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オタクが選ぶ世界三大ごじょう。五条、悟浄…先生やコスプレ衣装制作高校生など

文:米澤崇史

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 自身がオタクということもありますが、ライターとしての仕事上いろんなアニメ作品を見ているのですが、ある時ふと思いました。

 「“ごじょう”って名前のつくキャラには良キャラが多くないか?」と。

 もちろん、多くの人が思い浮かべるのは、やっぱりあのキャラクターかな……というのはあるのですが、それ以外にも“ごじょう”の名前がつく知名度の高いキャラクターって何人かいるんですよね。ここでは、オタクの筆者が選んだ世界三大“ごじょう”を紹介していきます。

世界三大ごじょう①:『呪術廻戦』五条悟


 『週刊少年ジャンプ』にて連載中の漫画『呪術廻戦』の登場人物である五条悟。今“ごじょう”と聞いて、もっとも多くの人が名前を思い浮かべるのはやっぱりこの人じゃないでしょうか。「五条先生」や「五条さん」と呼ばれることが多いです。

 主人公の虎杖悠仁が特級呪物である両面宿儺の指を飲み込んでしまい、その危険性から処分されそうになった際、「宿儺の指を全部集めた上で殺す」策を発案し、虎杖が生き残れる助け舟を出したのが五条でした。呪術高専東京校1年の担任でもある五条は、教師として虎杖ら呪術高専の生徒たちを教え導いていくという役どころです。

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 そんな五条は 呪術界御三家・五条家の現当主で、日本に4人しかいない特級呪術師の一人という、作中では名実ともに“現代最強の呪術師”とされている最強格のキャラクターで、作中もほぼ敵なしと言っていいほどの圧倒的な強さを誇ります。

 2023年7~12月に放送されていたTVアニメ第2期では、虎杖たちと出会う前の学生時代のエピソード(“懐玉・玉折編”)も描かれ、いつもの飄々とした調子とは異なる新しい五条の魅力に、さらに虜となった人も多いのではないでしょうか。

 アニメで声を演じているのは中村悠一さんで、個人的に中村さんといえば『魔法科高校の劣等生』の司波達也や『Re:ゼロから始める異世界生活』のラインハルトなど、いろんな作品で“最強”なキャラクターの声の印象が強かったのもあり、五条悟役はこれ以上ないほどハマり役だと感じました。


世界三大ごじょう②:『その着せ替え人形は恋をする』五条新菜


 2022年1月~3月に放送されたTVアニメもヒットした、ヤングガンガンにて連載中の漫画『その着せ替え人形は恋をする』の主人公・五条新菜も有名な"ごじょう”の一人。喜多川海夢からは「五条くん」と呼ばれています。

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 五条は五条人形店の跡取りで、子どもの頃に見た雛人形に心惹かれて、祖父と同じ雛人形の顔を作る職人である「頭師(かしらし)」になるのが将来の夢。ただ幼い頃に雛人形の趣味を不気味がられたのがトラウマになり、周囲にはそれをひた隠しにしています。

 ところが学校のミシンを使って雛人形の衣装を制作していたところを喜多川海夢に発見されてしまい、コスプレに憧れる海夢に衣装製作を頼まれる形で、二人の奇妙な関係性がスタートすることに(海夢は大のオタクでコスプレ好きですが、雑な性格で衣装製作についてはからっきしだったのです)。

 引っ込み思案で超のつく真面目キャラで、衣装製作のために海夢が持ってきた18禁美少女ゲーム『聖ヌルヌル女学園』を超真顔でメモをとりながらプレイするなど、なかなかユニークな一面も持ち合わせているキャラクターです。


世界三大ごじょう③:『ガーリッシュ ナンバー』烏丸悟浄


 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』で知られる、渡航先生が原案・シリーズ構成を担当したTVアニメ『ガーリッシュ ナンバー』の登場人物、烏丸悟浄(からすまごじょう)も印象深い「ごじょう」くんの一人です。

 アニメ・声優業界を題材とした作品で、主人公の烏丸千歳の駆け出しの新人声優。悟浄はそのマネージャーを務めているのですが、二人は血の繋がった実の兄妹という関係となっています。

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 千歳は楽天家で自信過剰、声優としてのプロ意識も低いという大問題児で、そんな千歳に振り回されつつも、時にマネージャー、時に兄として支えるという、甲斐甲斐しいポジションのキャラクターです。ちーさまの名言「勝ったなガハハ!」も知っている方が多いのでは?

 悟浄が務める事務所の社長である難波、アニメの販売を担当するペイタックスのプロデューサーの九頭と、妹の千歳以外にも悟浄の周りはやたら能天気な面々が多く、常識人である悟浄はその割を食らうこともしばしば。作品を象徴する名(迷?)台詞である「勝ったな!ガハハ!」を3人が口にする中で、一人悟浄が頭を抱えている1話ラストは、実に苦労人らしい哀愁が漂っています。

 実は悟浄は一度は声優の道を志すも、夢半ばで敗れてマネージャーになったという過去も持っており、『ガーリッシュ ナンバー』の物語の中で重要な役割を果たすキャラクターでもあります。

その他の世界三大“ごじょう”は?


 それ以外の“ごじょう”といえば、『イナズマイレブン』シリーズの五条勝も、知名度の高い"ごじょう”です。

 「本当に子どもなのか?」と思える見た目のインパクトはありつつも、アニメ本編ではほぼセリフがないという、モブと言ってもいいレベルの扱いのキャラであるにも関わらず、2010年に実施された公式の人気投票での“祭り”の結果一位を獲得。『イナズマイレブン』をほとんど知らない人でも、この騒動のおかげで五条勝だけは知っているという人も少なくないんじゃないかと思います。

 なおこの“祭り”の影響は一度だけに留まらず、五条勝はその後も人気投票が行われる度に一位を獲得しており、『ダンボール戦機W』のコラボでもそっくりさんである“M・ゴジョー”が登場、続編にあたる『イナズマイレブンGO』では成長した姿を披露するなど、公式でも破格の待遇を受けるように。気付けば、本当の意味で人気キャラクターになっていたという、稀有な存在でもありました。

 あとは、アニメ・ゲーム・舞台と様々なメディア展開が行われた、峰倉かずや先生の漫画『最遊記』に登場する沙悟浄も候補になるでしょうか。

 その名前の通り、モチーフになっているのは『西遊記』の沙悟浄で、女性好きな性格から"エロ河童”呼ばれることも。こちらはいかにも悪そうで斜に構えた雰囲気に反して、情にもろいお人好しで、周囲に振り回されていわゆる貧乏クジを引かされることも多いキャラクターでもあります。

 個人的に、演じる平田広明さん=タバコを吸うワイルドなキャラのイメージがあるんですが、『ワンピース』のサンジと並んでその要因を作ったキャラクターなんじゃないかと思っています。ただ、“さごじょう”としてのイメージが強いので“ごじょう”で思い浮かべる方は多くないかもしれません。

 これで、ある程度代表的なところには触れられたのではないかと思っているのですが、まだまだ筆者が知らない“ごじょう”はいることでしょう。ぜひ、自分なりの世界三大“ごじょう”をチョイスしてみてくだい。

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