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『ヴァレット/VARLET』考察:“清楚という偶像になりきるアイドル”有坂或花(声 鈴木みのり)は自分のギャップに苦悩するキャラクター。アイドル活動は自己を確立するため?

文:カワチ

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 8月28日(木)に発売されるフリューの新作学園RPG『ヴァレット/VARLET』について、キャラクターを掘り下げる考察企画をお届け! 

 第1回となる今回はアイドルグループ・メルベイユに所属する芸能科の2年生、有坂或花について掘り下げてみたいと思います。

[IMAGE][IMAGE]※本記事はフリューの提供でお送りします。

『ヴァレット/VARLET』とはどういう作品なのか?


 『モナーク/Monark』の魂を受け継いだ学園RPG『ヴァレット/VARLET』。本作は、「自分が何者なのか」という問いに苦悩し成長する少年少女たちとの出会いを通じて、“あなたの知らない自分自身”を探す物語を楽しめる作品です。

 物語の舞台は、不気味な都市伝説が語られる輝星学園。学園に転入した主人公は、怪物が棲む異界《グリッチ》の存在、そして多くの人間が怪物と入れ替わっている事実を知ってしまいます。

 そんな状況に置かれた主人公は、仲間を導く“先導者”、あるいは力ですべてを解決する“支配者”として、学園生活を謳歌しながら怪物との戦いをくり広げることになるわけですが……。

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ゲーム発売前にキャラの考察をするワケは?


 本作では、“自分だけのアオハルを見つける”をテーマに、生徒たちの相談に乗ったり、放課後には気になる仲間と外出をしたりして、学園生活を楽しめる点が魅力のひとつ。

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 そんな本作をより楽しんでもらうには――と考えた結果、
「発売前から主人公の仲間たちをひとりずつ考察していき、ゲームプレイ前から仲間たちに向ける感情を重く、強くすることでよりゲームを楽しんでもらおう!」という結論に至ったわけです。

 第1回でスポットを当てる仲間は、鈴木みのりさんがCVを担当する有坂或花です。この記事を通じて、彼女の魅力を少しでも感じてもらえれば幸いです! それではさっそく、或花について考察していきましょう。

アイドル・有坂或花を探る

有坂或花

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所属:SSS(生活相談室)
年齢:17歳
誕生日:4月3日
身長:161cm

 有坂或花はアイドルグループのメルベイユに所属する芸能科の2年生。活動休止の原因となったとある事件をきっかけに全国的な人気を得るものの、グループとしての活動ではなく、自分のルックスだけが話題になることに不満を抱いています。

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 とある事件とは、メルベイユのメンバーに対するストーカー事件。その事件がきっかけで或花のルックスが全国に広がったという経緯があります。「かわいい」「天使みたい」といった評価ばかりが広がり、それにより或花は本来の自分とは違った“清純派アイドル”だと思われてしまっている状況に。

 或花自身、そのニーズにこたえる形で活動することになってしまっているため、自分の本来の性格を表に出せないでいます。そのようなところから、いくつか彼女の人となりが推察できます。

 おそらく彼女自身はソロとして売れようといった野望は持っていないこと。さらに“グループとしての活動”をより大事に見ていることから、近しい間柄の人間を大事にする、または人と人の和を重んじるタイプなのかもしれません。

 もうひとつ、ルックスに注目が集まっていることも不満の原因ということから、彼女自身の内面的な部分も評価してほしいという願望を抱いているのかもしれません。

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 ただ、彼女自身は愛想のいい性格ではなく、口が悪い一面も持っています。

 アイドルも多様化しており、毒舌アイドルとして人気も出るかもしれませんが、有坂としては自分の清楚なルックスと口の悪い性格のギャップに悩んでいるようなので、思わぬところから誤ったイメージがついてしまったことに不満を抱いているのではないでしょうか。

 口の悪いところも本当の自分なので、ファンにはそのすべてを受け入れて認めて欲しいと考えているのかもしれません。

 仲間たちは彼女の口が悪い性格も知っているようなので、有坂にとっては本心をさらけ出せる場所になっている可能性も!?

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 また、彼女は初対面のはずの主人公を知っているような反応をみせたそうです。

 主人公がアイドルである有坂を知っているのであれば分かりますが、有坂のほうが主人公を知っているというのが気になるところ。

 幼いころに出会っていることを彼女だけが覚えている可能性もありますし、少し飛躍してSF的な可能性も加味すれば、彼女自身が“ループ”を体験していたり別の次元で出会っていたというようなことも考えられるかも? ただ、後者であれば有坂は本作の世界を揺るがすほどのキーマンになりそうです。

 最初に公開されたPVでは或花が焼け死ぬようなシーンもあるので、いちど死んでしまったあと、転生している可能性はおおいに考えられます。

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『ヴァレット/VARLET』1stPV

“グラスゴースマイル”は心の叫びか


 公開された“グラスゴースマイル”のMVは「私はアイドルは好きだけどアイドルには向いてなかったみたい」と自己否定のセリフからスタートします。

 このグラスゴースマイルという単語は、ナイフなどの刃物を使用して笑っているような口を作った状態を表すもの。

 “バットマン”のジョーカーや日本の都市伝説である口裂け女が分かりやすいですね。今回の場合はアイドルとして無理やり笑顔を作っている有坂を表現しているのかもしれません。

 MVのなかに仮面が映っていることも、彼女が本音を隠していることを示唆しているのではないでしょうか。

『ヴァレット/VARLET』挿入歌MV 有坂或花(CV.鈴木みのり)「グラスゴースマイル」

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 グラスゴースマイルはポップでかわいい曲であるものの、「もっと もっと 愛されなきゃ! 生きられない私は」と必死に自分をアピールする内容になっています。

 「自分を推して欲しい」というアイドルの承認欲求とも違った、自分という存在をこの世に認めてもらいたいというような必死の訴えを感じますね。

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 その後の「どんな顏だったっけな! 忘れた」という歌詞は本来の口が悪い素の自分を隠して、全員に愛されるようなアイドル活動をしている心の疲弊を表しているのかもしれません。

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 グラスゴースマイルの歌詞の節々から救いを求めるような訴えを感じますが、この状況を打破するには彼女が素の状態を明かして世間から受け入れてもらう必要があるかもしれません。

 ただ、有坂の考えているアイドルが清楚の象徴であり、ファンもそれを求めているのであれば難しいでしょうね。

 ストーリーのなかでどのようにこの状況を打開、もしくは折り合いを付けていくのか、気になるところです。

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