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『FF9』“エクスカリバーII”を目指して12時間で攻略。リアル換算でかかった時間はいったいどのくらいなのか?【メモリの無駄づかい】

文:紅葉つかさ

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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は2000年にPSで発売された『ファイナルファンタジーIX(FF9)』を語ります。

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見た目も性能も強力な“エクスカリバーII”を探す旅


 前回の記事で『FF9』の低レベル攻略について振り返りました。

 何周もプレイするうちに、違った遊び方をしたいという軽い気持ちで始めたのですが、いざやってみると苦行も苦行。確定で逃げられる“とんずら”やリセットを繰り返して、ようやくクリアできました。

 エンディング後にプレイできないので、ラスボス直前のデータから再開することになりますが。能力値補正が高いアイテムを装備していると、レベルアップ時の成長にボーナスがかかるという『FF9』の仕様上、苦行の先にふつうにプレイしているだけではできない自由度の高い育成を楽しめるというご褒美がありました。自己満足でしかないかもしれませんけど……。


 ある意味、今回もその1つ。目的は“エクスカリバーII”の入手です。

 “エクスカリバーII”は、パーティーメンバーの1人であるスタイナーの最強武器。ただ、ふつうにプレイしていて見つけられる可能性はないでしょう。

 それもそのはず。入手方法は12時間以内にラストダンジョン“記憶の場所”深部の特定のポイントを調べること。

 あくまで一例ですが、筆者の場合、寄り道をほとんどせずにストーリーを楽しみながらプレイしたときにはクリアまでに30時間ほどかかりました。あれ? これ無理なのでは?

 そうなんです。12時間という時間制限が“エクスカリバーII”入手の最大のネックなんです。

 大前提として、ストーリーを楽しむ余裕なんてありませんし、寄り道なんてもってのほか。ほぼすべてを犠牲にしてようやく手に入れられるのが“エクスカリバーII”。まさに伝説の剣。

 ただ、やることとしては低レベル攻略に似ている部分もあります。低レベル攻略では経験値を入手しないためにできるだけ敵と戦闘しないことが重要ですが、今回は時間ロスをしないために敵と戦闘しないに変わっただけ。

 基本的に敵との戦闘は時間ロスになるのでリセット。さらにダンジョンでは入口からボスまでの道中でエンカウントしすぎてもリセット。ボス戦で時間がかかりすぎてもリセット。

 街では事前にやるべきことや必要なアイテム、ルートを事前に確認しておき、少しでももたついたらリセット。もちろん、ストーリー中の会話もボタン連打で飛ばしていくのですが、選択肢を間違えたり、時間がかかる選択肢を選んでもリセット。

 低レベル攻略がとんずら、とんずら、リセット、とんずら、リセット、リセットだとするなら、“エクスカリバーII”入手はリセット、リセット、リセット、リセット、リセット、リセット。低レベル攻略とは比べ物にならないほどリセットが付いて回るのが“エクスカリバーII”入手の宿命です。

 心が折れなければリセットし続けられるのですが、やはりきついのはボス戦。できるだけ時間ロスを減らすために戦闘を避けているので、低レベル攻略ほどではありませんが、キャラのレベルは低くなりがち。ただ、クイナがいると自身のHPが1のときに確定でカンストの9999ダメージを与えられる青魔法“リミットグローヴ”を使えるので、活用できればかなり楽になります。

 ほかのキャラでも弱点属性の武器を装備したり、MP消費攻撃や○○キラーというアビリティを装着すればレベル1でも4桁のダメージを出すことが可能。低レベル攻略や“エクスカリバーII”の入手を目指してからあらためて気付いたのですが、『FF9』は組み合わせしだいでなんでもできますよね。低レベルで攻略できるように設計されていたんでしょうかね?

 それでも、先制で攻撃されてボスに負けることもあるんですけど……。「それならボス前にセーブすればいいじゃない」という言葉が聞こえてきそうですが、セーブにも時間がかかりますし、“エクスカリバーII”入手にはセーブの時間も削らないと駄目なんですよ。

 これを繰り返して、“エクスカリバーII”を入手できたときはうれしすぎて言葉になりませんでした。ゲーム内のプレイ時間は12時間以下ですが、リアルではその10倍以上は確実にかかったでしょう。慣れている人だともっと短い時間で到達できるのかもしれませんが……。低レベル攻略とは違ったたいへんさがありました。

 いざ“エクスカリバーII”を装備したスタイナーで戦ってみると簡単にダメージがカンスト。ただ、“エクスカリバーII”以外の武器でもカンストダメージを出せるので、ダメージ的な感動は薄いです。

 ではどこに感動するのか。いくつかあると思いますが、個人的にはその見た目ですね。透き通った緑色の刀身がとんでもなくきれい。こじつけかもしれませんが、原点回帰をテーマにした『FF9』の最強武器がクリスタルのような見た目をしているのにも何かしら意味があるのかと勘ぐってしまいます。そこには低レベル攻略とは違った感動がありました。

 ちなみに“エクスカリバーII”に関して、別のシリーズ作品に登場している(と思われる)ある人物が関わっています。このあたりは実際にプレイして確認してほしいところ。

 今回プレイしたのはPS版ですが、PS4やNintendo Switch、Xbox One、PC、スマートフォンで配信されているリマスター版は高速モードやエンカウントなし、ダメージ9999固定などのブースト機能があるので、いまから目指してみるのならこちらがおすすめ。

 ただし! そのあとにPS版かブースト機能なしでもやってみてほしいよ……。たいへんだけど楽しいから。

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