラゲーとしてめちゃくちゃ出来がいい!


 『ブレイドアンドソウル』の過去を舞台にしているということで、重いストーリーが展開されるのかと思いましたが、実際は明るいストーリーでコミカル要素もあるので、万人受けしやすい『護縁』。

 60人以上登場するキャラクターも個性があふれており、新しく出会うたびに魅力を発見できそうです。モーションや見た目を変えられるスキンなども豊富で、操作するキャラクターを自身でメイキングするMMOとは違うものの、差別化は十分できているように感じました。

 ゲームシステムに関するレビュー記事は別記事で掲載しますが、ネットゲームとしてもしっかりと作られている作品です。(もっと言うと、ネットゲームというよりアクションゲームとしての出来がいいんですけど!)

 でも、あえて最後にもう一度言わせてください。

 『護縁』は1人でじっくり遊べるストーリー&キャラゲーとしてめちゃくちゃ出来がいい!

 キャラゲーの沼にハマるのは大変ですが、その一方で人生を豊かにしてくれます。

 主人公のユキの明るい性格に惹かれ、そんなユキをしゅきしゅきなホンビに惹かれたのは沼の入り口に過ぎず、『護縁』が本気でヤバいのは、そんなキャラが60人以上いて、かつ人物相関図で関係性がつながっていく沼の深さにあります。

 ネットゲームがちょっと苦手に感じる人でも、1人でじっくり遊べるストーリー&キャラゲーとして『護縁』を遊んでほしいと、最後の最後までプッシュさせていただきます!

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