アニメ『SAO オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅡ』のメインキャストである楠木ともりさん、日笠陽子さん、興津和幸さん、赤﨑千夏さんにインタビューを実施。8話までで印象的なシーンやアフレコ裏話、そして新展開を迎える第9話以降の見どころを話していただきました。
インタビューは放送開始直前のインタビューと同じく、和気あいあいとした笑いにあふれるにぎやかなものとなっていましたが、アフレコにまつわるエピソードでは、声優陣の熱の入れ具合が伝わってくるようなエピソードも。大迫力だった第8話でのレンとピトフーイの戦闘シーン――その裏側が垣間見えるところもありますので、ぜひぜひご覧ください。
印象的なシーンや最終決戦での収録裏話は?【SAO オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅡ】
――現時点で第8話まで放送された『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインII』ですが、とくに印象的だったシーンはどこですか?
楠木
私は、ボス(エヴァ)が空からスローで降ってくるシーンですね。そのシーンに限らず、ボスってすごい人気キャラで、ボスが出てくると現場で笑いが起こります(笑)。それにボス役の朝井さん(朝井彩加さん)の演技がもうすごいんですよ。それでつい笑ってしまって……。
日笠
でも、朝井さんは真剣なんだよね。だからこそ笑ってしまうというか(笑)。
楠木
そう! 真剣だからこそ、なんですよね。緊迫した雰囲気は壊さないけれど、すごく印象的で。1回巻き戻したくなる感じの演技をされています。今回レンにとってみれば、ボスと戦うのが大きな目標でしたが、最終的に助けてもらうことになったので、より一層ボスが魅力的に感じましたね。
興津
僕はビルに取り残された《T-S》がどうなるのかが気になって仕方がなかったです。それがまさか最後あんなことに……。裏切りとか大変なこともありましたけど、僕は彼らの動向だけが気になっていました。あのままずっとあそこにいて、また勝ちやしないだろうかと(笑)。
我らが最強チームの《LPFM》ですが、それぞれ思惑がバラバラなので、《T-S》を始めとするほかのチームの仲のよさがうらやましかったですね。
日笠
メンバーそれぞれの思惑が違いすぎてね。安心して背中預けていられないぜ……! みたいなところがありました(笑)。主にピトのせいかもですが。
赤﨑
目標がそれぞれ違っていて、フカ次郎なんかは「楽しければオールOK!」みたいな感じですもんね。
楠木
レンは《SHINC》と戦いたい! っていうのがありましたが、裏切り者になっちゃったから「ど、どうしようかな……」って感じだったと思います。
日笠
ピトフーイは、ライブ終わりで疲れていたかもしれないですね。でもそれだけあの世界が好きなんだなーって。
興津
ライブ終わりでしたからね。きっとエムも心配しながら、ずっと見ていたと思います。
日笠
ピトフーイはその視線に気づいているけれど、シカト――みたいな感じだったのではないかと思います。
興津
それでも的確に指示だけは出してくれてましたよね。ただ作戦に関してはエムを信頼してくれてたような気はしていました。
赤﨑
愛が見え隠れしているんですね……2人の間には。
興津
僕もそう思っていたので、最初は「了解」とか「わかった」というセリフに嬉しいニュアンスを入れていたんです。でも、「そういうのはいりません、気持ち悪いです」って音響監督に言われてボツになったのを今、思い出しました(泣)。
日笠
音響監督にも気持ち悪さが伝わってしまった……(一同笑)。
――レンとピトフーイの最終決戦も印象的でしたが、収録は大変だったのでしょうか?
――レンとピトフーイの最終決戦も印象的でしたが、収録は大変だったのでしょうか?
日笠
すごく楽しかったことだけは覚えていますが……ちょっと記憶があやふやで。収録後は超ヘトヘトでした。ああいうシーンって、大体全力を出し切ってしまって、細かい部分は覚えていないんですよね、私。
興津
レンに頭突きされまくってましたよね。
日笠
だから記憶ないのか!(笑)
楠木
じつは、私もあまり記憶に残っていないんです(笑)。
赤﨑
どっちも大変そうでしたね。レンの「もっと! もっと!」とか。頭突き中も回数やタイミングは考えないといけないと思うので、頭も体もフル回転なんだろうなと。でもそれってお芝居的にはとっても楽しいですよね!
日笠
なんかこう没入感というか、役に入り込んでる感じが収録中にはずっとあって。終わった後、私自身が頭突きされたんじゃないかって思ってしまうほどで……ちょっと頭痛かったです(一同笑)。
楠木
最初はラストの「死んで?」をもう少し冷たい感じで演じたんですが、「もっと明るい感じにしよう」とディレクションをいただきました。レンはもちろん本気ではあるんですが、それでいて「これはゲームの中だ」って捉えているから、そんなに本気じゃない明るい「死んで?」がいい、ということですね。
ただ、そっちの方向性にうまくスイッチできなくて……。あの「死んで?」は何回も録り直しましたね。
ただ、そっちの方向性にうまくスイッチできなくて……。あの「死んで?」は何回も録り直しましたね。
日笠
ピトフーイもピトフーイで、ゲームとして考えている感じで、目が覚めたら「また次もやろう!!」ってなっていましたね。
興津
ああ、あのシーン! エムと2人で、裸で現れたじゃないですか? 現場がすごかったんですよ。
赤﨑
あそこは衝撃的でしたよね。2人の関係性について、アフレコ現場でも動揺が広がっていました。
興津
くわしくは原作小説を読んでいただければと思います。と、宣伝させていただきます!
赤﨑
1期のときより攻めましたよね。今まではっきりと描いていなかったけど、もういいんだ、表の関係を見せちゃえ~!! って感じで。エムは最後の表情も印象的でした。
興津
いやあ~、まるで主人公でしたよね。やっぱりキービジュアルでセンターに大きく描かれているだけのことはあって、やっぱり影の主人公はエムだったというところでしょうかね? ね?
日笠
(興津さんの発言を遮るように)次の話いきましょうか?
――フカ次郎とピトフーイの組み合わせも珍しい光景でしたね。
――フカ次郎とピトフーイの組み合わせも珍しい光景でしたね。
赤﨑
フカ次郎として、レンのオマケじゃなくちゃんと認識されたのがうれしかったです。それと印象的だったのが、ピトフーイが裏切り者だと明かしたときのフカ次郎の反応ですね。あそこで怒るんじゃなくて、「やってやったなー! イエーイ!」みたいになるのが、どこまで行ってもフカ次郎はフカ次郎だなって思いました。
楠木
フカ次郎も、ゲームはゲームとして割り切っているように思いますね。
赤﨑
だから冷静なんじゃないかなと。そういう意味で、エムとフカ次郎は常に一歩引いている気がします。特にフカ次郎は、ゲームとしてちゃんと楽しんでいる感じです。
実際に裏切り者になったらどんな行動をとる? 9話以降の見どころも紹介【SAO オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅡ】
――今回は“裏切り者”の要素も含めてかなり変則的なバトルが展開しましたが、もし《LPFM》のメンバーで正面から一対一のバトルをしたら、誰が勝つと思いますか?
興津
エムはスナイパーですから、ずっと隠れて着実に仕留めていくとは思いますけどね。
日笠
でもピトフーイに「出てこい!」って言われたら?
興津
出てくるでしょうね。それで「はい、私の勝ち」からのパァンで終わりだと思います。つくづく不遇なキャラクターだなぁ!
楠木
レンは自分1人で作戦立てて動くイメージがないですね。何かあったらパニくって「なんだそれーーーっ!!」って言って、身体が動くままに戦うようなイメージ。
赤﨑
レンは多分、なにかしらのトリガーが必要なんだろうね。
楠木
特にアニメ第2期のここまでを見ていると、因縁みたいなものが動機になりやすいのかも。気持ちの部分で何か軸になるものがないと、割と弱いのかなって気がします。よーいドンで戦い始めると、開始5分くらいでヘッドショット食らってそうな危うさがあります。強いんだけど、絶対的じゃないというか。
赤﨑
フカ次郎はあるていど、どんなゲームも結構できてしまう人だからやれるとは思うけど……あの4人の中で一番強いのかって言ったら違う気もする。《GGO》の世界では武器の問題もあるし、1対1の戦闘で勝てるタイプかって言ったら、そういう感じでもないかも?
日笠
じゃあ、ピトフーイ優勝?
赤﨑
ピトフーイが順当かなぁ。
(うなずく一同)
(うなずく一同)
日笠
ピトフーイはチーム組んでも、自分の目的が一番に考えているからね。自分のために、チームをどう使うかってことを考えるタイプ。
赤﨑
レン&フカ次郎でピトフーイに挑めばわからないかもしれないけど、1対1だったら……。
興津
レンとピトフーイが真面目に戦っているところを、フカ次郎がグレネードで突破するみたいな、漁夫の利的な戦法ができればワンチャンあるかも? まあ、フカ次郎がそこまで我慢して隠れていられるかという問題はありますが。
赤﨑
いや~、第2期で思いましたけど、実はフカ次郎って自分の役割をちゃんと遂行できる人なんだと思いますよ? 大貨車作戦でもみんなが一生懸命働いてるとき、フカ次郎はずっと上を見上げているんですよ。何もせず、サボっているのかと思うくらい。でも、グレネードの出番が来た時に「来た来た来た!」って水を得た魚のように動いて。フカ次郎がそこまで我慢ができる人なんだっていうのは、私の中で大きな発見でした。
興津
じゃあ優勝は……意外とフカ次郎ってこともあるかも!?
――今回“裏切り者”が大きな要素としてありましたが、実際に自分が“裏切り者”に指定されたらどうしますか?
――今回“裏切り者”が大きな要素としてありましたが、実際に自分が“裏切り者”に指定されたらどうしますか?
日笠
嘘や隠しごとをすると秒でバレるんですよ、私。なにせ顔に出ちゃうので……。自分で順序立てて計画を立てるのも苦手なので、すぐに負けると思います(笑)。
赤﨑
“裏切り者”の指定ってけっこう辛いシステムですよ。今まで仲間だったチームから「あなたは裏切り者チームに移動してください」って新規のチームを組まされる。それってさ、テンション的にいける気がします?
日笠
私だったら、多分やる気なくなっちゃうかもしれない。
興津
僕は裏切り者になったら、ずっと黙っていると思います。それまで以上に、口数は少なくなるかも。
日笠
でも黙っていたら、怪しいじゃないですか。
興津
そうですね。そして、なんか汗をかきながら「僕じゃない、僕じゃないんだ」と、言い続けます。
楠木
(笑)。赤﨑さんはどうです? なんだか最後に「私でしたー」って言って裏切り者だったとしてもあんまり違和感ないかも?
赤﨑
いやあ、どうだろうねぇ?
興津
あっ! その言い方! めちゃくちゃ裏切り者っぽい(笑)。
赤﨑
正直なところ、嘘をつくのは苦手というか、下手くそですからね? しかも寂しいじゃないですか、せっかくチーム組んでいたのに「お前、あっち行け」ってなったら! ゲーム的には斬新でおもしろいルールだなと思いましたけど。
――ゲーム的には意地悪なルールも多かったですね。
――ゲーム的には意地悪なルールも多かったですね。
赤﨑
船を沈めちゃうのもですね! いやあれはピトフーイが自分から沈めたのか……。今回、1期のときよりゲームとしての群像劇がしっかり描かれている印象です。バトルものとして、よりおもしろくなったと思います。
楠木
ほかのチームの掘り下げも多かったですよね。
赤﨑
ゲーム全体が盛り上がってた感じ。とくにマシンガンラバーズも相変わらずで、マシンガン好きな人はいつでも歓迎って言っていました(笑)。
興津
エムも勧誘されましたしね。あんな顔して笑うエムを初めて見ました。
楠木
エムは体格的にも、《全日本マシンガンラバーズ》に引けを取らなさそう。
興津
一緒に「うおおおおおっ!!」て撃ちまくりたいなって思わせてくれるチームですよね。
――第9話以降の見どころについて教えてください。
――第9話以降の見どころについて教えてください。
興津
また《GGO》の新たなβ版のテストプレイということで、今までよりもさらに何が起こるかわからない状況になります。チームの共通の敵が現れたところで、さらに白熱したバトルが楽しんでいただけるんじゃないかと。
赤﨑
SJ3が終わったということで、いったんクッションみたいな話がはさまって、そこで香蓮と美優の関係性を描いたエピソードがあります。そこで美優は香蓮のことをよく考えて付き合いを続けてきたんだろうなと思わせるシーンがあったので、それを踏まえて、今までの戦いを見返したくなりましたね。最後までお楽しみに!
日笠
第9話以降はピトフーイはレンたちといっしょに共通の強い“敵”に向かっていくことになります。この作品は銃で戦って、仮想空間の中で疑似的にではありますが“命の奪い合い”をするからこそ、本当の殺し合いを描く作品とは別の側面で“生と死”というテーマを描いていると思うので、そこに注目してもらえると、より作品世界に没入できるのではないかなと思います。“誰の目線で見るか”もとても大事なエピソードが展開するので、ぜひ何回もお楽しみください。
楠木
SJ3では結局裏切り者の選出もあって、そういう意味ではちゃんとしたチーム戦ができなかったわけですが、第9話以降ではしっかりチームとしてどう戦うかが描かれます。残り4話とはいえボリュームが薄いわけではなく、むしろ濃い戦いをしています。最終話までしっかり見ていただけると嬉しいです。それと第9話以降はエンディングも変わるので、そちらもお楽しみに!
アニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅡ』概要
【放送情報】
TOKYO MX・BS11ほかにて
10月4日(金)24:00より放送開始
【配信情報】
ABEMAにて地上波同時・単独最速配信決定!
ABEMAにて10月4日(金)より毎週金曜24:00開始
その他サイトも順次配信予定
【スタッフ】(※敬称略)
原作:時雨沢 恵一(電撃文庫 刊)
原作イラスト・キャラクターデザイン原案:黒星 紅白
原案・監修:川原 礫
監督:迫井政行
シリーズ構成・脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン・総作画監督:小堺能夫
メカニカルデザイン:石口 十
デザインワークス:あきづきりょう
グラフィックアート:荒木宏文
美術監督:橋本 巧(草薙)
伊良波理沙(草薙):森川 篤
色彩設計:手嶋明美(Wish)
3D監督:小川耕平(Marco)
テクニカルディレクター:後藤春陽(旭プロダクション)
撮影監督:青木睦希(旭プロダクション)
編集:本田優規(旭プロダクション)
音響監督:明田川 仁
音響効果:上野 励
音響制作:マジックカプセル
音楽:DAITA / 篠田大介
プロデュース:EGG FIRM・ストレートエッジ
制作:A-1 Pictures
製作:GGO2 Project
主題歌:オープニングテーマ『GG』/ReoNa
【キャスト】(※敬称略)
レン:楠木ともり
ピトフーイ:日笠陽子
エム:興津和幸
フカ次郎:赤﨑千夏
TOKYO MX・BS11ほかにて
10月4日(金)24:00より放送開始
【配信情報】
ABEMAにて地上波同時・単独最速配信決定!
ABEMAにて10月4日(金)より毎週金曜24:00開始
その他サイトも順次配信予定
【スタッフ】(※敬称略)
原作:時雨沢 恵一(電撃文庫 刊)
原作イラスト・キャラクターデザイン原案:黒星 紅白
原案・監修:川原 礫
監督:迫井政行
シリーズ構成・脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン・総作画監督:小堺能夫
メカニカルデザイン:石口 十
デザインワークス:あきづきりょう
グラフィックアート:荒木宏文
美術監督:橋本 巧(草薙)
伊良波理沙(草薙):森川 篤
色彩設計:手嶋明美(Wish)
3D監督:小川耕平(Marco)
テクニカルディレクター:後藤春陽(旭プロダクション)
撮影監督:青木睦希(旭プロダクション)
編集:本田優規(旭プロダクション)
音響監督:明田川 仁
音響効果:上野 励
音響制作:マジックカプセル
音楽:DAITA / 篠田大介
プロデュース:EGG FIRM・ストレートエッジ
制作:A-1 Pictures
製作:GGO2 Project
主題歌:オープニングテーマ『GG』/ReoNa
【キャスト】(※敬称略)
レン:楠木ともり
ピトフーイ:日笠陽子
エム:興津和幸
フカ次郎:赤﨑千夏