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『SDガンダム ジージェネレーション エターナル』開発者インタビュー。ユーザーの反応・今後の展望・調整方針などを聞きました【Gジェネ エターナル】

文:あんまさ

文:てけおん

公開日時:

最終更新:

 iOS/Android用アプリ『SDガンダム ジージェネレーション エターナル(以下、ジージェネ エターナル)』について、本作の開発に携わる小島省吾さんにインタビューを実施しました。

 リリースから2カ月経過した時点でのインタビューでは、ユーザーの皆さんからの反応を開発チームがどう受け止めているのか、今後の展望についてどう考えているのかなどをお聞きしました。

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インタビューに答えてくれた『ジージェネ エターナル』開発チームの小島省吾(こじましょうご)さん

 NE事業部(スマートフォンなどのネットワークコンテンツ事業)第2プロダクション2課所属。『ジージェネ エターナル』サービス開始後の開発、運用周りをメインに取り決めを行っています。

リリースから2カ月経過した『ジージェネ エターナル』のユーザーの皆さんの反応は?

――『ジージェネ エターナル』は好調なスタートを切ったように編集部では見ておりますが、運営・開発チームの率直な感想をお聞かせください。

 正直、想像以上に多くのファンの皆様にプレイしていただき、開発チーム一同、喜びにわいています。

――ユーザーの皆さんからの期待も高いように感じますが、実際にどのような反応をいただいていますか?

 先日実施したアンケートでは、「楽しい」といったうれしい声とともに、より良い方向へのご意見もいただきましたので、期待に応えるべく、開発チーム一同でさらに気合を入れていきたいと思います。

――その中でも特に印象に残っている回答はありましたか?

 サービス開始後に「ジージェネを初めてプレイしたけどおもしろい!」という声を多くいただけたことがとてもうれしかったですね。我々としては、まずは『ジージェネ』シリーズのファンの皆様にきちんと楽しんでいただけるように……と開発を進めてきましたが、新たに遊んでいただいた皆さんにも受け入れられたことは非常にうれしく思います。

――そういった声があったということは、プレイヤー層についてはかなり若いユーザーも多いのでしょうか?

 サービス開始前のタイミングでは往年の『ガンダム』ファンを主なターゲットと考えていましたが、若い世代のプレイヤーも多く、幅広い層に遊んでいただけていると実感しています。ちょうど4月から『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』の放送が始まった効果もあったかもしれませんし、アプリとして若い方にも受け入れられた手ごたえを感じています。

――アンケートにおいては、好きな作品や機体などをお聞きしている項目がありましたが、年齢層の違いなどでわかれていたりするものなのでしょうか?

 集計したタイミングでは『機動戦士ガンダムSEED』系のイベントもやっていたため、『SEED』の人気が高くはなっておりましたが、全体では皆様それぞれが好きな作品、好きな機体があるといった印象でした。

――ユーザーからの意見や要望で多かったものはありますか?

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 “開発”に関する部分や、育成素材の収集についての要望を多くいただいています。その声に応え、以前のアップデートとして“一括開発機能”を追加しました。また、先日開催させていただきました『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』のストーリーイベントからダイヤの獲得量を増やしており、より気軽に楽しめる環境を目指しています。

――開発機能について、いわゆる“ボール量産”のような特定の1体を一気に複数体開発できる機能がほしいという意見をSNSなどでよく見るように思いますが、これについてはどうお考えでしょう。

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 他のご意見とも合わせて、検討を進めたいと思います。

――その他に寄せられた要望や改善案はありますか?

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 SSR以下のユニットのレベルを100にできる“SP化チップ”について、お客様から「もっとほしい!!」、「足りない」というご意見を多くいただいています。開発チームの想定以上に需要が高く、月に1~2体をSP化できるくらいの獲得量に改善する予定です。

 また、BGMに関するご意見も多く、最近では『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』の主題歌『Plazma』や、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』のイベントでの『THE WINNER』を導入し、非常に好評いただきました。

 今後も実施できるかは調整が必要になりますが、そこまでお待たせせず、まずはBGM切り替え機能は実装させていただく予定となります。

 以前にお伝えさせていただいております、ゲーム内アイテムをセットにしたパック販売の形式については、もう少しお時間をいただければ幸いです。

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――本作のサービス開始から、社内で特に盛り上がったエピソードはありますか?

 社内特有というわけではないのですが、初お披露目となった『機動戦士ガンダムSEED Recollection』が発表された際に、僕らが思っていた以上に盛り上がっていただけたことでしょうか。

 『ジージェネ』がユーザーの皆さんの発信によって盛り上がってくれたのは、開発チーム一同で「喜んでもらえてよかった!」となりましたね。うれしかったです。

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『ジージェネ エターナル』開発・運営チーム視点の今後のビジョンについて

――今後の運営方針として、中期(半年)、長期(1年後以降)での目標や、ユーザーさんに「こういう楽しみを提供していく予定です」といったものがあれば教えてください。

 当たり障りのない部分も入りますが、サービス開始前からお伝えさせていただいてた“遊べるガンダム大図鑑”というコンセプトがありますので、まずは原作追体験型の『ジージェネ』として、シナリオの実装を目指しているところです。

 そのうえで、皆様から要望として寄せてくださっている各種タイトルに対して、真摯(しんし)に向き合って、できる限り早くお届けしたい! というのが今の計画となっております。

 それと、ファンの皆様それぞれ好きな作品がありますので、なるべく多くの作品を『ジージェネ エターナル』でフォローできればと考えております。

 “強敵襲来”で“オーヴェロン(アーマー形態)”を実装させていただきましたように、シナリオではないにせよ、何かしらの形でお届けしようと思っています。

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――ガシャやユニットについですが、今後のガシャの更新ペースや、どのようなタイミングで限定ガシャを実装する予定なのでしょうか?

 4月からサービスを開始して、現時点でのお答えになりますが、更新ペースについてはおおむね今と変わらないものになると想定しています。今のペースでユニットやサポーターを更新しつつ、イベントなどでも獲得できるユニットを追加していく予定です。

――ガシャに登場するユニットについて、どういった選定でURになる機体を決めているのでしょうか?
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 ゲーム内のシナリオ追加やイベントにあわせた機体を選出することが多いです。『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』のストーリーイベントでも“UR ガンダム試作2号機(EX)”を実装させていただきました。しかし“UR ビルドストライクガンダム(フルパッケージ)(EX)”のように新しく実装するケースもございます。

――“エターナルロード”の追加ステージの実装予定や、新規の高難易度コンテンツを実装する予定はありますか?

 エターナルロードのステージ追加およびミッション追加をしていきたいとは思っています。エターナルロード以外では、新たに“ジェネレーションタワー”という遊びごたえのあるイベントを実施予定になりますので、お楽しみにいただけますと幸いです。

――現状でのエターナルロードのクリア率(HARD/EXPERT)は、運営チームから見て高いのか低いのかもお聞かせください。

 サービス開始時点でクリアできるバランスにはしていましたが、目標としてはかなり高い部分の難易度にはしているので、戦力を揃えながら皆様それぞれのペースでクリアいただければと思っていたのですが……。想像以上のスピードでクリアしていただいており、驚いております。代わりに皆様からの熱量もいただき、それにお応えできるようにしていきたいと思います!

――プレイしているユーザーが多い分、攻略が進み、SNSなどでそれが共有されていっていますよね。

 そうですね。我々としてもウェルカム! でして、さまざまな攻略法で楽しんでいただき、開発チーム一同としても嬉しいお話です。

――“マスターリーグ SEASON 0”についてもお聞きしますが、実際にイベントを終えた時点では、ユーザーからの反応はどういったものをいただきましたか?

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 さまざまなご意見をいただけましたので、まずはできる範囲として、マスター到達後にやることがなくなってしまう部分には新たにチャレンジモードを追加いたしました。AIにつきましても、よりダメージ量の高い武装を優先的に使用する形へ改修させていただき、マッチング時の戦力差と低レアリティユニットの活用に向けて、指定タグのバフ量を上げる改修をさせていただいております。今後もより楽しんでいただける調整は行っていきたいと考えております。


――こちらは気になるユーザーさんも多いと思われますが、PCで本作をプレイできる環境を用意する予定はあるのでしょうか?

 検討は進めております。しかし、すぐにとは難しいため、できそうや時期が見えましたら、ゲーム内や生配信でお知らせさせていただきたいとは考えております。

『ジージェネ エターナル』戦闘アニメーションなどの演出面について

――“UR ストライクフリーダムガンダム(EX)”のPV公開時、スーパードラグーンがビームスパイクとして運用されるシーンもさることながら、スーパードラグーン同士が合体するシーンは衝撃的でした。ああいう原作では使われなかった武装を使う戦闘アニメーションや演出は、どのようにして制作されたのでしょうか?

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 制作体制でいうと、本作のアプリ開発、運用を担うアプリボットさんと、戦闘アニメーションの制作をトムクリエイトさん、そしてバンダイナムコでチームを組むかたちになっています。

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 そのうえで、どのユニットを実装するかを開発チーム一同で協議し、細部の設定も見直しながら、戦闘演出の方向性を決めて、最後は魅力的な戦闘演出を見せたいという想いも加えて制作させていただいております。なので、ぜひとも戦闘アニメーションを見ていただけると嬉しいです!

――ちなみに、アニメ化されている機体と、映像化されていない漫画などの機体とでは、実際に制作する際の難しさはどのぐらい違うものなのでしょう?

 アニメ化されているものは機体の動きが確認できるので、再現で済む――と言っても、十分大変な中で開発チームがとてもがんばってくれています。映像化されていない作品はさらに想像して補完しながら動きをつけるので、難易度はさらに上がるのは間違いありません。

 ただ『ジージェネ』のおもしろさや魅力はそこにあり、遊んでくださっている皆さんが期待されている部分でもあるので、『ジージェネ』らしさの1つとして全力で向き合って、それをどう魅力的なものにしていけるのかは意識しております。

――漫画作品で言うと、『機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル 天空の学校』の“UR ル・シーニュ(EX)とかも、制作に結構ご苦労されたのでしょうか?

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 そうですね。ル・シーニュについてもEX武装、普通に戦っているときとは別の武装をフィーチャーして、想像をふくらませながら制作させていただきました。

――『機動戦士ガンダムSEED Recollection』の発表も、かなり衝撃的な出来事だったと思われます。このような企画に至った意図や制作秘話など、公開できる範囲でお聞かせください。また、今後もこういった新規アニメーションを使ったステージを登場させる予定はあるのでしょうか?

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 じつは『ジージェネ エターナル』の初期構想段階では、実装の予定はありませんでした。ただ開発していくなかで、いろんなタイミングも含めて、関係各所のご協力のもと、実現できたのが『機動戦士ガンダムSEED Recollection』になります。

 我々もここまで反響があると、正直なところ想像はしていなかったのですが、反響が非常にあったので運営一同としましては考えなければ……といったところです。ただし、映像として実装できた今回の形は、本当にいろいろな要素が重なって実現したものですので、今後もあるとは言えません。本当に今後についてはまだなにも決まっておりません。

 今後の運営方針のとおり、まずは実装されていないシナリオの実装をしっかりと目指していきたいと考えております。

――実際のユーザーからのリアクションはどのようなものだったのでしょうか?

 この前後で劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の話題がまだまだ尽きていなかったことや、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』がちょうど放映していたこともあり、お客様の熱量が非常に高いところも合わさって、我々の想像よりも大きな反応をいただいております。

――『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』については、サービス開始時に配布された“SSR GQuuuuuuX(オメガ・サイコミュ起動時)”と“SSR アマテ・ユズリハ(マチュ)”が非常に強いことも話題になりました。ああした初期配布のキャラは、強さよりもフレーバー的な側面が強い印象がありますが、ジークアクスとマチュに関しては、主力級として活躍できる性能をしていると思いました。

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 GQuuuuuuX(オメガ・サイコミュ起動時)とアマテ・ユズリハ(マチュ)に関しては、尖った性能にしようと思って現在の性能にさせていただきました。

 決してURが1強ですっていうわけではなく、『ジージェネ』らしさは開発のユニットにあると考えております。UR以外でもちゃんと活躍できる場を作ろうと考えてゲームを制作させていただいているのが大前提としてありますね。

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――強敵襲来イベントで登場した“SSR 赤いガンダム”と“SSR シュウジ・イトウ”だけでなく、毎週配布される『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』のキャラクターもかなりいい性能をしていますよね。
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 『ジージェネ』シリーズの性質上、個性を出せるように開発チームで調整している部分です。これはかなり大変な作業ではあるのですが、開発チーム一同がバランス調整を頑張っています。

――最後に、本作を楽しんでいるユーザーに向けてのメッセージや、今後『ジージェネ エターナル』で注目してほしい要素があればお答えください。

 遊んでくださっているファンの皆さんに支えられて、喜びとやりがいを肌で感じつつ……気付けば、2カ月経過したなというのが正直な状況です! 先日実施したアンケートでも、本当に驚く数のご意見をいただきました。そこのご意見をひとつひとつ拝見させていただいております。

 元々の予定含め、今後も楽しく遊んでいただけるように、シナリオ・ユニット・キャラクターの追加に加えて、システムの改善もできる限り行っていきたいと思います。今後とも『ジージェネ エターナル』をよろしくお願いいたします。

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