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『トライブナイン』死遊体験版レビュー②:“死にゲー”の名に恥じない苛烈な敵の攻撃に、まったく異なるキャラクターごとのバトルスタイルで応戦せよ!

文:原常樹

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 アカツキゲームスとトゥーキョーゲームスが送るiOS/Android/PC(Steam)用アクションRPG『トライブナイン』の“死遊体験版”が、10月15日~10月22日の期間限定で配信されました。

 同作は、『ダンガンロンパ』シリーズを手がけた小高和剛氏率いるトゥーキョーゲームスとアカツキゲームスの共同プロジェクト。小高氏自らが世界観原案を担当し、音楽は『ダンガンロンパ』シリーズの楽曲を手がけた高田雅史氏や『スプラトゥーン』シリーズなどで作曲を担当した永松亮氏が担当。さらにキャラクターデザインはトゥーキョーゲームス所属のクリエイターである小松崎類氏としまどりる氏が担当しています。

 前回の記事(
レビュー①)では本作の世界観をお伝えしましたが、今回はアクションのプレイフィールをお届けします。なお、こちらの内容は“死遊体験版”の内容をもとにしているので、正式リリース時には変化している可能性があります。その点、ご留意ください。

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『トライブナイン』アクションの操作感は?

複雑なコマンド操作は不要

 本作は“死にゲー×アクションRPG”をジャンルに掲げることからもわかるように、プレイの難度が高めに設定されています。この難度については、操作が複雑でわかりづらいというよりも1回のミスが致命傷になりかねないというハイリスクな部分が特徴だと筆者は感じました。詳しく説明していきましょう。

 バトルでプレイヤーは、移動と回避、通常攻撃、そしてキャラクターごとに2種類用意された特別なスキルや、ゲージが貯まると発動可能になるアルティメットを駆使して戦うことになります。いずれもほぼワンボタンでくり出せるため、操作が直観的なのはありがたいですね!

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防御の要は回避とパリィ

 本作が死にゲーたる要因のひとつが苛烈なエネミーの攻撃。攻撃モーションに合わせてしっかりアラートが鳴るのですが、実際にプレイヤーを狙った攻撃が飛んでくるまでのタイミングがエネミーのアクションによって異なるため、しっかり見極めていなす必要があります。

 ダッシュで逃げることもできるのですが、エネミーの攻撃は狙いが正確でこちらのいる場所を的確に狙ってくるため、引きつけて位置を調整しないと被弾するハメに……。

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 使いやすく感じたのは“回避”。攻撃アクションをキャンセルして回避することも可能ですが、回避に必要なゲージには限りがあるため、連続での使用は制限されます。また、遠距離攻撃主体のキャラクターほど回避ゲージは少なく設定されていました。

 後述するテンションカードの中には、ジャスト回避(ギリギリのタイミングで回避)によって効果が発動するものもあったので、編成によっては重要なテクニックになりそうです。

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 もうひとつの防衛手段が“パリィ”。一部のスキルはエネミーの攻撃が当たる直前に発動するとパリィとなり、攻撃を受け流しながらエネミーにダメージを与えることができます(発動時には画面がアップになるのでわかりやすいはず!)。

 リターンは大きいのですが、タイミングがかなりシビアで、失敗したときにまずリカバリーが効きません。ダメージを受けたうえにスキル再発動までのクールタイムも発生してしまうというリスクを考慮する必要があります。そもそもパリィ可能なスキルを持たないキャラクターもいるため、ゲームに慣れるまでは無理に狙わなくていいのかも。

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敵の攻撃がとにかく痛い

 本作ではフィールドにかなりのエネミーが点在しており、避けられない戦いも多いのですが、一方でいわゆるザコであっても攻撃の威力が高く、数発食らっただけで簡単にキャラクターが戦闘不能になってしまいます。また、近くにエネミーが複数いる状態でバトルに突入すると強制的に連戦になるため、後先考えずに戦いを挑むと返り討ちに遭う危険性が……。

 小日向小石や大井南など、一部のキャラクターは回復アクションを所持しているので、被弾覚悟の戦術を展開するのであればこれらのキャラクターはマストのチョイスとなっていました。

 最序盤は近距離主体の黒中曜に操作キャラクターが固定されているため、ザコとの連戦の中でみるみるうちに体力が減っていきます。チュートリアルである第0章の難度が、第1章(シナガワトライブ突入後)より高く感じたのは『トライブナイン』ならではだなと……。

 ちなみに“死遊体験版”では、最序盤のほかにラストのボス・サメズも死にゲーの本領発揮という難度で詰まるプレイヤーも多そうでした。こういったポイントでは、とにかくストーリーを楽しみたいという方への救済措置があってもいいのかなと!

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 また、エネミーの耐久力が高いのも本作の特徴で、ある程度のレベル差があっても攻撃を複数回連続で受けるとあっという間にピンチに陥ってしまいます。戦闘回数が多いRPGでありながら、プレイヤーの負荷がセーフティエリアに入るまで継続的に続くという仕様は人によって好みが分かれる部分かもしれません。

テンションを巡る駆け引き

 バトルでは味方とエネミー、それぞれに“テンション”が存在します。こちらは両陣営ともさまざまな要因で上下し、テンションが一定まで上がるとテンションフェーズが上昇。エネミーのテンションフェーズが上がると、わかりやすく攻撃が激しくなるのも特徴ですね。

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 当初はエネミーのテンションフェーズを注視することが多くなりそうですが、ガチャなどで強力なテンションカードを揃ってくると味方のテンションによる恩恵も受けやすくなります。組み合わせを考える楽しさもありますし、『トライブナイン』のバトルの可能性を広げる起爆剤になってくれそうだなと。

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とにかく便利なチェインスキル

 テンションと同じく、システムへの理解を進めることでバトルを楽しくしてくれるのが“トリガー”。いわゆる状態異常効果(デバフ)のようなもので、これをエネミーに付与することで“チェインスキル”と呼ばれる仲間からの追撃をくり出すことができます。立て続けにエネミーにトリガーを付与できれば、仲間のチェインスキルが連鎖的に発動することも!

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 一度発動するとリキャストには時間がかかるものの、大きなダメージを与えられたり、テンションを一気に上昇させる効果があったりと恩恵は絶大。なにより搦め手主体のキャラクターでもダメージを稼げるので、いろいろなキャラクターに見せ場を作れるシステムという印象です。

キャラクターごとにまったく違うバトルスタイル

 今回の“死遊体験版”でバトルの奥深さを体感させてくれたと筆者がとくに感じたのがキャラクターごとのバトルスタイルの違い。シンプルではありますが、いろいろなキャラクターを使い分けるのが楽しかったなと!

 各キャラクターの基本戦術は十人十色。味方にシールドを付与しながら直接攻撃で正面からぶつかっていく千住百一太郎や、ヴェノム(毒)状態を相手に付与しながらねっとりと立ち回る滝野川ジオウなど、それぞれの性格がしっかり落とし込まれているのも好印象です。

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 十条ミウや青山カズキのように、フィールドにバトルを優位に進められるオブジェクトを設置するスキルを持つキャラクターもいて、どの3人をチョイスしてパーティーを組むのかもひとつのポイントに。各キャラクターのランクを上昇させることで手に入るポテンシャルポイントを振り分けることで、バトルの役割に合わせた強化もできるので、個性をどう伸ばすかを考えるのも楽しそう。

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 “死遊体験版”でとくに使いやすかったのが、シナガワトライブの元リーダーでG&Oカンパニーの代表を務める五反田豊。文明の利器を借りて、遠距離から極太のレーザーを放って敵を圧倒する姿はまさしく鋼鉄のヒーロー。位置取りを考えながら遠距離からヒット&アウェイをくり返すだけでもストーリーをバシバシ進められました。スタイリッシュなアクションの数々(一歩ズレればユーモラス?)もなんだか癖になってくるんですよね(笑)。

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 ちょっとしたコツを掴んでしまえばサクサク遊ぶことができた『トライブナイン』の“死遊体験版”。バトルに対する体験ユーザーの反応はさまざまだったそうですが、少なくとも筆者はかなり可能性を感じました(死にゲーの要素を強敵とのバトルに残しつつ、ゲームの全体的なテンポ感がよくなってくれればありがたいなと……!)。また、アクションが苦手なプレイヤーにもストーリーを読むための救済措置がほしいですね。

 今回の“死遊体験版”をベースにどのようにブラッシュアップされるのかも含めて正式リリースが楽しみです。アクションゲームが苦手という方も“死にゲー×アクション”という言葉に臆さず、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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『トライブナイン』概要

タイトル:TRIBE NINE(トライブナイン)
ジャンル:死にゲー×アクションRPG
対応機種:iOS/Android/
Steam
価格:基本無料(ゲーム内課金あり)
対応言語:日本語・英語・繁体字中国語・簡体字中国語
対応ボイス:日本語
配信・開発:アカツキゲームス
原案・監修:トゥーキョーゲームス

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