3月21日にNintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)で発売予定の『アトリエ』シリーズ最新作『ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~』。今回は台北ゲームショウ(1月23日~26日開催)で出展されていた本作の試遊版のプレイレポートをお届けします。
なお、試遊版は1プレイ15分の時間制限があり、冒頭に“拠点設営”(ハウジング)、“道具の用意”(調合)、“施設調査”(探索)、“魔物の掃討”(バトル)からクエストを選んで進めるという内容でした。ここからは目的ごとに判明したポイントや、プレイして感じたおもしろさをお伝えします(ボタン表記はPS5版です)。
索引
『ユミアのアトリエ』台北ゲームショウ版プレイレポートまとめ
手軽さを感じながらもやり込み度の深さにワクワクしたハウジング
オープンフィールドを採用し、高低差によるダイナミックな構造がポイントの本作。フィールドには特徴的な外観を持つランドマークが無数にあり、これを発見することも探索のだいご味です。そしてランドマークを一度訪れて解放すると、ハウジング(建築)で探索の拠点を作ることができます。
ハウジングした拠点はおもに休憩ポイント(回復や時間経過の選択)やアトリエ(調合)として利用するのですが、じつは“快適度”を上げることでユミアたちの能力を底上げできるボーナスが発生します。この“快適度”は家具など装飾を豪華にすると上がるので、外観だけでなく内装にもこだわるほど探索が楽になっていくのです。
“拠点設営”のクエストではハウジングでの建設と、“快適度”を400以上まで上げることが目標で、まずはカタログを使ったハウジングを試すことができ、そのあとは資材を使って自由に建築することができました。
自由に建築する場合は、まずハウジング用の建材や家具などを調合するのですが、試遊版でもかなりのバリエーションが確認でき、この手の拠点づくりができるゲームが好きな自分にとってはワクワク感が止まりませんでした(笑)。
ひとまず試しに一部屋だけの小屋を建ててみたのですが、壁や建材にピタッと自動でくっつくスナップ機能があるので、本作で初めてハウジングという遊びに触れる人も、なんとか形にできるんじゃないかなと安心。もちろん、スナップは無効化できるので、上級者は重ねて配置して見た目を変えるといった、センスを生かしたデザインも生み出せそうです。
また、建材自体も必要な資材がそこまで大量に要求されるのではなく、資材自体もフィールドに手軽に手に入るので、「こんな家にしたいのにできないなあ……」なんてもどかしい思いをせずに済みそうでした。2階建てのログハウス風の拠点や煙突付きの石造りの拠点など、製品版でどんな拠点を作ろうかと妄想が止まりません(笑)。
共鳴の強さを試行錯誤する“レゾナンス調合”は理解度が高まるほどハマりそう
マナと呼ばれるエネルギーを操りながら、新しいアイテムを作り出していく本作の“レゾナンス調合”。材料投入時には“共鳴”の強さが表示され、完成するアイテムの強さを左右するのが特徴です。
“道具の用意”のクエストでは、風属性の攻撃アイテム“ルフト”の調合に挑むことができました。調合の流れは以下のとおりで、基本的に文字情報だけでなく視覚的にも判断しやすく、敷居はそこまで高くないという印象です。
①レシピ(伝想器)を選択する
②アトラスコアの選択
③アトラスコアにマナを投入して活性化させる
④活性化するとアトラススロットが発現
⑤共鳴範囲が重なるようにアトラススロットに同属性の素材を投入
⑥共鳴が一定値を超えると効果が発揮
⑦調合を実行して完成
上記の流れで工夫のし甲斐があるなと感じたのが⑤の共鳴です。いかに多くのアトラススロットを共鳴させられるかがカギですが、素材の質を取るか共鳴範囲を取るかといった取捨選択をせざるを得ないケースも出てきそうで、早く製品版で上位の調合にチャレンジしてみたくなりました。
ギミックを解きながら構造を把握して内部を目指す遺構探索の奥深さ
本作は点在する遺構の探索も目的の1つ。“施設調査”のクエストでは、リグナス地方にある“帝国第八研究所”と呼ばれる遺構で、台座を探すことが目的となります。遺構内部はいくつかのギミックで道が封鎖されており、それらを解除しながら奥を目指すことに。
ギミックを解除しながら最奥に進み、封印を調べるとクエストはクリアに。ファストトラベルの箇所として登録され、さらにいくつか設計図が手に入るなどの報酬をゲットできました。探索範囲を広げる&パーティの戦力アップという面でも、積極的に遺構の探索は進めたほうがよさそうです。
めまぐるしいながらもスタイリッシュに立ち回れたときの爽快感が高いバトル
“魔物の掃討”のクエストは、マッシブビークの討伐という内容で、いわゆる戦闘チュートリアルを兼ねた内容でした。本作のバトルはリアルタイム制を採用し、前衛と後衛を入れ換えながら戦います。
攻撃はキャラクター固有のスキルを使用しますが、スキルは△□〇×ボタンに対応しており、つなげてボタンを押すことでコンボがつながるなど、アクションの色が強い内容です。これは『ライザのアトリエ』3部作を遊んだ人ならば、違和感なく受け入れられると思います。なお、台北ゲームショウの試遊版は味方がある程度成長しており苦戦しませんでした。なので、難易度的な手ごたえは不明でした。
今回のバトルでは回避の要素が加わり、よりアクション性が増しているのですが、魔物の範囲攻撃などは地面に攻撃範囲が表示されるなど、視覚によるサポートがなされているので「危ないんだな」と直感的にわかる形です。
また、これまでのシリーズでは杖で攻撃して先制、という要素はありましたが、本作では魔物と接触する前にユミアの銃で弱体化できるのがよかったです。ゲージを削りきるとステータス低下、弾数はポーチで確認できます。
最後に細かいながらも個人的な推しポイントを総まとめ
レポートでは目的別に解説しましたが、最後に共通して「押さえているな」と安心したポイントをいくつかチョイス。まずはファストトラベルの便利さがよかったですね。一度解放したロケーションや拠点は、△ボタン長押しで直接飛ぶことができ、数も相当多く用意されているので「探索がめんどうくさいな……」という感覚は一切なかったです。
また、フィールドで徘徊している魔物も数が多いけれど、こちらを発見する感度はそこまで高くはなく、スルーして移動するのも余裕でした。見つかっても走って移動すれば逃げ切れましたし、戦いたい場合はガッツリ魔物と戦えて、そうでない場合は避けられるという良バランスかなと。
そして個人的に推したいのがジップラインによる移動。移動スピードも心地よく、ラインで結ばれているポイントも絶妙な位置が多く便利なのもよかった。フィールドが広くなり、利用価値の向上が気持ちよさにもつながっているので、ぜひ積極的に利用してほしいですね。ちなみに、壊れているジップラインはちょっとしたパズルを解いて修理しますが、そこまで難易度が高くない点もよかったです(笑)。
あとは全体的に“おしゃれ感”が増しているなという印象ですね。メニュー画面の入り方、アイコンの表示、戦闘終了後のモーションなど、初めて見たときは「おっ!」となったので、このあたりもぜひ期待してほしいです。