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『HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方』インタビュー。100時間以上遊ぶファンもいるショットが楽しいローグライトSTG【電撃インディー#843】

文:電撃オンライン

公開日時:

 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、サクセスのツインスティック・ローグライトシューティング『HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方』の開発者インタビューをお届けします。

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 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!


自分だけのショットでダンジョンを攻略していく『HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方』


 本作は、自分だけのショットで天空城を攻略するツインスティック・ローグライトシューターです。

 2つのスティックで“探索者(シーカー)”を操作して、ダンジョンを探索しましょう。ダンジョンの構造は入る度に異なり、HPが0になってしまうとその探索で得たアイテムはすべて失ってしまいます。

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 探索者が操る武器“グリモア”から放たれるショットは、カスタマイズアイテム“サイドブック”との組み合わせで、その性質を自由自在に変化させることができます。

 自分だけの魔法のショットを編み出して、ダンジョンを踏破していきましょう。

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 なお、『HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方』は、Steam/STOVEにて配信中です。さらに、PS5/PS4/Nintendo Switch/iOS/Android版が、2024年12月5日に配信予定となっています。

『HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方』インタビュー。100時間以上プレイしてくれているファンも! 美麗なドット絵にも注目してほしい


 『HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方』について、開発を手がけたプロデューサーTwY(トワイ)さん、ディレクターの野原さんにお話を伺いました。

──『HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方』の制作期間と制作の環境を教えてください。

TwY:Unityで制作しております。アンリアルエンジンでの想定もありましたが、2Dドットでやるなら3Dが強いアンリアルエンジンよりUnityのほうがいいかとなり、Unityでの開発となりました。

 制作期間としては2022年12月から開始して2023年9月にPrologue版を配信、その後一旦休止して2023年12月から再開、2024年6月に配信開始しているので、1年と5カ月ほどになります。

──本作は、ツインスティック・ローグライトシューターですが、このジャンルで作ってみようと思ったきっかけなどはありますでしょうか。

TwY:元々、自分が老舗シューティングゲーム会社のケイブにいてシューティング系のゲームを色々遊んでいまして、Steamの『Enter the Gungeon』と出会いめちゃめちゃドップリハマったんです。

 ただ、クリアして他にも似たようなジャンルのゲームを探してみたのですが、かなり少なかったのです。その時に「プレイしたいけどないなぁ」みたいな、残念な気持ちになりました。

 その後、退職しサクセスに入社したところ企画募集があり、「そう言えばそういうことがあったなぁ」と思い出し、ないなら作りたいなという気持ちで企画書を出したのがきっかけだった記憶です。

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──本作で注目してほしいポイントを教えてください。

TwY:自分的に注目して欲しい点は何と言っても魔法のカスタマイズです。ショット(魔法)にグリモアを組み込むことでそれはもうカオスな感じになる点が注目ポイントです。

 色んな人に変なショットをいっぱい作ってもらいたいですね。

野原:ショットのシステムも、もちろんですが、美麗なドット絵にも注目いただきたいです。

 キャラクターはギュッと小さくデフォルメしているなかで、しっかりと動きますし、ボスもかっこよくて威圧感のあるものに仕上げてもらっています。

 こちら、本作のドット絵制作に関しては、イクシールさんに協力いただいています。素敵なキャラクターとエネミーがたくさん登場するので、ぜひ注目してほしいです。

 あと雰囲気たっぷりなダンジョンの背景も。あとカッコイイBGMも。あとあと(以下略)

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──ゲームの開発に携わることになったきっかけについて教えてください。

TwY:自分は企画者だったのでそのままプロデューサーとして参加となりました。野原は1つ前のプロジェクトで一緒になって能力に惚れて無理やり引き込みました。

野原:サクセスでブラウザゲームの運営や受託開発でプランナーとしてやってきていました。

 経緯については、プロデューサーの言う通りですね。ただ、コンセプト段階から参加していましたし、自分も好きなジャンルだったので、無理やり引き込まれたという感じはないです(笑)。

──開発で苦労していたところを教えてください。

野原:ショットの組み合わせや性能設定、難易度については、やはり大きな時間を取りました。

 カスタマイズを十全に楽しんでいただくためにはどうすればいいか、という部分では途中でシステム改修もしましたし、回り道はあったと思います。

 ユーザーさんも、この手のゲームが得意な方から、初めて触る方まで幅広いですから……。社内テストや体験版の頃から、簡単という声も、難しいという声も両方ありました。誰にとっても楽しいと思えるラインを四苦八苦しながら考えていました。

 今は一旦これで、という形で設定しています。しかし、カスタマイズについての十分な知識があり、かつキーアイテムも揃っていると、かなり簡単にクリアできてしまうような面もあります。そこは認識していまして、さらなる挑戦を用意したいのですが……。

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──Steam/STOVE版の発売後の反響の中で、印象的だったものはありますか?

TwY:何度も遊べるように作ってはいるのですが100時間オーバープレイして楽しい! ずっと遊べる! と言ってくださる方のお言葉が本当に印象に残っています。

 想定時間で15時間から20時間ぐらいでクリアできるのですが、本当にありがたいと思っています。

野原:キャラクターがカワイイ、ドットがカワイイというお声をいただきます。ありがたいことです。一方で、そのキャラクターを活かしきれていないのでは、というお声もあり、反省しきりです。

 また、各アイテムの性能など、細かに調べて攻略情報を書いてくれているユーザーさんもいまして、自分たちが作ったゲームに興味を持って、調べあげて、極めてくれるということは本当にうれしいなと感じます。

 イベントに出展させていただく機会もあって、プレイされている様子を直接見ることもありますが、プレイしてコメントいただけるというのは、やはり大きな力になりますね。

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──ゲームタイトルにこめた想いを教えてください。

TwY:世界観などは野原に一任していましたのでタイトル案も野原の案を採用しました。ただそれだけだとシンプルすぎるなという気持ちもあり、この世界の救い方をぜひ見てもらいたいということで、サブタイトルをねじ込ませてもらいました。

野原:『HEAVEN SEEKER』というキーワードは、開発初期の段階で、自分が世界観設定で仮置きした用語だったかなと。由来は単純で、天空にある城でダンジョン探索しているから、天の探索者、ヘブンシーカーだ! といった発想です。

 その後、タイトル会議が行われた時にもたくさん候補が出たのですが、そのころプロジェクトの面倒を見ていただいていた上の人から「シンプルにいけばいいのでは」という旨の助言をいただきまして。そうして、最初に考えていたビジョンが、そのまま本タイトル名に採用されることになりました。

 サブタイトルは、プロデューサーの希望もあり、追加しました。本作はストーリー演出については控えめで、進行に応じて開放されるテキスト群でバックボーンが明らかになる形式です。サブタイトルはそういった物語部分に興味を持ってもらうきっかけとなってほしいということを考えています。

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──本作の開発において影響を受けた作品があれば教えてください。

TwY:制作のきっかけでもお話しましたが『Enter the Gungeon』や、ケイブのシューティングゲームはかなりの影響を受けています。

 他には『Noita』や『Vampire Survivors』などローグライトのゲームは影響を受けていますね。

──好きなインディーゲーム作品があれば教えてください。

TwY:一番プレイしたのは『Enter the Gungeon』ですね。他は『NEEDY GIRL OVERDOSE』や『Limbo』『INSIDE』『BLUE REVOLVER』などが好きです

 書き出すと雑食感満載ですね。今はRamuneさんが作っている『ARMED EATS(仮)』に期待しています。

野原:特にというのは『Stray Shot』ですね。シンプルで、デザインもリプレイ性もよくて、テクニックも要求されます。プレイは下手なので、そこまでやりこめてないですが。

 もう一点挙げるなら『黄昏ニ眠ル街』です。こちらは雰囲気が非常に好みでした。

──最後にユーザーに一言お願いします。

TwY:アップデートで色々追加したいなぁと思っているのですが全然できておらず、ごめんなさい! まずは、コラボDLC(※)の販売をお待ちいただければと思います。

 売れればあんなものやこんなものをアップデートで入れたいなぁと妄想しておりますので、買った人はぜひ『HEAVEN SEEKER』を広めてもらえればアップデートの道が広がるかもです!

 あとは『HEAVEN SEEKER』のいろんなタイプのゲームも作ってみたいですね。売上がついてこないと、なのでなんとか皆様お力添えしていただければと思います!!

野原:だいたいプロデューサーに言われてしまいましたが、アップデートについてはやりたいことがたくさんあります。

 なんとかお届けしたいと思っております。ぜひ、応援いただけますと幸いです。

※高田馬場のゲームセンター“ゲーセンミカド”とのコラボDLCが12月5日に発売予定です。キャラクターの外見をゲーセンミカド店長のイケダミノロックさん、ゲーセンVtuberミカドちゃんに変更できます。ショットや初期アーティファクトも専用のものが追加されます。

『HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方』作品概要


タイトル名:HEAVEN SEEKER コノ残酷ナ世界ノ救イ方
ジャンル:ツインスティック・ローグライトシューティング
プレイ人数:1名
発売日
Steam/STOVE版:2024年6月21日
PS5/PS4/Nintendo Switch/iOS/Android版:2024年12月5日
価格:2,300円(税込)
対応言語:日本語/英語/中国語(簡体字)


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