5月23日にPS4/Nintendo Switch/Xbox One/Steam(PC)で発売が予定されているリマスター版『鬼武者2』のインタビュー記事をお届けします。
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江城元秀氏:1990年、カプコンに入社。業務用『STREET FIGHTER Ⅱ』でガイルなどのプログラムを担当。幾つかのタイトルを経てプランナーとなり、オリジナル版『鬼武者2』でディレクターデビューを果たす。その後、『SHADOW OF ROME』のディレクターを経て『逆転検事』からプロデューサーとなり、『逆転』シリーズや『大神伝 ~小さき太陽~』、『DmC Devil May Cry』など様々なタイトルのプロデュースを行う。
田中浩介氏:2012年、カプコンに入社。『モンスターハンタークロス』『モンスターハンターダブルクロス』のサウンドデザイナーを経て、『モンスターハンターライズ』『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のサウンドディレクターを担当。2022年にプロデューサーへ転向し、『鬼武者2』リマスター版のプロデュースを行う。
難易度“修羅”をクリアするとゲーム内でクリアした証を入手可能【鬼武者2リマスターインタビュー】
――『鬼武者2』のリマスター版を発売するに至った経緯を教えてください。
田中
人気タイトルなので社内でも常にリマスター化の候補には上がっていました。新作『鬼武者 Way of the Sword』も発売するとあって、『鬼武者』シリーズ全体の機運が高まってきたのと、オリジナル版の開発者が動けるタイミングになったのもあって、リマスター版の発売に至ったという経緯です。
――VRコンテンツである『鬼武者VR SHADOW TEAM』の発売なども、その流れにあるものなのでしょうか?
――VRコンテンツである『鬼武者VR SHADOW TEAM』の発売なども、その流れにあるものなのでしょうか?
田中
ユーザーのみなさんに『鬼武者』シリーズのよさを伝えていけるよう、パチスロ以外にもゲームの展開をしっかりやっていこうという全体的な流れのなかにあるものですね。
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――『鬼武者』の新作やリマスター作品に関しては、やはりユーザーの要望も多かったですか?
田中
ユーザーさんからは、ずっと発売を希望する声はいただいていました。とくに2018年に『鬼武者 リマスター』が発売してからは、『鬼武者2』のリマスターを望む声は多かったですね。非常にユーザーから愛されているシリーズだなと実感しています。
――新要素として、“鬼武者”への変身が任意で行えるようになりましたが、こちらを実装した理由は?
――新要素として、“鬼武者”への変身が任意で行えるようになりましたが、こちらを実装した理由は?
江城
以前は紫魂を5個吸収したら自動で“鬼武者”になるというシステムでした。当時はそこまで大きく気になることはなかったんですが、あらためてオリジナル版をプレイすると、あえて魂を吸収せずにおくのがひと手間かなと感じまして、それでボタン配置も検討しつつ任意での“鬼武者”変身を実装した形です。
――オリジナル版の発売当時は、“鬼武者”化に対してユーザーからの意見などはあったのですか?
――オリジナル版の発売当時は、“鬼武者”化に対してユーザーからの意見などはあったのですか?
江城
とくにはなかったと思います。そもそも“鬼武者”への変身自体が『鬼武者2』からの要素なので、「そんなものか」と受け入れられていた印象ですね。
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――新難易度“修羅”ですが、具体的にはどれくらいの難易度なのでしょう? クリアできることを前提とした難易度なのですか?
田中
アクションゲームに非常に自信がある方に向けた難易度です。セーブしながら、ものすごく慎重に進んでいけばクリアできるようになっています。実際、開発チームでも極々少人数がクリアしていますが……まだ僕自身はクリアできてはいません(笑)。万人向けというよりは、RTAでクリアできたら自慢できるような、チャレンジングな難易度になっています。
――ちなみに、難易度“修羅”はクリア特典はあるのですか? 実績やトロフィーを獲得できたりは?
――ちなみに、難易度“修羅”はクリア特典はあるのですか? 実績やトロフィーを獲得できたりは?
田中
実績やトロフィーとして実装するとコンプリートの難易度が上がりすぎるので、そこは入れていません。ただ、ゲーム内でクリアした証みたいなものは入手できるようになっています。
――新難易度以外の、基本的な難易度はオリジナル版と変わっていないのでしょうか?
――新難易度以外の、基本的な難易度はオリジナル版と変わっていないのでしょうか?
田中
基本的には変えていませんが、一部ボス戦などで理不尽に感じてしまうような部分は調整しています。具体的には、回復アイテムを追加したりなどですね。
音響監督の伝手で松田優作氏の事務所と交渉できた【鬼武者2リマスターインタビュー】
――当時、松田優作氏を起用した理由について教えてください。
江城
オリジナル版の開発当時、まだ主人公が決まっていない段階でシナリオ担当の杉村升先生と打ち合わせをしていたところ、そこに同席した音響監督の伝手で松田優作氏の事務所に連絡することができました。それをプロデューサーに連絡してから、交渉が進んでいったという形です。
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――本作のターゲット層はどんなユーザーでしょう?
田中
オリジナル版のファンにも新規プレイヤーにも、同様に楽しんでもらえたらと思います。オリジナル版のよさをそのままに、アナログスティックでの操作にも対応して遊びやすくなっているので、過去のラジコン操作に馴染みがないプレイヤーの方にも楽しんでもらえるかと。
――固定カメラというのも、今では独特の要素ですよね。視点に関しては何か調整を?
――固定カメラというのも、今では独特の要素ですよね。視点に関しては何か調整を?
田中
そうですね。オリジナル版を忠実に再現するために固定カメラ&ラジコン操作という点は変えていませんが、一部見にくそうなカットに関しては、視点の移るタイミングなどを調整しています。
――敵にも魅力的なキャラクターが多い『鬼武者2』ですが、そういったキャラクターが生まれた経緯について聞かせてください。
――敵にも魅力的なキャラクターが多い『鬼武者2』ですが、そういったキャラクターが生まれた経緯について聞かせてください。
江城
キャラクターのセリフや個性付けに関しては、杉村升先生と話し合いながら決めていきました。先にそうした個性やシナリオができてから、雨宮慶太さんのデザインができていった形ですね。
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――『鬼武者2』といえば、味方キャラクターにアイテムをわたす絆値要素も特徴的です。
江城
あれは、「何か人間を攻略するような遊びを入れたら面白いよね」ということで入れた要素です。キャラクターの反応などかなりのバリエーションになっているので、当時の開発的には無茶をしていますね。
――『鬼武者』『鬼武者2』とリマスター化されましたが、それ以降の『鬼武者3』『新 鬼武者 DAWN OF DREAMS』のリマスターやリメイクの可能性はありますか?
――『鬼武者』『鬼武者2』とリマスター化されましたが、それ以降の『鬼武者3』『新 鬼武者 DAWN OF DREAMS』のリマスターやリメイクの可能性はありますか?
田中
個人的にも期待する気持ちは同じですが、まずは『鬼武者2』リマスター版と新作『鬼武者 Way of the Sword』に期待してもらえればと思います。新作の情報に関してもみなさんが飽きないようなタイミングで出していければと思うので、もう少しお待ちください。
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――最後に発売を心待ちにしているユーザーに向けてメッセージをお願いします。
江城
僕自身『鬼武者2』は初めてディレクションを担当したタイトルなので思い入れが深く、今回リマスター版も担当させていただきました。ゲーム性も遊びやすく改善されていますし、グラフィック面も強化していますので、オリジナル版をプレイした人はもちろん、新規プレイヤーの方もぜひ遊んでみてください。
田中
学生時代にオリジナル版『鬼武者2』をプレイして、面白さに衝撃を感じました。自分がその作品のリマスター化に、しかも当時のディレクターである江城といっしょに携わるとは夢にも思っていませんでしたね。客観的に見ても、初めて触れても面白いタイトルになっていると思うので、ぜひ、手に取ってプレイしていただきたいなと思います。