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『鬼武者2』リマスター版先行レビュー。バッサリ感が気持ちいいアクションはそのままに、アナログスティック操作対応や簡易武器切り替え機能で遊びやすく進化!

文:Ak

公開日時:

 5月23日にPS4/Nintendo Switch/Xbox One/Steam(PC)で発売が予定されているリマスター版『鬼武者2』。その先行レビュー記事をお届けします。

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 なお、記事で使用しているのはPC(Steam)版。序盤の写真のみを使用しており、ストーリーの核心的なネタバレはありません。

新要素:高画質化以外にも操作性の向上や新要素で遊びやすく進化!【鬼武者2リマスターレビュー】


 オリジナル版の『鬼武者2』は、2002年に発売されたPS2用タイトル。ナンバリングとしては2作目にあたり、主人公の柳生十兵衛のモデルに故・松田優作さんを採用したことでも話題を集めました。

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 リマスター版では、基本的な部分はそのままに、さまざまな新要素が追加されています。高画質化だけでなく、多くの点で遊びやすくなっているので、注目のものを紹介していきます。

グラフィックの高精細化


 リマスター版で進化した点といえば、まずはなんといってもグラフィックの高精細化! グラフィックがクッキリ美しくなっただけでなく、比率も16:9になって(4:3と切り替え可能)、視認性も向上しています。

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 とくに背景はPS2のリマスター作品とは思えないほど美麗で、オリジナル版ではわからなかった細部の作り込みもハッキリと見てとれます。比率を伸ばしたことの違和感もなく、より世界に没入できるようになっていますね。

アナログスティック操作に対応


 オリジナル版は固定カメラ+ラジコン操作でしたが、リマスター版ではアナログスティック操作に対応。直感的にキャラクターを操作しやすくなっています。

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 ただし視点は固定カメラのままなので、慣れるまではアナログスティック操作では思わぬ方向に進んでしまうことも。

 とくに設定の必要もなく十字キーで従来のラジコン操作も可能になっているので、使い分けることもできます。戦闘時など素早い操作が必要なときはアナログスティック、拠点などで細かく移動したいときはラジコン操作と使い分けるのがよさそうです。

“鬼武者”に任意で変身可能に


 オリジナル版では紫魂を5つ集めることで自動で変身していた“鬼武者”状態。

 リマスター版では紫魂を5つ集めたあと、任意のタイミングで変身できるようになりました。

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 強敵との戦いまで温存しやすくなったので、オリジナル版のようにあえて魂を吸収しないようにする必要がなくなり、快適に!

 “鬼武者”状態では、短時間無敵状態で敵を圧倒できるので、ピンチのときに体勢を立て直すにも便利です。

簡易武器切り替え機能


 オリジナル版ではメニュー画面を開いてしかできなかった武器の切り替えが、LT長押し+左右ボタン(Xboxコントローラーの場合)ですぐに切り替え可能になりました。

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 切り替えられるのは立ち止まっている間だけなので、攻撃の最中に切り替えてコンボをつなげるなどは無理ですが、それでも状況に合わせて武器を使い分けやすくなったのが本当に便利!

 広範囲を攻撃したいときは槍、単体への火力を重視したいときには刀と、とくに複数の武器を入手して育成も進む中盤以降で役立つ機能ですね。

新難易度“修羅”


 新たな難易度として“修羅”が追加。一撃でも攻撃を受けるとゲームオーバーになるチャレンジングなゲームモードです。

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 難易度“修羅”は初期から選ぶことが可能。ただし初心者向きではないので、オリジナル版をやり込んだ人やアクションゲームに自信のあるプレイヤーに向けた難易度ですね。

 ちなみに従来通り難易度“一閃”も存在します。こちらは“一閃(※)”でしか敵を倒せない難易度になっています。なお、難易度“修羅”では“一閃”以外でも敵を倒すことが可能。

 どちらの難易度が難しいかは人にもよりそうですが、基本的には“修羅”のほうがシビアになっていると思います。

※一閃:タイミングよく攻撃することで一撃で敵を倒せる要素。カウンターアクションのようなもの

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 ただしリマスター版ではオートセーブ機能が実装されているので、再挑戦が容易になっています。そのため、一撃でやられても根気強く進めていけば先には進めるはず! ガードも可能なので、慎重に立ち回るのを推奨します。

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 ちなみに“一閃”モードのほか、“易しい” モードも初期状態から解放されています。ストーリーだけ楽しみたい場合は、“易しい”を選べば初心者でも安心ですね。

アクション:バッサリ感が気持ちいい直感的なバトル!【鬼武者2リマスターレビュー】


 斬撃のバッサリ感が気持ちいい、直感的なバトルアクションが本作の特徴。複雑な操作は必要なく、ボタン連打だけでも気持ちよく敵を倒していけます。

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 とくに敵の攻撃にタイミングよく攻撃を合わせることで、一撃で敵を倒せる“一閃”の気持ちよさは格別! 敵によってはタイミングがシビアですが、慣れると敵を圧倒できます。

 さらに“一閃”の成功後にタイミングよく攻撃を繰り出すと周囲の敵も“連鎖一閃”で倒すことが可能。うまく決まったときはかなり気持ちいいです。

 “一閃”を狙いすぎると攻撃を受けがちなので、じつは普通に攻撃したほうが早い場合が多かったりしますが……決まるととにかくカッコいいので、つい狙ってみたくなりますね(笑)。

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 複数の武器を使い分けて戦う戦略性も魅力の1つ。武器を強化する要素もありますが、複雑ではなく、自分のお気に入りの武器を集中的に鍛えておけば大丈夫な作りになっています。

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 各武器には特徴的な“鬼戦術(スキル)”が用意されており、鬼力を消費して繰り出すことが可能。演出がド派手で、鬼力がたまったらとりあえず使うだけでもかなり気持ちよく戦えます。

ストーリー:単純明快で目的がわかりやすいストーリー【鬼武者2リマスターレビュー】


 本作のストーリーはじつにシンプル。故郷である“柳生の庄”を蹂躙された主人公の柳生十兵衛が、幻魔への復讐を目指して仲間たちと戦っていきます。

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 オリジナル版と同様に、主人公の柳生十兵衛のモデルは故・松田優作氏となっており、顔も言動も渋くてカッコいい!

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 登場人物たちは一部を除いて実在の歴史上の人物となっていますが、歴史に忠実になっているわけではなく、あくまでモデルといった感じ。

 とくに安国寺恵瓊が仲間にいて、バリバリ戦うのが珍しい! 安国寺恵瓊といえば、史実上は毛利家の外交僧で、戦うイメージは微塵もないですが、本作では槍を片手に暴れ回る武闘派の僧兵になっています。

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 味方だけでなく、敵キャラもかなり個性的! とくに何度も戦うことになるライバルキャラのゴーガンダンテスは、ネタキャラかと思いきや騎士道精神にあふれた魅力的なキャラクターになっています。

 オリジナル版のプレイからかなり経過している筆者でも、彼の存在やセリフは、ほぼ全部覚えていたほどインパクトがすごいです(笑)。 

今プレイしても色あせないバッサリ感の気持ちよさ!【鬼武者2リマスターレビュー】


 基本的な魅力はそのままに、操作性やグラフィックなどに新要素を追加して、より遊びやすくなったという印象のリマスター版『鬼武者2』。

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 ボリューム感自体はそこまで増えてはいないものの、とにかく快適になっているのでオリジナル版を遊んだ人でも新鮮な気持ちでプレイできます。

 新規プレイヤーは最初は固定カメラに戸惑うかもしれませんが、慣れるとバッサリ感の気持ちよさに虜になるはず! ストーリーは単独で完結しているので、シリーズ未経験でも大丈夫です。新作発売前に、まずは本作で『鬼武者』シリーズの魅力に触れてみてはいかがでしょうか?

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