電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、9月3日にSteamにて配信が開始される、ワンコネクトが贈るPC(Steam)用自動戦闘3DダンジョンRPG『ISEKI』をレビューします。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
こんなダンジョンRPGを待っていた!
本作は、古代遺跡と冒険がテーマのフルオート戦闘3DダンジョンRPG。未知のダンジョンを探索し、古代遺跡の秘密を解き明かし最奥にいる悪鬼の殺害が本作の目的となっています。道中入手できる、メモリースレッドと呼ばれる装備を集めて強化しながら数々の謎と危険に立ち向かっていくダンジョンRPGです。
ここで注目してほしいのが、本作はRPGですが戦闘システムがフルオートというところ。事前に装備した行動パターン(メモリースレッド)に基づいて展開されます。同じメモリースレッドだとしても付加能力にかなりの個性があるので、探索の楽しさや、最適な戦術を練るといったシミュレーション要素が楽しめます。
本作の魅力は、3DダンジョンRPG要素や装備探索要素に加えて、戦闘はあらかじめ行動パターンをセッティンしたオートバトルというシミュレーション要素といった3つの要素が絶妙なバランスで組み合わさっているというところかと。
親しみやすさがあるグラフィックとシステム
3DダンジョンRPG要素は、親しみすら感じる往年のグラフィックやシステムになっており、3DダンジョンRPGが好きな方には、安心感とワクワク感が味わえると思います。
3DダンジョンRPGを知らない方からすると、ちょっと単調なグラフィックやシステムと思えるかもしれませんが、主観視点での探索は自身の周囲しか見回すことができず、どこに危険が隠れているかわからないダンジョンを一歩ずつ注意深くする必要があります。ダンジョン探索の緊張感と楽しさが味わえるジャンルになっています。
ダンジョン探索中には、メモリースレッドといったアイテム発見や、敵との戦闘を始めとした様々なギミックや謎解きが発生するので、飽きること無く永遠にダンジョン探索ができました。
また本作には“燃料”というシステムがあり、歩く、ギミックを解除する、戦闘など様々な行動によって燃料が減っていきます。燃料が尽きるとそこで探索は終了となりますが、戦闘中に燃料が尽きた場合はゲームオーバーとなってしまうので要注意!
奥へ奥へと進むほど、燃料残量という緊張感もあるので、無駄のない動きや、拠点へ戻るタイミングなど燃料システムもまた飽きさせない一つのシステムとして楽しめました。
メモリースレッドを求めて無限探索編
装備集め中に発生する付与効果の厳選。一種のギャンブルにも通ずる嬉しさや喜びを得られるシステムですが、本作に登場するメモリースレッド(MT)といった装備品にもかなりの種類が用意されています。メモリースレッドを変更することで、能力値や行動パターンが変化するので、本作で一番大事なシステムと言っても過言ではありません。
今回プレイした感触だと、同じ付与効果のメモリースレッドって無いのでは!? となるぐらい個性豊かメモリースレッドが見つかったので、探索をより楽しく中毒性の高いものになっていました。
通常なら最強の武器を一つ手に入れたら大満足! となりますが、そうはいかないのが本作の面白いところ。
メモリースレッドには装備できるスロットが複数あるため、最強のメモリースレッドを一つ見つければ終わりというわけではありません。複数種類のメモリースレッドを発見し、組み合わせていく必要があります。無限探索が捗るのでますます楽しくなります!
最適なシミュレーション(装備構成)がフルオート戦闘を制する
戦闘はフルオートで進行するところが本作の特徴。事前に装備したメモリースレッドの行動パターンによって展開されます。行動パターンは1T(ターン)、2T、3T、4Tが1セットのループになっており、5T目は1Tの行動が選択されるというシステムになっています。
「じゃぁ集めたメモリースレッドをどこのターンに当てはめるか悩むなぁ……」と、プレイする前は思っていましたが、メモリースレッドはそれぞれ装備できるターンが決まっています。
そのため、「3Tの装備だけやたらと弱い……」ということが起きたり、「1Tの装備だけやたらと充実した……」ということも起きたりしました。
“1Tと2T目に強力なメモリースレッドを装備して、3T前までに倒してしまう」という構成もありですし、長期戦になりそうなら4T目に回復効果のあるメモリースレッドを装備するなど、状況に応じた構成を考えて挑むフルオートバトルは、シミュレーションゲーム感満載で個人的にはかなり楽しめました。
ちなみに余ったり、使わなかったりしたメモリースレッドは売却すると燃料に変換できるので、メモリースレッドは集めれば集めるほどメリットしかなく、探索に無駄が生じないのも良い点でした。
他にも“PMT”や“SPMT”といった特定のタイミングで発動できるサポートタイプのメモリースレッドも存在するので、無限大の組み合わせでオートバトルに挑めます!
“ダンジョンRPG要素アリ!”、“ 探索要素アリ!”、“シミュレーション要素アリ!”このジャンルのどれか一つでも好きでしたら絶対にハマる作品だと思うので、気になる方はぜひチェックしてみてください。