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アニメ調のTPS『Strinova(ストリノヴァ)』開発者インタビュー&TGSブースレポ。ペラペラになる“弦化”とガンアクションで初心者もコアゲーマーも楽しめる作品に【TGS2024】

文:セスタス原川

公開日時:

 IDREAMSKYが開発中のPC/iOS/Android用アニメ風競技TPS『Strinova(ストリノヴァ)』の東京ゲームショウ2024(TGS2024)ブースレポートおよび、開発者インタビューをお届けします。

[IMAGE]※本記事はIDREAMSKYの提供でお送りします。

試遊環境が充実の『ストリノヴァ』ブースの模様

 IDREAMSKYは、TGS2024にて『ストリノヴァ』の専用ブース(ホール4 04-S01)を出展。試遊エリアや撮影エリアが用意されており、参加者へのプレゼントを配布する抽選エリアも設けられていました。

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 試遊とSNS投稿を行うと抽選に参加でき、結果に応じてさまざまなグッズがもらえます。グッズの中にはかなりしっかりした作りのぬいぐるみなどもある充実具合。注目の作品ということもあって試遊エリアにはビジネスデーにもかかわらず長蛇の列ができていました。

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 試遊エリアはブースの中心に大きく設営されていました。撮影エリアの一部ではPlayStation版の試遊も用意されており、コントローラー(PAD)操作による体験も可能で、試遊環境が非常に充実しています。ゲーム内で登場する銃も数多く展示されており、実物大のスケールの銃がずらりと並ぶ様子は圧巻でした。

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 ブース内にはキャラクターに扮したコスプレイヤーたちの姿も。衣装だけでなく銃も再現したハイクオリティなデザインで、通る人々の目を引いていました。

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開発キーマンの2名にインタビュー! 本作の見どころを聞く

 今回は開発チームのプロデューサー ALAN氏と運営リーダーのTEN氏へインタビューを実施。本作のセールスポイントや注目の”弦化”システム、その他にもプラットフォーム展開やゲームシステムについてお話を伺いました。(※記事中は敬称略)

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▲プロデューサーのALAN氏(写真左)と、運営リーダーのTEN氏(写真右)。
――本作の開発のきっかけを教えてください。

TEN
わが社の開発チームは日本のアニメとシューターゲームのファンばかりです。そこで、以前よりその2つの要素を含んだゲームを開発したいと思っていたことがきっかけです。

ALAN
シューターゲームは史実に基づいた作品、アメリカ発のデザインのタイトルなどがありますが、開発を実施した当時はアニメ調のシューターゲームはまだ登場していませんでした。そこで、我々の手でアニメ風シューターゲームを生み出そうと思いました。

――シューターゲームとしての本作の魅力を教えてください。

TEN
本作は伝統的なTPSと異なり、自由に動けるアクション性を重視しています。特徴的な部分である“弦化”などですね。ペラペラな紙のように薄くなって弾を避けたり、空を滑空したり、壁を張り付いたり、それらを活かしたテンポのよい戦闘が行えます。

 普通のシューターだと、音を立てずに忍び寄ったり、壁裏に隠れたりするスローテンポなものが印象的ですが、本作ではもっと自由な体験ができるようになっています。初心者にとっては遊びやすい作品に仕上がっていると思います。それと同時に、しっかりと競技性も持たせた内容にしています。

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ALAN
弦化システムによって3Dと2Dを行き来できるため、伝統的な銃が中心のゲームと異なり、キャラクター中心のアクションやキャラクターコントロールが楽しめます。そこが本作の他作品との違いになります。

――本作の世界観について教えてください。

ALAN
この世界では地球が危機に襲われており、人間が“ストリノヴァ”という多次元空間に移民しました。そこで遺伝子変化が起こり、人々は弦化をはじめさまざまな能力を獲得した超弦体となりました。

 現在人々は3つの陣営に分かれており、政府機関もある“P.U.S”はこの世界にとどまって平和を築きたい陣営。反政府組織“シザース”は地球に戻ることを目標とする陣営。企業たちが結成した“ウルビノ”は人類が目覚めた能力やテクノロジーを活用して新たな探求を目指す組織。“特に“シザース”と“P.U.S”の組織間では衝突が発生しています。

――キャラクターボイスも豪華キャスト陣を採用しています。ローカライズやキャスティングはどのように行ったのでしょうか。

ALAN
ローカライズに関しては、その分野のプロにチームに加わってもらって実施しています。キャスティングについては、KADOKAWAさんからのサポートもありキャラクターに合ったキャスティングができました。

 実は、私たちがキャラクターを設計する際にはすでにイメージしている声優さんがいます。「このキャラクターはこんな声だろう」というイメージを事前にもってキャラクターデザインをしています。

――実施したCBTの反響はいかがでしたか。

TEN
6月に実施したテストプレイではある程度広い範囲で実施しました。日本のみなさんからは高評価をいただきまして、アニメ調とシューターを融合した部分が特に反響が大きかったです。

 弦化も斬新だと好評でした。十数年前に一世を風靡した『ペーパーマン』に似ているというコメントを多くいただき、そのタイトル同様に流行することを願っています。

――本作の特徴でもある弦化ですが、どのような意図でゲームに採用したのでしょうか。

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ALAN
はい。あえて弦化システムなどで倒されにくいゲーム性にしています。伝統的なシューターゲームでは銃の扱いが重要視されており、1発で倒されてしまうこともあります。その場合にプレイヤーがネガティブな感情を抱いてしまう人もいるでしょう。

 みなさんにはまず楽しくプレイしていただきたいので、エイムスキル以外にもキャラクタースキルやアクションスキルを活用することで、銃に対してさまざまな形で対抗できるような作りにしました。

――弦化は弾を避けられる性質上、強力になりすぎる可能性もあると思います。バランス調整はどのようにしているのでしょうか。

ALAN
そのバランスを取るためにキャラクターのスキルが存在しています。敵の位置を索敵するイニシエイターや、エリアを確保するセンチネルなど役割があり、中には相手の弦化を禁止する効果もあります。

――本作にはラウンド前に武器を購入する時間がありますが、そこでの戦略性について教えてください。

ALAN
武器は性能が異なりますが、キャラクターの特徴に合わせた武器選び、スキルに合わせた性能強化をしていくことが大切になります。

 例えば、射程が短い銃がありますが、アクション性能が高く素早く移動できるキャラクターと組み合わせることで真価を発揮します。従来のシューティングゲームは武器が中心になりがちですが、『ストリノヴァ』はキャラクターが中心になることを意識しています。

――開発チームのみなさんのシューターゲーム遍歴を教えてください。

ALAN
うちの開発チームには過去にシューターゲーム開発に関わってきた人がほとんどです。私個人では『Call of Duty Mobile』、、『PUBG MOBILE』、『荒野行動』などが開発経験として挙げられます。

 プレイヤーとしても5,000時間以上プレイ経験があり、メンバーも1,000時間以上のシューターゲーム経験があります。若いメンバーの中には有名タイトルの大会で上位を取ったこともある人もいますし、どのゲームもランクの上位陣になるまでやり込んでいる人が多いです。プレイヤーの目線をもって開発に取り組んでいます。

 『ストリノヴァ』は開発中もプロゲーマーとの交流を大切にしていて、サウジアラビアの大会でも選手たちと交流して意見をもらいながら開発に取り組みました。

――モードが3つありますが、今後追加される予定はあるのでしょうか。

TEN
あります。現在ゲーム内には「チャレンジ戦」、「ランク戦」、「カスタム」の3種類のモードがありますが、今後各モードの中に新しいモードが追加される予定です。

 10月10日に開始されるCBT2(Superstring Test)では、「チャレンジ戦」に「チームアリーナ」と新たにリニューアルされた「デモリッション」が追加されます。なお、今回の追加はPC版のみが対象となります。

――モードごとのプレイ想定時間はどのくらいでしょう。

ALAN
チームデスマッチは5分から8分程度を想定しています。デモリッションは10分から20分の時間を想定していますが、できるだけ短くなるような調整をしています。エスコートは10分程度です。

――プレイアブルキャラクターの方はいかがでしょう。

TEN
現状ゲーム内にはキャラクターが15体いて、10月10日からの第2回CBT(Superstring Test)ではこの15体のキャラクターを使うことができます。OBTではキャラクターが17体に増加し、正式リリース後の半年間で、少なくとも毎月1人の新キャラクターが追加される予定です。

――プロモーションの観点でこだわったところがあればお聞かせください。

TEN
アニメ調のゲームはすでに多くあると思いますが、見た目は日本のユーザーさんの好みに近いデザインになっています。いろいろなテーマをもってスキンを作りました。学生の制服やメイド服など、テーマ性のあるスキンを多く登場させていきます。

――日本で人気のキャラクター誰でしたか。

TEN
日本のテストでは、星理恵、ミシェル、フューシャ、フラヴィア、香奈美が人気でした。TGSでコスプレイヤーさんに着てもらう衣装はその気キャラクターから選びました。

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▲ミシェル(CV:関根明良)
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▲星理恵(CV:M・A・O)
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▲フラヴィア(CV:佐藤利奈)
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▲フューシャ(CV:悠木碧)
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▲香奈美(CV:内田真礼)

――シューターゲーム以外の要素として、キャラクター周りの展開はどのように考えていますか。

TEN
キャラクターを作る際には、事前にキャラクター同士の関係性や、各々の抱えている葛藤などまで考えています。すでに中国ではコミカライズが始まっており、日本でリリース際にも展開していく予定があります。

 キャラクターの物語はゲーム内でも描きつつ、描ききれない部分を漫画で補完していきます。グッズ展開もまさに行っている最中で、中国ではアクリルスタンド、ぬいぐるみなどを展開していて、先日展開した星理恵のフィギュアはかなり好評です。それも今後日本でも販売していく予定です。

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――eスポーツ方面の展開について教えてください。

TEN
eスポーツの展開としては、8月にはサウジアラビアのeスポーツワールドカップに参加してきました。今後もeスポーツ展開を予定しており、ストーリーマー大会やプロゲーマーによる大会などを展開していく予定です。


――一般のプレイヤー向けのカジュアルさと、eスポーツとしての競技性の両立はどのようにバランスを取っていくのでしょうか。

TEN
初心者の方は弦化のアクションは素早く習得できるような作りになっているので手に取りやすさを感じてもらえると思います。一方で、シューターゲーム上級者の方は他作品でもあるようなエイムスキルによる勝負が楽しめるうえ、弦化をはじめとするアクションとエイムをうまく両立できるかどうかが競技的にプレイできる要素になってきます。

――日本のローンチスケジュールを教えてください。

ALAN
10月10日から第2回のCBTが行われる予定です。また、日本でのリリース時期は第4四半期の10月~12月の予定です。

――プラットフォームはどのような展開を予定していますか。

ALAN
すでにマルチプラットフォームを意識したデザインにしています。今はPC(steam)で、今後はPlayStation、Xbox、スマホに対応していく予定です。

――その場合クロスプレイなどは考えていますか。

ALAN
現状で考えている設計は、モバイル版は独立させて、PCとコンソール版はクロスプレイに対応させる形です。

――コントローラー(PAD)を使用するプレイヤー向けのアシスト機能はありますか。

ALAN
コントローラーを使用した際のエイムアシスト機能などは調整中です。

――ALANが本作に込めた想いを教えてください。プレイヤーにとって本作がどのようなコンテンツになることを望みますか。

ALAN
キャラクターコントロール、シューターアクション、弦化アクションを組み合わせることで味わえるゲーム体験をより多くの方に楽しんでいただきたいです。

 もちろん、シューターゲームが好きなコアプレイヤーも深く楽しめる要素を用意しています。同時に、キャラクターデザインが気に入って見て入った初心者の方々も多くいると思います。

 どちらの層にも楽しく遊んでいただけるような場を目指していきたいです。このゲームを通じて友人の輪が広がり、一緒に楽しんでもらえるようになれば幸いです。

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――最後にメッセージをお願いします。

ALAN
テストやTGSでの試遊を重ねてきた感想として、日本のみなさんにゲームを楽しんで愛していただいていると感じており、感謝しています。勇気付けられています。

 ソーシャル性も高く作っているので、みなさんが友人と一緒に『ストリノヴァ』がプレイできるように、我々も盛り上げていきたいと思っています。

TEN
アニメ調のシューターゲームということで、日本のみなさんに楽しんでいたければと思っています。

 中国ではリリースして約1年が経過しており、さまざまなフィードバックを受けていまして、それを改善しつつTGSでみなさんにプレイいただきました。これからもより多くのフィードバックを取り込んで、我々とゲーム共々成長していきたいと思っています。

 今後はこのゲームを通じてコンテンツ制作にも注力していきたいので、ぜひ興味がある方と一緒に盛り上げたいです。

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