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『薬屋のひとりごと』30話感想(2期6話)。後宮らしい事件の真相と動機に戦慄…グーパン制裁しようとする梨花妃にシビれた(ネタバレあり)

文:Ak

公開日時:

 現在放送中のTVアニメ『薬屋のひとりごと』の第30話(2期6話)“みたび、水晶宮”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『薬屋のひとりごと』第30話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。[IMAGE]

そもそも薬の私的製造が禁止の理由って?【薬屋のひとりごとアニメ2期感想】


 前回、ついに違法(もしくはグレーゾーン)な薬製造がバレたマオマオ。別にヤバい薬を作ったわけではなくても、そもそも資格のない人間が薬を作ること自体が禁じられているようですね。

 古代の価値観で薬の私的製造を禁じるのは、国家による製造方法の独占や誤用の防止などが理由として考えられますが、『薬屋のひとりごと』の世界観的には後者でしょうか。すでに民間にも多くの薬師がいるようですし。


 いよいよマオマオもお縄かな、と思っていましたが、協力を条件にお目こぼししてもらえたようで安心。まあ、脅し半分ではありますが、秘密の共有はある意味共犯になるということなので逆に信用できる気もします。

美人モードのマオマオが怖いけどカッコいい!【薬屋のひとりごとアニメ2期感想】


 今回は変装のために美人モードが多かったマオマオ。侍女頭の杏(シン)に詰め寄る顔は、けっこう怖い……でもカッコいい!

 とくに倉庫で杏を理攻めしていくシーンはシビれましたが、密室に近い状況で犯人を追いつめるのは、探偵が危機に陥るパターンだから自重したほうがいいと思います(笑)。


 行方不明だった下女が酷い隔離状態に置かれていたのは、なかなかの衝撃展開。しかもその真相が杏の罪を隠すためだったというのが酷い話です。マオマオの言う“腹の立つこと”というのも、下女に対する扱いのことでしょう。最後に追い撃ちをかけたのも、よほど腹に据えかねたのでしょうね。

 マオマオが一見倫理観がどうかしているように見えて実は真っ当な正義感を持ち負わせているのは、あの親父さんに育てられた環境が影響しているのでしょう。もし何かめぐり合わせが違って羅漢(ラカン)の元で育っていたら、下女一人に熱くなる人物にはならなかった可能性も高そうです。


 まあでも今回一番ご苦労様だったのは、あんなヤバい環境に(おそらく)無理やり連れられていったヤブ医者でしょうね。マオマオも、どうかもう少しヤブ医者の安全には気を使って欲しい!

侍女頭・杏の裏で糸を引いている人物は誰?【薬屋のひとりごとアニメ2期感想】


 侍女頭・杏の動機はどうやら梨花妃(リファヒ)への嫉妬や自分の境遇への不満だった様子。とはいえ単独での犯行だとは考えにくいので、手引きした人物はいそうです。

 オシロイバナを香油として生成する方法も、自分で知っていたとは思えないですしね。嫉妬メインで凶行を働くというのは、後宮ものの犯人としてはむしろ王道と言えるかもしれません。


 それにしても、毅然とした態度で杏を問い詰める梨花妃はカッコよかったですね。初登場のころはマオマオへの不信もあってヒステリックなイメージもあった彼女ですが、いろいろあったのもあって精神が成長したように感じます。

 まあグーパンで殴ろうとする姿には流石にビックリしましたが(笑)。そんな梨花妃にドン引きしていた壬氏(じんし)が、ちょっと可愛かったです。

 梨花妃が杏が処刑にならないように取り計らったのは、一見従妹としての情けでもありそうですが、一番の屈辱を与えるためというのもありそうですね。

 そして梨花妃と杏の格の違いが描写されたことで、妃として杏ではなく梨花妃を選んだ帝の株もなぜか上がった気がします。


 次回予告では、もちろん床に倒れ込む壬氏も気になるのですが、親指で「こっちだ」と合図を出す帝のフランクさも気になる! やけに気安い気もしますが、相手は誰なのでしょうか?

 前回意味深だったにも関わらず、今回その謎が明かされなかった異国の使節たちの暗躍も気になるところですね。


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