コーエーテクモゲームスの代表作と言えば『信長の野望』や『三國志』といった歴史SLG。その初の大規模リメイクとなった『三國志8 REMAKE』に、なんと『パワーアップキット(PK)』版が登場する!
その『三國志8 REMAKE with パワーアップキット』発売予定日は、2026年1月29日。リメイク作にも『PK』が出るの!? 何が変わるの!? そんな疑問を本作のプロデューサーである伊藤幸紀氏ら開発陣にお話を伺った。
その『三國志8 REMAKE with パワーアップキット』発売予定日は、2026年1月29日。リメイク作にも『PK』が出るの!? 何が変わるの!? そんな疑問を本作のプロデューサーである伊藤幸紀氏ら開発陣にお話を伺った。
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――さっそくですが、リメイク作である『8RE』にいわゆる『PK』が出ることに驚きました。
伊藤
そうですね。もともと『三國志8 REMAKE』は『三國志VIII with パワーアップキット』をリメイクしたもので、越後谷(前プロデューサー・越後谷和広氏)も制作時に『PK』を作る予定はありませんでした。おかげ様でセール自体は好調だったのですが、20年以上前の作品である『VIII』をベースにしていることから、『13』や『14』を遊ばれた方たちからは物足りなさを感じたという意見もいただきました。そういうことであれば我々が届けられること、届けたいことはもっとあるよね、という話になったというのが『PK』を出すことになった理由のひとつです。
――『8RE』発売前のインタビューでは社内評価が非常に高い作品であるとお聞きしました。しかし現状Steamでのレビューは「賛否両論」と決して高い水準であるとは言えません。厳しいことをお聞きしますが、その差はどこにあったと考えられますか?
――『8RE』発売前のインタビューでは社内評価が非常に高い作品であるとお聞きしました。しかし現状Steamでのレビューは「賛否両論」と決して高い水準であるとは言えません。厳しいことをお聞きしますが、その差はどこにあったと考えられますか?
伊藤
当時開発陣が目指していたのは『VIII』をいかに遊びやすくするか、という点でした。つまり『VIII』と『8RE』の比較ですね。でも多くのユーザーのみなさんは最新の武将プレイ作品である『13』をプレイした上での、より新しい武将プレイ体験を求められていた。そこの期待値がずれてしまったんじゃないかと私は思っています。
――そうですね。シリーズの新作が出るのは数年に一度のことですから、『8RE』と言われてもやはり我々ユーザーは『15』を求めて、『VIII』ではなく『13』や『14』と比較すると思います。
――そうですね。シリーズの新作が出るのは数年に一度のことですから、『8RE』と言われてもやはり我々ユーザーは『15』を求めて、『VIII』ではなく『13』や『14』と比較すると思います。
伊藤
それならば『8RE PK』は『15』と言えるものを……とまではさすがに無理ですが、新しい要素を入れてみなさんの期待値に少しでも近づいていきたいと思っているわけです。初報でも紹介させていただいた「宝珠」や「転機」といった要素などがそうですね。これらによって大幅に手を入れて、最後まで遊びつくしてもらえるゲームにしたいと考えています。そうなるともうアップデートのレベルでは補えないものですから、今回こうして『PK』をリリースすることにしたのです。
――以前、『8RE』発売前に越後谷さんに発売後の展開をお聞きしたことがあります。そのときは、もし売り上げが良ければなんらかの……『PK』とは限らないにしても何か出せるかもしれないとおっしゃっていました。今回『PK』が出せることになったというのは、売り上げ自体は好調だったんでしょうか?
――以前、『8RE』発売前に越後谷さんに発売後の展開をお聞きしたことがあります。そのときは、もし売り上げが良ければなんらかの……『PK』とは限らないにしても何か出せるかもしれないとおっしゃっていました。今回『PK』が出せることになったというのは、売り上げ自体は好調だったんでしょうか?
伊藤
そうですね、日本や韓国では好調でした。でも、中国圏では期待されるほどには伸びませんでした。それはもう理由が明確で、中国語音声が無かったからなんです。そこで中国語音声も追加してリリースしたいというのも『PK』を出すことになった理由のひとつです。中国語自体は先行して10月9日の『8RE』のアップデートで追加されてはいるんですが、改めてのリリースですね。それと最後の理由としては、ちょうど『三國志』シリーズ40周年記念ということもあって、何かしら出したいという話があったんです。
――2025年はシリーズ40周年なのに、このまま大きな発表がないのかなと思っていたところの『8RE PK』登場で驚きました。10月発表で翌年1月発売というのもずいぶんなスピード感ですよね。
――2025年はシリーズ40周年なのに、このまま大きな発表がないのかなと思っていたところの『8RE PK』登場で驚きました。10月発表で翌年1月発売というのもずいぶんなスピード感ですよね。
伊藤
それは『8RE』の発売が長く延期されたことの反省もありまして……。今までは発表してからもけっこう作り続けて「出すぞ」「出せないぞ」という話になっていたのを、発売日を十分にハンドリングできる状況になってから発表させていただきました。今回は必ず予定通りに発売できると思います。
――先ほど中国語の話がありましたが、中国圏からそんなに要望が多かったのでしょうか?
――先ほど中国語の話がありましたが、中国圏からそんなに要望が多かったのでしょうか?
伊藤
すごく多かったですね。もともと『8RE』はボイス量が過去作に比べて桁違いに多かったので、収録はかなり時間がかかりました。
――中国語版の声優はどうやって選ばれるんですか?
――中国語版の声優はどうやって選ばれるんですか?
伊藤
中国ではゲームやアニメの人気もあって、最近ようやく声優という職業が生まれつつあります。なかでも有名作品などで声を当てられるなどで、人気のある方や有名な方なんかも出始めているようです。そこをわかる方に各ボイスに2~3人ずつ絞っていただいて、その提案を私や石川が実際に声質を聞いて判断しました。日本の声優さんだとさまざまな役を演じた声のサンプルを手に入れるのはそんなに難しくないのですが、中国ではまだそのあたりが不十分なので、なかなか大変でした(笑)。
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身分のさらなる差別化と、新たな遊びが生まれる「宝珠」【三國志8 REMAKE PK インタビュー】
――では新要素ついてお聞きしていきますが、まず「宝珠」はどういったものなんでしょうか?
石川
新しく獲得できるようになったスキルのようなもので、君主や太守といった身分ごとに取れるものと、武人や悪漢といったどの身分でも共通で取れるものがあります。新コマンドの「修養」など、特定の行動で貯まる「胆力」というポイントを消費して新しいスキルを開放していく形になります。
世取山
プレイヤーは3つの宝珠系統を持つことになります。共通のものと、現在の身分のものと、それと補助。このうち補助は他の身分の系統を自由に選ぶことができるので、例えば軍師で得た能力を都督で使うなどできるわけですね。
――ちょっと『13』の威名を思い出すシステムですね。
――ちょっと『13』の威名を思い出すシステムですね。
石川
そこは少し意識していますね。
世取山
威名は他の系統への干渉はほとんどなかったのですが、宝珠は武将の歩みをよりプレイに反映させられるもので、過去の身分で得た能力を新しい身分で活用したり、「今回は武人を極めよう」のように各身分共通の宝珠を重視したり、遊び方が広がるようにしています。
――具体的にどんな能力があるんでしょうか?
――具体的にどんな能力があるんでしょうか?
石川
例えば軍師の宝珠系統では、戦場の計略の範囲が広がったり連発できるようになったりする宝珠がありますね。ほかの勢力の武将を出陣できなくする讒言コマンドが追加されたりや、それとあとで説明しますが「転機」を操れるものもなどもあります。系統内でもツリーが方向性によって枝分かれしていまして、ひとつの系統の宝珠だけでも全部を取るのは大変だとは思います。
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――聞くだけで強そうですね……。それを習得すれば、ほかの身分になったときも利用できるわけですね?
石川
その身分でないと使えないものもありますし、他の身分でも使えるものもあります。
世取山
ほかには太守の宝珠であれば、ほかの武将同士を「仲介」して仲良くさせられるものがありますね。
――他の武将同士を結婚させられるようになるんですか!?
――他の武将同士を結婚させられるようになるんですか!?
世取山
いえ、そこは「相生」までです(笑)。ちょっと話は変わるんですが、仲介とは別に『PK』では他の武将同士が自然に仲良くなる仕組みを入れています。これまでは武将同士の関係性にほとんど動きはなかったんですが、近くにいる武将が、相性に応じて自然に仲良くなっていきます。
石川
武人の宝珠だと、「圧倒」という能力もあります。従来の「必殺」のように数字カードと一緒に使うもので、そのターンに必ず勝てるという効果です。これがあると相当一騎討ちに勝ちやすくなると思いますよ。
――すごく強そうですが、これは相手武将は使ってこないんですか?
――すごく強そうですが、これは相手武将は使ってこないんですか?
石川
そうですね、基本的に宝珠はプレイヤー専用の能力になります。
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――『8RE』では、一般太守であれば外交ができないといった身分ごとのコマンドの差で配下プレイの難易度が上がっていたように思います。先ほどの最新作との比較の話となるんですが、『13』ではできることなのでやはり不便に感じて。そういったことも宝珠で可能になるんでしょうか?
石川
一般は新しく外交や計略などを「上奏」できるようになっています。また都督には「特権外交」宝珠があり、特権を使って親善、同盟など、開放前はできない外交コマンドができるようになります。このあたりも宝珠を追加した意図でもあるんですが、『8RE』では上の身分ほど単純にできることが多く完全な逆ピラミッドになっていたんです。都督は劣化君主だよね、とか。その解消は『8RE PK』の課題のひとつで、今回はその身分でできることの差別化を意識しています。
プレイごとに異なる展開が大陸とプレイヤーを覆う「転機」【三國志8 REMAKE PK インタビュー】
――次は「転機」についてお聞かせください。
世取山
システム的に説明すると、いろんな勢力が起こすさまざまな行動によって「機運」というポイントがどんどん貯まっていきます。機運が一定値以上高まると、大陸全体に影響を及ぼすような大きな転機が訪れるわけです。転機には異民族の襲来、勢力同士の決戦、特定兵科が強化されるなど十数種類があります。例えば騎兵軍団が活躍していたら、その機運が高まり大陸全体の騎兵が大きく強化される転機が訪れる……といった具合です。
石川
『8RE』の不満点のひとつが、同じ展開になりがちというというものです。演義伝による歴史イベント制御も予定調和のうちで、同じ選択をすればプレイごとの展開に大きな差は起きなかったと思います。展開をプレイごとに変えて、緊張感を持たせるようにしたかったというのが「転機」を導入したきっかけでした。
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――前線が膠着しがちな『8RE』でしたから、決戦は大きな影響を及ぼしそうですね。これは官渡の戦いや赤壁の戦いをイメージしたものでしょうか?
石川
そうですね、三国志において曹操と袁紹の戦闘では、白馬の戦いや延津の戦いといった前哨戦で顔良文醜が討たれ、官渡での一大決戦となっていきました。『8RE PK』でもそんなイメージで決戦に繋がっていきます。今の戦闘は隣の都市同士にしか援軍を出せませんが、決戦が起きると広い範囲の都市から援軍が出せるようになり、戦闘開始時点から最大20ユニット同士のぶつかり合いになります。
――決戦に勝利すると『信長の野望・新生』の威風のようなことが起こるのですか?
――決戦に勝利すると『信長の野望・新生』の威風のようなことが起こるのですか?
石川
いえ、戦場となった都市が取れるということは普通の戦争と同じです。しかし、結果的に複数都市の軍勢が壊滅するので、決戦で勝った勢力は負けた勢力の周辺都市を攻略しやすくなります。
――異民族襲来は『Ⅸ』や『13』を思い出しますね。
――異民族襲来は『Ⅸ』や『13』を思い出しますね。
石川
そうです、今回異民族や賊の軍勢は都市に駐留するようになったので、まさに『13』をイメージしていただけると。現状は普通に撃退できるくらいの規模なんですが、最終的にどれくらいの強さになるかはチューニング中ですね。それと、治安が下がると賊軍が沸くのは基本システムに追加しています。転機での異民族襲来は、その大規模な形ですね。
――転機はコントロールできるものなんでしょうか?
――転機はコントロールできるものなんでしょうか?
石川
発生するかどうかには、それほど介入できません。一応、先ほどの軍師の宝珠で直接的に介入できるものもあるんですが、あまりできすぎると結局プレイが予定調和になってしまいますので……。ただ、起こる種類を変えにいくことは難しいですが可能にしています。事前に何が起きるかは予想できるので、頑張って次の転機を変えに行ったり、起きそうな転機の対策を立てておくなど、コントロールするというよりは宝珠に備えるプレイになると思います。
――転機でそんなに国勢が変わるものなんですか。
――転機でそんなに国勢が変わるものなんですか。
世取山
そうですね、開発でもよくデモプレイを流しているんですが、転機が来ると大きく動きますね。どことどこの決戦でこちらが勝ったとか、劉備のとこに異民族が沸いて周囲の勢力が一気につけこんだとか。見ているだけでもとても楽しいです(笑)。
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――では最後になりますが、ユーザーのみなさんにメッセージなどありましたら。
伊藤
『三國志』シリーズはおかげさまで40周年を迎えます。この『三國志8REMAKE with パワーアップキット』を皮切りに、1年をかけていろいろお出しできればと思っていますので、今後もぜひご期待いただければと思っています。まずは本作をしっかり仕上げますので、みなさんのご感想をお待ちしています。
石川
本作ではいろんな要素を追加して、これぞ40周年の集大成だと言えるものになっています。『三國志8 REMAKE』では厳しい声もたくさんいただきましたが、そういった方も今回はご満足いただけるはずです。逆に、いろいろと要素は追加しましたがベース自体はシンプルで遊びやすいものなので、歴史SLGを初めて遊ぶという方にも良いゲームだと思っています。そういった方にもぜひ触っていただきたいです。
世取山
今回の宝珠と転機のように、今後も大きな要素を中心に『三國志8 REMAKE with パワーアップキット』の情報をお届けしていくと思います。でも『8RE』を遊んだ方の声にちゃんと応えたいという気持ちが強く、細かな部分でもいろいろなアップデートをしています。例えば編制保存機能や汎用イベントのスキップの高速化など、基本的な部分にもしっかり力を入れていますので、改めて触って楽しんでいただけると嬉しいです。
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