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【ダンダダン感想】アニメ7話で涙腺崩壊。アクさらの悲しき過去を本気の作画と芝居で彩る神回だった(ネタバレあり)

文:カワチ

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 TVアニメ『ダンダダン』の第7話“優しい世界へ”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『ダンダダン』第7話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

圧倒的な作画クオリティで描かれた感動回!【アニメ『ダンダダン』7話感想】


 少年ジャンプ+で連載中の同名漫画をアニメ化した『ダンダダン』。制作はサイエンスSARUで、監督は山代風我さん、音楽は牛尾憲輔さんが担当しています。

 第7話は前回に続き、“アクさら”ことアクロバティックさらさらとの戦いにして、その完結編でした。原作の展開を追っている人間からすれば今回のストーリーが感動的になることは分かっていたと思いますが、クオリティが想像以上で内容を知っていても泣いてしまう展開でした。


 アニメのクオリティも劇場作品と見違えるほどに素晴らしかったですし、なによりアクさら役の井上喜久子さんの芝居がすごい。前回は怪異としての怖さを演じていましたが、今回は娘を思う母親の純粋な気持ちを見事に演じていました。

 ここの芝居の良さはなかなか文字で伝えることはできないので、ぜひみなさん自身でアニメを確認してみてください。子どもがいない筆者ですら感情移入して泣いてしまったので、実際にお子さんがいる方はもっとヤバいと思います……。

 全体の展開としては、前半はアクさらとの激闘が描かれ、後半は戦いのなかで命を落としてしまったアイラを救うためにアクさらと協力する流れでした。注目はアイラの母親がアクさらになった経緯を描く後半だと思いますが、前半も見どころたっぷりでした。

 人間時代の記憶からアクさらの視点に移っていくアニメオリジナルの展開もよかったですし、アイラを奪われたことで逆上したアクションも派手で必見。変身したオカルンが華麗な動きでアクさらの怒涛の攻撃をかわしていく様子も見応えがありました。アニメ版は遠方からのカットで広く舞台を見せてくれるので、広範囲に広がるアクさらの髪の毛の攻撃にさらに迫力がありました。

 そんなアクさらの髪を逆に利用して彼女の動きを封じるモモの作戦や、ターボババアの力を借りて放つオカルンの最後の一撃は少年漫画らしい展開でスカッとしましたね。


 後半は死んでしまったアイラを救うため、アクさらが生物にとっての電池のようなものである炎(オーラ)を差し出す展開。まだ信じていないモモとオカルンを前にアクさらはみずからの口を引き裂き、これでもう人は食べられないことを証明します。動きのあるアニメ版は滴る血がリアルでしたが、その行動のショッキングさとともにアクさらの悲壮感や慈愛も伝わってきました。

 オーラを差し出すなかで、アクさらの過去がフラッシュバック。人であったときは、貧しい家庭ながら娘を愛情を込めて育てていたことが描かれます。生活は苦しいはずですが、バレエを教えてあげてドレスを買ってあげているシーンから、彼女がどれだけ娘を愛していたかが伝わります。

 しかし、娘は借金取りに連れていかれてしまうことに。必死に守ろうと目がガラスで傷つこうが、口から歯が抜け落ちようが構うことなく、最後まで借金取りに立ち向かう姿が壮絶でした。

 絶望に落ちた彼女は街を駆け抜けますが、アニメ版ではここが冒頭のシーンであったことが分かる流れ。心情を知ったあとだと、より感情移入して胸が痛いです。主観視点でどれだけ動揺しているのか分かるのがツラい。

 最後は屋上でバレエをしながら飛び降りをする流れ。とても奇麗な動きと牛尾憲輔さんの繊細な音楽が合わさり、美しくも悲しい芸術的なシーンになっていました……。

 飛び降りたあと、画面が暗転。彼女が地面に落ちたリアルな音が聞こえて現実に引き戻されますが、ここはアニメのオリジナル。原作から展開や演出を変えることなく、アニメに合わせて最高の答えを出してくれたスタッフのみなさんには感謝しかないですね。

 その後の展開についてはアニメを観て欲しいのでここで語るのは止めておきます。ぜひ、その結末をみなさんの目で確かめてみてください。

カワチRPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。

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