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『薬屋のひとりごと』39話感想(2期15話)。氷菓を食べる子翠は何かの伏線? 逆子問題の解決に親父さんの登場が熱い!(ネタバレあり)

文:Ak

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 現在放送中のTVアニメ『薬屋のひとりごと』の第39話(2期15話)“氷菓”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『薬屋のひとりごと』第39話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。[IMAGE]

小蘭絡みのマオマオは最高に主人公している!【薬屋のひとりごとアニメ2期感想】


 第39話は、前回ラストで小蘭(シャオラン)がうっかり上級妃が仕入れた(あるいは贈られた?)氷を砕いてしまった続きから。作中でも言及されていますが、冷凍技術の発展していない当時の氷は超貴重であるはずです。それを砕いてしまったというのは……なかなかのピンチ!

 そんな小蘭のピンチにすぐさま駆けつけるマオマオは、素直にカッコいいです。いつになく主人公している! いつもの飄々とした感じではなく、しっかりあせっていることからも、小蘭を大事に思っていることが伝わってきます。

 しかしよりにもよって、氷の届け先が楼蘭妃(ロウランヒ)だったのが困ったところ。せめて彼女以外の上級妃であれば、マオマオが何らかの形で恩を売ったことがあるので、なあなあで済ませる(あるいは労働で返す)ことができそうですが……楼蘭妃には伝手がないのでそれも厳しそうです。


 そんなあせるマオマオを、ニヤニヤと高みの見物を決めこむ壬氏(じんし)。マオマオのお手並み拝見という感じですかね。まあ意地悪な態度ではありますが、それもマオマオならどうにかするだろうという信頼感の表れでしょう。実際、マオマオが誠意を持って真っすぐに助力を頼んだら、すぐに答えてくれましたしね。

 壬氏の協力の条件は、「話を最後まで聞け」&「簪(かんざし)を付けてこい」というもの。ここでいう“話”とは、つまり以前壬氏が話そうとした秘密についてでしょうね。物語が大きく動く伏線が、サラリと張られたような気がします。さらにここに来て、園遊会で渡された簪が意味を持ってくるのも熱い! まあ、マオマオはやっぱり忘れてましたが(笑)。

氷菓子を子翠が食べたのは何かの伏線?【薬屋のひとりごとアニメ2期感想】


 「あと1時間で氷の代わりのものを用意します」と、グルメ漫画みたいな展開に。タイトルからも予測できていましたが、やっぱり氷の代わりに氷菓を作る模様。そういえば、オープニングのラストにも氷菓子が登場していましたね。

 この時代、氷は高級品のようなので、当然氷菓の作り方も普及はしていないみたいです。マオマオが知っていたのは、色街では高価な食品を目にする機会も多いからでしょう。太客相手にふるまったのを見たことがあるとかでしょうか?

 上級妃が氷を仕入れた理由は不明ですが、暑気払いが目的であった場合は、氷菓を代わりにしても、美味しくて涼しくなれるなら問題なさそうです。とはいえ、氷菓を贈られた楼蘭妃のリアクションが描かれなかったのは気になるところ。


 代わりに子翠(シスイ)が氷菓を食べたのも、何か意味のある演出なのかもしれません。単なる筆者の推測ですが、もし子翠=楼蘭妃だとしたら、子翠の満足気な様子を描くことで、氷菓を楼蘭妃に贈って問題なく事態が解決したという演出になっているとか? マオマオが、氷菓を食べる2人を見て、少し驚いたような表情をしていたのも気になりますね。

 こういうちょっとした表情にも何かの伏線があるのが『薬屋のひとりごと』なので、今後もこのシーンは覚えておいたほうがいいかもしれません。まあ、考えすぎという可能性も十分にありますが!

逆子問題解決のために親父さんの登場が熱い!【薬屋のひとりごとアニメ2期感想】


 意外とあっけなく解決した氷の問題。かと思えば、もっと深刻な問題が後宮で発生してしまいました。あまり外科技術の発展していない時代に、逆子というのはなかなか難しい問題ですね。

 逆子は多くの場合、妊娠中に通常の姿勢に戻ることが多いようですが、もしそのまま出産しなければいけない場合、帝王切開になる可能性が高いようです。


 衛生環境が決していいとは言えないこの時代、手術のリスクはかなり高いでしょう。赤子が無事でも、玉葉妃(ギョクヨウヒ)の身体は非常に危険性が高そうです。もう少し早く逆子に気づいていればよかったのですが……流石にそれを専門ではないマオマオに望むのは酷でしょうね。

 そしてここで、マオマオの親父さんの登場とは! 前半はグルメ漫画、後半は医療ドラマと第39話は温度差がすごい。とはいえ、先帝絡みで追放になったという理由もあって、親父さんを後宮に呼ぶのは政治的な理由で難しい部分もありそうです。

 そして気になるのは、最後のシーンで新入りの宦官らしき男が参っていた墓に刻まれた“大宝”の文字。これは誰のことなのでしょうか? 筆者が忘れているだけかもしれませんが、多分まだ登場していない名前のはず?


 次回タイトルの“巣食う悪意”がいよいよ不穏。“悪意”というのが、あくまで過去のものであればいいのですが……。怪しい展開だけに、予告でチラ見えしている羅漢(ラカン)が頼もしいですね!


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