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『シャニソン』大型リニューアルの裏側を高山Pら開発陣に聞く。運営と作り直しを同時に行う作業量2倍の荒業で『シャニマス』らしいリズムゲームへパワーアップ

文:てけおん

公開日時:

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 バンダイナムコエンターテインメントは、配信中のiOS/Android/PC(DMM GAMES)用ゲーム『アイドルマスター シャイニーカラーズ Song for Prism(シャニソン)』の大型リニューアルを2月26日に実施します。

 そのリニューアルに関して、『アイドルマスター シャイニーカラーズ(シャニマス)』プロデューサー兼『アイドルマスター シャイニーカラーズ Song for Prism(シャニソン)』プロデューサーの高山祐介さん。同じくバンダイナムコエンターテインメントで『シャニソン』プロデューサーの吉川純生さん。プロジェクトマネージャーの岡部穂孝さん、リードエンジニアの給前瞬さんにお話を伺いました。

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運営の裏側でリニューアルを進めた激動の1年間

――まずは皆さんの自己紹介をお願い致します。

高山さん
シャイニーカラーズ プロデューサーの高山です。『アイドルマスター シャイニーカラーズ Song for Prism』でもプロデューサーを担当しています。主に『シャニマス』全体の決定やアイドルたちとそのストーリーの表現、あとは今回のリニューアルにも全体的に関わっています。

吉川さん
バンダイナムコエンターテインメントの吉川です。『シャニマス』には2020年頃から関わっており、2023年4月付近から『シャニソン』にも本格的に参加させていただいています。

岡部さん
バンダイナムコスタジオで『シャニソン』のプロジェクトマネージャーを担当している岡部です。主に全体のスケジュール管理、開発体制についてのチームビルディングを担当しています。

給前さん
同じくバンダイナムコスタジオでリードエンジニアを担当している給前です。主にグラフィックなどの調整や機能追加、処理負荷の改善などを担当しています。

――今回の『シャニソン』の大型リニューアルを決めた理由をお聞かせください。

高山さん
まず今回のリニューアルは、プロデュースとリズムゲームをそれぞれ単独のゲームサイクルにわけるものになります。『シャニソン』のゲームサイクルはプロデューサーさんたちがアイドルと出会い、プロデュースをして、育成したアイドルたちを編成してリズムゲームを行う……という流れでしたが、今回のリニューアルで別々に楽しめる形にしました。

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 その理由は、リリース後に実施したゲーム内アンケートや反応を受けて、それぞれで遊びたいという意見が多くあったからです。リズムゲームについては『シャニソン』でアイドルたちが3Dで歌って踊る点が期待されていた部分だったので、そこを気軽に味わいたいと感じた方も多かったのだと思います。それを踏まえたうえで、今回のリニューアルに向けて早い段階から開発を進めていました。

――プロデューサーからの反応が主な理由ということですね。

吉川さん
リリース後にゲーム内でアンケートを実施したところ、多くの回答をいただきました。その中には「リズムゲームとプロデュースをわけて楽しみたい」とのご意見が多くあったんです。

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 元々は育成したアイドルのステージを見守る感慨深さみたいなものをゲーム体験の価値としていましたが、プロデューサーさんのお声を拝見していると、そこに至るまでにゲームから離れてしまう方も見受けられました。

 今となっては「リニューアルをします」とプロデューサーさんにお伝えをできましたが、当時はこのままのゲームサイクルで運営を続けていくのかも、大きく変えてしまうか、リニューアル案を含めさまざまな選択肢を視野に入れつつ何度も協議しながら決めました。

――その協議はどれくらいやっていたのでしょうか。大きな会社になればなるほど、意思決定までの時間は長そうなイメージですが。

吉川さん
何度も議論は重ねましたが、スピード感は大事にしていたので、リニューアル案を採択するまでの期間としては早かったです。リリース当初は何もかもが初めて世に出すもので、安定稼働にいたるまでの調整に追われていましたが、リニューアルの検討を始めたのが2023年12月下旬くらいです(編注:シャニソンのサービスインは2023年11月14日)。年始からはその内容を決めていき、1月の下旬あたりに方針がまとまったかと思います。

 プロデュースとリズムゲームは元々繋がっていたゲームサイクルですので、それを分けようとすると、ゲームをほぼ作り直しするような規模になります。開発内部的にどのような影響が出るのかの確認にもひと月かかり、リニューアルの概要が完成したのが2月末頃でした。そこでリニューアル完了までの期間見積りが2025年9月頃になる想定でしたが、1年半以上もプロデューサーさんを待たせるわけにはいかないという想いから、岡部さんを中心に体制変更や制作ワークフローの見直しを進めていただきました。

岡部さん
吉川さんの言った通り、当初試算したところ2025年9月であればリニューアル可能という結果となりました。そこから、高山さんや吉川さんたち、そして開発チームとどうやってスピードを上げるのか何度も話し合い、リニューアル案の細かい調整だけでなく、体制変更やワークフローの見直しも進めていきました。

吉川さん
実質的に再度開発を行うようなボリュームなので、すぐに正式な決定をできたわけではありませんでした。どうやったら影響範囲を抑えつつ実現できるのか協議しながら、社内でも懸念点を1つずつクリアして開発と並行しながら丁寧にすり合わせを行いました。

――リニューアルによって消えてしまう部分などはないのでしょうか?

高山さん
これまでお話をしてきた“作り直し”は、あくまでもプログラム内部のお話になります。そのため、ゲームとしての見た目は大きくは変わらず、プロデュースもリズムゲームもリニューアル前と同じようにプレイしていただけます。

 プロデュースした後にフェスユニットを誕生させ、リズムゲームを遊んでいただく形式でしたが、それをガシャなどから獲得できるプロデュースアイドルをそのまま編成してライブ(リズムゲーム)をプレイできる形になる、というのが、リニューアルの主な内容ですね。

 何かのコンテンツを削除したわけではなく、ライブ(リズムゲーム)とプロデュース(育成)をそれぞれのゲームサイクルとし、ゲーム内に2つのパートが用意されていると考えていただけると、イメージしやすいと思います。

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――リニューアルを発表してからプロデューサーさんたちの反応はいかがでしたか?

高山さん
昨年の9月頃からリニューアルの情報をお伝えし始めまして、当時はまだゲーム画面もなく、中々イメージをつかみにくい中ではありましたが、プロデューサーの皆さんには期待をしていただいている印象でした。2025年1月にはゲーム画面も用意できまして、実際にプレイ映像をお見せしながらリニューアルの紹介をできました。結果、イメージしやすくなり、より期待をいただいているのかなと思っています。

――ゲーム制作の実際のところを知らない立場の人から見ると、ゲーム内コンテンツを分けただけ……と聞くと比較的容易にできるのでは? とも見えてしまうと思いますが、制作現場では、今回のリニューアルに際してどうだったのでしょうか?

高山さん
イメージとしてはアプリゲームをそのまま運用しながら、同じ開発チームでもう1本のアプリゲームを同時開発しているような印象でしょうか。

吉川さん
もちろん新規で一から作るとなると数年はかかってしまうと思うので、そういった意味だと新規開発のほうが大変なイメージはあるかもしれませんが、個人的にもここまで大がかりなリニューアルは初めての経験で、単純比較は難しいながらもかなりチャレンジングな試みだったと感じています。

――“新作アプリを運営しながらもう1本作っていた”くらい大変だったと聞くと、いかに大変だったのかが少しは伝わるような気がします。

吉川さん
プロデューサーさんに『シャニソン』を楽しんでいただくため、現行の運営も並行して行っている関係で、リニューアルの機能開発に回る人員も限られてしまいますし、プログラムに手を加えることで基盤となるシステムに影響が出ないようにしなければなりません。

 他にも、リニューアルの情報をプロデューサーさんに分かりやすくお伝えをしたり、評価いただいているグラフィックやMVのパワーアップ、端末負荷の軽減など、運営と並行することで、作業のボリュームはどんどんと膨らんでいきました。

――今回のリニューアルにあたってグラフィック担当の給前さんとしてはどこが大変だったのでしょうか?

給前さん
運用中にここまでの変更を加えるのは経験したことがなかったですし、乗り越えないといけない壁もたくさんある中で、逆にやってやろうという気持ちで開発に臨みました。

 運用中のアップデートの対応をしつつ、さらにそこに新しい機能を加える。そうすると、新しく加えた部分からプログラム全体に影響が出てしまうのでその対応も必要となります。ここまでの作業ボリュームですと、現実的にリニューアル規模を小さくするなども考えるところですが、個人的にはそれくらいの手間をかけてでもシャニソンをよりよくしたい気持ちを持っていたので、チームメンバーの協力のもと、リニューアルを進めることができました。

――このリニューアルは異例のもので、かなりの工数を要するものだったと。

給前さん
吉川さんからもあったように単純比較はできないのですが、運営とリニューアル、どちらも並行して考え、作業をしなければなりませんでしたので、感覚としては「2本のゲームを同時に作っている」ようなものでした。

 新規で追加する機能を入れる際は元々の運用面でも調整が発生してくるので、どうしても作業ボリュームは増えてしまうんですよね。

吉川さん
リニューアルに対して、少しぴんとこない部分もあるかもしれませんが、過去に『シャニソン』を遊んでいたけれど今は遊んでいない方には特に体感できる変更だと思います。そういう方にこそ一度手に取って遊んでいただきたいです。

プロデュースとリズムゲームの切り分けでアイドルの魅力を感じやすく

――今回のリニューアルを経て、改めてenza対応ゲーム『シャニマス』と『シャニソン』でのプレイ体験の違いはどのようになりますか。

高山さん
enza対応ゲーム『シャニマス』のプレイ体験はリリース当初から変わっておらず、アイドルたちと出会ってプロデュース(育成)をする中で彼女たちに触れて、成長する姿や物語を楽しみ、その後にプレイヤー同士がプロデュースしたアイドルとともにフェスで競い合う形です。

 一方で、これまでの『シャニソン』では、アイドルと出会ってプロデュースという部分――『アイマス』の根本の部分はありつつ、彼女たちをプロデュースしてライブステージで輝かせるという流れでした。それをアイドルと出会い“ステージで彼女たちを輝かせる”というようにリニューアルで順番が変わりました。違いとしては、どんな魅力をどんな順番で知っていくのかが違いになってくると思います。

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 リニューアルで改修する部分として、これまではプロデュースで再生されていたストーリーが、プロデュースを介さずとも見られるように変更します。これはリズムゲームを中心にプレイされるプロデューサーさんにも、より手軽にアイドルたちのストーリーを楽しんでいただきたいという狙いで、利便性を上げるためのものとなります。

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――今回のリニューアルではMVにも手が加えられたとのことでしたが、どの部分が変更されたのでしょうか。

吉川さん
『シャニソン』は、元々enza対応ゲーム『シャニマス』のカードイラストが3Dモデルになったら……というコンセプトがありました。

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 リニューアルでのMV改修については、そのコンセプトを残しつつ、もう1つのテーマとして“実在しているように感じられるリアルな描写”という要素を加えました。

 少し専門的な用語で説明すると従来のものはトゥーン調と呼ばれるアニメ的な表現に長けたもので、それもプロデューサーさんに評価いただいている部分もあったのは、もちろんありがたいのですが、レベルが上がり続けている他タイトルの3Dグラフィックと比較して、我々にもまだまだできることがある、もっとアイドルたちを魅力的に表現できると感じ、新たにリアルテイストな部分を加えてイラスト感とリアル感の融和を目指しています。

 リニューアル以降に登場するMVではよりそれを感じていただけるのではと思っています。

――そのリニューアル方針を決めるには何か影響をうけたモノがあったのでしょうか?

吉川さん
昨年3月に開催された“THE IDOLM@STER SHINY COLORS 6thLIVE TOUR Come and Unite! Fantastic Fireworks”に給前さん含めた開発チームにも参加していただき、現地で感じた“ライブのリアルな感覚”を実現するためのアイデアを出し合いました。そこから都度方向性など相談しながら、トゥーン調の中に実在感を表現できるか検討したうえで、この方向へシフトすると決めました。

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――同じ『アイドルマスター』ブランドでは、近頃だと『学園アイドルマスター』も3Dグラフィックが話題になっていました。

吉川さん
『学園アイドルマスター』では6万ポリゴンを使用した3Dモデルということでリリース当初話題になっていましたが、『シャニソン』も1人あたりのモデルは5万ポリゴン以上で作られています。アイドルたちの見た目については、リニューアル前から都度アップデートをしていますが、リアルさを加えたことで、新たな魅力を持ったビジュアルになっていると思います。

 その他、『シャニソン』は、シャニマスの特徴とも言える「ユニット」であることが映えるようにフォーメーションやカメラワークなども改良をしてきました。ですので、学マスから『アイマス』シリーズに触れたプロデューサーさんにも、是非興味を持っていただけたら嬉しいですね。

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――クオリティを上げつつ豊富なユニットとアイドルたちがいる『シャニソン』ならではの良さを伸ばしたわけですね。

高山さん
リニューアル後のバージョン2.0でもアップデートを重ねる予定で、特にリリース初期にゲームを離れられた方や、リリース当初のMVをご覧になっていた方には大きな変化を感じていただけるかと思います。

吉川さん
『シャニソン』はリニューアル以前からアップデートを重ねており、今回さらに大きくアップデートを加えます。6thLIVEを経て実際にそこにいる存在感を目指しはじめて、ようやくお見せできる日が来たな……と。

――具体的にどこを調整してリアル調に見せるようにしたのでしょうか?

給前さん
リニューアル前はトゥーン調であるがゆえに、イラストやアニメのような一元的な影の表現でしたが、それが立体的になったと考えていただければイメージしやすいと思います。部位で言えば、光が当たると髪の毛の影がおでこにできると思いますが、それが動きと合わせてより繊細に動いたり、光を手で遮ることによって顔や体に落ちる影が落ちるようになったり、アイドルの存在感を強調しています。

■アップデート前(Ver.1.14.0 )とアップデート後(Ver.2.0.0 )の比較
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 影については公式Xでバージョン2.0のビジュアルが公開されていましたが、リニューアル後のMVでは、それよりもさらにブラッシュアップをかけています。

 他にも、実在感を増したことでステージの背景の質感がリアルになったり、衣装もキラキラと光りを反射して立体的に見えたり、リムライトと呼ばれるアイドルの輪郭に当たるライトの表現がより綺麗になっていたりと、これまで追加してきた楽曲も含めて綺麗になっているかと思います。
※衣装の質感向上については、過去の衣装も現状30%程反映が終わっており、順次対応されていくとのこと。
 また、バージョン2.0以降に登場する楽曲は、より背景とアイドルが馴染んで見えるようなエフェクト処理に変更していまして、過去は白っぽいエフェクトを画面全体的にかけていたのですが、そこにも調整を加えています。

――フォーメーションやカメラワークの話も出ましたが、それらにも変更点はありますか?

吉川さん
はい。シャニソンでは、楽曲チーム・振付チーム、そしてMVチーム一丸となってMVを制作しているのですが、先ほどもお伝えした「ユニットならでは」の魅力であったり、よりアイドルたちがいきいきと見える表現だったりと模索する中で、フォーメーションやカメラワークなどの表現をどんどんと進化させていくことができました。

 ゲームではスマホやPCでアイドルたちのパフォーマンスを見るため、実際のライブでは気づかれにくい細かい動きや表情も取り入れることができます。そんな、ライブならでは、ゲームならではの気づきが積み重なり、チーム全体でMVのクオリティを引き上げる事ができているなと感じています。

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――なるほど。初期にゲームを離れられた方も、今のMVを見ると、当初のものと全然違って見えそうですね。他にクオリティアップに際して、意識していることがあればお聞かせいただけますか?

吉川さん
『シャニソン』発のユニット新曲2曲目の、『Shower of light(イルミネーションスターズ)』や『快盗Vを見逃すな(放課後クライマックスガールズ)』などでは元からあるユニットの良さや、新曲から見える新しいユニットの一面をコンセプトに映像を制作しています。

 なので、ライブというより、ミュージックビデオのような映像演出にこだわって制作しています。今後も、楽曲のシリーズごとに『リアルなライブ』演出と、『ミュージックビデオ』の演出を使い分けながら、プロデューサーさんに新鮮に楽しんでいただけるMV制作を心がけていきます。

 まだ詳細はお伝えできないのですが、今後さらなるクオリティアップに向けてMVチームと準備中ですので、ぜひ楽しみに待っていただけると嬉しいです。

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給前さん
ゲームと実際のライブの違いで言うと、客席から見る実際のライブでは、ステージ全体の照明なども含めて五感すべてで迫力を感じるのですが、ゲームではアイドルを中心に画面が構成されるため、同じ照明演出では同様の迫力を出せない……など、実際のライブではよく見えても、ゲームとは違う部分もあるなと感じました。

 ゲームならでは、ライブならではの両方の表現を取り入れつつ、その整合性や、作業の工数を意識しながら実現していくのは今回の改修で気にかけた部分でした。

その他の調整とリニューアル後の展開予定について

――リニューアル後の『シャニソン』のアップデート予定などをお聞かせください。

高山さん
まずは、まだ暫くお時間をいただいてしまいますが、アドベンチャーパート、3Dでのシナリオ表現についても、ブラッシュアップしたいと考えています。

 いわゆる“立ち絵”が表示されてテキスト送りがされるオーソドックスなアドベンチャーゲーム形式、ゲームだとスキットと呼ばれるような表現が多かったのですが、それをアニメやショート動画を観る感覚で楽しめるようにカットを作り込めないか検討しています。今はそれらを制作するための、大元のエンジンの改修を進めているところです。

――エピソード(コミュ)周辺の変更も行われるのでしょうか?

高山さん
プロデューサーのみなさんには、リニューアルに伴い、プロデュースでお読みいただける各ユニットのプロデュースエピソードを介さずに、まずアイドルたちのライブを楽しんでいただくこととなります。

 ですので、ストーリーモードでそういったシナリオを手軽に読めるようにするというのは先にお伝えした通りですが、加えて、アイドルとの出会いからの成長譚をお楽しみいただけるような28人分のエピソードの公開を予定しています。

 主に、enza対応ゲーム『シャニマス』における、“S.T.E.P.”編から“W.I.N.G.”編にあたるシナリオを、再編集したイメ―ジになります。アイドルによっては、enza対応ゲーム『シャニマス』では描かれていない部分も追加されていますので、楽しみにお待ちください。

 今ご説明したようなアドベンチャー表現のエンジン開発や、28人のエピソードの制作を進めていることもあり、3月以降もプロデュースのエピソード追加は引き続き隔月更新とさせていただく予定です。楽しみにお待ちいただいているプロデューサーさんには大変申し訳ないのですが、そのぶん楽しんでいただける取り組みも別途用意しているところです。

――楽曲はエピソードとリンクしているものが多かったのですが、楽曲の追加ペースはどうなるのでしょうか。

吉川さん
プロデュースエピソードの追加がないと楽曲も追加されないと不安に思われる方もいらっしゃると思いますが、そちらはバンダイナムコエンターテインメントの“ASOBINOTES(アソビノオト)”というレーベルのチームの協力を得て、『シャニソン』にはまだ実装できていない、過去のCDシリーズに登場した、いわゆるカップリング曲をリリックビデオ(2DMV)にした形で、4月以降、1ユニット1曲ずつ、計8曲を実装していきたいと思っています。

 リニューアル以降、追加する楽曲はリニューアル前よりも減らさず、形式は変わる部分はありつつも増やしていきたいと思っています。その他、初夏くらいには新たな企画をご提供できないか検討していたり、なるべくイベントも増やしたりして、プロデューサーのみなさんにたくさんシャニソンを楽しんでいただきたいと内部で話しているところです。

――イベントについては“シャイニーコンペティション”のようなものが追加されるという認識で大丈夫でしょうか。

吉川さん
イベントとしてはライブ由来のものを増やしていこうと思っていますが、こちらは実装までにまだ時間がかかってしまいそうです。

 まずは月初に実施しているイベントを中旬にも実施して、イベント数を増やすところから初めていき、ゆくゆくは新形式のイベントも追加していきたいと考えています。ですが、まだ詳細についてお伝えができませんので、また目途が立ち次第プロデューサーさんにはご案内をさせていただければと考えています。

――改めてアップデートの予定をまとめてお聞かせいただけますか?

吉川さん
順番としては、まずは4月以降カップリング曲(リリックビデオ・2DMV形式)の実装。夏以降にアドベンチャーパートの改修。同じく夏以降、今の形式のイベントを月の中旬にも開催をして、新形式のイベントはその後の実装と想定していますが、まだ詳細については詰めている最中です。ですので、また正式なご案内は折を見て行いたいと考えています。

――リニューアルに際して復帰や既存プロデューサー向けの施策が実施されるのでしょうか。

吉川さん
まずはリニューアル記念ミッションという形で、ジュエルや10連ガシャチケットだけではなく、Pアイドルのレベルアップに必要なアイテムを効率的に集められるようにします。あとは最大100連無料ガシャも実施します。

 こちらは期間中であればログインした回数に応じて10連ガシャチケットを配布しますので、連続でログインしないとすべて受け取れないというものではないためご安心いただければと思います。

 他にも、チュートリアルを変更し、28人の★3P(プロデュース)アイドルからひとりを選んで獲得いただける形に変更します。すでに『シャニソン』をリニューアル前からプレイされている方にも、プレゼントボックスにセレクションチケットをお送りしますので、こちらを活用して、リニューアル後のシャニソンを引き続きお楽しみいただければと思います。

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――既存プロデューサーもリニューアルで恩恵を受けられるのですか?

吉川さん
リニューアル前から『シャニソン』をプレイいただいているプロデューサーさんも先ほどのミッションで育成アイテムや10連ガシャチケットは獲得できるのでご活用いただけます。

 あとは恩恵というには少し違うかもしれませんが、リニューアルを機に『VOY@GER』(※
『アイマス』シリーズコンセプトムービー2021に用いられていた楽曲)のMVを実装することになりましたので、そちらもお楽しみいただければと思います。オリジナルのアニメMVをリスペクトして再現しており、衣装もMV中に変化していく新しい取り組みもしていますのでぜひ楽しんでいただけると嬉しいです。


――アプリの軽量化も行われるとのことですが具体的にどれくらいのスペックで遊べるようになるのでしょうか?

給前さん
スペックについてもリリース当初よりも、アップデートを重ね、負荷自体従来の30%ほど軽くなっていますので、リリース時と比べても幅広い端末で快適にプレイできるように軽量化しています。

 具体的には、iPhone 12miniくらいのCPU・GPUの端末でもシステム設定で解像度を高くしなくても、FSR(超解像度技術)をONにしていただくことで、負荷は低いけど高品質なモードと遜色ない綺麗な映像を楽しめるようになります。

岡部さん
また、新規で始める方向けの情報として、データを一般的なゲームのように一括でダウンロードする形式ではなく、都度必要なデータをダウンロードできるようになりましたので、容量が気になる方も安心して遊んでいただきたいです。

――質問は以上になります。では、すでに遊ばれているプロデューサーの方々へのコメントをお願いします。

高山さん
現行の『シャニソン』を遊ばれている方は、プロデュースを楽しんでいる、リズムゲームやMVを楽しんでいるなど、様々な方がいらっしゃると思いますが、共通しているのは『シャニマス』のアイドルが好きということではないでしょうか。

 今回はリニューアルによりP(プロデュース)アイドルを直接編成してリズムゲームを楽しめるようになり、より手軽にアイドルの魅力に触れやすくなったと思いますので、新しい『シャニソン』にご期待ください。

 そして、まだ『シャニソン』に触れていない方、また今はお休みされている方もいらっしゃると思いますが、リズムゲームとプロデュースがそれぞれのゲームサイクルとなったことでより気軽にアイドルの魅力を感じられると思います。リニューアル後、この機会に、ぜひ『シャニソン』をプレイしていただけましたら幸いです。

吉川さん
改めまして、リニューアルに伴い、2月17日~26日にかけてメンテナンスを行う必要が出てしまい、皆様にはご迷惑をおかけしたお詫びと、ご協力いただいた感謝をこの場をお借りしてお伝え申し上げます。

 リニューアルに伴うアップデート、そしてプロデューサーの皆様がお持ちのPアイドルやSキャラの調整を行うため、メンテナンスを実施させていただいたのですが、プレイができない期間が発生したり、月岡恋鐘と園田智代子の誕生日が被ってしまうなど、残念に思われたプロデューサーさんもいらっしゃったと思いますこと改めてお詫び申し上げます。

 ですが、それでもリニューアルに至るまで、たくさんのプロデューサーさんが応援くださり、チーム一同励まされることが多々ありました。この場をお借りして、心からお礼申し上げます。

岡部さん
リニューアルした『シャニソン』はかなりわかりやすくなっていると思います。この機会に新規で始められる方も・もう一度シャニソンをプレイしようかなと思われている方にも触っていただきたいです。特に復帰する方はパワーアップしたところを感じて驚いてもらえるかと思います。

給前さん
グラフィック面では今まで少しずつアイドルたちの表現をアップグレードしてきましたが、今回はまとめて表現を変化させているので実際にご覧いただきたいです。プロデューサーさんからコメントもしっかりと確認していますので、今後も誠心誠意クオリティアップに努めていきたいと思っています。

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――最後に高山さんから『シャニマス』7周年に向けての意気込みをお願いします。

高山さん
4月に『シャニマス』はIPとして7周年を迎えます。これまで多くのプロデューサーのみなさんに支えてもらってきたと感じています。4月にはenza対応ゲーム『シャニマス』での7周年施策、それだけでなく、5月には『シャニソン』の1.5周年、それ以降も、各都市でユニットごとのライブツアーを実施していくなど、かなり長いスパンで7周年を皆様とお祝いできるとのではないかと思っています。

 それぞれのタイトルの詳しい施策は生配信やブログを通じてお伝えしますが、7周年を皮切りにゲームだけでなくライブや音楽などさまざまなコンテンツを通じて楽しんでいただけますと幸いです。その皮切りになるのが今回のリニューアルだと思いますので、ぜひ新しくなった『シャニソン』も遊んでいただきたいです。

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