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【デススト2クリア感想】荷物運びを通した人との繋がりがパワーアップ。配送中発見する小ネタも楽しいネタバレなしプレイレポート【DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH】

文:電撃オンライン

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 ソニー・インタラクティブエンタテインメントが6月26日に発売を予定しているPlayStation 5用ソフト『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』。

 発売を前にSIEからコードをいただいたのでストーリーのネタバレなしで先行レビューをお届けします。

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■電撃オンライン『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』プレイ動画

配達というシンプルなゲーム性と深いストーリー【DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH】


 6年ぶりの続編ということもあり、今作から触れるプレイヤーも多くいると思います。まず『DEATH STRANDING』をあえて一言で表しますと"配達"であることをお伝えします。

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 荷物を安全に目的地へ届ける単純なゲーム性ですが、その配達を通して人と人とを繋げることで拡大していく独特なゲーム体験や深いストーリーラインなどが、簡単には語り尽くせない面白さや魅力がとんでもなくあるタイトルでした。

 荷物を運ぶことに何故これほど多くのプレイヤーが熱中し、没入したかと言いますと、インフラが整っていく快感があったんじゃないかと感じています。

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 本作の世界は災厄により道路や建物、ネットワークに至るまで、その多くが崩壊しており、まともに機能しておりません。その状況を変えるために配達と称して重要な資材を運び、ネットワークを繋げインフラを取り戻していくのが主目的。

 初めは苦労して歩いて山場を乗り越えてきたけど、それが徐々にバイクになり車になり……人と人を繋いでいくことで技術の進歩、革新を体感していく、そんな面白さが『DEATH STRANDING』の魅力のひとつだと私は感じています。

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 さて今作は6年ぶりの続編ということもあるのか、タイトル画面には前作のストーリーラインを完全解説してくれるモードが実装されています。もちろん音声付き。忘れてしまった人も今回から始める方もこれで安心ですね。

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 また嬉しいのがゲーム内に用語解説機能が追加されていること。本作には専門用語も多く、登場するキャラクターの背景や人間関係も映画やドラマのようにしっかり考えられているので、「これどんな意味だっけ?」をしっかり解消してくれます。

 おまけにこの用語解説はストーリーの進行状況や進展があった際に追記されていくシステムなので、その都度読み返すと理解も深まるんじゃないかと! これならプレイ期間がちょっと空いても安心ですね。

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荷物運びへの没入感とインフラ整備の快感【DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH】


 "荷物を運ぶ"こと自体は非常に単純ですが、岩場や水辺など足場の悪いところではバランスを崩しやすくなるほか、背中の荷物が大きくなると重さや風の影響を非常に受けるようになるなど、配達に集中しなければならない仕組みが多くあり、ゲームへの没入感を深めてくれているのがポイント。

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 それほどまでに荷物を大切にする必要がある理由は配達時の評価システムにあります。

 本作では荷物をどれだけ安全に運べたか、もしくは素早く運べたかなど、内容によって条件が異なりますが、一定の基準点をクリアする必要があります。

 いかに安全確実に素早く届けるかが重要なので、ときには荷物に影響がないように一番安全なところに保管して、自分は危険を顧みずに敵を倒しに行くなど、優先順位が逆転して自分より荷物のほうが高くなる瞬間は、このゲームならではの面白さ。

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 また今作では、砂漠のような荒れ地では砂塵が舞い、雪山では吹雪。山火事が発生したり、平地では時おり地震が発生するなど、環境異変により荷物運搬の安全性が損なわれる可能性が増えました。

 雨による川幅の増加、増水により建築物に影響が出るなど、天候による災害がよりリアルに影響してきます。

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 さらに今作はマップが3Dモデルで表示されるようになり、高低差が判別しやすくなっていました。これ地味に便利!

 車が通れるのか、歩きじゃないと厳しいか、なんとなくのシミュレーションがしやすくなり、例えば「この高低差だとはしごが必要になるかも?」なんてのを事前に考えながら準備できるようになりました。

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 前作と比較するとバイクや車がかなり早い段階から作成可能になります。

 車両は大量の荷物をいっぺんに運ぶことができるうえに、配達スピードも大きく向上するので、かなりスムーズかつスピーディな配達が可能に!

 とはいえ大地は荒れ果て岩場も多く、高低差が大きいと積荷にダメージを受けてしまうので、安全に走るルート取りにはなかなか苦労します。

 その車両を安全に通行するために前回熱中していたのが国道復旧です。

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 国道復旧は名前の通り、荒れ果てた大地に一筋の安全な道路を通す復旧作業。この国道は自由に張り巡らすものではなく、決められたライン上を復旧していくもので、配達拠点近くを通るように設計されている安心安全な配達に欠かせない建築物になります。

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 今作にはこれに加えてモノレールも復旧可能になりました。

 モノレールは目的地まで自動運転してくれる便利な乗り物で、車両の積載量を越える資材を一気に運べます。

 レールの復旧作業にはかなりの資材を必要としますが、国道復旧と同様にオンライン上で投入した資材の状況が共有。

 この皆で協力してインフラを整えていく楽しさ、徐々に楽になっていく快感こそ『DEATH STRANDING』らしい繋がり方であり、配達の楽しさを担っている部分だと思います。

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繋がりが強調された人との距離感【DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH】


 主人公のサム、赤ちゃんのBB(ルー)を中心としたストーリーもかなり複雑に、しかも続きが気になるよう少しずつ少しずつ謎が解かれ明かされていきます。

 前作はホログラムで表示された人とのやり取りが多く、サムとBBの2人旅の印象が強かったのですが、今回は生身の人との接触が明らかに多くなり、人との繋がりをより身近に感じられる作りになっていました。

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 いわゆる拠点も作られ、ある種の帰るべき家がある安心感は、かつて大切な人を失い接触恐怖症となっていたサムにとっては、このうえなく嬉しいことでしょう。

 実際、前作はセーフハウスを建築したり、大きな拠点で寝泊まりする根無し草に近いスタイルだったので、拠点という人の温もりを感じる距離感や暖かさのある場所は、サムの安堵感というか、1人だけじゃない想いさえ感じられました。

 またサムの旅に付き従ってくれるドールマンという新キャラがことある毎に話しかけてくれるので、孤独な旅感が薄まったことも大きな変化でした。

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 前作のキャラクターも引き続き登場してくるのですが、その時のサムの嬉しそうな表情や立ち居振る舞いは、前作一緒に旅をしてきた自分も嬉しくなるほど。

 ストーリーはちょうど続きが気になるように新しい謎を残しながら進展していくので、止め時がわからなくなります。

 ネタバレを防ぐために多くは語れませんが、サムは決してひとりじゃない。人との繋がりは、あたたかい。

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シリアスを助ける小ネタも満載【DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH】


 このほか、サムの行動によりステータスが強化されていく熟練度システムや、さまざまな便利機能をアンロックする"APASエンハンスメント"など、成長、拡張システムも増え、ゲームの利便性や遊びの幅がかなり広まった印象。

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 ハプティックフィードバックの表現も非常に素晴らしく、微振動から感じる岩場の凹凸や雨に打たれる感覚など、細かすぎる部分で没入感を高めてくれます。まるでリアルに足元を踏み固めているような不思議な重量感、足跡の感覚が伝わってきました。

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 ストーリーラインはシリアスですが、シリアスに傾きすぎないためか、ちょっと笑える小ネタも多く、発見がとにかく楽しいのも本作の特徴。

 まさか「クロネコヤマトの宅急便♪」をゲーム内で聞けるとは思わなかったし、寝ていると赤ちゃんの幻覚を見たり、ピザ配達に命かけていたり……本編とは関係のない部分で、ちょうど緊張がほぐれる小ネタが仕込まれています。

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 個人的には、前作にもあった温泉に入っているとサムが歌う「いい湯だな」は必見! 今作では超大幅パワーアップして聴くことができます。

 ちなみに温泉毎に違う歌詞になっているので、温泉探しも楽しくなります。ドールマンによれば夜の8時くらいがいいらしいです。

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 "荷物を運ぶ"ことで人と人を繋いでいく『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』。独自のゲーム性と重厚なストーリー、そしてちょっと笑える小ネタも満載の本作を遊んでみてはいかがでしょうか? 新たなゲーム体験がまたひとつ刻まれること間違いなしです。

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