最新第8巻が発売中の杉浦次郎先生の漫画『僕の妻は感情がない』のレビュー記事をお届けします。
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この記事には、漫画『僕の妻は感情がない』第1巻~第7巻のネタバレが含まれるのでご了承ください。物語の核心的なネタバレはありませんが、先の展開を新鮮な気持ちで楽しみたいという人は、1巻のみのレビュー記事もあるので、そちらをご覧ください。
作品概要:『僕の妻は感情がない』の魅力とは?【僕の妻は感情がない感想レビュー】
まずは『僕の妻は感情がない』の魅力について簡単に紹介。
本作は、ひとり暮らし3年目の多忙な青年“タクマ”と、家事ロボット“ミーナ”との同居ストーリー。ロボットらしく一見感情のないように見えるミーナちゃんと主人公・タクマの不器用ながらも心あたたまる交流が描かれます。
本作は、ひとり暮らし3年目の多忙な青年“タクマ”と、家事ロボット“ミーナ”との同居ストーリー。ロボットらしく一見感情のないように見えるミーナちゃんと主人公・タクマの不器用ながらも心あたたまる交流が描かれます。
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多忙な日々を送るなかで、家事手伝いを目的に旧式ロボットであるミーナちゃんを購入したタクマ。とあるささいなきっかけで、彼女を“妻”として愛情を注いでいくことになります。
そのきっかけというのが、疲れ切って酔っぱらっての軽口からというのが、このタクマらしいところ!
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きっかけはそんな感じで軽いですが、タクマのミーナちゃんへの愛情はひたむきで真っすぐなもの。最初こそ優柔不断に見えるシーンもありますが、巻が進むほど誠実で前向きな性格が見えてきて、読者視点でも彼のことが好きになっていきます。
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その好意を受け取るミーナちゃんのほうも、タクマの「僕のお嫁さんになってくれない?」という提案をロボットらしく機械的に受け入れただけかと思いきや、意外なまでに結婚生活にノリノリ。むしろ冗談半分のタクマよりも、序盤は積極的に仲を深めようとすることすらあります。
多少のすれ違いはありながらも、不器用な夫婦生活を続けていく二人のことを見守っていきたくなりますね。
『僕妻』の魅力1:ただ可愛いだけでない芯の強さを見せるミーナちゃんが魅力的【僕の妻は感情がない感想レビュー】
本作最大の魅力は何といっても、ミーナちゃんの可愛さ。基本的に無表情で無感情に見える彼女ですが、言葉の節々やリアクションはかなり感情豊かに見えます。1巻時点で、多数の読者が『僕の妻は感情がない』というタイトルに突っ込みを入れたくなるはずです(笑)。
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電子レンジに対抗意識をむき出しにしたり、自分の性能をことあるごとに見せつけようとしてくるのも可愛い! 自分がロボットであることにコンプレックスがないばかりか、自分がロボットだからこそできることがあると前向きなのも、ミーナちゃんの魅力であり強さであると感じます。
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ただ可愛いだけでなく、しっかり自分の価値観を持っているのも魅力的。誰かにタクマとの関係性を指摘されたら理路整然と反論したり、自分に明確な害意を持つ相手に対しても毅然とした態度で接したりという姿勢がカッコいい!
1巻時点では“ミーナちゃん”でしたが、5巻あたりで彼女の強さがさらにハッキリと分かってきて、読者的には“ミーナさん”と呼びたくなるほどです(笑)。
『僕妻』の魅力2:多彩な価値観を持つキャラクターの登場で主人公とミーナちゃんの関係性が掘り下げられる【僕の妻は感情がない感想レビュー】
タクマとミーナちゃんを取り巻く人間関係も本作の魅力のひとつ。新キャラクターの登場によって、二人の関係性がさらに多角的に掘り下げられていくのが、物語の面白いポイントです。
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なかでも大きく影響を及ぼしたのが、マモルくんの登場。詳細はネタバレになるので避けますが、最初は比較的シンプルな性能のお世話ロボットだったのが、何やかんやあって二人の子ども的な存在になります。ちなみにマモルくんは2巻最後~3巻序盤で登場。
まだまだ知っていることの少ないマモルくんを“子育て”していく二人の姿は、まさに夫婦! 今まではどうしても主従関係のようでしたが、子育てを通じて対等に……というかむしろミーナちゃんのほうがちょっと上位になったような気さえします。
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タクマとミーナちゃんの夫婦関係には、当然周囲の登場人物も好意的な反応ばかりではありません。とくに主人公のおじさんは、「二人の関係が対等ではない」として、そんな関係を主人公が強いているのではないかと心配します。
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決して主人公たちに悪意があるわけではなく、身内だからこその心配をしているだけに主人公も考え込んでしまいます。
確かに見方によっては二人の関係性はそう見えるよなと、人間的な価値観で見ると納得感のあるおじさんの指摘。それにミーナちゃんがどういった反応をするかは……ぜひ4巻を実際に読んでみてください!
『僕妻』の魅力3:人類とロボットの共存とは? 重厚なテーマに触れることも【僕の妻は感情がない感想レビュー】
さらに本作では人類とロボットの関係性について、単にタクマとミーナちゃんの夫婦関係だけにとどまらないレベルまで深く掘り下げられることもあります。
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多くの人たちはロボットに対して悪感情を持っておらず、タクマとミーナちゃんの関係性についても「変わってるな」くらいの感情しかもっていない人がほとんどです。
ただし一部のキャラクターはロボットに対して強い反感を持っている場合もあり、実際にミーナちゃんや周囲の人物に悪意を向けてくることも。そのなかの一人である絵里栖はとくに印象的なキャラクターです。最初は意味も分からずただ敵意を向けてくる彼女ですが……その真相が衝撃的! 真相を知ったあとは、彼女をキライにはなれなかったですね。
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“人類とロボットは共存できるのか?”という根源的なテーマについても描かれる本作。ほんわかラブコメだと思っていたら、泣ける話も多いです。とくに7巻の野良ロボットのエピソードは、涙なしには見られません。
『僕妻』の魅力4:謎に包まれたミーナちゃんの過去など気になる展開が満載!【僕の妻は感情がない感想レビュー】
まだまだ続刊中の本作ですが、描かれていない謎も多いです。とくにミーナちゃんの過去に関しては謎の多い要素。
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前の持ち主の情報も、少しづつ明らかになっていきます。最初は単に旧型だから廃棄されただけかと思いきや、実はそうではなく……ロボットという存在そのものに関わるような重大な過去が隠されているように思えます。
伏線の貼り方と回収のバランスがよく、着実に物語が進行している感じがするので、先が気になりますね。
最新第8巻の内容は?【僕の妻は感情がない感想レビュー】
最後に、発売中の最新第8巻のあらすじを掲載。どうやら、マモル君にスポットがあたりそうな内容で……? ついにマモルくんが同型のロボットに出会うようなので、そのリアクションも必見ですね!
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■『僕の妻は感情がない』8巻あらすじ
かたちがかわっても、かわらないもの。
ちょっと未来の話。年月によって、成長したり、成長しなかったりします。今回は、マモル君が大きく成長しそうです。
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