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オープンワールドサバイバル『Once Human(ワンスヒューマン)』は日本ユーザーでも満足できるタイトルを目指して開発。モバイル版開発スタッフインタビューをお届け

文:シュー

公開日時:

 NetEase Gamesが手がける、オープンワールドサバイバルゲーム『Once Human(ワンスヒューマン)』。2025年4月にモバイル版が配信開始されるのにあたり、先行プレイ&モバイル版開発スタッフへのインタビューが行われました。この記事では主にインタビューに関してをまとめています。

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 インタビューを受けていただいたのは、『Once Human』のリードゲームデザイナーを務めるXu Enbo氏(以下、敬称略)。モバイル版のリードゲームデザイナーを務めるSun Xiangyu氏(以下、敬称略)、マーケティングを務めるLiu Jiahao氏(以下、敬称略)の3人です。

 別の記事では、モバイル版を実際にプレイした様子をグラフィックや操作性の部分を中心に掲載しているので、そちらもあわせてご覧ください!

都市伝説や超自然的な存在にフォーカスした"デビエーション"

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▲リードゲームデザイナーのXu Enbo氏

――まず、本作のPC版のアーリーアクセスが開始して約半年ほど経過していますが、反応はいかがでしょうか。

Xu:リリース当初から世界各地のユーザーさんに高い評価をいただいていまして、支えられていると感じています。非常に多くの方から意見が寄せられており、それらを参考に修正を加えつつ、今後のコンテンツ作りにも活かしたいと思っています。

 いま皆さんが遊んでいただいているものは、事前に熟考を重ねて完成された形で提供しているため、いわば作り置きができている状態です。これらのアイデアが市場でも結果を残せているので、引き続き皆さんの意見を聞きつつ、今後のコンテンツ開発にも活かしたいです。

 直近で追加したシナリオはとくに日本のユーザーさんから好評をいただいています。なかでも日本と韓国は"デビエーション"に高い興味を持っていただき、「デビエーションをメインにしたシナリオを作って欲しい!」との意見から、実際に新シナリオを開発中でもあります。

 シナリオもPvP、PvEだけでなく、さまざまなコンテンツと遊び方をいろんな端末で楽しんでいただけるように取り組んでいます。

――各地で関心の高い"デビエーション"について改めて教えていただけますか。

Xu:"デビエーション"とは、本作においてさまざまな役割を持っています。1つは戦闘時における盾の生成や治療などのサポートのほか、ステータス上昇を有する個体。1つは素材の収集や釣りなどの探索面での補助。もう1つはクラフト時間の短縮、品質向上などサバイバル面の手助けをしてくれる存在と、プレイフィールの向上に欠かせないシステムが"デビエーション"です。

 彼らとは戦闘やダンジョン、ミッションなどゲーム中のさまざまな体験に紐づいて遭遇するでしょう。ですが、完全なランダムではありません。たとえば釣りをすれば釣りに関する"デビエーション"と遭遇しますし、買い物をしていたらショッピング関係の"デビエーション"とも出会える……といった、関連性を用意している場合があります。

 これらに制限も付けていないので、初心者の方でもゲーム開始後にすぐ出会えるでしょう。

――荒廃した世界とは真逆のファンシーなデザインの"デビエーション"ですが、コンセプトを教えてください。

Xu:まず本作は、日常における不思議な現象や不可思議な物体を”異常存在”として認識しており、それら異常物を"デビエーション"と総称しています。このコンセプトは都市伝説や超自然的なものが由来です。"日常の中にある非日常を生み出す神秘的な力"という、アンナチュラルなものが持つ要素に惹かれました。

 この"デビエーション"のコンセプトを公開したあと、ユーザーからの評判も良かったので、新シナリオの主役になってもらっています。ゲームとしても基本的な機能を備えた上で、"デビエーション"を主軸とした遊び方を用意しています。

 たとえば2つの力を融合して新しい何かへ進化させたり、チームを組んで相手チームと戦うPvP要素など、"デビエーション"主体の遊び方を研究、開発をしている最中です。

――カスタムサーバーを実装するとのことですが、どのような使われ方を想定していますか?

Xu:日本のユーザーさんはクリエイティブな方が本当に多いので、きっと我々の想像を超えてくる遊び方をしてくれると思っています。そのためにも我々はカスタムサーバーにおける高い自由度を提供できるように開発していきます。

 また、なるべく多くのユーザーさんに触れてもらえるように調整中です。まだ詳細はお話できませんが、実装が形になってきたら公式サイトにてお知らせしますので、楽しみにしていてください。

モバイル版ならではのゲーム体験を作りたかった

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▲モバイル版のリードゲームデザイナーのSun Xiangyu氏と、マーケティング担当のLiu Jiahao氏
――まず、モバイル版ならではの機能について教えてください。

Sun:モバイル版では自動照準や自動攻撃があり、プレイヤーが移動だけに集中できるよう細かな部分でストレスフリーを実現しています。

 そのほかPC版では素材1つ1つをクリックして拾う必要がありますが、モバイル版ではアイテムの自動収集を導入する予定です。このほか、プレイフィールの快適さを目指して初心者の方でも気軽に遊べる環境を整えていきます。

――モバイル版ではどのようなユーザーさんに遊んで欲しいですか?

Liu:既存のPC版ユーザーに対しても、新しい体験を提供したい思いもあります。それに加えて日本ではオープンワールドやMMO、サバイバルクラフト、FPSという4つのジャンルがとくに人気を集めています。

 『Once Human』ではこれらがすべて楽しめるので、それらのジャンルが好きなユーザーさんに手にとってもらえたら嬉しいですね。

――モバイル版のみの機能の1つ、"ノンUI没入サバイバルモード"について教えてください。

Sun:この機能を実装した経緯についてですが、モバイル版はPC版に比べて画面サイズが小さく、画面にどうしてもUIの情報量が多くなりすぎてしまいます。

 そこでゲームとしての操作性の向上や、オープンワールドの雰囲気を楽しみたいという声をきっかけに、本機能の実装に至りました。少ない操作で移動と攻撃が行えるように調整しているので、急な戦闘においても安心です。

 UIを最小限に抑えることで没入感が向上しているほか、きっとスクショ映えもすることと思います。また、日本はマルチプラットフォームで遊ばれているユーザーさんが多いので、PC版をプレイしながらも、モバイル版ならではの体験も作りたかった部分もありました。

――PC版とモバイル版がマッチングする仕様を伺っています。本作はPvP要素に関してはいかがでしょうか。

Sun:オープンワールドではさまざまな方と交流していただけますが、PvPは同じプラットフォームの方とのみマッチングする仕様にしています。とくにFPSに関してはPCの方が動きも照準もスムーズなため、制限を設けました。モバイル版は自動照準機能もあるので、お互いにアンフェアな状況を避けたく思い、そうした措置を取っています。

 現在実装しているシナリオに関してもFPSのPvPだけではなく、オープンワールドでの建築やリリース管理を軸としたPvPも用意しています。

 今後もFPSを中心としたモードを実装する可能性はありますが、モバイル版のリリース後にユーザーさんの意見を吸収して、修正していくことを考えていますので安心してください。

――最後にモバイル版のリリースを待っているユーザーに向けて、一言お願いします。

Sun:日本はゲーム大国で、我々も尊敬しているメーカーさんが数多く存在あります。そんな日本の環境で育ったユーザーさんにも満足していただけるゲームを制作しましたので、ぜひモバイル版を機に体験していただけたら嬉しいです。

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 また、今後もPC版、モバイル版ともにユーザーさんの意見を取り入れながら開発へとフィードバックさせていきたく思います。『Once Human』を一緒に育てていきましょう! よろしくお願いします!

――ありがとうございました!

※なお、本作はクロスプラットフォームのテストを実施予定です。詳しくは下記投稿のリンク先をご確認ください。

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