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『ドラクエ1&2』リメイク版先行体験。HD-2D版『ドラクエ3』がベースながら驚きポイントが満載の進化を確認【HD-2D版ドラゴンクエストI&II】

文:編集O

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 2025年10月30日(木)にNintendo Switch 2/Nintendo Switch/PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)で発売予定のHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』。昨年発売されたHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』に続き、ロト三部作の原点たる2作品がドット絵と3DCGが融合した“HD-2D”の技術でフルリメイクされて登場します。

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 これまで何度もリメイクされてきた不朽の名作たる2作品ですが、任天堂の新作情報番組“Nintendo Direct 2025.3.27”(ニンテンドーダイレクト)で公開された新トレーラーでは、大胆なリメイクを示唆するかの如く、サマルトリアの王子の妹らしき姿が確認できました。


 そんな注目作を先行プレイできるメディア向けの試遊会(PS5版)が開催。試遊は約30分と限られた時間ですが、少し触れただけでもいろいろ判明した点がありました。そこで今回はHD-2D版『DQI&II』に触れた雑感と、タイトル別に気になった部分をお伝えします。

HD-2D版『DQIII』を遊んだプレイヤーの声をきっちり反映し、HD-2Dで作る『DQ』シリーズの方向性が定まった感も!?【HD-2D:ドラゴンクエストI&II】


 今回は両作品ともに用意されたセーブデータでのプレイで、『DQI』がゲーム冒頭のラダトーム城からレベル1でスタート。『DQII』がローレシアの王子、サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女が仲間に加わった状態で、風の塔を目指すタイミングでした。

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 HD-2D版『DQIII』をやり込んだ経験があるので、全体的な印象は「やっぱりHD-2Dでのリメイクは遊びやすいよな」と、驚くよりも安心感が先行したHD-2D版『DQI&II』のプレイ。原作とは比べ物にならないほど描き込まれたグラフィックに加え、ダッシュ移動やバトルスピードの倍速化などUI周りの充実度もそのままなので、ものすごく遊びやすかったですね。

 もちろん、キラキラといったフィールド探索での収集要素もあり、ボリューム面でも満足できそうという手応えでした。

 それに加えて「これはいいものだ」と心躍った要素が、ゲームモード設定で“レベルアップ時回復”が設定できること。

 たしかにHD-2D版『DQIII』は難易度が低いからこそ間口が広がったというメリットがありましたが、ファミコン版を遊んだ自分からすると「少しぬるいかも?」と正直感じていたので、この設定が追加されたのはありがたいなと。これは同感してくださる方も多いのでは?

 そしてもうひとつうれしかった要素がHD-2D版『DQIII』のアップデート(5月23日)で追加された“べんりボタン”が設定できること。方向キーの上下左右に4つ登録可能で、よく使うじゅもんやとくぎを設定できます。

 これは登場するのかは不明ですが、たとえば“くちぶえ”の特技があるならば、レベルアップ作業の効率がアップしそうですね。

 システム以外で共通して「お!」と感動したのは、『DQI』ならばロトの洞窟付近でゆうれい、『DQII』ならばムーンペタ周辺でリカントというように、どちらも原作に登場しないモンスターの存在を確認できたこと。原作はモンスターの種類が少ないので、バリエーションが増えるのは単純にうれしいですね。

『DQI』は勇者とモンスターが1対1で戦うセオリーを撤廃し1対複数のバトルに!【HD-2D:ドラゴンクエストI&II】


 ここからはタイトルごとに気になったポイントを列挙。まずは『DQI』ですが、大胆にテコ入れされたのがバトルです。これまでリメイクも含めて勇者対モンスターがタイマン勝負していましたが、本作では1対複数のバトルに変更されています。

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 それにあわせて勇者のパラメータが見直されており、原作のイメージでプレイするといい意味で期待を裏切られると思います。

 レベルアップ時の回復設定をONにしていれば、ギラなどを使って複数の相手も簡単に撃退できますし、装備品も原作にないものが用意されていたので、この変更はすんなりと受け入れられるのではないでしょうか。

 かくいう私も「そういえば原作ってタイマン勝負だったような?」と数回戦うまで気づかないほど、このバトルシステムの変更を問題なく受け入れていましたから(笑)。

 それ以外ではロトの洞窟に向かってみると、原作にはないロトの石板絡みのイベントを確認できました。原作は容量の関係もありイベント数は多くなかったので、本作でこういったイベントが随所に盛り込まれるならば、物語のボリュームに対する満足感も高くなりそうだと期待値が爆上がりしました。

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『DQII』は原作より手応えあり!? 3人そろっても一筋縄ではいかないバトルが熱い!【HD-2D:ドラゴンクエストI&II】


 『DQII』は3人パーティ状態でプレイできたのですが、当初は「HD-2D版のバランス感覚ならば強さも調整されているし楽勝でしょ」と思っていたのですが、風の塔に向かおうとしたらまさかの全滅を体験。「予想より敵が強いな」と舌を巻くほど、モンスターたちがメチャクチャ全力で襲い掛かってきます(笑)。

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 まあ、限られた時間内でのプレイだったので、じっくりレベル上げできなかったし、装備やレベルを整えればそこまでハードルは高くはならないのかもしれませんが、個人的にはこのバランスはワクワクしました。原作もムーンペタ周辺でレベル上げにいそしんだ思い出があるだけに、がっつりレベル上げが楽しみです。

 ちなみに、ローレシアの王子は原作だと通常攻撃オンリーでしたが、もちろん本作ではとくぎが使用できるので、かなり印象が変わると思います。

 サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女もとくぎが使えますし、3人の先入観は捨てておいたほうがいいと思います。

 なお、余談ですがムーンブルクの王女はだれもが「え、マジで!?」と驚かれると思いますのでお楽しみに(笑)。

 それ以外では風の塔の挑戦で判明した要素ですが、原作にはない鍵のかかった扉が登場し、その鍵をムーンブルク城で手に入れるというイベントがありました。

 ムーンブルク城は原作ではスルー可能でしたが、立ち寄ることが前提の導線となり、その結果物語に深みが出ているので、こちらも『DQI』同様にこういった要素がどこまで増えているのか楽しみですね。

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 というわけで、先行プレイの模様をお伝えしましたがいかがでしょうか。試遊では残念ながらオープニングは確認できませんでしたが、きっとHD-2D版『DQIII』からつながるようなシーンが入るんだろうなと期待しつつ、さらにじっくりプレイできる機会の到来を心待ちにしたいと思います。

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